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0101雑記草


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010131

 とうとうここで記事にするネタが枯渇してきた。ネタ帳には沢山書き込んであるのだが、思ったような内容にならないとか、確証が得られないとかでなかなか雑記草の記事に出来ない。

 そこで、記事の掲載の頻度を極端に落とします。充電期間を設けます。

 皆さんの発想の助けになるかもしれませんので、ネタ帳を公開します。

 それでは、また。

010130

 インターネットで注文したCDが先日届いた。海外でしか出ていないCDなので海外の通販サイトで注文した。CDNOWAMAZON.COMを使った。支払いはクレジットカードにした。

 1ヶ月もしない内にすぐにカードの請求がきた。ドル換算レートが122円になっていた。何か解せない。1/16現在のレートは118円のはずだが、手数料込みなのだろうか。

 買ったCDはWendy Carlosという女性が制作したもので、30年ほど前にアナログレコードで出たものであるが、それのCD版である。アナログレコード版と違うところはパソコンで見ることが出来るデジタルデータなどが追加されているところである。このデータはMacでもWindowsでも見ることが出来る。

 Wendy Carlosはバッハやベートーベン等の曲をシンセサイザーで演奏した最初の人で、最初に出たレコードアルバム「Switched on Bach」は音楽業界にかなりの衝撃を与えたらしい。当時のシンセサイザーは今と違ってアナログ式のものだった。Moogと言う人が発明したものを使って録音された。このシンセサイザーの特徴は音の元を作る発振回路とその音信号を加工する回路を電線が付いた差し込みでつないで自分が欲しい音を作っていく仕組みにある。丁度、昔の電話交換機に鍵盤が付いているような感じである。

 どんな感じの音なのかはCDNOWAMAZON.COMで視聴することが出来る。

 Wendy Carlosは「Switched on Bach」を出した頃はWalter Carlosと名乗っていた。このころは男だったのだが、後に性転換して女性になってしまった。

010129

 現在発行されている貨幣は500円ニッケル黄銅貨幣、100円白銅貨幣、50円白銅貨幣、10円青銅貨幣、5円黄銅貨幣、1円アルミニウム貨幣の6種類である。これらにはそれぞれ製造年が刻印されている。なぜ刻印してあるか。

 明治以降に発行された金貨や銀貨の品位をはっきりさせるために製造年が入れられていたのが、記念硬貨以外の金貨銀貨を製造しなくなった現在でもその慣行が残っている為だという。

 確かに現在の硬貨には貴金属は配合されていないので品位を明確にする必要があまりないだろう。それぞれの硬貨の金属の配合の割合はどうなっているのだろう。500円玉は銅72%亜鉛20%ニッケル8%、100円玉と50円玉は銅75%ニッケル25%、1円玉はアルミニウム100%である。これらの割合は法律で決められている。正確には政令で決めると法律で決められている。

 疑問なのは10円玉と5円玉である。財務省造幣局現在製造している貨幣のページを見るとそれぞれの品位が10円玉は銅95%亜鉛4〜3%すず1〜2%、5円玉は銅60〜70%、亜鉛40〜30%になっている。配合の割合に幅があるのだ。一瞬、幅があると重さが変わってしまうのではないかと思ったが、これは少しぐらいなら調整できるだろう。配合の割合が変化すると、重さを一定にした時は体積が変化してしまうが、厚みを設計公差範囲内で変えてやれば対応できるのかもしれない。

 それにしても何故、幅があるのか。何のためか。

010128

 「愛知」という地名は何となく明治時代に出来たような感じがする。「知を愛する」というのは如何にも文明開化である。ところが明治以降出来た都道府県名は東京、静岡、北海道ぐらいである。

 愛知という地名は古代からあった。「愛知」と表記される前は「愛智」と書かれていた。県名としては明治以降だが、尾張国の郡名として「愛智郡」は奈良時代からある。

 愛智と書かれる前は「鮎市(あゆち)」「吾湯市(あゆち)」「年魚市(あゆち)」「阿伊知」だったらしいが、好字二字化によって「愛智」になった。

010127

 フェルメール*1という画家がいた。17世紀のオランダの画家である。市民生活の室内情景やオランダの都市デルフト*2の風景を精妙に描いている。フェルメールが生涯に描いた作品は35点しかないと言われている。その作品は1点か2点ずつ全世界に散らばっているため、一度に多くのフェルメールの作品を観賞することはなかなか難しい。

 絵を鑑賞するのに素人や玄人があるかどうか分からないが、フェルメールの絵は普段絵を見ない人にとっても観賞し甲斐があるのではないだろうか。たまにしか絵を見に行かない筆者がそう思うのだからある程度は当てはまると思う。

 絵が細かく書いてあって、それをじっと眺めるのが面白い。絵の中に地図*3額に入った絵*4が精密に描かれており非常に楽しめる。「ウォーリーを探せ*5」のような楽しみ方が出来るかもしれない。
 絵の中の絵、画中画で思い出すのはSF映画「ブレードランナー*6」での一場面である。ハリソン・フォード*7が扮する主人公デッカードはレプリカントと呼ばれる人造人間のうち有害なものを処理する取締官である。この取締官はブレードランナーと呼ばれている。人間と見分けが殆ど付かないレプリカントを見つけ出し処分をする。判別を間違えれば殺人になるし、うかうかしているとレプリカントに殺されるかもしれない。どちらに転んでも危険な渡世人という意味で「刃の上を走る人」と呼ばれると筆者は勝手に考えている。

