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0309雑記草


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030901

 愛知県にある稲武(いなぶ)町*1は所属する郡を変更するらしい。北設楽(きたしたら)郡から東加茂(ひがしかも)郡にするようだ。現在、郡は行政区画としての機能は全くない*2。かつては郡制度*3が機能していた時代はあったが、今は住所だけに残っている区画である。行政区画の遺構*4みたいなものだ。

 稲橋村と武節(ぶせつ)村が合併して稲武町が出来た*5。稲橋村、武節村ともに三河国加茂郡であったのが、江戸時代前期から三河国設楽郡となって現在に至っている。武節村は江戸時代には武節町(ぶせつまち)村という名前だった。

 変更のきっかけは北設楽郡の町村よりも東加茂郡の町村との付き合いが深い*6ということからのようだ。この「郡所属」の変更によって何が変わる*7のだろうか。住所表記が「北設楽郡稲武町」から「東加茂郡稲武町」に変わるだけである。どの郡に所属するかで変わることは殆どなく、変わったとしても実質的な意味はない事柄だけ*8だ。住民にとって利益になることは全くなさそうである。

 一体何のために郡所属を変えようとしているのかよく分からない。それに稲武町は市町村合併で新しい市を作ろうといる*9のである。新しい「市」が出来れば「郡」は関係なくなる。市町村合併は同じ「郡」の中でしか議論できないわけではない*10。北設楽郡だろうが東加茂郡だろうが隣接する市町村が協議すればいい。県境を越えた市町村合併*11もあるのである。県は郡と違って実体のある行政区画だ。

 「郡」の変更について本当に住民から心底の要請があったのだろうか。加茂郡から設楽郡に変わってから三百年が経過しているのに何を今更といった感じである。「郡」変更関係者にとっては変更したという事実のみが重要なのであろう。もっと他にやることが沢山あるはずだ。



*1 稲武町ホームページ
*2 郡
*3 LA HEJMPAGHO DE ISSIE 郡の変遷
*4 遺構探訪
*5 ■稲武町の町名の由来■
*6 稲武町ホームページ 位置・町章・町民憲章・概況
*7 ■東加茂郡編入に伴う住所表示変更の手続きのご案内■
*8 郡(2)
*9 市町村合併コーナー
*10 なぜ今 郡区域変更なのか?
*11 Mainichi INTERACTIVE 合併と自治 平成初の越県法定協 04年合併へ本格協議 長野・山口村と岐阜・中津川市

030902

 捕まえたザリガニ*1を金魚鉢に入れておいたら、鉢の中に植えてあったカボンバ*2をきれいに平らげられてしまった。

 ザリガニは肉食性が強いと思っていたが、植物もかなり喜んで食べるようだ。

 アメリカザリガニは田んぼの害虫*3とされている。田植えをしたばかりの苗*4を大きなハサミで切ってしまうからとあるが、金魚鉢のカボンバの状態を見ると切ると言うよりも、苗を食べてしまうのではないだろうか。何となくそんな気がしてきた。

 実際はどうなのだろう。



*1 亀捕りとザリガニ捕り
*2 水草と小型美魚のプロショップ【AQUA ZONE】 水草図鑑 有茎草1
*3 アメリカザリガニ
*4 米作りいろんな仕事インデックス 米づくりいろんな仕事 田植え

030903

 去年の暮れに買って、冷凍保存しておいた数の子*1を解凍して、いつものように醤油で作っただし汁に漬けて *2食べた。

 数の子1kgを一度に解凍してだし汁に漬けてので、一度には食べられない。漬け汁と一緒に容器に*3に入れて冷蔵庫に保存しながら少しずつ食べた。

 今日、残り少なくなった数の子を冷蔵庫から取りだして食べてみたら何となく数の子が酸っぱかった。数の子を漬けてから今日で三週間ぐらい経っている。醤油で味付けをしているので酸っぱいはずがない。ということは腐りかけていたと言うことである。

 捨てるのも勿体ないので、残りの全部を平らげた。食べているうちに少し酸っぱいのも美味しく感じるようになってきた。もしかしたらだし汁に少し酢を入れると美味しいのかも知れない。

 食べながら握り寿司*4もこうやって発明されたのだろうなぁと思った。元来、発酵させて作っていた押し寿司*5に対して、手っ取り早く酢で味付けをすることで同じ様な味を出そうと言うところからにぎり寿司が出来た。

 来年は、是非、この酢入りの数の子と去年作ろうとして失敗した胡麻油漬けの数の子*6とに挑戦しよう。



*1 数の子(4)
*2 数の子
*3 日本タッパーウェア株式会社
*4 SUSHI-MASTER 寿司の歴史
*5 [ぐるなび食市場]日本料理店『越廣』 旬のお魚 押し寿司
*6 数の子と胡麻油

030904

 「破裏拳ポリマー*1」というアニメーションのDVDを買った。幼少の頃、一所懸命見ていた。DVDとして発売されていることを知って、すぐに買った。

 探偵事務所で見習い探偵として働く鎧武士(よろい たけし)こと破裏拳ポリマーが主人公の物語である。普段は格好の悪い武だが、強化スーツで身を包んだ破裏拳ポリマーに「転身」すれば、世の悪人たちを空中拳法で次々と倒していく。この拳法は「マトリックス*2」を彷彿とさせるくらい格好いい。

 単に変身するだけではなく、ポリマー*3に転身した状態で、更にジェット機や潜水艦など様々な乗り物に変身することが出来る。ポリマーとは「重合体」*4という意味である。確か、強化スーツがポリマーで出来ていること、色々な姿が重合していることからそう名付けられたという設定であった。

 探偵事務所の車錠(くるま じょう)、事務所の大家の南波テル(なんばてる)、犬の男爵、国際警察庁長官の鬼河原虎五郎が主な登場人物である。鬼河原の行方知れずの息子は鎧武士という設定になっている。車錠の声は青野武*5で、アニメーションの登場人物の顔姿と声とがこれほどぴったりしている例は他にないと思われる。青野武はモンティ・パイソン*6Michael Palin*7の吹き替え役としても有名である。

 大人になって改めて破裏拳ポリマーを見てみると、結構お色気が満載であることに気付く。南波テルは妙齢の女性だが、下着の場面や素っ裸に近い状態になった場面が時々出てくる。特に乳房が出てくる場面は多いような気がする。しかも桃色の乳頭*8がちゃんと描かれているのである。

