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0201雑記草


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020101

 木枯らしが吹くと電線などがビュービューと音を立てる。これはカルマン渦列*1と呼ばれる空気の渦の規則正しく電線の付近に発生するために、それが音となって聞こえるらしい。

 カルマン渦の「カルマン*2」とはカルマン渦列を詳しく研究した人の名前である。水や空気の流れの中に物があるとその後ろに渦が出来ることは昔から知られていたが、この渦の出来方を解明したのがカルマン*3だった。

 この様な渦がどうして出来るの*4か。感覚的には流れの中にある障害物の表面で水や空気が引きずられて障害物の付近とそれ以外の部分との圧力の差が発生して渦ができる*5のであろう。

 カルマン渦は一般生活ではどんな場面で利用されているのだろうか。一般生活とはいえないかも知れないが、楽器のフルートなどそれ自体に振動する弁がない楽器は歌口でカルマン渦を発生させて音を出している*6。ラッパは唇が振動して音を出すので楽器自体に振動する弁はないが、カルマン渦が発生して音が出ているのではない。

 自動車のエンジンにカルマン渦列が利用*7されている。最近の自動車はエンジンに取り込む空気の量を測ってガソリンの噴出量を調整して燃費や排気ガスの成分を制御している。この吸い込む空気の量をカルマン渦列を使って測定している。空気の通り道に棒を立て、その棒で発生するカルマン渦を超音波を使って渦の数を数える*8。渦の数と空気の流れる速さとは比例関係にあるので、それからエンジンが吸い込む空気の量を知ることが出来る。

 小さな渦ばかりではない。大きな渦も発生する。鳴門海峡の渦潮*9もカルマン渦である。アメリカのタコマ海峡橋*101940年に造られた最初の橋*11はカルマン渦列の発生で崩壊してしまった。橋が大きくうねる映像*12はテレビジョンの自然の驚異というような題目の特集番組などでよく見かけることがあった。宇宙から地表を見ると島で発生したカルマン渦状の雲*13が観測出来るらしい。日本の近くでも観測出来ている。この映像*14の解説では済州島*15でカルマン渦が出来ていると書かれているが、よく見ると屋久島*16でもそれらしきものが出来ている。

 小さな渦でも被害はないこともない。道を歩いている時に何となく*17をこきたくなる時もあるだろう。自分の後ろに人がいる時などは自分が放屁したことがばれやしないかとはらはらしてしまう。しかし自分は歩いているので、空気の流れで屁がかき乱されてすぐに臭わなくなるのではないかと思うかもしれない。座っていたり立ち止まっている時など、わざわざ歩きだして放屁することもあるだろう。

 ところが空気の中を動けば自分の後ろにカルマン渦が発生する。渦に屁が吸い込まれて屁の臭いがかき乱されるどころか一層濃縮されることになる。後ろの人にばれない筈が余計明確になってしまうだろう。気を付けたいものである。



*1 Gallery of Fluid Mechanics: Karman Vortex Streets
*2 Theodore von Karman and History of Aerodynamics
*3 Theodore von Kármán
*4 Karman Vortex Street
*5 Vortex Wake of a Stationary Circular Cylinder
*6 知っていると役に立つ管楽器の原理とメカニズム
*7 三菱電機技報
*8 FF page AirFlowMeter
*9 鳴門うず潮
*10 Today's Tacoma Narrows Bridge
*11 Tacoma Narrows Bridge
*12 Gallery of Fluid Mechanics: Tacoma Narrows Bridge
*13 von Karman vortex street satellite image.
*14 済州島の風下にできるカルマン渦列
*15 トラベル「みも」.....済州島(チェジュド)
*16 環境学習ポイント−屋久島マップ
*17 冬休み特別研究レポート 「燃屁の実験」

020102

 「解決策のない問題はない*1」という言葉を初めて聞いた。「人生は問題解決の連続*2」とか「有為 (うい) の奥山(おくやま)今日(けふ)越えて *3」というようなことを考えると、どんなことでも必ず実現出来そうな気がしてくる言葉だと一瞬思った。

 その次の瞬間「解決策のない問題はない」というのは「解決策のない事柄は問題とは言えない」と思えてきた。つまり解決策があるから「問題」と言えるのであって、どうしようのないことは「問題」とは言えないのではないだろうか。

 言葉の定義の話になってしまうが、ここで言う「問題」とはなぞなぞや試験の問いではなく、「解決を必要とする事柄」という意味である。上の言葉は再建を懸命に行っているどこかの大企業*4の社長の言葉だった。数年前には誰もが再建が非常に困難だと考えていたのだが、この社長に交代して何とか持ち直しかけてきた。この実績に対して語った言葉が「解決策のない問題はない」であった。

 問題を解決するにはその事柄を「問題」と認識できないようにすればよい。これには方法が二つあり、一つは対象となっている事柄に手を加えて問題と認識出来ないようにする。あと一つはそれを問題と認識しないように自分自身の考え方を変える方法である。

 天井から雨漏りがしている。これが「問題」であると認識したとする。まず問題であると考えなければ始まらない。この問題の解決法の一つは屋根を修復することである。もう一つはこれが問題であるという考えを改めることである。雨漏りを気にしなければいい。

 問題には必ず解決策があり、解決出来ない問題であると考えるのは、その解決法が非常に困難であったり面倒臭いだけである。

 そして解決できない問題というのがあれば、既にその事柄は「問題」とは言えなくなっている。その事柄はそういうものなのである。どうしようもないのだ。



*1 Google 検索: 解決策のない問題はない
*2 Google 検索: 人生は問題解決の連続
*3 あさきゆめみし
*4 NISSAN Web:日産自動車ホームページ

020103

 日本国内では西日本と東日本ではそれぞれ60Hzと50Hzとで家庭用の電源周波数が違っている。この原因は明治、大正時代の電力事業の黎明期に各電力会社が色々な発電機を輸入して電力の供給を行っていたためである。当時の電力会社は現在のように9社だけ*1ではなく、各都市に設立された。太平洋戦争への突入をきっかけとした電力の国家管理状態を経て*2現在の体制になった。

 黎明期の家庭用の電気はガス灯に対する電灯の利用法ぐらいしかなかったので交流の周波数など50Hzだろうが60Hzだろうがどうでもよかった。そのうちに家庭でもモーターなどを回すようになり、気になりだしてきた。周波数を統一する動きも何度かあったらしいが、莫大な費用がかかるということとそれ程深刻ではないということで現在も東西で分かれている。

 このように国内で周波数が2種類あるのは日本の他にどこがあるのだろうか。世界の電源周波数の一覧表*3を見ると国内で周波数が違う地域があるところが見つからない。この表*4にもない。ここ*5にもない。

 この一覧表*6にはあった。それにしてもどうして世界には50Hzと60Hzしかないのだろうか。もっと他の周波数があってもいいような気がする。だいたい何故50とか60と言う数字なのだろうか。60Hzは何となく時計の六十進法の延長のような気がしないでもない。50Hzというの切りがいいと言えば切りのいい数字である。100Hzでもよさそうだが、その半分の50Hz。一体どういう意味があるのだろうか。

 一覧表を見ると世界には50Hzと60Hzしかないような感じだが、かつてアメリカで電力事業が産声を上げてからその発展の途中で電源周波数も変化していったらしい。その周波数の種類は25、50、60、100、125、133Hzと雑多であり、現在でもアメリカではこの様な周波数で送電されている地域があるようだ。ニューヨーク市の一部では直流で配電されている地域もあるそうである。

 エジソンが電球を発明した時は直流で光らせていた。エジソンの電灯会社*7では初期は直流を配電していた。しかし交流に比べ直流は送配電において使い勝手が悪い*8ので世界中の電力の送配電は交流方式で広まっていった。その中で未だに家庭用で直流配電が行われている地域があるというのは驚異である。