 このブレードランナー*8はレプリカントが潜伏しているホテルである写真を見つける。その写真を持ち帰って画像分析機*9で分析する。ある部屋を写した写真をどんどん拡大していくと更にその奥の部屋に何か見えてくるのである。何が出てくるかは映画のビデオやDVDを見ていただくとして、フェルメールの絵はそんな感じの絵なのである。細かいところまでよく見ると何かが書いてあるような感じなのである。

 フェルメールの絵を見て写真を思い出すのはごく自然なことかもしれない。それはフェルメールはカメラオブスクラ*10という道具を使って絵を描いていたからである。カメラオブスクラというのは写真機が発明される前の道具*11で感光フィルムの代わりにレンズを通して映し出された像に鉛筆や絵の具で絵を描いた。
 レンズを通してフィルムに映し出される像をそのまま絵にしたのだから、フェルメールの絵が写真のように感じるのは当然といえば当然かもしれない。



*1 Vermeer Clickable Map
*2 デルフトの街を歩いてみよう
*3 Officer and a Laughing Girl
*4 The Guitar Player
*5 4577020807.09.LZZZZZZZ.jpg
*6 Check out the new BLADE RUNNER game by Westwood Studios!
*7 Harrison Ford Web - Latest movie news and photos plus an extensive archive
*8 ブレードランナー・コレクション
*9 ブレードランナーGALLERY-1/風景篇
*10 カメラ・オブスクラ
*11 ANALYSIS OF IMAGES 2 - Art theory

010126

 ビターバレー、ウルトラバレー、フィロソフィアという地名が今後出来てくるかもしれない。外国の都市の名前ではない。日本の地名としてである。ビターバレーは渋谷、ウルトラバレーは越谷、フィロソフィアは愛知*1である。前の二つは分かりやすいと思うが、愛知が「フィロソフィアphilosophia」というのは、「philo-」が「愛する」で、「-sophia」が「知恵」でそれらを合成して「愛知」となる。因みに哲学を意味する英語のphilosophyはこの方法で作られた単語である。

 そんなことはあり得ないだろう、と思うかもしれない。しかし最近は英語を第二の共通語として制定しようという風潮もあるし、もともと日本語の単語があるにも拘わらず英単語に置き換えて喋る人がかなり多くなってきている。

 文化は思考作業である。思考は言葉を使って為される。日本語に外来語が増えればそれだけ日本の文化の独自性は薄められていくだろう。地名が外来語化した時、日本の文化はどうなっているか。思ったほど大きくは変わらないかもしれない。そう考えるとビターバレーもあり得ないことではない。確か聖飢魔II*2のメンバーの出身地がビターバレー*3だったような気がする。

 実際、日本は上記のようなことを奈良、平安時代に国策として*4行ってきた。当時の日本にとっての先進国は中国であった。中国の地名に倣い地名を漢字二文字としたり、地名の語源を無視して意味の良い漢字に変えたりした。

 「武蔵」をどうして「むさし」と読むかはこの古代の二字化、好字化政策に由来を知ることが出来る。武蔵はもともと牟邪志(むざし)、牟佐之などと書かれていた。そこで好字化として「むざ」の部分に勇ましそうな字を当てた。しかし二字化も両立させなければならないので「し」は省略してしまったらしい。
 遠江(とおとうみ)や近江(おうみ)も元は「遠淡海(とおつあふみ)」と「近淡海(ちかつあふみ)」であったのを二字化政策で短くしてしまった。遠淡海とは都から遠いところにある湖ということで浜名湖を指し、近淡海は近い湖ということで琵琶湖を指す。それぞれの湖がある国ということで国名になっていた。

 「和泉(いずみ)」は元は「泉」だったが、これも二字化政策で「和」の字を入れてしまった。

 外国に阿(おもね)る日本の姿勢は太古から変えられない様なので、日本地名の外来語化は時間の問題のような気もする。



*1 愛知事典
*2 Seikima-II Web Site/BMG JAPAN INC.
*3 Vocal:デーモン小暮閣下 (DEMON KOGURE)
*4 律令官制の沿革

010125

 電線に電流を流すとその周りに磁界が発生する。これを発見したのはエルステッドというデンマークの物理学者であった。磁界の強さの単位の名称としてOe(エルステッドと読む)があるが、最近はSI単位系へ世界的に流れているため、CGS電磁単位系であるOeは少なくとも日本では殆ど使われなくなりだしている。SI単位系ではA/m。

 デンマークではOerstedは「エールステズ」と読むらしい。そういえばアンデルセンもアンナセンのようだ。

 電線の周りに磁界が発生することが分かったのが1820年である。たった180年前である。それまでは磁気と電気は全く別物と考えられていたわけである。今でも別物であるが、現象としては非常に密接な関係があることは大抵の人が知っている。