 そんなお色気場面のことなどすっかり忘れていたが、一所懸命見ていた理由の一つがこれだったと思うと少し恥ずかしくなってきた。



*1 タツノコプロダクション 作品紹介1974-1975
*2 見たい映画
*3 オブライエンの法則
*4 益島博士
*5 青野武
*6 ヴィレッジヴァンガード
*7 Michael Palin's Hemingway Adventure Michael Palin
*8 乳頭温泉郷ホームページ

030905

 幼少の頃、テレビジョン漫画の「破裏拳ポリマー*1」をテレビジョン受像機の前で一所懸命見ていたら、父親が後ろから「無茶苦茶な当て字だな。ハリケーンはアメリカの台風のことだぞ」と声を掛けてきた。

 この時、「ハリケーン」の意味を初めて知った。仮面ライダーV3の「ハリケーン」*2の意味もこの時了解した。ついでにサイクロン*3はインドの台風、そして台風は英語で「タイフーン」ということも教えて貰った。タイフーンベルト*4が「台風バンド」になるとは思いもよらなかった。

 世界の台風*5の呼び名は「タイフーン」「サイクロン」「ハリケーン」の三つだと思っていたが、後にオーストラリアの台風*6にも呼び名があることを知った。「ウィリ・ウィリ*7」と言う。

 他の三つに較べるとかなり格好が悪い名前である。仮面ライダーに登場しなかったのも無理はない。



*1 破裏拳ポリマー
*2 ■仮面ライダーV3&ハリケーン■
*3 ■仮面ライダー2号&新サイクロン■
*4 ライダーカードギャラリー 仮面ライダーV3 page.1 No.1〜10
*5 台風のはなし
*6 電気こどもシリーズ 台風の進路
*7 回転

030906

 また同じ所*1亀を捕りに行った。前回は死んだミドリガメしかいなかったが、今回はちゃんと生きているミドリガメを二匹見つけた。どちらもつい最近生まれたばかりの小さい亀である。

 ミドリガメを新しく飼う気はもうない*2ので、これらの小さいミドリガメは捕まえなかった。暫く探しているとごみの下に隠れているクサガメ*3を見つけた。去年ぐらいに生まれた亀だろうか。甲羅の長さは6、7cmぐらいだった。

 早速捕まえて家に持ち帰った。これで家の亀は、小さい方のミドリガメ、ウンキョウらしき亀、イシガメ*4、それに今回のクサガメで四匹になった。



*1 亀捕りとザリガニ捕り
*2 カメ未だ帰らず
*3 kusagame クサガメ
*4 イシガメ(3)

030907

 先日買った「破裏拳ポリマー*1」のDVDを見ていて、ふと気付いたことがあった。

 登場人物の一人、国際警察長官「鬼河原虎五郎」の声をどこかで聞いたことがある声だと思っていたが、思い出した。「バカボンのパパ*2」と同じ人の声だった。雨森雅司*3という人の声であった。



*1 破裏拳ポリマー
*2 これでいいのだ!
*3 雨森雅司 (アメモリマサシ) - goo 映画

030908

 先日、世界の腕時計会社の漢字表記*1について書いた。外国語から漢字表記への変換は、漢字の音読みから類推すると音訳が殆どのようだ。

 このページ*2が非常に参考になる。「勞力士」は「Lao(2)li(4)shi(4)」と読むらしい。括弧の数字は四声*3のうちそれぞれの声調*4を表す。

 Piaget*5は漢字で「伯爵」となっている。創始者のGeorges Edouard Piaget*6が伯爵だったというわけではなく、伯爵の読み「Bo(2)jue(2)」が「Piagetピアジェ」 に似ているからであろう。

 Jaeger LeCoultre*7ジャガー・ルクルトは「積家」になっている。意味がありそうな熟語なので、何となく意訳のような気がする。「積」「家」の中国語読みを漢和辞典で調べるとそれぞれ「ji」「jia」なので「Jaeger」の部分の音訳なのだろう。

 IWC*8の「萬國■」(※■は 金偏に「表」)は完全に意訳である。インターナショナル・ウォッチ・カンパニーのインターナショナルが「萬國」、ウォッチが「金偏に表」となる。*9この漢字は中国語で時計を表すらしい。

 Hermes*10の「愛馬仕」はよく考えてある。Ai(4)ma(3)shi(4) と読むようだ。何となく「エルメス」に似ている。しかもエルメスはもともと馬具を商売としていた*11のだから漢字の意味もぴたりと一致している。



*1 漢字表記
*2 中国語パソコン辞典 中国ブランド名辞典
*3 音声の解析、発音訓練用ソフトの開発 中国語の四声(しせい)の発音
*4 車到山前必有路 声調(四声)
*5 Piaget Swiss wrist watches and diamond rings
*6 Piaget - L'air du Temps
*7 Jaeger-LeCoultre - Bienvenue - Welcome - Willkommen
*8 IWC 国内公式サイト
*9 Welcome to Europa Star Chinese
*10 Hermes.com - Bienvenue
*11 Mainichi INTERACTIVE Fashion click ☆“掘り出し物”に出合う馬具売り場

030909

 新入りのカメ*1がいじめられている。古参のウンキョウのような*2カメに噛みつかれていた。

 なかなか餌を食べてもくれない。筆者が覗き込んでいるから食べないのかも知れないが、あれだけ毎日忙しく手足を動かしていて、腹が空かないものだと思う。

 もともとカメは集団生活をするわけではないので、狭いところに何匹も飼うのはよくないかもしれない。池や川のカメを見ると甲羅干しを集団でやっている*3ので、密集した生活はそんなに気にしていないと思う。

 緊張によって餌が食べられなくなっているわけではなく、筆者が見ていない時にこっそり餌を食べているのかもしれない。

 もう少し様子を見ることにする。なかなか餌付けされないようであったら別居を考えなければならない。



*1 クサガメ
*2 ウンキョウ
*3 沼ガメの池の四季〜index 【28】2002年夏休み中  沼ガメの孵化

030910

 英語には「It rains cats and dogs.」という表現がある。「土砂降りだ」という意味になる。普通に用いられる表現なのか、殆ど使われない表現なのか判らない。

 この表現で思い出すのは「トムとジェリー*1」の真ん中の話である。もともと古いトムとジェリーは映画館で上映されていた。それをテレビジョンでは、「トムとジェリー」を2話とその間に「ドルーピー」など*2の話を1話挟んで30分にして放映されていた。真ん中の話には様々な主人公が登場するので、「トムとジェリー」のような一定した名称はなく、一般には「トムとジェリーの真ん中」と呼ばれていた。

