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0105雑記草


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010501

 複素数*1の続き。複素数*2はx2+1=0のように実数解を持たない方程式にも解を持たせたい、というところから導入されたのではないらしい。

 三次方程式の解を求める公式を探っている中で、その実数解を表現するための公式の中に負数の平方根を用いなければならないところが出てきた。このように、普通に考えると矛盾して不都合に思える状況から複素数が生まれてきたようだ。

 三次元方程式の一つの解を表す公式としてカルダーノの公式*3がある。

x3-3px-2q=0 の時

ある実数解の一つは次の式によって表される。

x=3(q+√(q2-p3))+3(q-√(q2-p3))

 実数解を表しているのだが、q2-p3が「負」になった場合はどうなるだろうか。

 例えば次の三次方程式の解を考える。

x3-4x+3=0 の場合、

p=4/3、q=-3/2 で q2-p3= -13/108

となり根号の中が「負」になる。

 ところがx3-4x+3=(x-1)(x2+x-3)なので解の一つは「1」である。あと二つの解はx2+x-3=0を解けばよい。二次方程式の公式から

x=(-1±√13)/2

となり上記の三次方程式の三つの解はすべて実数である。カルダーノの公式では負数の平方根や立方根の意味を新しく与えない限り、この三つの実数解をいずれも得ることができなくなってしまった。

 そこで二次方程式の虚数解がa+b√-1の形をしているところから、多くの人が任意の次数の方程式の解も同じ形になっていることを証明しようと試み、三次元方程式の解も同様に試みた。このようにしてa+biという複素数の概念が芽を出した訳である。

*1 複素数(1)
*2 数学の試合と三次方程式の公式
*3 Scipione dal Ferro

010502

 亀の水槽*1の中身を大幅に改造した。亀はよく食べてよく糞をするので水槽の水がすぐ汚くなる。頻繁に水槽の水を換えるのは大変なので水の浄化装置を付けている。浄化装置を付けても水槽が小さいので一週間に一度は水を入れ替えてやらないと亀が病気になってしまう。

 浄化装置といっても簡単な仕組みである。水槽に敷いた砂利の下に細かい穴の空いたプラスチックの板を入れて砂利の下に薄っぺらい隙間を作る。その隙間の水をポンプで送り込んだ空気の泡で水面まで運ぶといったものである。砂利のすぐ上の水は砂利を通って水面に戻る。水槽に敷いた砂利に生息するバクテリアが糞や餌の食べ残しなどを分解して水を浄化する。このような仕組みを作るキットが専門メーカ*2から発売されている。

 水槽の水全体を循環させるのは空気の泡の力だけでは物足らないような気がしてきたので、水中ポンプで循環させるようにした。かなり水流の勢いが増えたので亀は戸惑っている様子である。さて、浄化効果は上がるのだろうか。

*1 甲羅干し
*2 (株)ニッソー

010503

 自動車を運転している時、右折、左折、または車線を変更する場合は合図をする。この合図は自動車に装着されている方向指示器でもいいし、手で合図しても良い。

 この方向指示器をどのように出すかが問題である。出す間合いが問題になる場合が殆どであると思うが、時には自分が思っている方向と全く反対の方向を指示している自動車を見かけることがある。これはどう考えればいいか。

 十字路で右折または左折する時に曲がる方向と違った方向の指示器を点滅させている人は滅多に見かけないが、初心者であれば間違えることもあるだろう。指示器のスイッチの構造からすれば間違えるはずはないのだが、緊張してどちらに出しているか判らなくなることもあるかもしれない。

 十字路ならば右折左折がはっきりするのでまだいいが、道幅が広い道路に狭い道路が斜めに合流している交差点では方向指示器をどのように出せばいいのだろう。道が合流する場合も「交差点」というのか、と言う疑問に関しては道路交通法の第2条*1を読むと明確に定義してあることが判る。上記の場合も交差点である。

 例えば広い道路の左車線の左側から狭い道が合流する場合、もともと右折はできないので左折するしかない。しかし運転者によって「右側の指示灯」を点ける人と「左側の指示灯」を点ける人と様々である。道が「合流」するのであれば車線変更に準じているのだから、狭い道を一番左の走行車線と解して「右側の指示灯」を点けるという考え方がある。また合流だろうが車線変更ではなく交差点での通行なので、上の場合は「左折」だから「左側の指示灯」を点けるべきだとも考えられる。

 道路交通法*2を読むと、道の合流は交差点なので、どうやら上記の場合は「左側の指示灯」を点ける方がいいようだ。筆者は車線変更に準じた考え方であったので「右側の指示灯」を点けていた。

 ただ右折左折車線変更をする場合*3に合図をしなければならない、と言うことではないらしい。右折左折車線変更をしようとして合図をした車両があれば、その車両の進行を妨げてはならないと言うのが決まりのようだ。それに合図はすればよくて「右折する場合は右側の指示灯」を点けなければならないということでもないらしい。

*1 道路交通法 第1章 総則
*2 法庫
*3 道路交通法 第2章 車両及び路面電車の交通方法 第6節 交差点における通行方法等 第34条

010504

 今まで街で見かけた芸能人は数えるほどしかいない。覚えているのは石川ひとみ*1舟木一夫*2前田吟*3川上麻衣子*4、松崎まこと*5石黒賢*6内村光良*7である。

 この中で言葉を交わしたのは前田吟のみである。

*1 愛知県海部郡美和町出身 向ヶ丘遊園にて
*2 愛知県一宮市出身 パチンコ屋で見かけた
*3 寿司屋にて
*4 渋谷にて
*5 笑点で座布団を配っていた人 祖師谷にて
*6 名古屋にて
*7 名古屋にて 妻は握手をした

010505

 娘が保育園で保母さんに「家にはすみれ*1の花がある」と話したことがあるらしい。実際は家にはすみれの花はない。

 少し前に娘を連れて家の近くの路傍に咲くすみれを見に行ったことがあった。これが家にすみれが咲いていることになったのだろう。

 娘は先生に「お家のすみれは何色」と聞かれたようだ。娘は「茄子色のすみれ」と答えたらしい。なぜ茄子色なのか。紫色の代表は彼女にとって「茄子」なのか。近所には「チビナス」というあだ名の娘より一つ下の子供がいる。このあだ名が影響しているのだろうか。

