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0203雑記草


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020301

 キャンプの時にわざわざ小型発電機*1を持っていく人がいると思う。キャンプをしていても家で生活しているのと同じようにビデオを見たりコンピュータをいじりたくなるのかも知れない。

 折角、日常から離れた生活をするためにキャンプをするのだから少しぐらい我慢すればいい様な気もするが、そうはいかないようだ。家庭に配電されている交流100Vを発電する機械*2で最も多いのはガソリンエンジンで発電機を回すものだろう。

 自然と触れ合うのもキャンプの醍醐味であるはずだ。その触れ合う相手である自然に対してガソリンエンジンの排気ガスで辺りの空気を四六時中汚染し続けるのは、普通の感覚であれば罪悪感にさいなまれるはずである。

 どうしても電気を使いたいのであれば、大抵は川が近くにあるのでそこで水力発電をすればいいと思う。こういう小川で発電できるような小型の発電機はあるのだろうか。調べてみるあった。簡単に設置できるかどうか判らないが、ある程度の水流があれば発電*3できそうだ。

 こういう発電機はキャンプではなく一般家庭生活で使うようにしたい。そうすれば環境保護に少しでも役立つだろう。



*1 POWER PRODUCTS - 発電機
*2 ヤマハ発電機 LINEUP
*3 【楽天市場】ノースパワー

020302

 十数年前まで筆者はよくハンカチ*1を忘れていた。手洗いに行って手を拭こうとしてポケットに手を入れるとハンカチがない。仕方がなく手をぶらぶらさせて水を切るという情けないことをしていた。

 知人にハンカチをよく忘れる話をしたら、忘れない秘訣を教えてくれた。家に帰ってズボンを脱ぐ時にその日に使ったハンカチを出すからいけないのだ、と言う。その日にポケットからハンカチを出してしまうと次にそのズボンを穿く時にはハンカチがない状態で穿くことになる。その時に新しいハンカチを忘れずにポケットに入れることが出来れば問題ないが、どうしてもハンカチを入れることを忘れてしまうことがある。だからハンカチがない状態が発生する。

 だからズボンを脱いでもハンカチは出さないで、ハンカチを入れたままズボンを仕舞っておく。そうすれば次にそのズボンを穿く時、ハンカチの入れ替えを忘れても前に使ったハンカチがそのままポケットに入っているので、手洗いに行って手が拭けなくなるという事態は発生しなくなる。

 それを教わって以来、「ハンカチを忘れる」という事態は一度も発生していない。ついでにズボンのチャック*2の閉め忘れ 防止の秘訣も教わった。ズボンを穿いた時、ベルトを締めてからチャックを上げるから忘れる場合がある。チャックを閉めてからベルトを締めるように習慣付ければ、チャックが開けっ放しになる可能性はぐっと減る。

 小用の後、チャックを閉めるのを忘れてしまう様になってしまったらこの秘訣は役に立たないが、現状では大いに役立っている。



*1 メンズ 靴下・ハンカチ
*2 片仮名

020303

 トゥールビヨン脱進機*1という機構がある。機械式の懐中時計や腕時計に組み込まれる仕組みで、時計の姿勢によって生じるほんの僅かな誤差を解消するためのものである。

 機械式の時計を規則正しく時を刻ませる仕組み*2は、ばねに錘を付けて振動させると一定の周期で錘が往復する現象を利用している。普通の弦巻ばね*3に錘をぶら下げて振動させていては時計を傾けた時、錘がどこかに当たってうまく均等に振動してくれない。

 そこで錘を直線的な往復運動ではなく、回転往復運動にして軸の周りで錘を回転させる様にする。弦巻ばねではなくひげぜんまい*4と呼ばれるばねを使う。これによって時計の姿勢によって錘の回転往復運動時間が大きく狂う事はなくなる。

 実は厳密に言うと回転往復運動にしても往復する時間は時計の姿勢によって誤差が生じてしまう。懐中時計や腕時計の回転往復用の錘は輪状になっていて、テンプ(天府)*5と呼ばれる。輪の部分だけは天輪という。このテンプの重さが部分的に僅かに違っている*6だけで重力の影響で往復運動の時間が変化してしまう。テンプは時計の中の他の歯車と同じように文字盤に対して平行な面で回転往復運動をしている。時計自体が地面に対して垂直になるとテンプの重さが不均一になった部分の位置によって往復運動の時間が変わってしまう。