 この「真ん中」で「へんな体験記*3(Symphony in Slang*4)」というのがあった。ある若者が天国に行く。天国の天使はその若者にそれまでの一生を聞こうとするが、若者のしゃべる言葉がよく分からない。その天使は若者の言葉に明るい別の天使を呼ぶ。その別の天使が若者の言葉を翻訳した内容が話になっている。

 慣用句や俗語をそのまま理解しようとするので変な内容になってしまう。例えば若者は「猫に舌を取られた*5」と表現する。これは「口がきけなくなる」という意味になるが、そのまま猫が舌を盗んだ事になってしまっている。

 同じように「外は土砂降りで」と若者が言うと、件の天使は猫と犬とがボタボタと空から降ってくる様子を想像している。「cats and dogs」という表現に出くわすといつも「猫と犬とがボタボタと空から降ってくる」場面を思い出す。

 何故、土砂降りが「cats and dogs」なのか。一説に*6ロンドンに下水道が整備されていない頃、大雨が降ると猫や犬が溺れ死んだため、さながら空から猫や犬が降ってきたようだったところからというのがある。ここにも同じ様なこと*7が書いてある。

 大雨になると多くの猫や犬が溺れ死ぬというのは聞いたことがない。日本の常識で考えるとこの説は信じ難い。ロンドンでは大雨で道が突然川のようになった*8のだろうか。下水道が出来て*9この現象はなくなったのかも知れない。。

 この表現は1651年からある*10らしい。最初は「dogs and cats*11」だったようだ。そうなると「cats and dogs」は「catadupe」や「cata doxas」が由来*12、というのも怪しい。

 結局、よく分からないのが本当のところだろう。



*1 CARTOON NETWORK.co.jp : トムとジェリー
*2 Tex Avery wallpaperss
*3 Cartoon Music ! Symphony in Slang
*4 Symphony in Slang - Tex Avery / HOGAN RICH / TEX-AVERY
*5 ■Has the cat got your tongue? どうして黙っているの?
*6 ● 一言イギリス英語講座 - "rain cats and dogs"
*7 ちょっと軟らか話題の広場 - シルバー時代を迎え、ネ… 空から猫と犬が降る!?
*8 Cats & Language Raining cats and dogs
*9 下水道の歴史
*10 Rain dogs and cats - Wiktionary
*11 ETYMOLOGY R-Raz
*12 気象情報 ウェザーナビゲータ

030911

 インターネットで麻雀博物館*1の存在を知った。名古屋には*2パチンコ博物館*3があるが、行ったことはない。そこは正村ゲージ発祥の地*4で、大昔から「正村」というパチンコ屋があった。幼少の頃、このパチンコ屋の前の道を父の運転する自動車で通りがかった時「パチンコはここが最初だ」と教えてくれた。その隣に博物館がある。

 麻雀博物館は千葉にある*5麻雀好き*6の筆者としては、いつかは行ってみなければならない博物館である。

 博物館の展示品*7で非常に興味深い物が紹介されていた。「インチキ牌*8」と称される麻雀牌である。サングラスを掛けて見ると牌の裏側からどういう牌なのか見えてしまうと言うのだ。

 本当に透けるのではない。麻雀牌は白い部分と色つきの背中の部分との二層構造になっている。高級な牌だと白い部分が象牙*9で背中は竹製だが、通常は全部プラスチックで背中の部分が竹に似せて黄土色だったり青や緑だったりする。

 「インチキ牌」はその背中の部分が、色は着いているが透明になっている。表側の絵柄が透けるのではなく、白い部分と透明な背中の部分との間に絵柄が描かれているのである。裸眼ではその絵柄は見えないが、特殊なサングラスを通してみるとそれが見えてくる。一体どういう仕組みになっているのだろう。

 サングラスの色から想像すると偏光板*10を使っているような気がするが、偏光板を使うとどうして絵柄が見えてくるのかが思い付かない。絵柄が偏光フィルム*11の切り絵になっていてそれが挟み込まれているのだろうか。サングラスの偏光板と絵柄の偏光板の向きが上手く合った時*12に見えるのだろうか。非常に簡単な仕組みに違いない。実物を見てみたい。



*1 ------ 麻雀博物館 ------
*2 マピオン地図 愛知県名古屋市西区城西4丁目付近
*3 //NAGOYAトイレまっぷ// //鶴舞線 浄心駅//
*4 第12回遊戯史学会
*5 麻雀博物館 ご案内
*6 一巡
*7 麻雀博物館 宝物閲覧
*8 インチキ牌
*9 象牙調麻雀牌
*10 偏光板 偏光板で遊ぼう!
*11 偏光フィルム (C-KN3115820) 業界最大級サイト テックジャム「理化学機器 計測器 販売」「理化学機器 計測器 中古品(リセール品)の販売 校正サービス から研究開発まで。」
*12 偏光・円偏光板、反射防止フィルム(反射防止膜)・ARフィルムの販売

030912

 麻雀博物館*1の続き。もう一つ面白いと思ったのは菅直人*2氏が東工大*3の学生時代に作ったという麻雀点数自動計算機*4である。特許まで申請したらしい。

 麻雀の点数の計算が面倒*5だったのだろうか。それを機械で代行させようというのは、いかにも工学部の学生らしい。

 電子回路設計の演習には最適だろう。だが、実用にはならない。点数の計算方法を覚えて暗算すれば5秒とかからない。計算機だと基本点数と倍数を入力する手間が必要*6となって時間がかかりすぎてしまう。



*1 麻雀博物館
*2 菅直人の公式ウェブサイト・目次
*3 東京工業大学ホームページ
*4 管直人の自動計算機 ※「管」はまま
*5 フランス人の麻雀
*6 JavaScriptサンプル集 - 麻雀点数計算

030913

 雷は落ちるのか昇るのか。筆者がよく訪問する掲示板*1で、これが話題になったことがあった。

 雷雲の底から先駆放電が伸びて地表に達し、その次に地表から地表から雷雲に向かって帰還雷撃という放電が発生するという説明*2があった。地表から雷雲に電流が流れているならば「落雷」ではなく「昇雷」ではないか。ところが電流と電子との流れは逆なので、電子の流れからすれば雷雲から地表に向かっている。やはり「落雷」である。果たしてどっちと考えるべきか、という疑問だった。

 掲示板でこの疑問に対して答える書き込みはなかった。筆者が書き込もうと思ったが、この時は考えがまとまらなかった。

 考えがまとまったのでここに書く。雷は多くの場合「落ちる」でいいだろう。

 普通の雷は、稲妻を見れば判る通り、上から下に向かって枝分かれして見える*3。下から上に向かって「落ちる」のであればこんな形にならない。これだけの考察でも、雷は「落ちる」ことになる。