 因みに娘の名前は「すみれ」である。

*1 ここは『すみれ』のページ

010506

 筆者の所有する自動車が前回の故障*1に引き続き、また壊れた。前席左側の窓の開閉ができなくなった。

 去年の夏頃から自動車のエアコンが利かなくなって*2、修理せずにそのままになっている。最近はかなり暖かくなってきたので、窓を全開にしようと思って運転席にある助手席側の窓スイッチを入れた瞬間、変な音を出して窓が動かなくなった。

 数年前に運転席側の窓が開かなくなったのと同じような故障である。窓が下がった儘なってしまったので、現状は手で無理矢理上げて何とか閉めてある。一般に屋根の窓は非常時に手動で閉められるようになっているが、窓はそういう構造になっていない。窓を閉めるために助手席側のドアの内張を外して窓ガラスを中から押し上げた。後は修理をするまで雨が降らないことを祈るだけである。

 自動車の部品は大体10年以上の寿命を目標に作ってある。筆者の自動車は購入してから9年になる。もうそろそろそこら中の部品が壊れ出すことになる。直しながら使うのがいいか、新車を買うのがいいか。「勿体ない」精神を復活させるために修理して使いたいところであるが、故障が発生する度に自分の時間が自動車に取られるのは辛い気がする。

 それに先月には車検を通してしまったのだ。

*1 JAF
*2 自動車のエアコン

010507

 岐阜県の武儀(むぎ)郡に平成*1という地名がある。「へなり」と読む。道の駅*2があるが、ここは「へいせい」と読むらしい。元号が昭和から平成に変わった時、同じ字の地名があると少し話題になったが、現在は全く忘れられていると思われる。

 明治大正昭和平成は中国語が語源*3なので日本の地名と重なることは滅多にない筈である。明治村*4とか大正区*5とか昭和区*6など全て元号が先である。特に昭和の「昭」の字は「ショウ」という音読みしかないので古くからある地名には一切使われていない。昭を「あき」や「あきら」と読むのは人名だけである。もちろん現在、「平成」と付く地名は「へなり」以外は全て元号が平成になってから出来た地名である。

 ところが平成は既存の地名と重なってしまった。地名の「平成」が「へなり」ではなく「へいせい」という読み仮名であったら「平成」という元号はなかったかもしれない。元号法*7に基づき「俗用されていないこと」を基準に決められたようなので、地名として使われていることを政府が認識していなかったのだろう。「へなり」では気付きようがない。

 先日、この「平成」付近を通りがかった。「元号の縁の地名 平成」という看板を見かけた。縁といっても単に偶然一致しただけなのである。

*1 岐阜県武儀郡武儀町
*2 中部地方の道の駅 一覧表
*3 明治神宮
*4 遺構探訪 明治飛行場
*5 大阪市大正区 由来は大正橋から
*6 名古屋市昭和区
*7 昭和54年6月12日施行

010508

 昨日の記事で昭和の「昭」の字は音読みしかないから古い地名には使われないと書いた。その理由は地名の殆どは日本語が由来となっているので漢字を当てる時は当然訓読みになると思ってしまった。

 よく考えるとそんなことは全然関係ないことに気付いた。日本にはもともと文字がなかったので古代には中国から漢字を借りてきて日本語を表記した。万葉仮名*1には訓仮名もあれば音仮名*2もあり、音仮名がそのまま現代に受け継がれていれば漢字を音読みした日本語が由来の地名となる。奈良はおそらく万葉仮名でも奈良と書いたのだろう、「奈」も「良」も音読みで「奈」は音読みしかない。

*1 国語史 上代
*2 東歌の考察

010509

 甌穴*1を見つけた。甌穴というのは川の急流によって岩の小さな凹みが選択的に削られ、そこに小石や小さな岩が流れ込むと川の流れによって、その石が凹みの中で転がって更に穴を削り、深く大きくなって出来る穴である。

 従って甌穴の底には丸くて表面が摩耗した石*2が入っていることが多い。またこのような甌穴の底の丸い石は珍しいので、持っていかれる場合もある。

 見つけたのは甌穴が沢山あることで有名な飛騨川である。だから筆者がそれが甌穴であると気付いただけのことである。場所は中山七里*3と呼ばれる地域で奇石が多い釜ヶ淵と呼ばれる場所である。そこには牙岩*4と言われる岩がありそのすぐ横にあった。

 これ*5がその写真である。出来かけの比較的新しい甌穴だと思われる。真ん中に表面が摩耗してテカテカした石があった。

*1 ポットホール
*2 文化百選 五島編/ポットホール
*3 Yahoo!トラベル - 中山七里
*4 中山七里の牙岩
*5 ouketu.jpg

010510

 自動車の窓*1の修理をした。ついでに去年の夏から壊れているエアコン*2も直した。かかった費用は64,680円。

 修理工場からの修理報告書で「ボッシュのホーンがエアコンのコンデンサに接触しているので注意が必要」とあった。ボッシュのホーン*3は数年前に筆者が自分で取り付けた物である。だから修理工場ではいじることが出来なかったようだ。

 まだボンネットの中身を見ていないので何とも言えないが、数年前に取り付けた時は部品の干渉はなかったはずである。長年乗っているうちにホーンの位置がずれてしまったのだろうか。

 エアコンの故障の原因はこのボッシュのホーンではないようだが、このままでは将来的に悪影響が予想されるようだ。

 修理すると買い替えたいという欲望が抑えられ、たまには洗車を徹底的にしてやろうか、と思うようになる。以前はかなり高い頻度で洗車*4をしていたが、最近は殆どしていない。殆どしていないもう一つの理由はボンネットに出来た凹みの所為でもある。洗車するとこの凹みが目立ってやるせない気持ちになってしまうのが嫌だったのだ。この凹みも直そなければならない。

*1 窓の故障
*2 自動車のエアコン
*3 MOMO
*4 洗車道

010511

 十数年前、名古屋市の笠寺付近*1にマコンデ美術館という施設があった。この付近は名古屋の工業地帯でおよそ美術館とは縁がなさそうな土地柄である。

 マコンデ*2とはアフリカのタンザニアにある広大な高原地域で、そこに住む民族をマコンデ族*3といい、彼らの作る造形品*4をマコンデ芸術と言っている。

 子供の頃に一度見たら絶対忘れないような不気味で面白いお面*5彫刻*6である。ここの館長*7はこのマコンデ芸術に取り憑かれて、収集しているうちにマコンデの魅力を多くの人に知ってもらおうと一般に公開するようになったらしい。もともとここの館長は鉄工所を経営していて、工場の一部をマコンデ美術館として一般公開していた。