 一本の無限に長い電線に電流を流すとその周りには同心円状の磁界が出来る。小さな磁針を電線のそばに持ってくると電流の方向に向かって見て右回り沿って針が動く。右回りの回転方向にN極が向く。この同心円状の磁界を発見したのはフランスの物理学者アンペールであった。電流の単位のアンペアは彼の名にちなむ。

 磁針はそれ自体が磁石になっているのでその周りには磁界が発生している。電線によって発生している磁界の中に別の磁界が発生している磁針を持っていけば全体の磁界の状態が変わるので、電線と磁針それぞれが力を受けると考えてもいいだろう。電線は固定してあり磁針は小さいものを持ってくるので磁針の針だけが動く。

 それならば磁針の代わりにもう一本電線を持ってきて平行にして電流をそれぞれに流したらどうなるだろうか。どちらの電線にも磁界が発生するので電線はお互いに力を受け合う。同じ方向に電流が流れていれば引き合うし、反対の方向であれば反発しあう。SI単位系における電流の単位はこの現象を利用している。

 この二本の平行の電線の周りの磁界の様子はどうなっているか。どちらの電線にも同じ方向で同じ大きさの電流が流れている場合を考える。磁界の様子は小さな磁針をそばに持ってくれば分かる。ある地点の磁界の様子を知りたければ小さな磁針をその場所に持ってきて針が向く方向を調べる。針が向く方向をつないでいけば磁力線を描くことができる。
 一本の電線の場合は磁力線は電線を中心とした円になる。磁界に変化がなければある地点の磁針は磁力線の方向を向き続ける。従って磁力線は絶対に交わらない。交わった部分が出来れば磁針がどちらを向いていいか分からなくなるからである。

 さて二本の電線の周りに出来る磁力線の様子はレムニスケートと呼ばれる曲線になる。この曲線を見ると二本の電線の丁度真ん中、図で言えば原点で交差しているではないか。磁界は絶対交わらない筈なのに。

 しかしいいのである。この点はそれぞれの電線から発生した磁界の向きが丁度反対向きになってお互いに打ち消しあっている点なので、磁界の強さが0になっているのである。だから小さな磁針は全く力を受けないのでどちらを向いていてもよいのである。

010124

 抗生物質*1はantibioticの訳語らしい。anti-bioticだから「抗生+物質」ではなく、「抗+生物質」と解するべきであるらしい。言葉の誤用の小ネタ*2というサイトを読んでいたらそんなことが書いてあった。これによく似た話題で「悪性新生物*3」を取り上げたことがある。

 抗生物質はカビや細菌等で作られた、他の生活細胞の成育を阻害する物質のことで抗菌性物質ともいう。

 「抗生物質」という言葉が作られる前は、「抗生」という単語そのものは存在していなかったはずである。それよりか「抗」と「生」という漢字を並べるということもなされなかったと思う。抗生物質は薬なので薬を意味する「剤」という漢字を付けて「抗生剤」という言葉が出来上がっている。しかし「抗生」を単独で使うことはないのではないか。つまり「抗生」という言葉自体に意味がないからであろう。従って「抗生+物質」と捉えることは間違っていると考えてもよさそうだ。

 では「生物質」とは何か。この生物質とは何を指すのか。もともとこういう単語があったのだろうか。「生物質」とは「生+物質」なのか、「生物+質」なのか。抗生物質の効果から考えれば人体の細胞以外の細胞、つまり人間以外の生物の成育に対して抗する訳だから「生物+質」なのだろう。

 antibioticから考えてもそう考えるべきだろう。従って抗生物質は「抗+生物+質」という抗生(構成)になっている四字熟語*4である。



*1 抗生物質T(βラクタム)の目次と解説(おくすり110番)
*2 言葉の誤用の小ネタ
*3 新生物
*4 四字熟語

010123

 何となく日本語のような外国語の単語がある。以前にもそんなことを話題にしたことがある。

 スクリーン印刷に使うゴム製のヘラのようなものを「スキージ」という。英語で「squeegee」と綴る。8文字中4文字が「e」という非常に珍しい英単語である。この「スキージ」が何となく日本語のような感じがする。「すきいじ」と書いてもあまり違和感がないような気がするのだ。

 カンチレバーもそうである。「cantilever」と綴る。発音は「キャンリーバ」らしいが、日本では「カンチレバー」と発音する。片持ち梁のことである。片持ち梁とは片方だけが固定された梁のことである。英語の「cantilever」の語源は定かではないらしい。この「カンチレバー」を「感知レバー」と思っている人は少なくないのだ。「lever」には「てこ」の意味があるので余計勘違いしやすい。

 逆に純日本語なのに外国語と勘違いされている単語もある。腕時計の針を合わせるつまみのことである「竜頭」や筋肉トレーニングで使う「鉄唖鈴」等がそうである。「リューズ」とか「鉄アレー」と表記されている場合がある。

010122

 世界最初のコンピュータはENIAC*1だとよく言われているが、実際に今のコンピュータの基本を発明したのはアメリカのアタナソフとベリーによって作られたABC(Atanasoff-Berry Computer)*2である。ENIACを作ったエッカートとモークリーはコンピュータの基本特許を取得していたが、ABCの方が先に発明されたことが明確になったため、特許は無効となったらしい。