 もう少し考えてみる。雷の正体は電気である。これはフランクリン*4が言い出した。フランクリンも雷は当然の如く「落ちる」と考えていたに違いない。フランクリンは凧のひもに鍵を付けて*5、これにライデン瓶*6を近づけて電気を採取した。念のために書くが、ライデン瓶*7の「ライデン」は「雷電*8」ではない。18世紀にオランダのLeiden大学で作られた静電気を溜める瓶*9のことである。

 フランクリンが雷の実験を行った頃、まだ電子の存在は知られてなかった。更にフランクリンは電気の素には一種類しかなく、電気の素が多い状態を「プラス」少ない状態を「マイナス」と考えていた*10。彼は、雷雲から電気の素が凧糸を通じて流れ、鍵を通してライデン瓶に溜まると考えたからあのような実験を行った訳である。

 現在、電気の素の種類はマイナスとプラスとの二種類であることが判っている。代表的な電気の素*11は電子と原子核*12である。電子は原子核に較べて非常に小さくて軽いので、電気の担い手は多くの場合「電子」である。一般の電流は電子の流れであるが、電子は「マイナス」なので*13、電流を「プラスの電気の素の流れ」と考えた時、電子の流れは電流と反対になる。

 通常の雷は雷雲の底に溜まったマイナスから地表に向かって電子の流れが発生する現象*14なので、昔から人々が想像していた通りに雲から雷が「落ちてくる」ことになる。ただし電流の方向としては電子の流れと逆なので、電流は地表から雷雲に「昇っている」ことになる。

 電流の方向は単なる定義の問題である。実体である電子は雷雲から地表に流れているのでやはり「雷は落ちる」と考えるべきであろう。



*1 A PORN WRITER'S DEN 雑学BBS
*2 未知の部分もある雷のメカニズム
*3 NTTファシリティーズ:商品・サービス 雷害対策/雷サージプロテクタ
*4 電気のプラスマイナス(2)
*5 Jeff's - Kite History Page SCIENTIFIC EXPERIMENTS ben_franklin.jpg
*6 電池とバッテリーとの関係
*7 Static Electricity Leiden Jar
*8 しなの鉄道 沿線ガイド 滋野
*9 愛媛総合科学博物館 ●ライデン瓶って?
*10 電流と電子
*11 キッズサイエンティスト 秩序あるクォーク・レプトンの世界
*12 キッズサイエンティスト 原子核の世界
*13 電気のプラスマイナス
*14 ANKOSHA:雷(ハード&ソフト)/雷とは何か

030914

 「雷は落ちるのか昇るのか*1」の続き。殆どの雷は落ちる。ただし全部ではない。「昇る雷」もある。

 雷雲はどういう仕組みでそうなるのか*2よく判らないが、とにかく地表に近い雲の底では「マイナス」、雲の上の方では「プラス」*3になっているらしい。このとき雲の底の「マイナス」によって、地表では「プラス」の部分が誘発*4されている。

 雷雲が発生してどんどん電気が溜まってくると、雲の底の「マイナス」から地表に向かって電子が地表に向かって飛び出そうとする。雲の上の方の「プラス」に向かって飛び出そうとする電子もあるかも知れないが、そもそも雲の中で何らかの原因によってプラスとマイナスとが分離してしまったのだから、今更、雲の中でプラスマイナスが再び結合しようとすることは頻繁にはないのだろう。従ってマイナス部分から地表に向かって電子が飛び出す。

 電子が飛び出しても空気の分子があるので、すぐに衝突する。衝突した空気分子はその衝撃で自分の電子がはぎ取られプラスイオン化する。はぎ取られた電子が他の空気分子に衝突して、またイオン化する。すると雲の底の近くの空気がプラスイオン化した空気分子と電子とが混ざった状態になり、普通の空気の時よりも非常に電子が自由に動きやすい状態になる。

 その部分に雲の底からまた電子がどんどん流れ込んでくるので、イオン化した空気分子と電子とが入り交じった領域がどんどん地表に向かって伸びてくる。

 この伸びてきた領域が地表に接触した瞬間、雷雲と地表とが導線でつながれた状態と同じ様になり、雲の底のマイナス部分に溜まっていた電子が地表に向かって流れ出す。一方、電子をはぎ取られプラスイオン化した空気分子はマイナスの雲の底に向かって流れていく。流れていく途中でイオン化した空気分子と電子とが結合するものも出てくる。結合すると光が出る。これが稲妻の正体である。電子やイオンが直接光っているのではない*5。イオンの流れを考えれば雷は昇っていることになるが、電子の流れがあってはじめてイオンが流れるので、やはり「雷は落ちる」のである。

 逆の場合もある。冬に発生する雷雲は寒気の吹き出しによって雲の上のプラス部分が押し出され、雷雲が斜めになる。するとせり出したプラスの部分に向かって、そのプラスで誘発された地表の「マイナス」の部分から電子が雲に向かって飛び出そうとするのである。前述の落ちる雷と同じ過程で地表からイオン化した空気分子と電子とが混ざった領域が伸びて、やがて雲のプラス部分に到達すると地表から雲に向けて電子が流れ込む。この場合「雷は昇る*6」ことになる。

 この冬の雷は珍しく、日本の北陸地方とノルウェー西岸とでのみで発生する*7らしい。筆者は数年前、冬の城之崎へ旅行に行った時、この冬の雷を初めて経験した。雪が降り始めたと思ったら何やらゴロゴロ雷のような音がする。妻といっしょに怪訝な顔をしていたら、旅館の仲居さんがこの地方では雪の日の雷は珍しくないと教えてくれた。

 冬の雷で雲の底のマイナスからは雷は落ちないのだろうか。落ちない理由はない。普通の雷と同じように落ちるのだろう。そうしないと雲の中にマイナスの電気が溜まりっぱなしになる。

 それでは普通の雷雲*8はどうか。雲の底のマイナスは地表のプラスと相殺(そうさい)される。雲の上のプラスはどうなるか。電離層を通じて地球全体で徐々に地表に流れ込んでいるらしい。これをグローバルサーキット*9と呼ぶ。頭上の雷が全地球的な現象に関わっているというのは面白い。



*1 雷
*2 日辰電機製作所-雷発生と雷害のメカニズム
*3 SANKOSHA:雷(ハード&ソフト)/雷の発生状況
*4 SANKOSHA:雷(ハード&ソフト)/雷とは何か
*5 中性子星
*6 北陸の雷の特徴 p2.jpg
*7 SANKOSHA:雷(ハード&ソフト)/雷の種類/夏季雷
*8 GTPAレポート(フレームセット) 第 2 章 雷のメカニズム
*9 空中電気の基礎知識