*1 電気・電力辞典「電力設備」東西で異なる周波数(図)
*2 創立五十周年と電力自由化 北海道電力株式会社取締役社長 南山英雄
*3 世界の代表的な国と地域の電源プラグ
*4 世界の電圧・電源プラグ
*5 世界の電源事情
*6 Spur 世界の電源事情
*7 GE Home page - We bring good things to life
*8 テスラ

020104

 今年の正月に名古屋*1では41年ぶりと言われる大雪*2が降った。

 丁度、この日に一家五人で自動車に乗って高山に出かけた。国道41号線を使った。雪は降っていたが、幹線道路なので雪が降れば除雪車*3が出動したりや融雪剤*4が捲かれるので路面のことはあまり気にしていなかった。念のためにゴム製のタイヤチェーン*5をトランクの中に入れておいた。タイヤは凍結路に使うスタッドレスタイヤではなく普通のタイヤを装着したままだった。

 高山市内までは何の問題もなく普通のタイヤで走行出来た。ところが高山市街をほんの少し離れたところ*6から突然道に雪が沢山積もっていた。途中まではアスファルトの黒い轍がはっきり見えていたのだが、この地点から轍が白くなった。

 そう思った瞬間、前方車が減速をし出したので自分も減速をしようとして軽くブレーキを踏んだ。その地点は緩やかな下り坂だった。減速しているつもりが全く速度が変化しない。ブレーキが効いていない。「ブレーキが効かん」とつぶやくと家族は「怖いー」と叫んだ。

 どんどん前方車に自車が近づいていく。追突するかも知れないので前方車に注意を促す為にクラクション*7を思い切り鳴らした。まだ追突するには何秒かあると思えたので最後の切り札と思い、サイドブレーキを引いた。

 後輪がサイドブレーキ*8で固定されたため、車体全体が回転して左側のバンパーがガードレールにぶつかり、自動車は停車した。普通に自動車を止めるつもりでサイドブレーキを引いたのだが、結果的に上手く回転してガードレールにぶつかってくれた。ガードレールには雪が積もっていたのでバンパーに少しかすり傷がついた程度で済んだ。速度は10〜15km/hくらいしか出ていなかったので大事には至らなかった。



*1 森田さんのお天気ですかァ?
*2 大雪:西日本から東北の日本海側で大荒れ Uターン客を直撃
*3 福井市の除雪機械
*4 一般的な融雪剤についての豆知識/使用ヒント
*5 Yeti Snownet Homepage(持っていったのはYetiではない)
*6 マピオン地図 岐阜県高山市下切町付近
*7 MOMO
*8 スピンをしよう!?

020105

 高山から帰る前日、持っていったチェーンを装着した。雪が降り続いていたからである。自動車*1は前輪駆動なので前輪にチェーンを装着した。

 久しぶりにチェーンを装着したので雪道の走行練習をしてみた。行きの時の様に*2滑ることなく、どんな下り坂でもブレーキがよく利く。しかし少し気になることもあった。ほんの少しであるが自分が操舵している方向と自動車が進んでいる方向が違うのである。雪道で普通のタイヤ*3で走っていて滑り出すと操舵とは関係ない方向に進み出すことがよくある。これと同じ感覚がほんの少しだが、あった。チェーンを着けているのだから滑ることはないだろうと思ってそれ程気にはしなかった。

 明くる日、行きと同じく国道41号線*4を使った。チェーンを装着した安心感からか軽快に雪道を走っていた。左に曲がった緩い下り坂で突然自動車が回転した。雪の山にぶつかって停車した。対向車がいなかったので衝突は免れた。

 前日の練習では全く問題がなかったはずだが、突然回転した。違うのは練習の時は筆者一人が乗員であったが、帰る日は一家五人が乗っていた。しかもトランクには荷物が満載されていた。恐らく、この重量の増加の所為でハンドルを少し切った時に均衡が崩れ回転したのだと思われる。

 それから暫く平坦と思われるところを走っていた。前方車が減速をしたので自分も減速をしようと思い軽くブレーキをかけた。するとまた後ろの方から車体が回転してしまった。対向車がいたのであるが、運良く止まってくれたので衝突は免れた。

 今回の雪道の走行で得られた教訓は何か。チェ−ンを着けていても過信せず、極力フットブレーキを使わずエンジンブレーキだけで十分車間距離調整出来る速度で走行するのが肝要であるということである。



*1 corona.jpg
*2 雪道での出来事
*3 乗用車用タイヤカタログ
*4 国道41号線

020106

 年賀状などの住所を見ていると郵便番号7桁化で町名や字(あざ)名まで略している人が少しずつではあるが増えてきた。これは住所を簡略化しても配達されるからそうしているのである。そうではなく、自分の住所が気に入らないからある部分を省略するという人がいた。

 そのある部分とは「郡」である。本来の住所は「○○県△△郡○○町○○」なのだが、「郡」が付くと田舎臭くなるので、自分の住所は「○○県○○町○○」だと言っていた人がいた。郵便番号が7桁になる以前から「郡」を省略しても郵便物は届いた。

 「一郡一町」または「一郡一村」という言い方がある。郡の中に町や村が一つしかない状態をいう。もともと町や村は郡の中に含まれているのでそれをわざわざ「一郡」というのはいささか*1妙な言い方であるが、そう表現しているところが多い。愛知県では葉栗郡木曽川町*2が郡内に一町しかない状態である。

 幼少の頃、実家の隣の町が市になった。△△郡○○町から○○市になったのである。これを知った時何か釈然としなかった。日本という国の中には都道府県というものがある。都道府県の中には市や郡がある。市や郡の中には町や村がある。ならば町の上の階級は「郡」ではないか、昇格するなら「△△郡○○町から○○市」ではなく「○○郡」ではないのか、と思った。

 現在「郡」は行政区画という機能は持っていない。地方公共団体*3は都道府県、市、町、村などで郡は地方公共団体でもない。法律的*4に「郡」が機能している条文があるらしいが、「郡」の言葉はあってもなくてもどちらでもいいような条文である。

 郡というのはもともと大化改新で国郡制*5が制定された時にできたもので地方行政区画の最大単位として設定された。明治11年、郡区町村制で行政単位として郡制ができあがった。因みにこの時の「区」は現在の政令指定都市の「区」*6特別地方公共団体の「区」*3ではなく市制が出来る前の行政区画*7である。

 大正10年(施行は12年)に郡制が廃止されて*8も選挙区などでの一単位を構成したりしていた。

 郡区町村制と市制は別々に出来たので、市は郡に包括されない。従って町が市になると住所から郡がなくなるが、村が町になっても郡は住所から消えない。町が次々と合併をして市になるとその郡の領域が小さくなり最後には「一郡一町」または「一郡一村」の状態になり、最後にこの町村が市になれば郡は消滅する。

 従って郡は地理的な区分にもなり得ていないし、単一で行政区画にもなっていない不思議な存在である。

 もしかしたら電話番号の市内局番の領域には消滅した郡の名残があるかも知れない。これも一つの遺構*9である。



*1 キャスト紹介
*2 木曽川町ホームページ
*3 都庁所在地
*4 群制度って必要?
*5 廃藩置県
*6 政令指定都市と中核市との相違
*7 近代史レポート
*8 自治と分権の学校
*9 遺構探訪

020107

 電波時計を買った。電波時計*1とは時刻情報を載せた標準電波を受信して時刻を定期的に修正する時計のことである。標準電波は非常に正確な原子時計を元に発信されているので、その電波を受信して動作する時計も同じ正確さで時を刻む。