 しかし巷では最初のコンピュータはENIACという認識は変わっていないことが多い。

 同じようなことが蒸気機関車でもあった。蒸気機関車を発明したのはスチーブンソンであると社会の授業で習ったような気がするが、実際に発明したのはトレビシック*3である。

 科学技術の世界ではあるが、蒸気機関車とコンピュータという全く異質なもので同じような思い込みが発生しているのが何となく面白い。

 話題の組み合わせを斬新なものにしたいという思いから、コンピュータと蒸気機関車の話しを組み合わせた。「エニアック」「蒸気機関車」「トレビシック」というキーワードで検索*4したところ、全く同じ話題を取りあげているページ*5があった。

 発明に限らず全くの独創というのはものすごく難しいということが瞬時にして分かった。



*1 ZDNet Internet Channel - 今日は何の日? 2月15日は「何の日?」
*2 ABC (Atanasoff - Berry Computer) Rebuilding the ABC
*3 Tutomu Furuya HOMEPAGE 先駆者トレビシック
*4 Google 検索: 蒸気機関車 トレビシック スチーブンソン エニアック
*5 ◆ No.6(1999.2)アメリカ特許第1号はアプト式蒸気機関車のルーツ

010121

 大阪ビルという名前のビルがかつて東京の千代田区内幸町にあった。今はもう取り壊されているらしい。このビルの壁面には怪物の首のテラコッタが沢山あったらしい。

 テラコッタというのはラテン語で土を焼くという意味らしく、洋風建築の外観装飾のことを指す場合がある。この大阪ビルの存在を知ったのは東京路上博物誌という本を読んでからだった。一度見ておきたいと思っていたのだが、10年以上前に取り壊されてしまったようだ。

 先日、愛知県の常滑市にあるINAX資料館に行ったら、この大阪ビルの怪物が置いてあった。説明を読むとこの怪物は常滑市で作られたらしい。

 東京まで行かないと見られないと思っていた物が、実は自分が住んでいる町の近くで作られていてた。しかも今は里帰りしているというのは何とも因縁を感じさせる。

010120

 只という意味で「ロハ」という言葉がある。これは「只」という漢字を分解すると「ロ」と「ハ」となるから「ロハ」という。

 無駄なこと役に立たないことを「与太」という。この語源は落語に出てくる愚か者だけど親孝行な「与太郎」が語源らしい。では「与太郎」や「与太者」の「与太」とは何か。

 どこにでも沢山いるという意味で「多」という漢字の異体字「夛」を分解して「ヨ」「タ」と読んだのが、始まりなのかもしれない。この「ヨタ」に適当な漢字を当てたのだろう。

 何故そう考えるのか。「夛」という字を初めて見たとき、思わず「ヨタ」と読んでしまったからである。

010119

 めっきり寒くなっったせいかの動きが全くない。冬眠に入っているので殆ど心配する必要がないのだが、一日中水の中に潜って冬眠をしているというのは、やはり人間や哺乳類の感覚からすれば心配になってくる。

 飼っている亀は爬虫類だから肺で呼吸している。飼っている亀に限らず全ての亀は肺で呼吸している。肺で呼吸しているのは普段の生活をしているときで、冬眠になると肺呼吸ではなくなるらしい。これは前にも書いたが、冬眠の間は水中で皮膚呼吸をしているらしいのだ。そうは言っても今まで実際に冬眠している亀を見たことがないので不安ではある。

 水槽で飼っているので定期的に水を換えなければならない。冬眠中でも水を換える。いくら冬眠中でも全く代謝が停止しているわけではないだろうから、水は少しずつでも汚くなってくるだろう。池や川と違って水槽にはそんなに浄化作用がないので水は定期的に換えてやらなくては駄目である。

 亀が冬眠から目覚めてしまい、冬眠を失敗して死ぬといけないのでちょっかいを出さないようにしていたが、我慢しきれずに水槽に入れてあるホテイアオイをどけてみた。半分に割った素焼きの植木鉢の中から眠そうに目を半開きにして顔だけを出していた。ちゃんと生きていた。

010118

 手許にある本がある。100頁程の本で装丁のしっかりしたものだ。表紙は硬くて厚い紙でできている。この本の最初には本の取り扱い方法が書いてあり、それには非売品であり内容はマル秘だ、とある。

 内容はある自動車の歴史や特徴などを俳優の写真や有名漫画家の漫画やイラストをふんだんに使って面白おかしく説明してある。そして営業の心得、自動車雑誌の評価記事、客からの鋭い質問の対処の仕方など実践的な内容も多く含んでいる。

 この本はある自動車メーカが販売会社に配布した営業手引書のようなものである。しかも対象となっている自動車は一車種だけである。その自動車を売るためだけに作られた本である。本の造りはその自動車のカタログよりもいい。

 この非売品の本はある筋から手に入れた。その自動車を購入して使用しているのだが、この本の製作費も支払っていると思うと何となく釈然としない。しかも本の巻末に掲載されているその自動車の歴史やエンジンの仕様などの問題の答えを付録の葉書で出すと全問正解者の中から抽選でテレホンカードが当たったらしい。
 当然、この懸賞の応募は販売会社の営業に関係する人しか出来ないことになっている。