 工業地帯に突然工場の壁に大きく「マコンデ美術館」と書いてあるので、その近くを通る度に何か怪しいところではないかと、思っていた。「マ」と「コ」と「ン」とで名前が構成されているので何か成人向けの施設*8ではないかと勘ぐっていた。

 ある日、勇気を出して中に入ってみた。思っていたのと全く違うのでびっくりした記憶がある。客は殆どいなく少し寂しかったが、少し暗めの照明に照らされた彫刻が醸し出す雰囲気が何とも言えなかった。むしろ他の客が少ない方がいいかもしれない。

 この客の少なさが災いして美術館の閉館を考えるようになったらしい。館長は収蔵品を引き取ってくれる施設を公募していたが、結局見つからず、私財を投じて三重県二見町*9美術館を開館*10した。

 偶然にも筆者が勝手に名前から想像していた成人向けの施設と同じ度会(わたらい)郡*11内に建設されている。

*1 愛知県名古屋市南区阿原町付近
*2 マコンデ美術館
*3 Makonde People
*4 Makonde of Tanzania and Mozambique
*5 Makonde mask carvings - Traditional Music & Cultures of Kenya
*6 Makonde figurative carvings - Traditional Music & Cultures of Kenya
*7 ■マコンデ美術館 (三重県二見町)
*8 元祖国際秘宝館
*9 アフリカ芸術 マコンデ美術館
*10 マコンデ美術館
*11 玉城町のホームページ

010512

 様々な事象を科学的に説明しようとすれば、実験による検証が必要だが、将来的にはこの考え方は変化するかもしれない。考え方を示すだけで「科学的」であると言われるようになるかもしれない。例えば原子核の存在*1は100年程前に確認され、それが陽子や中性子*2で構成されていることが判ってきた。これが究極の構成単位*3だと考えられていたが、更に陽子や中性子はクォーク*4という素粒子で構成されている、と考えられ始めてきた。

 そうなれば当然クォークが本当に究極の粒子かどうか疑問になってくる。これを実験で証明しようとして、更に究極の素粒子が発見されれば、また更に究極の粒子は何かと言うことになるだろう。一方、クオークが究極の素粒子であることを証明することはできないだろう。例えば宇宙人がいることを証明する*5には宇宙人を一人でも探し出せばいいが、宇宙人が「いない」ことを証明するには全宇宙を虱潰しに調べて確かにいないことを示す必要がある。これは宇宙人を捜し出すよりも遙かに難しく、不可能と言っても間違いはないだろう。

 このように実験が必ずしも知識の体系を組み立てるのに有効であるとは言えない状況が出てくるのではないだろうか。超常現象と言われるものも実験によって必ず検証出来るとは限らないかもしれない。

 ただ、実験で検証出来ないことと理論が撞着していることとは違う。話の辻褄が合わなければ知識の体系は構築出来ない。知識の羅列は出来るが応用が利かない。

 地縛霊や浮遊霊*6を鎮めるために一心不乱にお経を読む霊能者がテレビジョンなどによく登場する。生前にはお経*7の意味など全く解することがない霊が殆どであるはずだが、そんな相手にお経を聞かせて霊能者はこれで霊が鎮まった、と解説する。

 日本での除霊*8などの行為は例外なく日本式のお経である。日本語の判らない、アジアの言葉が判らない霊に効くのだろうか。逆の場合も同じである。日本国内でエクソシスト*9が行うような儀式は日本の幽霊に作用するのだろうか。

 お経は「霊」に対して読んでいるのではない、「霊界」「あの世」に対して言葉や音声を超越した何かが作用しているのだから言葉の種類は関係ない、と言われそうだ。しかしまだこのような説明の仕方は科学としては認められていない。

*1 原子核の発見
*2 陽子・中性子の世界(ハドロン) の世界
*3 新粒子発見、20世紀なかば
*4 クォークとレプトン
*5 The Planetary Society: SETI Page
*6 浮遊霊・地縛霊
*7 お経CD
*8 除霊相談
*9 The Exorcist

010513

 「ウルトラマン スーパー・ベスト30」というCDが10年前に日本コロムビア*1から発売された。

 収録されている曲は円谷プロ*2が制作したウルトラマンシリーズの主題歌やドラマ挿入歌である。

 筆者が最も好きなのは「ウルトラセブン*3」である。筆者の中ではウルトラシリーズは「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」までで、それ以降はウルトラシリーズとは見なしていない。これは制作が新しくなればなる程ウルトラシリーズの対象年齢が低下していった為である。「ウルトラマンタロウ」が出てきた時には、小学生ながら情けなくなって絶対見ないと誓ったぐらいである。

 このCDの曲目リスト*4を見ると7番目の曲が「ウルトラセブンのうた」になっている。こういう心遣いがファンには嬉しいのである。

 ついでに30番目の「THE THEME SONG of "ULTRA-7"」は海外テレビ放映用の英語版「ウルトラセブンのうた」で、歌っているのは子門真人*5である。

*1 Nippon Columbia Co.,Ltd.
*2 チビラくん
*3 -712-
*4 CDNOW - JAPAN : ウルトラマン スーパー・ベスト30
*5 子門真人 情報

010514

 何故、虹は見えるのか。よく「何故、虹は出来るのか*1」という質問があるが、考えてみると「虹の七色」が「出来る」訳ではなく、太陽光の屈折によって色が分かれて見えるだけで*2という「物」が出来るのではない、と考えた方が適切のような気がする。

 色はその物の特徴を普遍的に表していない。物に照射された光がその波長によって選択的に反射して、特定の色に見える。従って物の色は光によって変化する。洋服などの色は店の照明によって変わって見えるので、購入してから改めて見てみると色が違う、ということがよくある。虹の場合、その色の元となる「物」がないので、「虹が出来る」というのは国語表現としては問題はないが、事象の本質を表す言葉としては的を射ていない。

 虹が七色や六色に見える*3のは光の波長によって屈折のし方が違うために太陽の光の色が分かれてしまうからである、という説明はそれでいい。ここで問題にしているのは「何故、虹が見えるのか」ということである。