030915

 「ビーンボール」という言葉を知ったのは、テレビジョンの漫画ドラマ「巨人の星*1」を見てであった。主人公星飛雄馬の父親、星一徹が巨人軍に在籍していた頃に、彼があみ出した走者にぶつけるように投げる「魔送球」を川上哲治に「それは投手ならばビーンボールだ」と指摘される場面があった。

 「ビーンボール*2」とは故意に打者を狙った投球のことである。「ビーンボール」の「ビーン」とは何か。豆の「bean*3」らしい。そして「bean」は俗語で「頭」という意味*4があるというのだ。動詞としても扱われ、「投げた物で人の頭を打つ*5」という意味にもなる。

 この意味から「ビーンボール」という言葉が出来たようだ。それにしても人間の頭を「豆」と表現するのは一体どういう感覚だろう。日本では「豆」は小さい物の比喩*6として使われる。大抵の豆は小さいからだ。

 このように豆に顔を描く*7場合があるが、これは豆その物を擬人化しているのであって人間の頭を豆で表しているのではない。一体何が語源なのだろう。

 擬人化された豆の絵から「人間の頭」という意味が派生してきたのではないだろうか。何となくそんな気がしてきた。



*1 巨人の星
*2 CENTRAL LEAGUE 危険球についての定義を教えて下さい。
*3 国語辞典 英和辞典 和英辞典 - goo 辞書
*4 Merriam-Webster OnLine: bean[1 ,noun]
*5 bean. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*6 豆本館
*7 MEDICAL PARK−島津の医用画像診断装置 そら豆

030916

 小豆*1は英語で「adzuki bean*2」というらしい。「ビーンボール*3」を調べていて知った。

 「azuki」ではなく「adzuki」というところが、何となく格好いい。

 字面は「Godzilla*4」と似ている。もともと「ゴリラ」と「クジラ」とからの造語である。これを英語にする際、「Gorilla*5」にも「Kujira」「Kuzira」にも含まれない「d」が入ってきた。

 「God*6」を彷彿させるように「d」を入れたと言うことを何かで聞いたことがある。ところがブラウザの「Mozilla*7」は10年前のブラウザである「Mosaic*8」と「Godzilla」との合成にもかかわらず、「d」が抜けてしまっている。

 「z」だけの場合と「dz」と綴る場合とでは発音が変わってくるのだろう。「z」の場合はこんな発音*9で、「dz」の場合はこの様な発音*10になりそうである。しかしこの違いは何に影響するのだろうか。

 よく見たら「adzuki」の発音は「ad・zu・ki*11」だった。そして語源は日本語の「azuki*12」とも書いてある。一体どうして何のために「d」が入ったのだろうか。



*1 ダイナゴン
*2 ADZUKI BEANS
*3 ビーンボール
*4 電気のプラスマイナス(2)
*5 <<< ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS >>>
*6 国語辞典 英和辞典 和英辞典 - goo 辞書
*7 もじら組 - mozilla.gr.jp
*8 WWW-Talk Jan-Mar 1993: NCSA Mosaic for X 0.10 released
*9 zigzag 00100227.wav
*10 jig 02050614.wav
*11 adzuki bean A0107800.wav
*12 adzuki bean. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.

030917

 昔、「マイルーラ」という避妊薬があった。避妊薬といってもピルのような経口避妊薬*1ではなく、避妊ゼリー*2のように直接膣内に挿入する薬であった。

 ゼリーは潤滑剤の役目もあると思われるが「マイルーラ」は完全に避妊だけの目的の薬だった。フィルム状になっていて膣内で溶けやすくなっている。溶けやすいので手が濡れていると挿入し難い。確実に避妊できるかというと、薬で精子を殺すというだけでは不安が残るため、コンドーム*3荻野式避妊法*4との併用を余儀なくされた。

 この「マイルーラ」は知らぬ間に製造中止*5になっていた。何か一つの時代が終わったような気がする。

 そういえば「魔法使いゼリー」という替え歌があったことを思いだした。



*1 〜 ピル(経口避妊薬)目次 〜
*2 殺精子剤
*3 理研
*4 オギノ式
*5 マイルーラ製造中止のご案内

030918

 時々、本物そっくりの造花、造木*1を見かける。ちらっと見ただけでは本物と同じである。本物と同じなのにどうして偽物と気付くのか。何かが違うのだろう。その何かがよく判らないが、気付いてしまうのである。

 日光が一日中当たりそうもない便所などで青々としている観葉植物を見れば、少し間をおいて「あっ、作り物か」ということに気付く。

 公共の場所などでこのような造花を置くのは判らないでもない。生きた植物なら定期的な世話が必要なので、その経費を節減するために造花を置くのは一つの手である。

 一般家庭で造花を買い求める人がいる。これは一体どういうことであろう。家の中が少し寂しいから花や緑を置こうと思う*2のは普通の感覚である。そこで生きている物ではなく作り物を置こうと思うのは何かおかしい。

 家にいれば毎日その作り物の花や観葉植物を見るわけである。一切変化のない植物を見て何が楽しいのだろう。公共の場などで多くの人が一瞬それを見て心を和ます為であれば作り物でも構わないと思う。しかしそれを家で毎日眺めるというのはやはり理解しがたい。



*1 【楽天市場】エコ マインド
*2 パキラ

030919

 荻野式*1井上順*2を思い出した。

 かなり前だが、井上順の主演する音楽コントをテレビジョンで見た。井上順が合唱団の前で指揮をするのである。合唱団は「8時だよ全員集合*3」の「少年少女合唱隊」のようにタレントが混ざっている合唱団ではなく、普通の合唱団だった。

 四季を主題としたコントだった。季節を歌うためには自分にとっての四季は何かということを思い浮かべないと駄目だと指揮者の井上順は団員に向かって説明する。

 そして井上順は女性団員の一人を指して「君の四季は?」と聞く。するとその女性は「荻野式*4」と答えるのであった。



*1 マイルーラ
*2 執事の八木
*3 THE DRIFTERS
*4 新潟大学附属図書館旭町分館 新潟市名誉市民 荻野久作博士 〜その業績と人柄〜 「主要論文集刊行記念講演会」

030920

 小学校か中学の算数か数学で期待値*1というのを習う。その時に習う期待値とは、その事象が起こる確率とその事象によって得られる結果を掛け合わせて合計した結果で、くじで言えばそのくじを引くと、平均してどれくらいの景品が期待できるかを表したものという説明がなされる。