 今回買ったのは壁掛け時計であった。ずっと前からいつもの物欲作用*2によって電波時計が欲しかった。家の中に原子時計*3に匹敵する精度を持つ時計は全く必要ない。例えば時計を合わせた時、テレビジョンの時計と家の時計がピッタリと合っている瞬間を見るとうれしくなる。これが何もしなくてもいつもピッタリ合っていると非常に嬉しい。

 今まで買わなかった理由は思ったデザインのものがなかったからである。よく見かけた壁掛け式の電波時計*4は文字盤の文字の形が気に食わなかったり、針の形が思ったようになっていなかったり、如何にも電波時計というデザインであったり、枠に金メッキが施してあったりして買う気がしなかったのである。

 欲しかったのは西洋かぶれのインテリア雑誌に出てきそうなこういうデザイン*5で電波時計になっているものだった。

 東急ハンズ*6でなかなかいいデザインの電波時計を見つけた。丸い時計で枠に金メッキはない。針の形もいい。文字盤の文字も少し細長い角ゴチックみたいな文字でなかなかいい。

 精度は約30万年に1秒の誤差しか発生しないと書いてある。時刻調整は3時45分と15時45分の一日2回で、この設定は変えられない。なぜ3時45分という時間なのかよく判らない。日本でうるう秒の修正は9時になる直前に実施*7するらしいので、これを考慮したのだろうか。

 電池を入れると自動的に電波を受信して暫くすると現時刻を指し示す。壁掛け時計の針が自動的に早回しになるのは今まで見たことがなかったので大変面白かった。

 この時計の製造者はサンジェルマンという名の日本の会社で廉価な電波時計*8を色々出しているらしい。検索したが、その会社のwwwページはなかった。文字盤には赤字で「Kienzle」と書いてある。説明には170年の伝統を持つドイツの時計ブランドと書いてあったが、これもそれらしきもの*9が見つからなかった。更にこの時計は中国製である。



*1 電波時計とは?[上ヱ地 義徳]
*2 シリコンの歯車
*3 展示室3(原子時計)
*4 リズム時計 PULWAVE
*5 wallclock 壁掛け時計
*6 東急ハンズ名古屋店:あなたの生活の難問を東急ハンズが解決します
*7 Type of Radio wave for Frequency and Time standard
*8 電波時計
*9 kienzle

020108

 去年の年末いつものように数の子を買い*1に行った。

 店を覗くとそこの主人が筆者を見つけて「おにいさんが来ないと年末という気がしませんよ」という。また来年も必ず行こうと思ってしまう。

 値段は500gで4300円だった。半端物を集めたから普通の数の子よりも安い。しかし何となく高いような気がしたので主人に「今年はちょっと高いんじゃないの」と文句を付けたら、「分かってますよ。おにいさんなら安くしておきます」と言って1kgで8000円にしてくれた。

 前回の記事*1を読むと500gで4600円だから去年の年末は安くなっていたのであった。



*1 数の子(3)

020109

 一昨年に買った数の子*1がまだ冷凍したまま残っていた。

 以前、雑記草の掲示板*2ある読者の方*3に韓国の数の子を使った惣菜について書き込んで頂いたことがあった。その数の子は唐辛子と胡麻油で味付けがされていたらしい。筆者は数の子も胡麻油も大好きなので、これらの組み合わせは物凄く美味しくなるのではないかという想像が頭の中を駆け巡った。妄想と現実とが交錯して実際にその惣菜を食べたことがあるような気がしてきた。まさにトータルリコール*4ブレインストーム*5のような映画の世界である。ちょっと大袈裟に書きすぎたが、とにかく美味しそうである。数の子と胡麻油という組み合わせは食べたことがないので一度試してみたいと考えていた。

 そこで一昨年の数の子を使って作ってみた。惣菜の詳細な様子や調理法などは一切解らないので全て上記の妄想を頼りに作ってみた。単純に胡麻油の中にヘタ付きの唐辛子と数の子を入れて一晩置いてみた。胡麻油は竹本油脂の丸本胡麻油*6が欲しかったが、買いに行った店には九鬼産業の胡麻油*7しかなかったので、それを買ってきた。竹本と九鬼でどれ程味が変わるかなど判るはずはないのだが、妄想が先行しているので胡麻油の製造業者まで拘ってしまうのである。

 数の子を胡麻油に漬けておけばオイルサーディン*8の様になると思っていたが、全然ならない。数の子を油の中から小皿に出して醤油をかけて食べてみた。数の子に胡麻油がどっぷり付いているので胡麻油が嫌いだと食べられないだろう。ほんの少しだけ唐辛子の辛さが付いている。

 やはり妄想が先行しすぎた。不味くはないが、それ程美味くもない。もっと美味くなる方法があるに違いない。



*1 数の子(3)
*2 雑記草掲示板
*3 狛犬について私が知っている2、3の事柄
*4 真空2
*5 Brainstorm (1983): Natalie Wood, Christopher Walken, Louise Fletcher, Douglas Trumbull
*6 マルホンおいしさと健康物語
*7 九鬼産業株式会社
*8 第28回缶詰品評会 農林水産大臣賞 受賞 日本水産 オイルサーディン

020110

 半死半生語集*1という本をパラパラとめくっていたら「妻君」と題された文章が出てきた。自分の妻の謙称であったり他人の妻ことを指す「細君*2」のことであった。

 言葉を扱った内容なのにこういう書き間違いをするとはどう言うことか、と思って調べてみたら「妻君」とも書くらしい。自分の方が間違っていた。「細君」の「細」は貧しいとか卑しいという意味があるので、こう書いた時は自分の妻の謙称で、「妻君」の時は同輩以下の他人の妻をいう言葉とする説もある。

 言葉というのはどれが正しくてどれが間違っいるというのは判別出来ないかも知れない。言葉は意思の伝達手段であるので、正しいか誤っているかを判断するのであればうまく伝達出来るかどうかだけだろう。本来「細君」が正しい表記でそれが「妻君」と書いても通じるようになればそれも正しくなる。

 言葉はある程度勉強しないと使えない。大抵の人は勉強があまり好きではないので、多くの人の勉強不足で言葉がどんどん変化していく。だからこれが正しいとは必ずしも言えない。独擅場(どくせんじょう)*3邀撃(ようげき)*4が独壇場(どくだんじょう)、迎撃(げいげき)になってきたのも間違いや安易な書き換えで変化してきた言葉である。

 言葉が変化するのは仕方がない。ただそれぞれの言葉で独自の変化をするのは例外がどんどん増えてくることになる。単語や熟語などを覚えるのには限りがあるので例外が増えると、今度は使う単語数を少なくしようという方向に傾いてしまう。これでは文化が衰退する一方である。物事の原則を見抜いてそれに従った変化をさせていかないと駄目である。本質ではなく表層だけ取り入れることが昔から得意な日本人*5はこういうことは難しいかも知れない。

 本来間違った言葉がいつから正しくなったとすればいいだろうか。辞書に掲載された頃からだろうか。辞書が言葉を生むというのも何か変である。



*1 学生社<随筆・伝記・その他>
*2 便利ツール[国語辞典]:細君
*3 便利ツール[国語辞典]:独擅場
*4 便利ツール[国語辞典]:邀撃
*5 ケーキと饅頭

020111

 物欲*1が沸々としてきた。この掃除機*2が欲しくなってきた。数年前に何かインテリアの雑誌で見かけて手に入れたいと思っていたが、当時、巷の店では売っている様子がなかった。それに如何にも値段が高そうなので諦めていた。

 現在、我が家の掃除機は10年以上使っているが、まだちゃんと動く。一昨年ぐらいにホースが破れたが、これを交換して使っている。まだ動く道具があるのに新しいものを買いたいというのはまさに物欲である。