 人間の眼は色を見分けることが出来る。光の波長の違いによって感じ方が違っているので、それを「色」と言っている。光の強弱を感じるが、波長の違いを感じることが出来なければ虹を見ることはできないかもしれない。犬や猫、*4昆虫*5などには、我々が見ているような虹が見えるのだろうか。

 人間の眼が感じることの出来る光の波長は380〜770nmである*6太陽から降り注ぐ光の波長を分析*7すると、丁度この人間が見ることが出来る波長の領域の光が一番強く*8なっている。

 進化の過程で一番強い太陽光の波長を感じるようになったのだろう。しかしこれは虹が見えることとは別である。光の波長を感じることができれば、その波長にかかわらず「色」が見えているに違いない。

*1 ねっとチューターに聞こう/理科/自然 どうして虹ができるのですか? また、どの方向に虹はできるのですか?
*2 虹
*3 虹の内側
*4 亀の水槽
*5 環境と健康に関する情報誌
*6 電磁波=光!
*7 太陽(The Sun)
*8 黒体輻射

010515

 筆者が幼少の頃は替え歌がよく流行っていたが、今の子供たちは替え歌を歌ったりするのだろうか。下校の途中の児童が大声で変な替え歌を歌いながら歩いていく姿を見かけてもよさそうなものだが、なかなかそのような風景には巡り会えない。

 小学生の頃こんな替え歌が歌があった。ドレミの歌*1の替え歌である。

ドは道路で(どこでも)プー
レは連発プップップッ
ミはみんなでプー
ファはファイトでプー
ソは空からプー
ラはラッパでプー
シは尻からプー
さぁ、こきましょう

ドプップッ ミプップッ
レプップッ ラプップッ

ドプップッ ミプップッ
・・・

 特に2行目が秀逸すぎる。一体誰が作ったのか。検索サイトで探してみる*2とこの替え歌は全国区のようである。

 替え歌ではないが、こんな歌もあった。

ポッ ポッ ポキール お尻のワッペン
貼って 貼って もう一枚

 「ポキール」とはぎょう虫検査セロファン*3のことで、小学生の頃、新学期になるとこのシートが配られた。2枚重ねになったセロファンの内側に青い粘着材が塗ってあり、朝起きたら重なったセロファンを剥がして肛門に当てる。それをまた元通りに重ねて学校に持っていった。このセロファンは顕微鏡で観察される。体内のぎょう虫がいれば、肛門の周りに産み付けた卵がセロファンに付着するのでその有無が確認できるのである。

 ポキールを調べている内に判ったのだが、ポキールとはこの検査セロファンの名前ではなくぎょう虫駆除薬の名前*4であった。現在は製造が中止されているらしい。

*1 ペギー葉山作詞
*2 Google 検索: レは連発
*3 わくわく体験館/目黒寄生虫館/ぎょう虫がからだの中にいることを、どうやってしらべるの?
*4 駆虫方法

010516

 温度差を利用して発電機などを回すことなく発電することが出来る。異種の金属や半導体を接合して、その接点に温度差を与えると温度差を与えた接点の両端に電圧が発生する。この現象はゼーベック効果*1と呼ばれる。

 体温と外気温の温度差を利用して発電する腕時計*2がある。1998年発売だが、店頭では全く見かけたことがない。

 ゼーベック効果を使った発電の実用化はかなり昔からある。ゼーベック効果が発見されたのは1821年らしいからそれ以降の話ではある。それは旧ソ連で電力事情の悪い地域にラジオを普及させる目的*3で開発された。

 そのラジオ用の熱発電はランプの熱を利用した。ランプの傘に熱発電素子を装窒して発電する。照明と発電が一緒に出来て、しかもランプの熱は元々捨てていた物だから全く無駄がない。ラジオの電源を供給するために電線を敷設するよりもずっと安上がりな方法である。

 昼間にラジオを聞くためにランプを点けていたのでは無駄そのものではないか、と考えるかもしれない。そんなことはない。昼間は労働の時間なのでラジオを聞く必要などないのである。

*1 ペルチェ
*2 SEIKO THERMIC(サーミック)
*3 TAGSの組織制御と中温域熱電特性

010517

 どんなものでもそうだが、全く新しい概念を作り出すのは難しいことだし、偉大なことである。それが当たり前となってしまうと、その新しい概念を作ったことがいかに大変だったかが忘れ去られてしまう。

 ウルトラマンの巨大怪獣を巨大な主人公が退治するという構図はこれをテレビジョンで見ていた世代にとって当たり前だが、ウルトラマンが出てくるまでこのような活劇は世の中には存在していなかったと思う。ウルトラマンの顔のデザインもキリコ*1が描くのっぺりした顔の人物だと言われている。日本に昔からいる怪物や妖怪*2の雰囲気とは全く違う。これらを創り出すためには相当な努力が必要であったであろう。

 マンガなどでタイムマシン*3が出てくると、時間旅行をする時は大抵トンネルの中を通っている絵が出てくるような気がする。これも何か元となった物があるはずである。

 「タイムトンネル*4」というアメリカのSFドラマ*5が元になっていると思われる。このタイムトンネルは人間を時間を超えて輸送するための装置で、トンネルの中に入っていくと未来や過去に行ける。まだ開発途中なので完全ではないため、色々事件が起こるというドラマだった。トンネルの先はどうなっているのか、子供の頃から不思議に思っていたが、そんな枝葉末節なことはどうでもよい。因みに筆者はこの「タイムトンネル」のプラモデルを作ったことがある。

 時間旅行といえばトンネルという構図はこの時初めて出てきたのではないだろうか。新しい物を作るのは本当に難しい。

*1 - Giorgio De Chirico Officiale Web Site -
*2 百鬼夜行 gif 版御案内
*3 the time machine movie review, H.G. Wells Time Machine. HG Wells
*4 タイムトンネル(フジミ製)
*5 The Time Tunnel

010518

 読者の方から日本語っぽい略語*1についてメールを頂いた。アメダスやナスダが何となく既存の日本語の単語に似ているので何となく気に食わない、と記事に書いた。

 そうしたらもっと凄いのがあることを教えて頂いた。「ユレダス*2」である。「UrEDAS」と綴る。地震早期検知システムの略で元は「Urgent Earthquake Detection and Alarm System」であるらしい。アメダスの元は「Automated Meteorological Data Acquisition System」で何となく無理がなさそうだが、ユレダスの「Urgent」は意図的すぎるような気がする。それにしても命名者の苦労が窺える。