 例えばテンプの輪の6時の位置が重くなっているとする。12時の位置を上にして時計を垂直に立てた時はテンプの重い部分が一番下になっているので往復運動しやすいが、3時の位置を上にすると重い部分が真横に来て如何にも往復運動しにくいだろう。回転往復運動の角度が小さければ姿勢の差はあまり出ないだろうが、小さすぎるとアンクル*2を動かすことが出来なくなる。

 テンプの重さを均一に作れば問題はないが、実際にはそのような理想的な工作は不可能である。そこで考え出されたのが「トゥールビヨン*7」である。時計の姿勢によって時を刻みが変わってしまうのならば、時計の姿勢を一定の速度で常に変化させてやれば、誤差が平均化されて狂いが小さくなる。時計自体の姿勢を一致の速度で変化させる必要はなく、時を刻む心臓部であるテンプとガンギ車とアンクルを一緒に一定速度で回転させる*1。こうすることによって重力の影響を平均化することが出来る。

 このトゥールビヨンで解消できる誤差は文字盤を地面に対して垂直にした時である。例えば12時を真上にした場合と3時を真上にした場合との誤差が無くなるだけだ。文字盤を地面に対して水平にして、文字盤を上にした場合と下にした場合*8との誤差は解消できない。

 従って懐中時計の場合はポケットに入っている場合が多いのでトゥールビヨンの効果が出そうであるが、腕時計の場合、腕にはめている時は様々な姿勢になるのでそれによる誤差はトゥールビヨンでなくても平均化されているのではないだろうか。



*1 トゥールビヨン脱進機について
*2 時計の心臓部 <テンプ>
*3 つる巻きばね
*4 ●ヒゲ
*5 シリコンの歯車
*6 ●天輪の片重り
*7 Breguet - The technical Challenge
*8 等時性と姿勢差

020304

 トゥールビヨン*1の続き。トゥールビヨンという言葉を初めて聞くと「びよ〜ん」という擬態語を思い浮かべてしまい、なんだそりゃ、という反応をついしてしまう。それとも「ライヨン*2」のような舌足らずな発音の同類か、と思うかも知れない。

 トゥールビヨンは元々フランス語で、綴りは「tourbillon」である。綴りの最後の方を見るとやはり舌足らずの発音かと思ってしまうが、フランス語で「-ill-」という綴りは「イユ[ij]」と発音*3する。

 意味は渦巻きである。「tour-」は回転や旋回を意味する。le tour de France*4のtourと同じである。英語のtour*5も同じである。「-billon」はどういう意味なのか判らない。

 先日書いた様に時計に組み込まれているトゥールビヨンは時計の姿勢の違いによる誤差を解消する機構であるが、腕時計ではあまり役に立たないと思われる。ただし、その動きは見ていて飽きないため装飾的な意味で高級腕時計に組み込まれる。構造が非常に繊細なため製作するのがかなり難しい*6ようである。従ってトゥールビヨンが組み込まれた時計の価格は通常1千万円以上*7する。

 ところが最近、トゥールビヨンを組み込んだ非常に安い腕時計が現れた。非常に安いと言っても300から500万円程度する。このFrederique Constant Tourbillon*8400万円程度*9で買える様だ。Ikepod Tourbillon*10360万円*11で手に入る。

 トゥールビヨンではないがよく似た機構の腕時計がある。Swatch*12Diaphane one*13という腕時計である。腕時計の中の機構自体が30分に1回転する様になっている。テンプ*14も一緒に回転するのでトゥールビヨンと言えなくはない。これはずっとお安くなって定価35万5千円で限定発売らしい。



*1 トゥールビヨン
*2 ライオン
*3 Bachの読み方
*4 Tour de France : bienvenue sur le site officiel
*5 便利ツール[英和辞典]:tour
*6 トゥールビヨン脱進機について
*7 天賞堂 時計  BREGUET
*8 Tourbillon Watches
*9 ハイライフトゥールビョン    ハイライフ ハートビート デイデイト
*10 WATCHES of SWITZERLAN
*11 2001年新作時計データベース
*12 Swatch Site - Watches - Swiss - Swatch AG
*13 Swatch Site - Watches - Swiss - Swatch AG - Diaphane one
*14 時計の心臓部 <テンプ>