 子供の頃に電車や建設機械などを一度でも好きになったことがあるならば、この形*3この機構*4を見たら欲しくならない訳にはいかないだろう。大人で電車や建設機械などが好きな人でも同様である。

 価格.com*5でこの掃除機の実際の販売価格*6を見てみると国産の掃除機よりも遙かに高い。それに実物を見てみると最近の国産の掃除機に比べて大きい。動かしたことがないので判らないが、音も大きいかも知れない。

 普通の掃除機はゴミだめ用の袋の外から空気を吸い込んで*7袋の編み目でゴミと空気を分離するが、ダイソンの掃除機は遠心力でゴミを分離する。だから目詰まりを起こさないので吸引力が一定になるようだ。掃除機はゴミや埃を集める道具なのでそれを集める袋は必要である。この物欲を刺激する掃除機でもゴミ袋が要らない訳ではない。通常の紙のゴミ袋を使わないだけである。「紙のゴミパック*8が要らない」という表現は本質的ではない。ゴミはアクリルの透明ゴミケースの中に溜まる。このゴミを自動的に分解出来るようになれば究極の掃除機になるだろう。

 国産でもこれに似た掃除機*9がある。値段が安い*10のでこれでもいいような気もするが、物欲はデザインが優先するのでやはりこの舶来の掃除機の方*11が欲しい。



*1 天賞堂
*2 Dyson Vacuum Cleaners Available in Japan
*3 Dyson Story
*4 Dyson UK - The original Dyson Dual Cyclone, and how it solved the problem.
*5 ¥価格.com¥
*6 ¥価格.com¥ 価格表 掃除機 DYSON
*7 ときめきドットコム//ダイソン掃除機
*8 キチントさんリビングシリーズ
*9 サイクロン掃除機<EC−AC2/SA11>新発売
*10 商品情報
*11 Dyson UK - Dyson homepage

020112

 しゃこ貝*1は世界最大の2枚貝である。車が入るくらい大きいという意味で「車庫貝」と言う名前が付いたとずっと思っていた。

 漢字で「石車 石渠 貝*2」と書くらしい。パソコンで表示*3出来ない漢字なので、偏(へん)と旁(つくり)をそれぞれ一字で表してみた。「石偏に車」で「しゃ」、「石偏に渠」で「こ」である。渠という字はあまり見かけないが、溝という意味で、「暗渠(あんきょ)」といえば下水道*4という意味である。それに石偏が付いているので殆ど見かけることのない漢字である。

 もともとは「車渠(しゃこ)」だったが、玉石の部類に入れたために石偏を付けてしまったらしい。車渠とは車の溝、轍(わだち)のことである。「車庫」を想像していたのはあながち遠くはなかった。

 しゃこ貝の一種で「しゃごう*5」という名の貝がいる。車螯と漢字で書く。「螯」とは蟹のはさみという意味である。何故「くるまの蟹ばさみ」なのだろう。学名も変わっている。Hippopus hippopusで繰り返しの名前*6である。

 この車螯は蜃(しん)ともいわれた。蜃には虫偏が付くが貝である*7。「蜃」とは大蛤(はまぐり)のことで、これが吐き出す「気」で海の上に楼台が出来ると信じられていた。これが蜃気楼*8である。



*1 標本解説:オオシャコガイ
*2 便利ツール[国語辞典]:しゃこがい
*3 JIS漢字(池田証寿)
*4 江戸時代石組み下水暗渠の保存・復元
*5 Museum of Fishery Sciences
*6 ゴリラゴリラ
*7 虹
*8 日本蜃気楼観望MAP

020113

 写真をよく撮るのだが、フィルムはネガではなくポジばかり*1である。現像に出す際にマウント仕上げ*2にしてもらうとスライド写真を映写機*3で上映しやすくなる。

 マウント仕上げにするとフィルムの一こま一こまが切り離され紙製やプラスチック製の枠*4にその切り離されたフィルムが入れられてくる。

 出来上がったスライド写真の大きさは35mmのフィルムそのものの大きさなのでそのままだと小さくて細かいところが見られない。いちいち映写機を出してきてスクリーン*5に映して見るのは面倒である。

 そこでレンズである程度画像を大きくしてスライド写真を見る機械*6がある。光源とレンズを組み合わせたもので、写真器材を販売している店の隅の方で見かける。こういう機械でスライド写真を見る人が本当にいるのだろうか、と思っていた。見た目がちゃちなのである。それにその形は筆者の購買意欲を削いでしまうのである。

 ところが整理の都合上、出来上がったスライド写真を簡単に見る機械がどうしても欲しくなってきたので上記のスライド写真を見る機械を買ってみた。非常に重宝することが判った。道具は見た目で判断してはいけない。



*1 獅子座流星群
*2 リバーサルフィルムの上手な整理保管のコツは?
*3 CABIN-Products
*4 スライドマウント
*5 CABIN スライドプロジェクターオプション
*6 マルチビュワーAC

020114

 まだ子供達がサンタクロースがクリスマスに贈り物を届けてくれていると信じている間にやりたいことがある。クリスマスの前日の夜には子供達は「サンタの餌*1」として枕元に菓子を置いている。

 朝起きてみると「サンタの餌」がなくなっているので、やはりサンタはちゃんと来ていると思っているようである。

 去年の年末にラジオを聞いていたら、クリスマスの思いでの特集をやっていた。クリスマスプレゼントと一緒にいつもサンタクロースのひげらしき物が2、3本落ちていたので、本当にいるのだとかなり大きくなるまで信じていた、というのがあった。そのひげの様な物はバイオリンの弓*2だったらしい。思いでの主の母親が弓を調達して仕込んでいたようだ。

 今年のクリスマスにはこれを必ずやろうと思う。近所のリサイクル店で無茶苦茶安いバイオリンの弓*3を見つけたら忘れずに買っておこう。



*1 サンタへの手紙
*2 バイオリニストは馬に頭が上がらない?
*3 在庫商品「在庫一覧」/弦楽器ストラッド

020115

 カメノテを話題にした時*1ある読者の方*2に自然発生説の説明でカメノテからカモが出てくる絵を教科書で見た憶えがある、という書き込みをして頂いた。その時、筆者も何か百科事典か科学史の本で見かけたことがあるような気がしてきた。

 早速、インターネットを使って調べてみる。この検索サイト*3で検索語句に関連する画像を検索することが出来る。どうやって検索語句から画像を探し出すのか*4と思ったら、画像に近くに配置してある文字列や画像の説明文や見出しを解析して抽出するらしい。

 「barnacle*5」で検索した。一番最初にそれらしき画像*6が出てきた。解説はヘブライ語*7らしいので何が書いてあるのかサッパリ判らない。マンドラゴラ*8の挿絵でも出てきそうなページである。

 件の絵はカメノテであり、カメノテの先の方から水鳥が飛び出そうとしているようにみえる。ただし、カメノテが木のように成長している。実際はこんな風にはならないが、これだけカメノテが成長しないと鳥が出てこないと考えたのだろうか。流木にフジツボやカメノテが付着している様子からの類推かもしれない。

 もう少し調べてみるとこういう絵*9もあった。この絵の解説によると、小さな鳥が中に入っているbarnacle*10はある木の上で育つ。それが地面に落ちると腐ってしまうが、水に落ちると中の鳥がやがてカモ*11になる、と信じられていたらしい。

 現代は科学が相当進んでいるので生物学でこういう思い違いや勘違いは殆どなくなっているだろう。しかし少しぐらい残っているような気もする。鰻の産卵は実は遠洋*12ではなく河口で卵を産んでそれがシラスウナギ*13になるのかもしれない。