 この期待値の考え方を実生活に活用しようとする人は沢山いる。例えば、博打をやるなら期待値が高い博打が良いだとか、宝くじの期待値は思ったより低い*2ので買わないと考える。期待値を計算してから抽選などに参加して、結果が全くふるわなくても、自分は科学的な考察によって参加を決定したのだから問題ないと思い込んでいる場合もある。

 期待値は抽選などに参加する側にとって全く意味のない概念である。300円で購入する宝くじの期待値が150円程度*3ということが判っても何にもならない。ある宝くじの期待値が250円で、同じ値段の別の宝くじの期待値は150円ということが判っても、どちらを買うかという判断には使えない。当たらなければ投資した資金はどちらも無になるからである。

 宝くじを買う人には当たるかはずれるかしかない。しかも買う人は一等を狙って買うのであって、末等や三等ぐらいを狙わない。そもそもくじは何等を狙うと言うことが出来ない。買う人の全ての「期待」は一等賞なのである。平均化された賞金の値など議論する価値は全くない。にもかかわらず期待値を計算して何かもっともらしい理由を付けるのは何故だろう。

 これは小学校や中学校での数学の出題のし方の所為だ。「一等賞金100万円が1本含まれるくじの期待値は」という計算結果自体に何ら意味を持たない問題を解かされるからだろう。「一等賞金100万円が1本含まれるくじを発売する場合、いくら以上で売れば利益が出るか」とすれば、期待値の本来の意味が出てくる。

 つまり期待値は抽選に参加する人のための考え方ではなく、抽選を主催する側の考え方なのである。それを学校の授業で、考えるべき立場*4を勘違いさせてしまっているのだ。



*1 期待値 expectation
*2 期待値いろいろ
*3 宝くじの必勝法
*4 確率(2)

030921

 「Internet Archive*1」というインターネット上のwebページを収集して保管してそれを公開しているサイトがある。

 インターネット上の情報は次々と消えていく物も少なくない。雑記草の中でリンクした先が消失した場合リンクし直す時に便利*2である。最初からInternet Archiveに保存してあるページをリンクしておいた方がいいかもしれないが、Internet Archiveにうまく取り込まれていないページが時々出てくる。

 このInternet Archiveは一時期ページの情報の収集を取りやめていたように見受けられたが、最近はちゃんと収集している*3ようだ。

 もしかしたら一時期収集を取りやめた様に見えていたのは、指数的に増加するwebサイトの情報を全て取り込むのに膨大な時間がかかっていたのかも知れない。去年の8月にInternet Archiveに関する記事を書いた*4時、読者の方からInternet Archiveは2002年1月頃から新しい情報が更新されていない、という情報を頂いた。現在は2003年の2月頃まで*5のページは取り込まれているようだ。

 検索サイトの更新速度*6に較べるとかなり遅い。Internet Archiveは全ページを自らのサーバに取り込んでいるので遅くて当然だろう。

 それにしてもInternet Archiveが止まってなくてよかった。著作権の問題があるかも知れないが、インターネット図書館はあった方がいい。



*1 Internet Archive: Wayback Machine
*2 インターネットアーカイブ
*3 Internet Archive Wayback Machine Searched for http://www.ybc.co.jp/TABI97/TABI4-2/T04201.HTM
*4 インターネットアーカイブ(2)
*5 Internet Archive Wayback Machine Searched for http://www1.kcn.ne.jp/~areyou/kibyou/
*6 Google

030922

 梅干しは眠気覚ましに効くと言うことなのか、以前は高速道路のサービスエリアやドライブインなどによく売っていた。最近は筆者が気にしていないので、気付かないだけで今でもちゃんと売っているのかもしれない。ここ何年間は買ったことがなかった。

 そういったところで梅干しを見かければ、よく買っていた。眠気覚ましというわけではなく、梅干しその物が好きだからである。ドライブインに売っている梅干しは果肉が堅いままの梅干し*1が殆どだったが、たまに梅干しを更に乾燥させ湿り気が全くないかさかさの乾燥梅干し*2も置いてあった。この乾燥梅干しが好きだったが、ずっと食べていなかった。

 今年、沖縄へ旅行に行った時*3、久々に乾燥梅干しを見つけた。筆者にとっては「見つけた」のであるが、沖縄ではどこの店でも当たり前に置いてあった。「スッパイマン*4」という名前で、袋詰めで売られていた。かつて筆者がよく買っていたのは箱入りだった。

 梅の甘酸っぱさが何とも言えない味で、旅行中はずっとこれを食べながら歩いていた。

 沖縄の菓子なので名古屋では売っていないと思っていたが、ヴィレッジヴァンガードという複合書店*5で見つけた。嬉しくなって買って食べた。



*1 カリカリ梅開発メーカー・赤城フーズ株式会社
*2 乾燥梅菓子
*3 てびち
*4 本家 上間菓子店「甘梅一番のスッパイマン」HOME
*5 ヴィレッジヴァンガード1

030923

 ヴィレッジヴァンガード*1には沖縄の乾燥梅干し菓子「スッパイマン*2」の隣に、これまた沖縄産の菓子「砂肝ジャーキー」が置いてあった。

 筆者は砂肝*3が大好きである。そしてジャーキー*4も大好きなのである。この二つの大好きを組み合わせられたら、もう、どうにかなってしまう。

 「砂肝ジャーキー*5」には味が胡椒味と唐辛子味との二種類ある。スッパイマンには甘口しかなかった。袋に「甘口」と書いてあるので辛口があるのか、と思い探していたが、もともと甘口しかなかった*6ようだ。しかし最近は辛口も開発*7されたらしい。

 砂肝ジャーキーの胡椒味と唐辛子味と両方を買った。食べてみる。どちらも美味すぎる。いかん、これは癖になる。



*1 Welcome Village Vanguard
*2 乾燥梅干し
*3 砂肝
*4 Beef Jerky by Tengu
*5 砂肝ジャーキー (コショウ味・唐辛子味 ) ショッピングのキュリオシティ 沖縄特産販売有限会社 製造:祐食品加工業
*6 沖縄/梅干/甘梅一番/上間菓子店/会社概要
*7 商品注文

030924

 いいサイトを見つけた。百科事典のサイトである。「Probert Encyclopaedia*1」という名前の百科事典である。

 見出しの検索も出来るし、分類項目による検索も出来る。項目は、一般的項目、俳優、人々、地名辞典、自然、紋章、神話学、戦争、金銭、服装、船、航空機、建築物、科学技術、音楽、医学、食品、鉱物、映画、コンピューター・ウィルス、娯楽スポーツ、シェークスピア、俗語、辞書と多岐にわたっていて如何にも百科事典といった趣である。