 更に「シマダス*3」や「デルダス*4」というのもあると言うことも教えて頂いた。これら「・・・ダス」というのは「イミダス」に倣っているのではないかとメールを下さった方は分析されている。 筆者もそうだと思う。「イミダス imidas*5」の由来を見ると「Innovative Multi-Information Dictionary, Annual Series」であって、何となく不自然のような気がしてならない。ユレダスのように「地震」→「揺れ出す」のように日本語にしたいが為に無理矢理単語をつなげるのは理解出来るが、「イミダス」はもともとそんな日本語もないのに無理な単語の並びになっている。

 一体「・・・ダス」の元祖は何か。いなかっぺ大将*6か。

「にゃんこセンセェ〜、雨だスよ」
「大左ェ門。それはワシの小便ぞな、もしかしてぇ〜」

 「ユレダス」を調べていたら「HERAS*7」というのがあることが判った。「Hazards Estimation and Restoration Aid System 災害評価及び復旧支援システム」のことで「ヘラス*8」と読むらしい。

 「揺れ出す」で地震を早期検知して「減らす」で被害の拡大を減らす。

*1 DoCoMo(2)
*2 青函トンネルは、大地震で崩れたりしませんか?とても心配ですが・・?
*3 日本の島ガイド SHIMADASの制作
*4 パーラー デルダス
*5 imidas'01 TOP PAGE
*6 放映:1970年10月4日〜1972年9月24日
*7 Railway Technical Research Institute, Tokyo, Japan
*8 鉄道総研報告1996年3月号

010519

 リンクの見直しを開始した。何度かリンクの見直しをしなければならない*1と言うことを記事にしてきたが、実行していなかった。

 古い記事のリンク*2を辿ってみると切れているものが思いの外多いので、見直しに踏み切った。ついでに脚注も付けていくことにした。現在、99年分が完了した。

 記事の並べ方も変更することにした。ページの下から上に向かって記事の日付が新しくなっていたが、これを逆に上から下の順番にした。

 リンクが切れているのは個人が運営しているサイトが多い。個人の場合、サイトの永続性は特に問題にしていないのだから仕方がないが、有用な内容のサイトがある日突然なくなっていると思うと残念でならない。場所を移動しただけの場合が多いが、引っ越しのメッセージがないと見つけるのが再び面倒である。

 InternetSeer.com*3というところが「Web site monitoring」というサービスをやっている。自分が運営しているサイトが正常に動作しているか週に一度、メールで調査結果を送ってくる。ページが上手く開かなかったりすると週の途中でも警告メールが送られてくる。これらは全て無料である。

 筆者は殆ど毎日更新しているのでこのようなサービスはあまり役に立っていないが、更新頻度の低いサイト運営者にとっては有用であろう。

 これと同じような仕組みでリンクが切れているかどうかをチェックしてくれないだろうか。そうすればいちいち設定したリンクを確認する必要がない。

*1 切れたリンク(2)
*2 目次
*3 InternetSeer Web Site Monitoring Service

010520

 リンクの見直しををしていたら、内容に気になるところが出てきた。東京都の都庁所在地*1についてである。

 「東京都庁」という言葉のリンクが切れていたので改めて検索して新しいリンク先を探したら、「東京都庁の概要*2」という東京都の公式サイト*3のページを見つけた。

 そこには「都庁所在地は新宿区。東京というのは間違い」とあった。筆者は都庁所在地は「東京」であって「新宿区」ではないと記事の中で主張している。完全に間違っているのだろうか。

 そもそも「都道府県庁所在地」というのはどういう意味があるのか。「都」「道」「府」「県」*4と表現する言葉は普通地方公共団体*5そのものを示す場合とその地方公共団体が地方行政を担当する区画を示す場合がある。

 本来、「何県」というのはそこに所在する普通地方公共団体の名称であって、その区画は「何県が管轄する区画」の略に過ぎない*5、と考えるべきだそうである。前出の「東京都庁の概要*6」というページにも「組織正式名称 東京都」と書いてある。

 ある地方公共団体がこの都道府県庁所在地であるということは明確に定義されていないのではないだろうか。都道府県庁の位置は、地方自治法で条例で決めるようになっているらしい。これによって都道府県庁所在地の住所は明確に決まる。東京都庁の場合、東京都新宿区西新宿2-8-1が庁舎住所であるからその「所在地はどこか」と聞かれて、その問いに対して「西新宿」でも「新宿区」でも「東京都」でも間違った答えではない筈である。

 つまり「都道府県庁所在地は庁舎がある市町村(東京都の区も含む*7)名をいう」といった定義がどこかにあれば、それに従って表記すればよいが、おそらく無いだろう。もともと定義する必要はないと思われる。特になければ出来るだけ例外がないようにすればよいだろう。

 東京の区は他の市町村と同じく地方公共団体の扱いを受けているので、例外を避けるために都庁所在地を「新宿区」と表すのは妥当であろう。一方、東京の区は「特別区」として例外的な存在であるため、東京都以外は全て「市」が所在地となっていることに倣って特に区名を表示せず、23区をまとめて「東京」とするのもそれ程かけ離れた表現とは思えない。

 以上から都庁所在地は「新宿」でも「東京」でも大きな間違いはない。どちらかが正しくてどちらかが間違いと言い切ることが「間違っている」ことになるだろう。ただ、500万分の1の地図上などで都庁所在地が「新宿」というのはかなり違和感がある。

*1 都庁所在地
*2 ようこそ東京都庁へ 都庁概要
*3 東京都公式ホームページ
*4 都「北海道」府県
*5 普通地方公共団体
*6 ようこそ東京都庁へ 都庁概要
*7 特別地方公共団体

010521

 温度というのは解り難い。たとえば水の温度100℃とか0℃というのは想像すればどんな温度か解るが、水60℃と70℃との違いを想像するのは殆ど不可能であろう。体温から0℃までの温度なら細かく想像できそうだが、それ以外はやはり熱いか冷たいのどちらかしかない。重さも似たような感じだが、温度は更につかみ所がないような気がする。

 大体、温度に「単位」があるというのが解りづらい。温度に基本となりうる「一塊り」があるのだろうか。長さならば「親指から人差し指の先まで*1」の長さの何倍とか、重さなら「水1リットル*2」の何倍とか、時間なら「日の出から次の日の出まで*3」の何分の一とか言えるが、温度は言えない。100℃の半分は50℃といっても、一体何が半分なのか判らない。