*1 カメノテ(2)
*2 今朝方見た夢
*3 Google イメージ検索
*4 イメージ検索の仕組みは?
*5 Google 検索: barnacle
*6 The Tree of Poisons
*7 ヘブライ語
*8 狭間の世界 ■ワイヤード of ベルセルク■
*9 ^An amazing unscientific fact!
*10 The story of Baby Barnacle
*11 Barnacle Goose (Branta leucopsis)
*12 うなぎ・川魚料理 喜多川 鰻の生態
*13 シラスウナギ漁

020116

 便利なサイト*1があることを知った。好きな関数の不定積分を自動的に計算してくれるのである。便利といっても実生活で不定積分を求めることは20年に一度あるかないかのことなのでそれ程便利ではないかも知れない。

 ある関数の不定積分*2を求めるということは微分の逆の演算をすることである。微分とはその関数のグラフの微小区間での傾きを求めることである。グラフがくねくね曲がっていればその傾きは場所によって変わる。ある関数の傾きの変化を関数で表したものを導関数*3という。そして元の関数を原始関数という。

 この「原始関数」というはprimitive function*4の直訳だろう。誤訳の一種と思われる。初めてこの言葉を見れば誰でも「原始的な関数*5」と思ってしまうだろう。もしかしたら筆者だけかも知れない。「根本関数」や「元関数」とした方がスッキリする。

 導関数*6から原始関数を求めるのが不定積分という演算である。この演算は原始関数から導関数を演算するよりも難しい。だからこのようなページがあると便利なのである。昔は公式集*7を使った。

 入力した関数の原始関数を求めるのにコンピュータはどんなことをしているのだろうか。数式とコンピュータに記録された「公式集」を見比べて一致する関数を表示しているのだろうか。解説を読むと何か複雑な解析を行って*8解読し、不定積分の演算を行って表示をしているらしい。単純ではないようだ。

 演算させる関数をx+x+x+x+x+xと入力しても6*xとして計算してくれる。これぐらいの計算はこのページ*9でもやってくれるが、例えばlog(sin(x))+log(sin(x))+log(sin(x))となるとお手上げである。ところが前述のページ*1ではちゃんと原始関数を計算してくれる。果たしてそれがあっているのかどうか調べるには逆の操作である微分を行ってみればいいが、訳の分からない関数が出てくるので筆者では確かめようがない。



*1 The Integrator
*2 不定積分(indefinite integrals)
*3 導関数
*4 原始関数(primitive function)
*5 Cartoon Network: The Flintstones
*6 導関数(derivatives)
*7 不定積分
*8 inside The Integrator
*9 不定積分の学習

020117

 通信販売のカタログ*1を見ていたら変な物を見つけた。 「幸運を呼ぶ純金製の髑髏」である。財務省検定刻印入り*2の正真正銘の99.9%純金の髑髏らしい。ポケットなどに入れておくと宝くじが大当たりしたり、災難から身を守ってくれると書いてある。

 歴史的な骨董品というわけではなく、注文があればその都度作る工芸品のようである。値段は18万円。開封後の返品は不可らしい。

 重さは50gしかないようだ。原料費は金の値段*3からすると6万円である。髑髏の写真を見てもそれ程凝った作りになっていない。工賃として高すぎる様な気がする。検定の費用*4がべらぼうに高い訳でもない。

 商品の値段は買う人がいればいくらにでも設定*5することができる。買う人がいなくても値段はいくらにでも設定出来る。値段の設定と売れる売れないは別だからである。

 この髑髏を買った人はいるのだろうか。開封後返品不可と書いてあるということはやはり売っている方も高すぎると思っているのだろう。



*1 夢 Get! 宝島
*2 貴金属製品の品位証明
*3 本日の当社金小売価格
*4 貴金属製品品位証明手数料
*5 高級懐中時計

020118

 無線LANを導入した。先月に導入しようと思ったが*1送受信するための装置*2が高過ぎるのでその時は諦めた。しかしやっぱりどうしても欲しくなったので買ってしまった。

 家にはMac*3Win*4のパソコンがあるが、無線LANにしたのはWinのパソコンだけだった。折角ノート型でどこにいてもパソコンが操作出来るのに、肝心のインターネットをやる時にはLANの配線が来ているところまで行ってつながなければならないのが、なんとも悔しかったのである。

 前回、有線のLANを設定する時にかなり手こずった*1が、今回はあっさりと設定が出来た。しかしそれにしても判りにくい説明書であった。CD-ROMが勝手に起動したりして「OK」ボタンをクリックするだけである程度は簡単に設定が進んでいった。所々キーボードで入力しなければならない項目で一カ所但し書きが書いてあるところがあった。これが何を説明しているのかよく判らない。この項目を無視しても動作するのかどうかの説明もない。この「但し書き」に使われているある用語がそこで初めて出てきた言葉なので急に判らなくなったのである。

 たぶん但し書きなので、そこまで配慮が至らなかったのだろう。



*1 ルータ
*2 製品情報 WLA-S11G
*3 SuperMac S900 SUPPORT
*4 ThinkPadらんど

020119

 建築関係の用語で「犬」が付く用語がある。犬くぐり*1犬防ぎ*2犬走り*3などである。

 どの用語も犬の行動から出来た言葉である。従って犬と同じようなことをする他の動物に置き換えても言葉は成立する。猫くぐり、猫防ぎ、猫走りでも特に問題はなかっただろう。

 線路を固定する釘を犬釘*4という。上述の様に「猫釘」でも言葉は成立したのだろうか。

 成立しない。犬釘の言葉の由来は釘の頭の形が犬の頭*5に似ていたからである。犬や猫の行動から出来た言葉ではない。しかし現在の犬釘は頭が丸く*6なっている。「犬」という意味が全くなくなってしまっているので、線路を固定する釘ということが判りさえすれば犬釘を「猫釘」と称してもおかしくなくなっている。

 専門用語で現在の頭が丸い犬釘*7と区別して「亀釘」と言うことがあるらしい。由来は当然、釘の頭の形が「亀の頭*8」に似ているからである。



*1 便利ツール[国語辞典]:いぬくぐり
*2 便利ツール[国語辞典]:いぬふせぎ
*3 木造住宅今昔
*4 締結部品 犬釘方式
*5 マニアグッズ
*6 普通レールの規格 / Shapes of Japanese rails (for railroad)
*7 http://www.ylw.mmtr.or.jp/~neptune/images/rail2.jpg
*8 亀頭

020120

 室内の空気を強制的に循環させて室内の温度分布を均一にすることによって冷暖房の効率を高める機械がある。

 昔、少し大きめの大衆食堂で天井に大きな羽の扇風機*1がゆっくり回っているのを見かけたような気がする。もしかしたらアメリカ映画の場面と混同しているかも知れない。しかしその扇風機の周りに蠅取りリボン*2が沢山ぶら下がっていたような気もするので映画ではないような気もする。

 最近では家庭用照明と扇風機を組み合わせた物*3がある。風を起こすことが出来る物なら何でもいいので夏に使う扇風機でも同様な効果が得られる。ただ冬に扇風機を出して置く*4のは少し勇気がいるだろう。

 見た目は扇風機と少し違うが、中身は殆ど同じである室内空気強制循環用扇風機がある。この扇風機は通信販売の雑誌*5によく載っている。ボルナド社のボルナド・ファン*6である。この扇風機は普通の扇風機と違って竜巻のような風を作り出す*7らしい。風の吹き出し口が渦状になっているだけ*8でどうして風がつむじ風のように捻れて出てくるのか理解に苦しむが、風があれば間違いなく部屋の中の空気は強制的に循環するので効果はあるのだろう。

 通信販売で何となく買ってしまった。使ってみると効果があるような気がしないでもない。扇風機の回転速度は無段階に調整出来る。一番回転数が大きい設定にするとモーターの音と風切り音でかなりうるさい。低速なら殆ど音はしない。通常の使用は低速なので気にならない。返品しようかと思ったが、面倒くさいので使うことにした。