 掲載されていいる図版がいい。図版の大きさと文字の大きさの均衡がうまく取れていて紙の百科事典みたいでいい。それに前後の見出しが一覧できるのがいい。百科事典はこうでない*2と意味がない。紙の事典のように調べたい見出しの前後も読める*3ことは非常に重要である。これによって知識が広がる。以前にはこういった形式の辞書があるといい*4と書いたことがあるが、今回見つけた百科事典のように解説を簡単にして一頁に多くの見出しを掲載するのもいい。

 それに*5というのがいい。インターネットを使わない高画質版は有料*6だが、この無料版でも十分使える。英語を読むのが面倒な場合は、翻訳サイト*7を利用すれば日本語で何となく読むことが出来る*8

 とにかく検索機能だけがあって前後の見出しが見られない百科事典では全然駄目である。



*1 Probert Encyclopaedia - A British Encyclopaedia
*2 おやじギャグ
*3 goo辞書
*4 雑記草辞書
*5 ネットで百科@Homeのご案内
*6 The Probert Encyclopaedia - E-Books
*7 Excite エキサイト : 翻訳>ウェブページ翻訳:英語
*8 Excite エキサイト : 翻訳>ウェブページ翻訳:英語 Probert Encyclopaedia - A British Encyclopaedia[Probert百科事典-英国の百科事典 ]

030925

 トヨタ自動車*1のハイブリッド自動車「プリウス*2」が全面改良されて発売された。ハイブリッドとは合いの子という意味*3で、電気モータとガソリンエンジンとの二つの動力源を使って走る乗用車である。こうすると燃費が良くなる。

 改良前の意匠*4は格好が悪すぎた。どこから見ても駄目で、特に後ろ姿*5が駄目だった。

 改良後はかなりまとも*6になった。ただし、改良前と同様、前面は全く駄目*7である。前照灯の形がどうも気に入らない。形は円に近い方がいい。フロントグリル*8も駄目だ。もう少し直線的な意匠の方がいい。

 後ろ姿は気に入っている。ハッチバックというのもいい。ハッチバック*9というのは後ろの荷物入れの部分が窓ごと開く構造のことを言い、窓も一緒に開閉するので一枚の扉として扱い「5ドア」と称する場合がある。以前に乗っていた自動車*10も「5ドア」の「ハッチバック」だった。

 ハッチバックはセダンの形をしていながら大きな荷物が積みやすい、非常に優れた構造にも拘わらず、日本では全く人気がなかった。大きなハッチバックドアを開けると「冷房や暖房が抜けてしまう」というのが主な理由だった。他のドアを開けても同じように冷房や暖房が抜けるはずだが、大きなドアを開閉するのが気になるらしい。ただし、天井の低い駐車場などでドアを開いた時、天井にぶつかる場合があるという欠点がある。

 このプリウスの登場で、この5ドアハッチバックが見直され多くの自動車製造会社が採用すれば、選択の幅が広がっていい。



*1 TOYOTA CO JP
*2 Response. 【新型トヨタ『プリウス』発表】パーキングアシスト機能に驚け!!
*3 タクシーの燃料
*4 ■ carview ■ トヨタ プリウス - クルマ総合カタログ - 過去モデル
*5 ■ carview ■ トヨタ プリウス - クルマ総合カタログ - フォトギャラリー
*6 ■ carview ■ トヨタ プリウス - クルマ総合カタログ - フォトギャラリー
*7 ■ carview ■ トヨタ プリウス - クルマ総合カタログ - フォトギャラリー
*8 MRワゴン
*9 Mainichi INTERACTIVE 車の情報館 マツダ「アテンザ」の魅力は、軽量ボディー・卓越した操縦性
*10 corona.jpg

030926

 亀の勢力が均衡してきたようだ。先月に捕まえたクサガメは、新入りの時は古参の亀にいじめられていた*1が、最近、そんな様子はなくなってきた。むしろ新参のクサガメが古参の亀たちを払い除ける場合があるくらいだから、もう問題はないだろう。

 しかし*2を食べているところを見たことがない。朝、水槽の中に餌を入れると亀たちは我先にと必死になって餌に食らいつく*3。必死に食べているのは古参の亀たちでクサガメはいっこうに食べる気配がない。他の亀たちが餌を食べるのを少々邪魔するぐらいである。

 水槽を覗き込んでいるうちは一切食べない。離れれば内緒に食べているのかも知れないが、食べているところを見たことがない。食べていないはずなのに活発に動いている。やはり隠れて食べているのだろう。

 クサガメを手に取ってみる。手足頭を甲羅の中に引っ込める。後ろ足を引っ込めた様子を見ると足の周りから余分な肉がはみ出ている。少々肥満気味である。やはり知らぬ間にたらふく食っているのだ。

 冬眠*4をさせるつもりなので、クサガメには今のうちに充分栄養を蓄えて貰おう。



*1 クサガメ(2)
*2 Tetra Internet Web Site テトラ レプトミン
*3 亀の屁
*4 亀の冬眠

030927

 砲台研究の大家であるネーモン氏*1から戦争遺跡関連*2の活動の誘いがあったので同行することとなった。四日市市*3に在住する元陸軍士官で、終戦間際に相模湾沿岸で米軍の本土上陸*4を迎え撃つための砲台構築に携わった体験談などを聞き取るのが目的であった。

 話を伺うとこの元陸軍士官の方は広島陸軍幼年学校*5出身ということであった。三重県に住んでいて何故、広島の幼年学校を選んだのか。名古屋にも陸軍幼年学校はあった。願書には東京陸軍幼年学校かその他の陸軍幼年学校かを選んで記入することになっていたらしい。氏は幼年学校の次の士官学校*6では東京の方に行くことになるので、幼年は東京以外にしてみたかったらしい。その結果、割り振られた行き先が広島となったようだ。

 陸軍幼年学校は明治時代の創設期には全国に仙台、東京、名古屋、大阪、広島、熊本*7の六ヶ所があった。その後、パリ条約*8批准による軍縮で、一旦、東京幼年学校のみを残して他は廃止されたらしい。そして太平洋戦争への突入に向かって軍人の需要が高くなったため、再び他の幼年学校が開校された。話を伺って、陸軍幼年学校のこの様な経緯を初めて知った。

 その他、砲台に関すること、当時、氏が考えていたことなど様々なことを伺った。カセットテープに録音した聞き取りの内容は、ネーモン氏が文章に編成し直し砲台研究の資料とするのである。