010117

 とり・みきという人が書いていた「クルクルくりん」と言う漫画の出てくる主人公の女性「東森くりん」はクリント・イーストウッドのもじりらしい。

010116

 刑法の第245条に「この章の罪については、電気は、財物とみなす」とある。この章とは窃盗及び強盗の罪に関する章のことである。

 明治時代に他人の家の電気を盗む事件が発生した。窃盗罪に問われたが、初めは「所有物とは有体物に限る」として無罪とされた。しかし最終的には有罪となった。

 電気の根源は電子だから「有体物」のような気もするが、上手く言い逃れをしていたらしい。
 電気は2本の線をつながないと流れない。仮に他人の家の配線から自分のところに電気を引き込もうとすると必ず2本の電線が必要となる。電線を伝わって電流が流れ込むのであるが、他人の家から自分の家に入ってきた電流は必ず同じ分量出ていく。キルヒホッフの法則である。出入りする電子の総量も同じはずである。つまり有体物は何も「盗んでいない」と主張していたようだ。

 そこで刑法では「電気は、財物とみなす」という条項が設けてあるらしい。

010115

 時計を換えた。ついにBell&ross*1を買ったわけではない。

 今の腕時計の前はTAG HREUERだった。電池がなくなったので一時的に自動巻のSEIKOのAlpinist*2という時計をはめていた。前にも書いたようにこの自動巻はすぐ止まってしまうので毎朝の時刻合わせが面倒で仕方がなかった。それにこのままでは物欲*3が押さえきれないので、TAG HREUERの電池を入れ替えることにした。

 近くの宝石店*4で電池の交換を依頼した。ついでに針の交換と文字盤の交換を頼もうとした。針には錆が少し浮いていたし文字盤の夜光塗料は色が少し変質していたからである。そうしたら針は交換できるが、文字盤を交換するとTAG HREUERのマークのデザインが今のと変わってしまうと言う。文字盤の交換はやめて、針と電池の交換にした。

 見積もりは両方で7000円だった。電池交換が3500円で針交換が3500円。もっとかかると思ったのでやってもらうことにした。

 LVMH*5という会社で針を交換したらしい。納品書を見ると1年間の保証までついている。出来上がりのTAG HREUER*6を見ると針だけが新しいので少し違和感があるが、普段は気にならない。夜光塗料も完全に光らなくなっていたが、針の夜光塗料は光るようになった。文字盤の方は相変わらず光らない。この夜光塗料は昔ながらの光を当てなくても放射性物質によって光るタイプのものである。腕に放射線を出す物質をいつも付けておくのはやはり気になるので光を当てると数時間光る畜光型*7の塗料の文字盤や針も選択できるようにして欲しい。



*1 Bell&Ross
*2 alpinist.jpg
*3 物欲を抑える方法
*4 宝石の八神
*5 LVMH
*6 tagheuer.jpg
*7 世界一明るい夜光物質の誕生

010114

 最近、涙腺が緩くなってきたせいか、ある曲や映画の悲しい場面に遭遇すると目頭が簡単に熱くなってくる。特に一人で運転する自動車の中でCDやMDを聞いていて泣ける曲が流れ出すと思いっきり泣いてやろうかと思ってしまう。しかし実際には泣いたことはない。

 そんな泣ける曲の一つにビートルズの「A day in the life」がある。「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band」というビートルズのアルバムの最後の曲である。発売当初1967年にはアナログレコードしかなかったのでB面の最後に入っていた。

 このA day in the lifeの曲の最後の部分というのか、アルバムの最後の曲と言えばいいのか分からないが、人間には聞こえない超音波が録音されている。犬を呼ぶときに使う犬笛の音である。超音波というのは人間の聞こえる音の周波数よりも高い周波数の音のことで、犬はこの音が聞こえるらしい。

 100kHzが再生できるレコード針があるぐらいだから、 アナログレコードでは犬が聞こえる超音波ぐらいは録音できるはずである。Sgt Pepper'sではどのくらいの周波数の超音波が入っているのだろうか。超音波だから20kHz以上だろう。
 しかしこのアルバムは現在CDとなって売られている。CDの録音周波数の上限は約20kHzとなっている。CDは人間が聴く為に作られたので超音波を録音できるようにはなっていない。そうなると犬笛の音はCDでは聴くことが出来ないことになる。どっちにしても超音波だから人間には聞こえないから問題ないのか。いや、そういう問題ではない。

 CD版の「A day in the life」を聴くと最後に「ピー」という甲高い音が入っている。これが例の超音波だろう。しかし何故聞こえるのか。そして何故その音がCDに入っているのか。

010113

 ロボットとは何か。ロボットには明確な定義がないようである。robotの語源はチェコ語の強制労働を意味する「robota」からのようだ。

言われてみればロボットとは何かと言われても、人造人間だとか産業用のロボットだとか具体的にしか言えない。最近は検索サイトで自動的にwebサイトの情報を掻き集める仕組みをロボット型検索と言っている。初めて聞いたときは真夜中に誰もいない事務所でロボットがキーボードをカタカタ叩いているのを迂闊にも想像してしまいそうであった。この場合、ロボットという機械的な実体はないのだろう。それでも「ロボット」と表現している。