020305

 毒物及び劇物についての取り締まりは明治時代初期から法律で規定されている。現在は「毒物及び劇物取締法*1」と言う法律によって毒劇物の扱いは規定されている。

 一番最初は「毒薬劇薬取締方」という文布達*2だった。この布達に記載されている毒薬の名前を見ていると如何にも毒薬という名前が付けられているので面白い。

 沃汞。「ようこう」と読む。沃はヨード*3、汞は水銀*4ヨウ化水銀*5のことである。沃は「妖」の親戚みたいな字なので如何にも怪しい。汞は見るからに飲んではいけないような水である。

 莞菁。「かんせい」と読むのだろうか。莞はにっこりと笑う。菁は草が青く茂る様。これはどうもマメハンミョウ*6のことらしい。「莞菁」で検索*7すると中国語のサイトばかりが出てくる。適当にサイトを覗いてみるとマメハンミョウ*8が出てくる。カンタリジン*9という毒薬*10を出すらしい。毒なのに「にっこり笑う」が不気味である。

 吐酒石。酒石酸アンチモニルカリウム*11のことらしい。酒を吐かせる石。

 番木鼈。「ばんもくべつ」と読むらしい。クラーレ*12と言う猛毒を含む草の名前らしい。何故、鼈(すっぽん)なのだろう。

 曼陀羅華。「まんだらげ*13」と読む。チョウセンアサガオ*14の別名。

 生々乳。何と読むか不明。何なのかも不明。一体どんな毒薬なのだろう。



*1 毒物及び劇物取締法
*2 便利ツール[国語辞典]:ふたつ
*3 ヨウ素
*4 原子番号80番 水銀 Hg
*5 沃化第二水銀
*6 ガイチューバスターズWEB 〜滋賀環境衛生株式会社〜
*7 Google 検索: 莞菁
*8 生態攝影《豆莞菁》
*9 マメハンミョウ
*10 cantharidin
*11 酒石酸アンチモニルカリウム
*12 クラーレ
*13 Welcome to MANDARAKE ! JAPANIES MANGA&ANIME SHOP
*14 チョウセンアサガオの特徴

020306

 今日の日付とは全く関係ないが、「歩道橋の日*1」という日がある。1963年、大阪駅前に日本初の横断歩道橋*2ができたらしい。

 筆者の記憶では愛知県西枇杷島(にしびわじま)町にある歩道橋*3が日本初だった。色々調べてみると大阪駅前に出来た歩道橋は松下電器産業*4が寄贈した物らしい。松下電器のサイトの解説*5には「日本最大(当時)の歩道橋を当社が建設」と書いてあった。「当時、最大の歩道橋」と言うことは既に全国には横断歩道橋が存在していたことになる。

 何かの本で「当時最大」が「日本初」にすり替わってしまい、それを元にサイトのページを作った人*6沢山いる*7のだろう。

 本来、歩行者の方が自動車に比べ弱者なので、強者である自動車に対して対策すべきであった。しかし「横断歩道橋」という弱者を迂回させる方法を採用してしまった。その結果、そこでは階段を自由に上り下りできる者だけにしか道路を横断できなくなった。今から思うと、大変不名誉な「日本初」が愛知県で出現したのであった。



*1 4月25日
*2 Google 検索: 歩道橋の日
*3 西枇杷島町 Nishibiwajima-cho
*4 松下電器産業株式会社
*5 社会貢献活動 | 松下電器産業株式会社
*6 零とゼロ
*7 Google 検索: 歩道橋の日 4月25日

020307

 昨日の歩道橋*1の続き。よく読んでみると松下電器産業が大阪駅前に作った歩道橋は1964年*2と書いてあった。一般に言われている日本最初の歩道橋は1963年*3となっている。

 松下電器産業が造った歩道橋は日本初の歩道橋が出来てから1年後に当時日本最大の歩道橋を造ったようだ。松下電器産業が作った歩道橋の場所は「大阪駅前広場と阪急、阪神両ビル間の広い道路をまたぐ」と具体的に場所が特定できるのだが、1963年に出来たと言われる日本最初の歩道橋の場所は「大阪駅前*4」までしかweb上では判らない。

 1年後、すぐ近くに歩道橋を建て増ししたのだろうか。それとも掛け直したのだろうか。愛知県西枇杷島町の日本最初の歩道橋は1959年*5に登場したらしい。ここも場所が特定できない。

 ただ、筆者の記憶では西枇杷島町を自動車で通った時に全体がコンクリート製の古ぼけた歩道橋をくぐったことがある。日本最初の歩道橋はこの辺りにあると自動車雑誌*6で読んだか弟から聞いていたので、これがそうなのか、と思ったことがある。