 アメリカ人の名前のドナルド*9ロナルド*10などの類推から最初は「ボナルド*11」と思い込んでいた。一体ボルナド*12とはどういう意味か。

 渦巻きを意味する「vortex*13」と竜巻の「tornado*14」の合成語のようだ。アメリカ語風に読めば「ボルネイドゥ*15」であろう。



*1 Ceiling Fan Warehouse
*2 製品紹介-ハエ・虫取り・ねずみ取り製品
*3 TOSHIBA(TLT) 商品のご紹介・住宅照明器具・シャンデリア
*4 冬用扇風機
*5 カタログハウスのウェブサイト
*6 Vornado Fans, Heaters, Humidifiers, Air Cleaners
*7 NF Imports - ご家庭やオフィスを心地よく〜VORNADO
*8 Vornado E-Commerce Site | Midsize 630 Air Circulator, Energy Efficient
*9 Tokyo Disney Resort オフィシャルホームページ
*10 Reagan Library and Museum
*11 Google 検索: ボナルドファン
*12 Vornado Air Circulation Systems, Inc.
*13 便利ツール[英和辞典]:vortex
*14 便利ツール[英和辞典]:tornado
*15 http://www.bartleby.com/61/wavs/79/T0277900.wav

020121

 とうとうYahoo!*1にこの雑記草が登録された。このページを書き始めてから登録申請を度々行ってきたが、ようやく登録された。2年半かかった。

 1月14日、推薦ページ*2に書き込んだ。そして今日Yahoo!から登録されたという旨のメールが来た。

 登録された範疇はオンラインエッセイ*3である。解説には「科学技術、動物、生活等のエッセイ。文中の語句からエッセイを引く索引も」とある。2番目の文が何を言っているのか判りにくいが、とにかくサイト内検索が出来るということである。この解説はYahoo!が独自に付けたもので、筆者が書いた文ではない。

 雑記草は最初から同じ形式で内容も殆ど変わってないはずだが、今になって登録されたのはどういう理由なのだろう。最近、変わった点と言えばサイト内検索*4を付けたこと、広告が出ないようにした*5ことぐらいである。

 それにしても嬉しかった。遺構探訪*6は公開して登録申請してすぐに登録されたのに、雑記草がなかなか登録されないのが悔しかったのである。



*1 Yahoo! JAPAN
*2 Yahoo! JAPAN - サイトを推薦する方法
*3 Yahoo! JAPAN - 芸術と人文 > 人文 > 文学 > ジャンル > エッセイ > オンラインエッセイ
*4 雑記草検索
*5 URLの変更
*6 遺構探訪

020122

 イシガメが死んだ。死なせてしまった。人間の引っ越しの同時に亀の水槽の引っ越し*1をした時にイシガメの調子が完全に狂ってしまったのだろうか。

 冬なのに動き回っていたのだが、そのうち自然に冬眠をするだろうと思って放置した。今月の初めの大雪の日*2を何とか耐えたので、少し心配であったがそのままにしておいた。数日前から亀が水に浮かんでいることが多くなってきたので、冬眠させるのはやはり無理かと思い温熱器入りの水槽を昨日準備した。水に浮くと言うことは体重がかなり軽くなってきた証拠である。

 温かい水にイシガメを入れてやろうと水槽を覗き込むとイシガメが殆ど動かず水に浮いている。しまった、と思って水からすくい上げたが瀕死の状態であった。イシガメが我が家にもらわれてきた時に溺れたことがあった*3が、その時よりも状態はひどい。体が硬直していないので死んではいないだろうが、全く反応がない。

 そのまま温熱器入りの水槽にイシガメの顔が水につかないようにしておいて様子を見ることにした。

 今日の朝、見てみるとイシガメの体が完全に硬直していた。昨日、水槽から取りあげた時点で既に死んでいたのかも知れない。イシガメの顔をよく見るともらった時にはなかった鼻の穴*4が去年よりもはっきりしていた。

 それにしてももう少し早く水槽を移してやればよかった。かわいそうなことをした。イシガメの亡骸は庭に埋めてやった。



*1 亀の引っ越し
*2 雪道での出来事
*3 イシガメが溺れた
*4 イシガメの鼻の穴

020123

 通信販売の雑誌*1を読んでいたら変な説明があった。この通販雑誌の説明はどの商品も非常に詳しく解説がしてあり、読み物としても結構楽しめる。例えば、この雑誌*2は通信販売が主の雑誌ではないが、これの生活雑貨版といった具合である。

 ところが説明は詳しいのだが、時々とんちんかん*3な説明をしている場合がある。これを見つけるのも一つの楽しみである。

 今回見つけた変な説明はヘアドライヤ*4についてであった。掲載されているヘアドライヤが如何に音が静かであるか、という説明が詳しく書いてある。

 このドライヤが静かなのは風を起こすため回転扇を回すモーターに「リニアモータ」が使用されているからだとある。リニアモーターでは「整流子ブラシ」を使わずに「回転する」モータなのでブラシの摩擦音がないぶん静かである、と書かれている。

 「リニア」という言葉の意味は「直線の」とか「線状の」という意味である。リニアモータ*5というのは回転部分を持たず直線上に動くモータのことである。我々が一番よく耳にするのは「リニアモーターカー*6」であろう。これは従来の電車のように回転するモータによって動くのではなく、軌道と車体が磁力で引き合って推進するのであって回転するモーターで車輪を動かして車体が移動するのではない。リニアモーターカーとは軌道と車体が一体となってモータを構成しているようなものである。

 そんなリニアモータがドライヤに使われているとある。説明記事の中にはドライヤの内部の透視図が掲載されており、それはどう見ても「回転する」モータにしか見えない。そもそも回転扇を回して風を起こすのだから、回転するモーターでないと駄目だろう。つまり使われているモータはリニアモータではない。

 「整流子ブラシ*7」という言葉が説明の中に突然出てきている。整流子ブラシという言葉は一般的ではないので、ヘアドライヤからの連想で櫛か整髪用のブラシ*8の一種ではないか思ってしまうのではないだろうか。整流子ブラシとはモータの部品で中で回転する回転子と呼ばれる部品に電気を供給する物である。電気を供給する端子はどこかに固定されているので、回転子に電気を供給する為に回転子の軸に金属製のブラシのような物を当ててやる。回転子が回転するとブラシが擦れて音が出る。これが騒音になるのである。整流子とは電気の流れを一定方向に保つ仕組みを持ったもののことで、整流子ブラシとは整流子とブラシを組み合わせた部分を言う。

 現在の小型モータのブラシは毛の生えたブラシではなく、金属製の薄い板か炭素製の棒*9のような物である。この炭素製の棒が擦り切れればモータが回らなくなる*10

 そのブラシを使わないモータを使っているドライヤのようだ。ドライヤや掃除機などはモータは大抵、ユニバーサルモータと呼ばれる交流直流どちらでも動くモータを使っているらしい。このモータは整流子ブラシがどうしても必要である。他に交流で動く一般的なモータで誘導モータ*11というものがある。これは交流の特性をうまく使ったモータで回転子に電気を流す必要はないので整流子ブラシがない。恐らくこれを使ったドライヤであろう。透視図を見てもそんな感じである。

 詳しい解説をすようとするのはいいが、商品の説明書や取材をもとに書いているのだろうけど、使われている語句の意味や人から聞いた話をあまり理解しないで書いてしまうのはあまりよくない。その表現が偶然に的を射てていればいいが、大抵はどこかでぼろが出てしまうものである。