 だから温度には「度合い」を示す「°」がついている。基礎となる「単位量」があってそれの何倍かではなく、何かを示す尺度に対して目盛りを付けて、その目盛りに数を添えただけである。セ氏温度*4の場合、水の融点で温度計が指し示す場所を0、沸点で温度計が示す場所を100として目盛りを付けている。このように度合いというのは目盛りを何等分するかが定義であって、1目盛り分を先に定義したわけではない。

 これは角度でも同じで一周を360等分に目盛り*5を付けた時に、どの目盛りに相当するかが問題であって、1目盛りの「1°」には特に意味はない。

 水の融点から沸点までの温度計の長さが「単位」ではないのか、円周一周が「単位」ではないのか、と思う人がいるかもしれない。だが考えてみると温度の場合ならば、温度計は大きいものから小さいものがある。水銀温度計やアルコール温度計*6など色々種類がある。どれでも同等にしかも同時に定義が可能になるで、単位が一定しないことになる。円周でも同じだ。しかし長さなどはそうはいかない。メートル原器*7曲尺*8とは同時に長さの単位になり得ない。

*1 講座技術の社会史:計量標準
*2 質量標準-計量研究所
*3 一日の始まり
*4 温度計の歴史
*5 円の中心角はなぜ360度なのか?
*6 佐藤計量器製作所 温度計の歴史について
*7 LENGTH Evolution from Measurement Standard to a Fundamental Constant
*8 曲尺の使い方

010522

 温度の単位の続き。アルコール温度計の目盛りの長さが温度の単位になり得ないので、普遍的な温度を定義するのに熱力学を用いる。これは1848年にケルビン*1が提唱した。熱を完全に仕事に変えることが出来る仮想的な熱機関を考える。熱機関*2とは高温の熱源から熱をもらって仕事をして余った熱を低温の熱源に放出する機関である。熱を完全に仕事に変換出来るので熱は余らない。従って低温の熱源に熱がないので、その温度は0度となる。これが温度の原点であり、基準である。基準が決まれば、高温側の「温度」を一点決めてやると単位が決められる。

 この高温側の温度を水の三重点*3の温度として決めたのが現在の国際単位系における温度の定義である。三重点*4とは水蒸気と水と氷が同時に存在する温度のことで、単位の普遍性を求めた結果、この温度が選ばれたのであろう。水が氷になる温度は圧力によって変化するが、ある圧力でないと三重点にならないので温度は一点の値となる。

熱力学的温度の単位ケルビン(kelvin K)は水の三重点の熱力学温度の1/273.16である。*5

 1/273.16というのはセルシウス温度(摂氏温度)と温度の目盛りを合わせるために定義した値で、必然的な値ではない。水の三重点の温度を「1」と決めても矛盾は出てこない。この定義によって水の三重点の温度は273.16K、セ氏で言えば0.01℃となった。これは光の速さ*6と同様、誤差というものがない。273.1599999〜273.1600001Kに真の水の三重点の温度があるわけではなく、明確に273.16Kなのである。

 これによって「温度が半分」と言う概念も判りやすくなった。温度計で定義していた時は半分の温度というのは目盛りが半分と言うだけで物理的な意味が不明瞭であった。熱力学温度であれば熱機関で変換される仕事量が半分となる、という意味に置き換えられるので、物理的な意味が明瞭になる。温度の単位が明確に定義できたが、実用となると理想的な熱機関というのを実現させるのは大変難しい。そこで水の三重点以外にも定点温度*7を補助的に決める。これら定点温度の間を精密な温度計で目盛りを付けていくことにより温度の物差しが出来上がる。

 結局は単位だけ厳密に決めて、あとは従来からの温度計を使う*8しかないようである。

*1 William Thomson (Lord Kelvin)
*2 第5回 熱力学第2法則
*3 龍王産業株式会社 水の話
*4 山里産業株式会社 水の三重点セル
*5 経済産業省 産業技術総合研究所 計量研究所 温度
*6 光の速度
*7 国際温度定点
*8 経済産業省 産業技術総合研究所 計量研究所 トレーサビリティ

010523

 偶然、こんな名前のURLを見つけた。「www.omeco-gmbh.de*1」である。なぜわざわざ「株式会社」を意味するドイツ語の略語の「GmbH」を付けているのか何となく想像出来る。この会社が取得する前に「関西地方の」日本人が「www.omeco.de」を取得してしまっていたのだろう。

 改めて「www.omeco.de*2」で接続してみると同じところが開いた。

*1 omeco aktuell
*2 omeco aktuell

010524

 模擬原爆*1という物があった。

 原子爆弾の投下訓練をするために、それと同じ形、同じ重さの普通の爆弾をアメリカ軍は日本全国に投下していた*2

 愛知県にも広島、長崎に原爆を落としたエノラ・ゲイ*3やボックスカーという名前のB29爆撃機が飛来して模擬原爆を投下していったらしい。敗戦前日の8月14日のことであった。これらの事実は戦後50年以上を経て初めて明らかになって来たことらしい。

 それにしても対戦国に対して練習で爆弾を落としていたというのは、既に「戦争」は決着していたことを認識しながら相手国に対し殺戮行為を繰り返していたということではないだろうか。人類にとって戦争自体が許される行為ではないが、これは更に許し難い行為である。本当に不幸な争いであった。

*1 模擬原爆 炸裂の瞬間 航空写真 米で発見 51年前 舞鶴投下 「戦争展」で初公開
*2 第509混成群団による模擬原爆・パンプキン被弾地一覧表
*3 Enola Gay

010525

 亀は色を見分けることが出来るか。見分けられるような気がする。家にいる亀*1を見ていると出来るような気がしてならない。

 亀には2種類の餌*2をやっている。一つは栄養素の配合比の均衡がとれた合成飼料で、もう一つはヨコエビ*3と呼ばれる淡水棲の端脚類を乾燥させた物である。前者が基本餌で、後者はおやつみたいな物である。甲羅を形成するカルシウム分の補給餌として与えろ、と箱に書いてある。

 亀にも食の好みがあって、人間と同じでおやつの方が好きである*4ことは飼育していて明らかであった。この二つの餌の臭いを嗅ぐと人間である筆者でもヨコエビの方を選んでしまう。丁度、えびせん*5のような臭いがする。