 もうこの歩道橋は取り壊されて無くなっているような事を聞いた。



*1 日本最初の歩道橋
*2 社会貢献活動 | 松下電器産業株式会
*3 Google 検索: 歩道橋 1963年 大阪駅前
*4 マピオン地図 大阪府大阪市北区梅田3丁目付近
*5 Fictional Talk No.043(990627)架空対談●対策とは
*6 webCG | Home

020308

 Zip*1がまた動かなくなった。もう寿命だろう。念のため、電源を入れ直してみた。また動き出した。

 壊れるなら壊れる、正常なら正常とはっきりして欲しい。なかなか買い替えられない。単純な機械ならば壊れたかどうかは簡単に判断できる。直せるかどうかも見れば分かる。しかし電気仕掛けで中が非常に複雑になっていると直せるかどうかも判らない。

 恐らくどこか半田接合の不良が発生して、熱膨張か何かで接触したりしなかったりしているのだろう。買い替えるつもりで中を開いて点検してみるのも手かも知れない。

 しかしZipは徹底した製造費用節約でネジが一本も使われていない*2。もしかしたら分解すると二度と元に戻らないのかも知れない。



*1 Zip(2)
*2 Zip

020309

 実際にZip*1のプラスチックで出来た筐体を分解してみた。ネジは使われていない。プラスチックの爪で箱が固定されているだけである。ドライバーで爪を押しながら力を掛けてやると分解できた。簡単に開けられた訳ではない。かなり苦労した。そのお陰で爪が一本折れてしまった。爪が折れた所為で、また組み立て直した時に少し筐体のガタが大きくなるが特に問題は出ないと思われる。

 開けてみて驚いたのは可動部分の殆どがプラスチックで出来ていることである。ディスクを回転させるモータやデータの読み取りヘッドはプラスチックでは出来ないが、その他のディスクを支える部分やそれを移動させるレールなど殆どがプラスチックだった。バネは金属製だった。丁度バネ以外の機構は全てプラスチックで出来ている玩具の拳銃を分解したような感じである。

 中を見ても半田付けが不良になっているようなところは見あたらない。埃が溜まっていてそれがLSI*2の端子間を短絡させていたのかも知れない。埃を取り除いた。

 もう一つ気付いたことがあった。箱の内側には何か銅の色をした塗装が施してあった。恐らく外からの余分な電磁波の進入を防ぐために導電性のペンキが塗ってあるのだろう。テスター*3で測ってみると確かに電気が通る。銅箔のテープを貼る*4よりも塗装をした方が遙かに安いようである。

 元通りにした。今のところ問題なく動作している。当分の間、買い替える必要はないと思いたい。



*1 Zip(3)
*2 オペアンプのピン
*3 日置電機
*4 ブロードバンド(2)

020310

 ハワイの曲で思い浮かべるのは「アロハオエ*1」である。この曲の作詞作曲*2ハワイ王朝 *3の最後の後継者、リリウオカラニLiliuokalani女王*4であることを最近知った。

 かつてのハワイ王国はアメリカに併合*5されそうになったので、時の国王であるカラカウア王は世界の国々に助けを求めていた。その中に日本も含まれており明治天皇と会見*6をしている。

 カラカウア王の次に王位を継いだのがリリウオカラニ女王*6だった。一国の王様の作った曲がその国以外で知れ渡ると言うことは非常に珍しい例ではないだろうか。



*1 オンライン音楽室
*2 ALOHA OE
*3 ハワイ王朝
*4 Liliuokalani
*5 沖縄の廃藩置県
*6 ホノルル・ハワイの歴史
*7 Galliard String Quartet - "Songs Of Liliuokalani"

020311

 家にはレーザーディスク*1がある。子供達はそれを見て「でっかいCD」と言っていた。

 筆者が幼少の頃に78回転のSPレコード盤*2を初めて聞かされた時と同じ感覚なのだろう。この時、これを聞かせた自分の親は「あぁ、こいつらはSP盤を知らない世代なのだなぁ」と思ったに違いない。「でっかいCD」という言葉を聞いて、この子供達はレーザーディスクもレコード*3も知らない世代なのか、と思った。

 筆者がレーザーディスクを初めて見た時はその大きさからLPレコード盤を連想した。既にCDも世の中にあったが、連想したのはLPだった。それはレーザーディスクを入れる入れ物*4もLPと同じ厚紙製だったからだろう。