 聞き取り調査の後、三河湾に浮かぶ篠島*9の砲台調査へ向かった。



*1 米軍のコロネット作戦に対する日本軍の防衛
*2 遺構探訪
*3 四日市市
*4 愛知県内の本土決戦用大砲陣地遺構
*5 広島陸軍幼年学校
*6 市ケ谷地区見学(市ケ谷台ツアー)のご案内
*7 第8師団のホームページ 熊本陸軍幼年学校
*8 Welcome to tabiken's Site! ●不戦条約 ふせんじょうやく
*9 おんべ鯛とふぐの島 篠島観光協会【愛知県知多郡南知多町】

030928

 四日市の聞き取り調査*1を終えてから、次の目的地である篠島*2ネーモン氏*3の自動車で渡るため、高速道路で知多半島の先端の師崎(もろざき)*4港に向かった。篠島では米軍の本土上陸*5を阻止するための砲台が建設されていたという情報をネーモン氏は掴んでいた。

 師崎港から篠島へはカーフェリー*6が出ている。乗船時刻まで少し時間があったので近くの戦争遺跡*7を見学した。この遺跡は「震洋*8」と呼ばれる自爆式木製小型船舶の発進基地であった。海岸からかなり離れた場所にあるが、これは戦後に基地の前の海が埋め立てられたためだそうだ。因みに筆者の祖父は、ここではないが、震洋*9の乗組員として訓練を受けていたらしい。幸い出撃命令が出る前に戦争が終わった。

 まだ時間があったので、港近くの崖に作られていた使途不明のコンクリート建造物*10を見学した。階段になっており、登れないようになっている。この建造物の所有者は海上保安庁*11になっていた。

 篠島に渡った明くる日、28日は島の老人の聞き取り調査の後、砲台の探索を行った。山中を探索するため雑木の中を歩かなければならない。そこでネーモン氏は刈り込みばさみ*12を用意していた。これを背中にしょって山中を探したが、結局目的の砲台遺跡は見つからなかった。

 山中の探索を諦め、百二歳になる尼僧に砲台に関する話を伺うために、自動車でその尼僧の寺院に向かった。島の地図を見ると探索をしていた山からその寺院に一直線に伸びている道がある。この道を行けばいい。元々島の道だから狭い道だが、走らせていくと小型自動車一台がやっと走れる道幅になってきてしまった。

 更に走らせると道端の雑木がネーモン氏の自動車に擦れるぐらい狭くなってきた。もう少し行けば道は広くなるだろうと勝手に思いながら、雑木や雑草に車体を擦られながらゆっくり走らせていたが、いっこうに広くならない。道端に人がいたので、このままずっと狭い道かと訊ねたら「この先、車は行き止まり」と言われた。

 ネーモン氏はつい最近自分の自動車を全部塗り直したばかりである。回転してまた自動車に雑木を擦りつけるのは我慢できなくなった。そこで探索のために用意した刈り込みばさみで道端の雑木を刈り込みながら引き返すことになった。

 数分で来た道を交代で刈り込みながら進んだので、半時間程度かかって雑木の心配のない広い道に戻ってきた。刈り込みばさみが一番活躍したのは遺跡探索ではなく、この道端の雑木刈りだった。

 やっとのことで件(くだん)の寺院に辿り着いた。例の尼僧は一昨年に転んで寝たきりになられたそうで、全く話が出来ない状態になってしまっているとのことだった。

 そろそろ島を出なければならない時刻だったので、そのまま近くでお土産を買って、カーフェリーで島を後にした。



*1 遺構探訪(4)
*2 篠島
*3 米軍のコロネット作戦に対する日本軍の防衛
*4 師崎商工会
*5 Operation Downfall, The Invasion of Japan
*6 名鉄海上観光船
*7 katana.jpg
*8 二十世紀の瞬間(16) ■衝撃艇「震洋」
*9 震洋
*10 morozaki.jpg
*11 第四管区海上保安本部
*12 【楽天市場】ノナカ金物店 刈り込みはさみ

030929

 雑記草が雑誌で紹介された。

 「ヤフー・インターネット・ガイド*1」という月刊誌である。84頁に比較的大きく載っていた。

 無料で楽しめるホームページ大集合*2という特集ページの中で紹介されていた。



*1 Yahoo!InternetGuide:Home Page
*2 Yahoo! Internet Guide - 今月号のURL

030930

 民宿の生け簀にいたカレイをじっと見つめていてあることに気付いた。

 以前にカレイの擬態*1について書いた。カレイやヒラメ*2片側に目が寄っている*3にも拘わらず、海の底の模様に自分の体の模様を変化させることが出来るという。

 カレイやヒラメは自分の真下の海の底の模様に合わせるのはどうやっているのだろうか。底が市松模様*4だと自分も市松模様になるという説明が水族館*5に書いてあったが、本当にそんな芸当が出来るのだろうか。

 生け簀のカレイを水面から覗き込んでいた。カレイは少し泳いでは底にへばりついてを繰り返していた。底にへばりつくと生け簀の底の模様に合わせて少しだけ体の模様が変化していた。もともと生け簀の底は水苔や貝殻の欠片があるだけなのでそれ程変化に富んでいない。だからそんなに体の模様は変化しないのかもしれない。

 カレイの動作を見ていて思ったのは、カレイはどんな海の底の模様でも自分の体の模様を変化させるわけではない、ということである。つまり得手不得手があるに違いない。市松模様が得意なカレイもいれば、千鳥柄*6が得意なカレイもいるのではないだろうか。

 カレイは片面に寄った魚眼レンズ*7の眼を使って自分の得意な模様の海の底を見つけては、そこまで泳いで行って体の模様を変化させているような気がしてきた。

 それではどうやって自分の得意な模様を見つけるのであろう。視界の周辺にかすかに見える自分の体を見て判断するのだろうか。上手く自分の得意な模様が見つけられなかったカレイやヒラメは擬態が下手ということになるので外敵に襲われて淘汰されてしまう。だからある程度成長したカレイやヒラメは得意な模様を知っているに違いない。

 カレイやヒラメは海の底の模様に自分の体の模様をいつでも変化させられるのではなく、自分の得意な模様の場所に移動しては体の模様を変化させているのだと思う。



*1 カレイの擬態
*2 ヒラメとカレイの見分け方
*3 カレイの解剖
*4 Lonseal Online 「江戸時代のデザイン感覚 ―歌舞伎に見る色と意匠―」
*5 名古屋港水族館
*6 010000022897-10755-9.jpg 千鳥柄
*7 魚眼レンズ写真館(魚眼レンズを通して見た大阪の街)



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