 餌をやろうと亀の水槽を覗き込むと、待ってましたと言わんばかりに急いでこちらに泳いでくる。水槽の壁面で足をバタバタさせて首を思い切り伸ばして早くくれとせがむ。おぅ、おぅ、愛い奴と口には出さないが、そう思いながら2種類の餌を与える。

 亀は筆者が手にした餌の箱を見つけると足をバタバタさせるようだ。基本餌とおやつの餌の箱はそれぞれ緑色と橙色をしているのが違うだけで大きさや形は全く同じである。

 なんと手に持った餌の箱によって餌のせがみ方が明らかに違うのである。おやつである橙色の箱を持つと気が狂わんばかりに足をバタつかせる。顕著なのは基本餌をある程度与えてから箱を見せた時の反応である。基本餌の緑の箱を見せると「あー、ごはんですかぁ」という程度の反応しか見せず、それよりもおやつはどこか、という感じでそっぽを向く場合もある。

 しかしおやつの橙色の箱を見せると「早くしろー」という具合にバタバタするのである。

 以上から色を見分けているように思われる。

*1 亀の水槽
*2 Tetra Internet Web Sit
*3 ニッポンヨコエビ Rivulogammarus
*4 亀のグルメ
*5 まちgoo 店舗情報「恵比寿三越 桂新堂」

010526

 近くの県営公園*1のそばに農協が主催する共同市場*2が出来た。そこをぶらぶらしていたら「竹酢液*3」が売ってあった。竹炭を作る時出る煙から抽出される液で臭いを嗅ぐと煙を水に溶かした臭いである。

 瓶に記載してある効能を読んでみると水虫*4に効くとある。筆者は水虫に悩んでいるのではない。小学生の息子の手のひらと足の裏の皮膚が弱いためか、水虫のように皮がよく剥ける。痒いとか痛いとか実害が殆どないのだが、端から見ると何か気持ち悪い。筆者自身も小学生の頃は息子と同じように手のひらや足の裏の皮が剥けまくっていた。成人してからはこのような症状は殆どなくなったが、特定の石けんを使い続けるとまた剥け出す。

 風呂に1cc程度入れて入浴すると効果があるとあったので、購入してその夜から試してみた。竹や材木の燃えかすを水に入れた後の水の臭いだが、慣れれば何ともない。薪で風呂を焚いていた昔は風呂でこのような臭いを嗅ぐのは当たり前だったような気がしてきた。

 3週間ほど経過したら息子の水虫はすっかりなくなっていた。足には少し残っているようだが最盛期の頃と思うと見違えるほどつるつるとしている。効果があったのだろうか。

 筆者自身もこの症状を持っていたので気付いていたのだが、この「水虫」は発症が周期性を持っているのである。一旦皮が剥け出すとしばらく剥け続けるが、1ヶ月ぐらいすると嘘のように治るのである。皮膚が全部入れ替わるからだろうか。息子の場合もこの周期と竹酢液*5を使い出した時期がぴったりと合っただけかも知れない。

*1 愛知県大府市森岡町付近
*2 あぐりタウン げんきの郷
*3 アトピー皮膚炎にいい竹酢液
*4 『水虫撃退』総合リンク集
*5 ご存じですか?この言葉

010527

 以前、テレビのコマーシャルで「mother、『m』を取ったらother、他人です」というのがあった。家庭教師派遣会社*1のコマーシャルであった。

 母を意味する「mother」の中に「other 他人」が含まれている、というのが面白いのだろう。「other」には「他人」の意味はない*2という意見もある。

 「mother、『m』を取ったら・・・」という言い方だと「mother、『er』を取ったらmoth、蛾*3です」「father、『fa』を取って『o』を付けたらother、他人です」というのがいくらでも出来て、何が面白いのかさっぱり解らなくなる。

 「live 生きている、順番を変えるとevil、邪悪な、です」のようなアナグラム*3の方が難しくてよっぽど面白い。

 日本語なら「粗大ゴミ、『そ』の字を取ったら、醍醐味*4です」ぐらいかなぁ。

*1 家庭教師のトライ
*2 「いじわるな言語学者」
*3 モスラ (MOTHRA)
*4 Internet Anagram Server : Anagram Hall of Fame
*5 ご存じですか?この言葉

010528

 「ポッキリ」という言葉がある。棒などが折れる音を表す場合がある。ポッキー*1という菓子の名前はこれが元であろう。

 もう一つの意味として、値段など数量の後ろについて「丁度それだけ」という意味に使う。大抵、小さい数量に対して使うので「1億円ポッキリ」等という使い方は嫌みになったりする。風俗関係や中古車店では「これ以上諸経費がかかりません」という意味でこの「ポッキリ」をよく使う。「ポッキリ車」という用語もある。これらも他に比べて少額であることを表している。

 このポッキリが昔から気になっているのだが、語源がよく判らない。棒などがもろく折れる様子から「丁度それだけ」という意味になったのだろうか。上手く想像出来ない。折れる音が何故「丁度」を表すことになるのか。もしかしたら全く違う語源ではないだろうか。

 ポッキリは合成語ではないか。「ぽっち」と「かっきり」との。「ぽっち*2」も「かっきり」もますます語源がよく判らない言葉だが、何となくそんな気がする。「ぽっち」は「これぽっち」のように「僅かに・・・だけ」という意味で、「かっきり」は「丁度」とか「端数がない」状態を表す。「ぽっち」で「かっきり」だから「ポッキリ」になったかもしれない。

 こういう記事が民間語源説*3になっていくのだろうか。  

*1 江崎グリコ Pocky
*2 あははっ 語楽 ひとりぼっち
*3 もっとぽっちー

010529

 斎藤*1斉藤*2とは違うことを最近知った。同じだと思っている人は筆者と同じように「斎」は「斉」の旧字体だと思っているだろう。実は意味が違う字なのである。

 解りやすい例がここ*3に書いてある。「しょさい」は「書斎」であって「書斉」とは書かないし、「いっせい」は「一斉」であって「一斎」ではない。旧漢字での表記なら「一齊」となる。「斎(サイ、シ)」は「心や体をきよめる、部屋」である。また「斎」は「雲黒斎」「漆黒斎」「陳北斎」「異角斎」等のように屋号や雅号に添えて用いる。「斉(セイ、サイ、シ)」は「ひとしく、そろって」という意味である。