*1 カタログハウスのウェブサイト
*2 MONO ONLINE | モノ・マガジン本誌情報
*3 便利ツール[国語辞典]:とんちんかん
*4 三洋電機商品カタログ
*5 超簡単リニアモーターカー
*6 リニアモーターカー
*7 カーボンブラシ 電気機械用、電装・家電用
*8 櫛、ブラシができるまで
*9 Brush for Motor
*10 FUJIWARA International, Ink
*11 モーターの話

020124

 以前に住所の中の「郡」*1について書いた。郡という区画が存続する法律的根拠としてこのページ*2には「住居表示に関する法律」「地方自治法」の二つを挙げていた。

 「郡」という言葉が出てくる法律はこの二つぐらいしかないのかと勝手に思っていたが、たまたま上の二つ以外の法律の条文*3を読んでいたら「郡」という言葉が出てきた。

 この法律は会社の登記*4に関するものなので「郡」の根拠や役目が書いてある訳ではないが、郡という区画が存在することを前提に書かれている。

 他の法律の条文にも恐らく「郡」という表現は沢山あるだろう。紙の本の小六法*5などでど、どの法律に「郡」という言葉が使われているか、を調べるのは大変であるが、web上の検索機能を使えば簡単に抽出できる。こういう時にはパソコンは非常に便利である。

 このページ*6「郡」を検索語句として調べ*7てみる。

 特定住所として条文中に出てくる「*8」や入力間違いの「郡(この場合、『都』との間違い)*9」を除いても結構ある。行政区画としての「郡」は意味をなしていないが、単なる区画としてはそれを根拠としている条文がまだまだあるので、十分機能しているようである。

 こういう使い方が有意義かどうかは別として、こんなに簡単に抽出できる仕組み*10の存在は嬉しい。しかも利用するのは只なのだ。



*1 郡
*2 群制度って必要?
*3 商業登記法
*4 登記所の歴史
*5 YUHIKAKU HOMEPAGE
*6 法庫・検索
*7 法庫・検索: &lt;郡&gt;<
*8 国土開発幹線自動車道建設法 別表
*9 地方税法(自動車取得税の非課税)
*10 ASCII24 - アスキー デジタル用語辞典 - データベース

020125

 虫歯よりも歯周病の方が恐ろしいということはこのページ*1を読むとよく判る。虫歯は治療しやすいが、歯周病は罹っていることが判りにくいし治療も虫歯に比べて難しいらしい。何と言っても「歯を支える骨が溶ける」というのが恐ろしい。

  歯周病*2は歯の表面につく歯垢(細菌の塊り)が原因となって起こるので、その原因を取り除いておけば歯周病にかからない。

 そのためには歯磨きを効果的にしなければならないのだが、手だけでやっていると時間がかかって手が疲れそうだ。効果的な磨き方が実際に疲れるかどうかよく判らないが、そんな印象がある。

 手ではなく機械が歯磨きをやってくれるとよさそうだという要求から電動歯ブラシ*3が昔から売られている。昔の電動歯ブラシは上下もしくは左右しか動かなかったような気がするが、最近は色んな動き*4をしているらしい。こういう歯ブラシを使えば既に歯周病にかかっていても病気の進行が抑制されるような気がしてくる。実際はどうなのか定かではない。

 筆者が最近知った電動歯ブラシは超音波歯ブラシ*5である。超音波振動によって歯垢を落とす*6というのである。

 超音波振動によって歯に付着した菌がよく取れる*7と説明してあった。リンク先の実験ではブラシで直接擦る効果を入れないために5mmほど歯ブラシを離して実験したらしい。実際の使い方では歯ブラシは必ず歯に当てる。おそらく歯ブラシが当たれば超音波だろうが振動だけのブラシだろうが同じように菌が取れるのだろう。ただしブラシの毛が届かないところでは超音波の効果がありそうである。

 どうして超音波を使うのだろう。超音波洗浄は形状が複雑で壊れやすい物の洗浄に使われる。眼鏡屋で眼鏡の洗浄*8によく使われている。超音波の衝撃などによって物に付着したゴミを除去*9するらしい。水や洗浄剤の中で超音波を作用させるだけなので傷が付くことなく洗浄できる。

 通常、超音波洗浄に使われる超音波の周波数は数十kHzらしいが、この超音波歯ブラシの周波数は1.6MHzらしい。通常の10倍以上の周波数である。こういう高周波の超音波洗浄は0.1μm(1μm=1/1000mm)の汚れを落とす時に使う。半導体製造工程で使われるらしい。

 そういう何か高度技術の現場でも用いられている技術が歯ブラシにも使われていると言うことなのだ。

 それにしても1.6MHzというのはどこからきた数字なのだろうか。歯ブラシの中に埋め込む超音波を発生させる振動子*10の大きさから出てきた周波数ではないだろうか。歯垢を作る細菌の大きさ*11はそんなに小さくないので超音波の周波数を半導体製造工程並に上げる必要はないかもしれない。

 電動歯ブラシを店頭で見ていつも思うことだが、専用ブラシしか使えないのはなんとも悔しい。どんな歯ブラシでも使えるようになるといい。特にこの超音波歯ブラシはモータで回転させたりする訳ではないので、どんな歯ブラシでも対応できそうな気がする。



*1 辺見歯科医院 治療法と治療費の目安
*2 歯周病治療情報センター
*3 ブラウン オーラルB 3Dエクセル
*4 ULTIMA
*5 ULTIMA 仕様・機能
*6  ●超音波ってなあに?
*7 ウルティマは1秒間に160万回の振動で歯垢除去に実力発揮!!
*8 超音波洗浄器
*9 超音波洗浄
*10 医療用超音波振動子
*11 医療と健康[日本医師会ホームページ]

020126

 中国製の電卓*1を買った。全体が黒色で8桁表示で四則演算、平方根、メモリー機能付きである。大きさは横5cm×縦10cmぐらい。液晶表示器の上には太陽電池が付いている。

 デザインが気に入ったので買ってしまった。しかも100円だったので、躊躇する暇がなかった。保証も付いていた。動かないなら購入した店で交換すると書いてある。

 使ってみると蛍光灯の真下でないと液晶表示が消えてしまう。太陽電池の発電能力が低いようだ。太陽電池の大きさは8mm×30mmある。腕時計の太陽電池と思うと相当大きいような気がするが、部屋の隅では計算ができなくなる。太陽電池に長時間、光を当てておいても部屋の隅にいけば表示が消えてしまう。充電池が入っていないようだ。

 この電卓の液晶表示器の裏側は1cm程度丸く膨らんでいる。全体を斜めにすることにより数字を入力し易くすると同時に手に取りやすくしてあると思っていた。どうも違う。その膨らんだ部分に電池を入れるようになっているようだ。

 太陽電池は付録みたいな物で本来は電池で動作する電卓だった。



*1 パン

020127

 数十年前のかなり昔の「トランジスタ技術*1」という雑誌には初心者向けの電子工作の記事が連載されていた。初心者といってもトランジスタ技術を読む程度の初心者なので「ラジオの製作*2」の初心者用工作よりも少し高度であった。

 その中で印象深かった工作は電源周波数校正電気時計である。最近の50Hzや60Hzの電源周波数*3を用いた時計はかなり正確である。殆ど狂わなくなった。電源周波数が高度に制御されているからだろう。

 数十年前は電源周波数を用いた電気時計は狂う物と決まっていた。50Hzと60Hzの設定を間違えて進みすぎるとか遅れすぎるというのではなく、きっちりテレビジョンの時報で合わせても一日経つと数十秒は狂った。

 電源周波数を用いた時計は電子式ならば周波数を50倍か60倍に正確に引き延ばしてそれを1秒として動かし、機械式ならば電源周波数に従って一定の回転数で回るモータ*4が使われる。