 ある大学の先生がロボットを次のように定義しているらしい。

「カーテンの向こうに機械を置き、その作業の結果を調べる。もしもその作業が人間によってなされたと考えられるなら、その作業者をロボットと呼ぶ」

 分かったような分からないような定義である。カーテンの向こうに置いた「機械」とはロボットなのか、それとも作業用の機械なのか。「人間によってなされたと考える」のは誰なのか。考えるのはロボットなのか人間か。人間によってなされた作業とそうでない作業の違いは何か。

 ロボットという言葉を明確に定義できないと言うことであろう。おそらく今、ロボットという言葉を定義する必要があまりないのではないか。SFなどで出てくる人型をしていて人間が行動するのと同じように作業できる機械が出てくれば、人間とその機械の区別を明確にするためにロボットの定義が必要になってくるかもしれない。

010112

 先日、虹について書いた。虹の写真を見ると虹の内側が明るい。これは虹の外側が暗く見えるのか虹の内側が明るく見えるのか、どちらかである。

 どうも内側が明るく見えるようだ。虹が見えるのは空中に浮かぶ水滴のに太陽の光が屈折反射して見える。水滴に入る太陽の光の角度がある条件を満たすと水玉がプリズムのような働きをして太陽の光を七色に分ける。

 プリズムの場合、太陽の光が七色に別れた様子はプリズムを通過した光を白い紙に映して初めて見える。白い紙の代わりに自分の目を持っていっても虹は見えない。大型スクリーン用のビデオ映写機やスライド映写機を直接見ても眩しいだけで画像が見えないのと同じで、プリズムの場合も目の位置によって光が赤く見えたり青く見えたりするだけである。

 の場合、空には白い紙のスクリーンはないのでプリズムの光を紙に映したとは違う原理で七色が見えている。水滴も空中に巨大な水滴が1箇しか浮いていなかったらプリズムと同じで、手元に白い紙を持ってくれば虹が見えるかもしれないが、そうでなかったら見えるとしても赤とか青の単色しか見えないだろう。これは先程のプリズムの見え方と同じことである。

 実際は虹が見えるときには空中に無数の水滴が浮いていて、それぞれの水滴の位置が自分の目から見て赤に見える条件にあった場合はその水滴は赤く見え、青く見える条件にあったときは青く見える。水滴は無数にあるのでそれが同時に起こる。それで虹が見えるのである。水滴は止まっていても動いていても同じである。

 では何故、虹の内側が明るく見えるのか。明るく見えるということは光が沢山目に入ってくるということである。虹に見える光は水滴の中を通過してくるので光が屈折して七色に別れる。しかし反射する場合は色は別れない。虹の内側で見えている光は水滴の表面で反射した光であろう。また水滴の内部に侵入した光でも反対側で反射した光もあるだろう。この色が別れずに反射した光によって虹の内側が明るく見える。虹の外側だと反射して自分の目に入るためには角度が大きくなり過ぎるため、太陽の光が反射してこない。

 結局、太陽の光が七色に別れずに反射して目に入って来る角度の条件と全然反射しない条件との丁度境目で虹が発生していることになる。

010111

 電気に関する法則でオームの法則がある。電流を流すとそれに比例した電圧が発生するという法則である。式で書けば(電圧)=(抵抗)×(電流)となる。通常、比例定数である(抵抗)の値は流れる電流によってあまり変化しない。

 ところが先日書いたタングステンランプは電流が流れると電気抵抗が増加してしまう。だからスピーカーの入力保護になっている。通常の音声信号の電流が小さいときは抵抗が低いので電流が流れやすくなっているので、スピーカーの音が鳴る部分に適正な電流が流れて音が鳴る。大きな音声信号電流が流れようとするとタングステンランプの抵抗が増えていくので電流が流れにくくなり、スピーカーの音が鳴る部分が余分に動いて損傷する事を防止している。

 逆に電圧が小さいと抵抗が高くて、電圧が高くなると抵抗が下がってくるものがある。タングステンランプの場合は、電圧が小さければ電流は少ししか流れないので抵抗は低く、電圧が高くなると電流が流れにくくなるので抵抗が高くなっていることになる。

 この電界電子放出型サージ吸収素子は素子にかかっている電圧が小さいときは素子には殆ど電流が流れない。つまり抵抗がものすごく高い状態になっている。非常に極薄い気体中での放電現象を利用している。素子にかかっている電圧が低いときは気体の放電が起こらないので電流は流れない。しかし高い電圧がかかって放電が始まると電流が流れ出す。従って抵抗が下がってくる。

 落雷などで外部から高い電圧が侵入してきて電子回路を破壊するのを防止するにはこの素子が使える。高い電圧が侵入したときだけこの素子を通して電流が流れるので電子回路には高い電圧がかからないように出来る。このような働きを持つ電子回路素子は放電管方式の他に半導体方式のものがある。