 勘違いの原因は読み方が同じだからであろう。いくら漢字がよく似ていても読み方が違えば大抵は間違えない。読み方と言っても漢字の場合、旁(つくり)が同じならば音読みは大抵同じだが、意味が違えば訓読みが違うので区別が付く。

 「自」と「白」は漢字の形がそっくりだが読み方が全く違う。「大」と「太」とはどちらも音読みで「タイ」と読むことがあるが、訓読みでは違ってくる。「斎」と「斉」との場合は、音読みで「サイ」と読み、しかもどちらも訓読みがない。これが間違え易くなる原因である。

 よく似た漢字の組み合わせで「侯」と「候」があるが「侯」はあまり使わないので間違えることは少ない。それに「侯」には訓読みはないが「*4」には「そうろう」という訓読みがある。

*1 齋藤氏のホ−ムペ−ジ
*2 斉藤 由貴(さいとう ゆき)
*3 新聞はあてにならないことを示す極端な事例
*4 御座候

010530

 新聞の折り込み広告を眺めていたら、こんな時計の通信販売*1の広告があった。エルジン*2と言えばテレビの通信販売でよく登場する、どこかスイスの有名時計メーカとそっくりな意匠の腕時計を非常にお手頃な価格で数多く世に送り出しているアメリカの時計メーカ*3である。このメーカの骨董品は人気があるようだ。

 例えばこの時計*4はスイスの高級腕時計メーカのこの時計*5とそっくり過ぎて見分けがつかないぐらいである。それでいてエルジンの方の値段が2万円以下*6なのでどっちが真似をしているのかは容易に想像が出来る。

 さて筆者の目に留まったエルジンの時計は太陽電池で駆動するものである。何とその太陽電池が裏蓋に付いている*7のである。充電するためには時計を腕から外さなければならない。他に充電するために腕時計を外すのはこの時計*8ぐらいだろう。この電磁誘導で充電する時計の意義は電池交換が不要という点だけだろう。製造側から見れば、自動巻型充電機構*9よりも簡略化できる、他社特許の回避、意匠の自由度増加であろうが、そのようなことは使用者側にとってあまり関係ない。

 太陽電池は普通は黒に近い色をしているので、太陽電池を時計の文字盤に配置すると意匠の自由度が極端に減る。多くの電力を得るためには出来るだけ太陽電池の面積を大きくしたいのであるが、文字盤が黒一色になってしまう。

 これを解決するために透明な太陽電池*10を開発したり、太陽電池の配置を工夫したり、時計の消費電力を極限まで小さくする努力*11をしている。自動巻型充電機構も透明な太陽電池も時計をしたまま充電をすることが前提なのである。そのために腕時計製造会社は開発費を投入しているのである。

 それを単に裏蓋に太陽電池を持ってきただけで「世界初」というのはどうだろう。発想の転換で一回の充電で数ヶ月動くのであれば*12時計を外してもいい、と考えるのはいいが、全く新しい技術がないものに対して今までなかったから「世界初」というのは少し考えものである。

 それにしても充電するのにどれだけの時間が掛かるのだろうか。数時間以上掛かるとしたら充電が相当面倒くさくなる。筆者は腕時計を一年中着けたままであるが、普通の人が長時間時計を外すのは寝る時ぐらいだろう。そんな時は充電エネルギーの元になる光がない時なのである。

*1 JPEG 画像 200x360 ピクセル
*2 ELGIN・エルジン
*3 [ELGIN] The Elgin Watch Collectors Site
*4 (株)石川時計店 TAGHEUER
*5 エルジン FK-938TI-B
*6 ELGIN・エルジン 商品リスト
*7 JPEG 画像 266x400 ピクセル
*8 無接点電磁誘導方式
*9 K I N E T I C の 駆 動 原 理
*10 エコ・ドライブ ビトロ
*11 シチズン・ソーラー腕時計の歴史
*12 ELGIN・エルジン 各種機能説明

010531

 ある雑誌*1を読んでいたら、顧客満足*2に関しての記事が特集されていた。

 顧客が逃げていく事例としてこんなものがあった。ある家電販売店の経営者が顧客の家に洗濯機の修理をしに行った。この顧客は数十年来の得意先で、近所に大型量販店が出来てもこの経営者の店で買い続けてくれていた。経営者は洗濯機を直している時にそばの洗面台の蛍光灯が切れかかっているのに気が付いた。顧客に頼まれたのは洗濯機の修理だけだったが、サービスのつもりで顧客に黙って蛍光灯を無料で取り替えていった。

 翌日、その顧客から蛍光灯を取り替えたことに対する問い合わせの電話があった。電話のその声は明らかに不愉快そうなものであった。経営者は無料サービスの旨を伝えたが、その日以降、この顧客は経営者の店には来なくなった。

 記事ではこの顧客がどうして腹を立てたのか判然としないが、少なくとも蛍光灯を交換しなければ顧客を逃がす結果にはならなかった、と書いてある。しかし腹を立てた理由は歴然としている。他人の家の事情に踏み込み過ぎたのである。いくら痒いところに手が届くサービスが良いと言っても、自分が期待すること以上のことを別のところで発揮されるのは困るのである。この店の経営者も一言取り替えてもいいか言えば違う結果になっただろう。

 ガソリンスタンドで窓ガラスを勝手に拭くことがある。最近は少なくなったが、わざわざ洗剤を吹きかけて拭くところがあった。ガラスに撥水剤*3を塗布していると洗剤で取れてしまうので、一言断ってくれればいいのに勝手にやられてしまう。制止しようにも間髪入れずに洗剤を吹きかけられる。非常に不愉快であった。独善的なサービスで顧客を逃がしているのである。

 ガソリンを入れに行くだけの客もいることを理解しなければならないのである。洗濯機を直して欲しいのであって家の中の面倒を全部見て欲しいのではない、という客がいることを知らなければならないのである。もし電気屋さんに「お宅のタンスの中の避妊具*4、切れかかっていたので補給しておきました。無料サービスです!」と後で電話で言われたら、普通はぞっとするだろう。

 筆者の場合、蛍光灯の交換や避妊具*5の補充は大歓迎である。

*1 日経ベンチャー
*2 スチューレオナルド
*3 SOFT99 - Products - Car用品 - ガラスコーティング剤・ワイパー - ガラコ
*4 コンドーム
*5 オカモト/商品ラインアップ/生活用品



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