 どちらにしても電源周波数が狂ってしまえば時計は狂ってしまう。そこでこの工作では100Vの家庭用電源を一旦5V程度の直流にして、これを50Hzか60Hzで正確に断続させ、その断続させた電流をまた100Vの交流にする構成であった。正確に断続させるために水晶発振器を用いていた。水晶発振器はクオーツ式の時計に使われているのでそれとほぼ同等の精度で断続できる。

 水晶振動子で正確になった周波数の100Vを用いて既存の電気時計を動かせばクオーツ式の時計並みの正確な電気時計*5になる訳である。



*1 Transistor Gijutsu
*2 ラジオ雑誌 図書 資料
*3 電化製品の上手な使い方 電気の知識1
*4 じしゃく忍法帳 / 第70回「電気洗濯機と磁石」の巻
*5 計画倒れ開発品

020128

 最近、ラジオ*1でよく耳にする歌が気になる。宇多田ヒカル*2の「traveling」という歌である。宇多田ヒカルの作詞作曲らしい。

 歌の最初の方で彼女に会いに行くためにタクシー*3に乗る、という場面が歌われている。そしてタクシーの運転手との会話が詩の中に織り込まれている。

 「どちらまで?」と運転手に聞かれて「ちょっとそこまで」と答えている。現実にこんな会話はなされないだろう。タクシーの運転手は「ちょっとそこまで」と言われてもどうすればいいのか判らない。そのままタクシーを出せばいいのか回転して反対方向に向かえばいいのか。

 「この道を真っ直ぐ」とか「水道道路*4に出て*5の方へ」とか言うのが普通である。

 「ちょっとそこまで」というのは場所を示す言葉ではなく近所の人に対する挨拶である。道で出会って「おや、どちらまで?」と聞かれて「ちょっとそこまで」と答える。この「どちらまで」というのは「どこに行くのか」という問い合わせではなく単なる挨拶なのである。「左様(さよう)なら」と言っても何が「左様」なのかはどうでもいい様に、どこに行くのかは関係ない。たまたま捕まえたタクシー*6の運転手が近所の人じゃない可能性は非常に高いのでこんな会話はしない。

 この曲を聞く度に気になって仕方がない。



*1 ZIP-FM 77.8MHz
*2 Hikki's WEB SITE
*3 タクシー Kmグループ
*4 4.荒玉水道道路
*5 マピオン地図 東京都世田谷区砧4丁目付近
*6 エムケイホームページ

020129

 久しぶりにCDを買った。hitomi*1の「SAMURAI DRIVE*2」というシングルCDである。

 化粧品*3のテレビジョンの宣伝でこの曲が使われていた。これを聞いて気に入ったので購入した。化粧品とこの歌はもともと提携しているので、男である筆者はレコード会社*4の術中にまんまとはまったのである。

 hitomiと言う人が歌っていることが判ったので、それを頼りに探した。探しているうちに曲名が判ってきた。日本語の歌なのだが、宣伝の中で流れている時は何を言っているのかよく判らなかった。CDを買ってから何度か聞いてようやく何を言っているのか判ってきた。しかしこの詩の題名がどうして「SAMURAI DRIVE」になるのかよく判らない。

 「SAMURAI」というと思い浮かぶのはサムライ債*5とかアラン・ドロン*6主演の映画「LE SAMOURAI*7」である。外国人がどういう感覚で「SAMURAI」という名前を付けるのかが非常に興味がある。サムライ債*8と言う名前を付けた人は何を思ったのだろう。

 「LE SAMOURAI*9」の方はフランス語の綴りで、「samouraï」としないと「サムライ」と発音されない、と言うところが気に入っているだけで映画の内容は知らない。

 「ム」は「mou」になっている。「mu」にすると「ミュ」になってしまうからだ。最後の「i」のチョンチョン*10が気に入っている。連続する母音を分けて発音するための記号である。フランス人にとってはこんな綴りは特別でも何でもないだろうが、日本語しか使わない筆者にとっては、こうしないとフランス人は「サムライ」と読めないのかと思うとそこがまた何となくいい。



*1 LOVE LIFE
*2 SAMURAI DRIVE
*3 SOFINA
*4 avex IR Information
*5 サムライ債
*6 アラン・ドロン
*7 Le Samourai (1967)
*8 Samurai Bond
*9 Jean Pierre Melville - Le Samourai movie posters : Alain Delon film affiche
*10 仏語セット

020130

 昨日*1の続き。この曲はどこかで聞いたことがある様な気がしてならない。小山田圭吾*2だったか、Trattoria*32というレーベルのレコードの一つだったか思い出せない。

 サイケデリック・ファーズ*4の曲に似ている様な気もする。思い出そうと思って何十回とこの「SAMURAI DRIVE*5」聞いてみたが、駄目である。

 余りにも聞き過ぎたので、頭の中で歌がぐるぐる回っている状態になってしまった。web上でメロディーを検索する仕組みはないのだろうか。



*1 SAMURAI DRIVE
*2 Cornelius-Sound.com
*3 Trattoria Sound
*4 The Psychedelic Furs
*5 hitomi:SAMURAI DRIVE

020131

 贈答品や祝儀の包みにその飾りとして水引*1を付ける。その飾りのひものことを何故「水引」というか。語源は飾りひもの製法から*2その形状から*3など色々あるようだ。

 ひもなので結び目が必ずある。結び方によって贈答の意味が変わってくる。ひもの色でも変わってくる。慶事、弔事の使い分けは色で簡単に判る。慶事であれば紅白、弔事であれば白黒である。これを間違える人は殆どいない。わざとやる人はいるかもしれない。

 結び方は主に三種類*4ある。花結びまたは蝶結び、結び切り、鮑結びまたは淡路結び。花結びは結びが簡単に解け、何度も結び直せる意味合いから、何度も繰り返してほしい事柄に用いる。結び切りは結びが簡単に解けない意味合いから、二度と繰り返してほしくない事柄、ずっとそのままの状態であって欲しい事柄に使う。鮑結びはひもがお互いに絡み合っているのがよく分かる結び方なので良い付き合い願うという意味があるらしい。従って慶事、弔事どちらにも用いられる。

 弔事は二度とあって欲しくないことばかりなので色は白黒で結び目は結び切りか鮑結びしかない。

 ところがお祝い事になると結び目は三種類全部あることになる。何度も繰り返して欲しくない結婚などのお祝いに「花結び」を使ってしまう間違いが発生しやすい。コンビニエンスストアでは皆同じように並んでいるので余計間違いやすい。それに「花結び」と「結び切り」とどちらがどちらに用いるのかいちいち覚えていられない*5

 見分け方はひもの端が結び目の上か下かで見分ければよい。上にある場合は二度と繰り返して欲しくない事柄、下にある場合は何度でも繰り返して欲しい事柄に使う。それでは上下どちらがどっちかを忘れてしまったらどうすればいいのか。

 弔事の水引は例外なく二度と繰り返して欲しくない事柄なので必ずひもの端は結び目の上になる。弔事のひもの色は白黒なので、隣に並べてある白黒の水引のひもの端を見ればどちらがどっちか思い出せる。白黒が弔事か慶事か分からないことは大人ならばまずないだろう。

 ところで就職祝いはどちらの水引を使えばいいのだろう。結婚以外の一般的な祝い事にはひもの端が下の「花結び」を使うのだが、就職自体は何度もあって欲しいと願う事柄だろうか。水引で飾るのは日本の風習だからその範疇で考えるならば、転職はあってはならないことである。すると「結び切り」で贈るのが本来であろう。

 実際は「花結び」を使うのが普通*6である。



*1 便利ツール[国語辞典]:みずひき
*2 水引について
*3 水引工房うおずみ - 水引の歴史
*4 水引結びの使い分け
*5 皐月と躑躅
*6 |||||||| お祝い本舗 ||||||||



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