010110

 電球が箱の中に入っているオーディオ用のスピーカーがある。この電球はスピーカーの箱の外からは全く見えない。この電球は何かを照らしたり表示するためのものではない。この電球のことを知ったのは十数年前のことであった。

 当時、ボーズの最も廉価な小型スピーカーを買って説明書を読んでいたら、音声信号入力保護に「タングステンランプ」が使われていることが記載されていた。スピーカーに大きな電流が流れ込むとスピーカーが大きく振動して破損する場合がある。それを防ぐために入力保護を設けてある。どうして電球がスピーカーの入力保護になるのか非常に気になった。

 この電球は外からは全く見えない。ネジを外して中を見たいという衝動に駆られたが、ネジを外すと5年間か7年間かの無償修理の保証期間が無効になると明記してあったので、恐ろしくて実行に移せなかった。

 もう今は購入してから10年以上経過しているので完全に保証は無効になっているし、ネジを外したぐらいでスピーカーは壊れないことは十分判っているので本当に電球が入っているかどうかネジを外して確認してみた。

 本当に電球が入っていた。フィラメントがちゃんと見える。音声信号が外部から入ってこの電球を通って音が鳴る部分に入るようにつながっている。タングステンランプは流れる電流が少ない時は電気抵抗が低く、電流が多くなって電球が光り出すと電気抵抗が増えて電流が流れにくくなる。金属は温度が高くなると電気抵抗が増える。温度が高いということは金属を構成する原子の振動が大きいということである。電流は電子の流れで、その電子は金属のを構成する原子の格子を通り抜けていく。原子が大きく揺れていれば電子の動きが邪魔される。従って電流が通りにくくなる、つまり電気抵抗が温度が上昇すると増えることになる。

 電球は電流が流れればフィラメントが光り出して温度が上昇するから抵抗が増える。スピーカーに大きな電流が流れそうになると電球のフィラメントが光り出すのでスピーカーの音が鳴る部分と電球全体の抵抗が上昇していくので、電流が流れにくくなりスピーカーの破損が防止される。

 スピーカーに大電流が流れたときにタングステンランプがスピーカーの箱の中で人知れずひっそりと光っていると思うと何となく情緒があるような気がしてきた。

010109

 テレビを見ていると高額な賞金の授与の時、賞金金額を書き込んだ大きな小切手が出てくる場合が多い。

 先日、テレビで出てきた大きな小切手は金額だけが大きく書かれたものではなく、本物の小切手を拡大させたような感じのものだった。その大きな小切手の左肩には2本の線がそれぞれ並行に斜めに引いてあった。

 これは線引小切手と呼ばれるもので2本線のない普通の小切手と少し機能が違う。

 小切手というのはお金を振り出すその発行者が銀行のような支払人に記載してある金額を支払うよう委託する有価証券である。多額の現金を取り扱うときは持ち運びや計数の手間を省くため小切手を使うことが多い。小切手を受け取ればその小切手を支払い人として指定されている銀行に持っていけばその場で現金に換えてくれる。

 しかし2本線が引いてあると事情が少し違ってくる。線が引いてあると支払人に指定されている銀行はその銀行と直接取引している人か、他の銀行にしか現金を払わなくなる。線が引いていなければどんな人が持ってきてもその小切手を現金化できるが、2本線があると現金化できる人が限られてくる。結局、これは事故防止などの機能がある。

 そういう意味の2本線であるが、大きなテレビ画面用の小切手にそこまで再現しているのが何となく面白かった。ただ単に複写して拡大しただけだと思うが。

010108

 新聞を読んでいたら「季語には、古びても、固有の歴史や風土などを感じさせる"磁場"がある」とあった。
 俳句に出てくる季語は時代を超えて不変な物のように感じていたが、季語でも死語があるらしい。歳時記にあっても例句がないものがあるらしい。季語として歳時記で取りあげられているが、俳句でも殆ど使われなくなっている季語が沢山あるようだ。

 上は季語の死が発生することを惜しむ、ある俳人の言葉である。ちょっと思ったのは「風土などを感じさせる"磁場"」の部分である。風土を感じる磁場とは一体何か。

 もともと人間は磁場を感じることは出来ない。多分出来ないと思う。ある物質に手をかざしてみたり触ったりするだけでそれが磁性体であるかそうでないかを判断することはおそらく不可能であろう。つまり磁場は判らないということだ。

 何をくだらないこと言っている、「磁場を感じる」というのは比喩だ、と言われそうだが、何がもとになっている比喩なのか想像がつかない。もともと磁場というのは感じるものではなく、概念として理解するものであるからだ。磁性細菌や鳩ならば感じているかもしれない。

 もしかしたらこれは新聞記者の勘違いで本来は「季語には風土などを引き付ける"磁場"」だったかもしれない。これならば磁石が砂鉄などを集める様子に例えられないこともない。学術用語を文学的表現に取り入れるのは難しいと思う。

010107

 亀の様子を見てみると完全に冬眠に入っているようだ。日中でも水面から全く顔を出さなくなった。今年は冬眠させるかどうか迷ったのだが、冬眠に挑戦させた。
 水槽の中にはホテイアオイが入れてあり、その下で亀が冬眠しているはずである。

 もしかすると死んでしまっているかもしれないので、ホテイアオイをどかして亀が生きているかどうか確認したい。しかし不用意に冬眠中の亀を目覚めさせて体力を消耗させると、折角冬眠が上手くいっているのを台無しにしてしまいそうである。冬は水温が低くなっているので変温動物の亀は活動が鈍くなるので殆ど捕食ができない。秋までに蓄えた栄養で生きながらえている。
 冬眠から目覚めさせて余分な動きを強制すれば餓死する可能性も出てくる。

 従って生死が確認できない状態であった。もし死んでいれば内蔵が腐敗して水面に浮いてくるだろうと勝手に考えている。

 今日、水槽を覗くと亀が水面から顔を出してうろうろしていた。生きていた。飼っている亀はミシシッピーアカミミガメ通称ミドリガメである。イシガメやクサガメは冬眠にはいると冬眠中は一切活動をしないらしいが、ミドリガメは暖かい冬の日には冬眠を解除して動き回るようだ。

 とにかく生存が確認できてよかった。

010106

 「気前がよくて、二枚目で」で始まるテレビジョン時代劇シリーズ「遠山の金さん捕物帳」の主題歌を歌っていたのは「親分&子分ズ」だった。

 「親分&子分ズ」の「ズ」というのは一体何か。

010105

 GR1s*1というカメラを使っている。これはデジタルカメラではなく、普通の35mmのフィルムを使うカメラである。写真は殆どこのカメラで撮っている。一眼レフのカメラも持っているが、軽くて小さいこのGR1s*2ばかり使っている。このGR1sに付いているレンズは28mmF2.8である。

 去年のドイツで開かれたカメラの見本市であるフォトキナ*321mmF3.5のGRレンズ*4が搭載されたオートフォーカスコンパクトカメラが参考出品された。GR21s*5というらしい。写真では「GR1s」となっているがレンズは28mmではなく21mmが付いているようである。

 今年の春頃に発売される予定らしい。また煩悩が一つ増えてしまった。



*1 Ricoh Camera Website
*2 GR1s (2)
*3 koelnmesse
*4 Ricoh GR 21mm/f3.5
*5 GR21

010104

 物欲を押さえる方法として、その対象となっている物の粗を探して欲求の度合いを下げる方法がある。方法があるといってもこれは筆者自身の方法であって一般的な方法かどうかは判らない。ただ、高い枝に生っていて手が届かない葡萄を酸っぱいと思い込むのと同じ方法かもしれない。

 最近の物欲の対象は時計である。これは前に書いた。その欲しい時計の実物は見たことがなかった。雑誌、カタログ、web上の写真でしか見たことがなかった。そこで実物を見に行った。

 初めて見た瞬間、ちょっと想像していた物と違うな、と思った。想像していた物と違うと言うことは「粗」があるということである。これで物欲度は少し下がった。何が違うかというと文字盤の文字や針の塗装の表面が光沢仕上げになっていることである。今まで見てきたどの写真を見ても塗装が光沢仕上げになっているようには見えなかった。艶消し塗装だと思っていた。自分の頭の中には艶消しの文字盤と針で時計が出来上がってしまっていた。これを修正するのは難しい。

 修正するために合計3回、それぞれ別の日に店に時計を見に行ってしまった。何度も見ているうちにかなり欲求の度合いがかなり下がってきた。

010103

 リアルタイム財政赤字カウンタというのを見つけた。日本政府の長期債務残高が1秒に250万円ぐらいずつ増加している。

010102

 小学2年生の国語で習う漢字表を見ていたら「汽」という漢字があった。この字は「汽車」「汽船」「汽笛」ぐらいにしか使わない漢字である。改めて「汽」という漢字を眺めていると「気」という字の間が抜けたような漢字である。

 何故そう思うか。この「汽」という漢字は現代の生活では殆ど使わないからだろう。少なくとも筆者はこの漢字を十数年書いたことがない。ワープロで「汽」という漢字を出したのも、もしかしたら初めてかもしれない。

 電車に対して蒸気機関車ディーゼル機関車を「汽車」と呼ぶかもしれないが、これは話し言葉であって書き言葉ではないような気がする。従って実生活で「汽」を書くことは殆どなくなっているだろう。

010101

 今日から21世紀である。「21世紀」というのは日本語での表記である。中国語や韓国語でも「21世紀」と書くのかしらん。

 英語ではcentury。世紀には「100」という意味が全く入っていないが、centuryの「cent」はラテン語で百を表している。「世紀」は明治以降に出来た言葉かもしれない。もしそうだとすると中国や韓国では違う言葉かもしれない。「センチュリー」と「せいき」が何となく似ているので、もしかしたら日本で出来た音訳かもしれない。

 英語で表記するときは「the twenty-first century」となる。世紀など普段は殆ど表記しないから、基数ではなく序数を用いることを忘れがちである。特に「21 century」とつい書いてしまう。映画製作会社「20世紀フォックス」のマークを思い出せば20の字の横に小さく「th」と書いてあることに気付く。21世紀は「the 21st century」となる。

 今気付いたが、固有名詞である「Twentieth Century Fox」の「20世紀」の部分だけ日本語に訳しているのは何か変である。



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