*1 パイオニア株式会社 投資家情報
*2 蓄音機で聞くSPレコード鑑賞会
*3 レコード盤の生産
*4 ジャケット買い

020312

 クレーター*1と言えば*2である。クレーターは宇宙からの隕石がぶつかって出来る*3らしいので、表面が硬い土や氷で覆われた天体ならばいつでも出来る可能性はあるはずである。

 従って水星*4金星*5火星*6など表面が固体になっている惑星にはクレーターが存在する。地球の表面も多くのクレーターが長い年月の間に出来たはずであるが、近所であまり見かけないのは浸食などで消失してしまっているからだろうか。

 地球のクレーターの代表みたいによく映像に現れるのはアメリカ合衆国のアリゾナ隕石孔*7だろう。5万年間浸食されずに残っている。直径は1.2km*8なので物凄く大きいような気がするが、月には1000km近い大きさ*9のクレーターがあるらしいから、アリゾナのそれはそれ程大きくない。

 これらのことは*9に書いてあった。そしてこの本にはもっと大きくて面白いクレーターがカナダにあることが書いてあった。クリアウォーター・レイク・クレーター*10と呼ばれるクレーターで、直径が32kmと22kmの二つのクレーターが隣り合ってある。互いの周りを回りながら*11飛んでいた二つの隕石が地球に衝突してできたクレーターらしい。

 月にもそういう双子の隕石が衝突して出来たクレーターは沢山あるのだろうが、クレーター自体が沢山ありすぎて、それがそうだとは区別が付かない。地球には大気があるのである程度の大きさがないと地表に衝突しないし、大気を通過しても大きくないと浸食されて出来たクレーターは長い時間残らないだろう。だから隣り合ったクレーターがあれば巨大な双子の隕石が落ちたと考えるのが普通だろう。

 ただ地表に到達するまで互いの周りを回り続けるというのも難しそうである。地球の重力に捕らわれた時点で双子の均衡が崩れてしまうような気もする。もしかしたら地球に衝突する寸前に二つに分かれたのかも知れない。

 最初から二つの隕石だとすれば、長い間二人揃って宇宙を旅してきて地球に衝突し、その痕跡をいつまでも残すというのは少しロマンチックな感じがする。



*1 クレーターの作り方
*2 http://nssdc.gsfc.nasa.gov/planetary/lunar/images/as11_44_6667.jpg
*3 FAQ: クレーター
*4 Welcome to the Planets: Mercury
*5 Venus
*6 Mars: Gallery - Crater
*7 The Barringer Crater
*8 Images Of Meteor Crater
*9 APOD: January 12, 1996 - Mare Orientale
*10 Clearwater Lakes, Quebec, Canada
*11 連星

020313

 オートバイやボートなどを製造販売するヤマハ発動機*1は楽器などを製造販売するヤマハ*2から昭和30年(1955)に分離して出来た会社*3である。15年前まではヤマハは「日本楽器」という社名であったが、創業100年を記念*4して社名を「ヤマハ」に変更した。

 日本楽器の頃からブランド*5の名前は「YAMAHA」だったから、社名雑学勝負にはうってつけの会社だった。似たようなブランド名で「セイコー」「スバル」などが思い浮かぶ。

 「セイコー」はセイコー株式会社のブランド名で「スバル」は富士重工のブランド名*6である。

 セイコー株式会社のブランド名が「セイコー」では雑学勝負にならないではないか、と思うかも知れない。セイコー株式会社は元は「株式会社服部時計店」*7という社名だった。服部時計店の社名は少々複雑である。時計を作る工場は「精工舎」という名前で、後に腕時計などを専門に作る会社として分離独立*8した。服部時計店は昭和58年(1983)に服部セイコー、平成9年(1997)にセイコー*9と名前を変えた。20年ぐらい前は雑学勝負の対象になっていた。

 最近知ったのは、ヤマハとヤマハ発動機との「YAMAHA」のロゴタイプが少し違うことである。ロゴタイプをよく見ると「YAMAHA」の「M」の字がヤマハの場合*10は真ん中の尖った部分が途中になっていて、ヤマハ発動機の場合*11は両端の縦棒に揃えてある。何か秘密を見つけたみたいで面白い。



*1 YAMAHA MOTOR CO., LTD.
*2 YAMAHA
*3 YAMAHA's HISTORY
*4 YAMAHA's HISTORY
*5 ブランド志向
*6 富士重工業株式会社 / 企業情報 / 会社概要 / 概況
*7 Seiko Corporate Home Pages
*8 Seiko Corporate Home Pages
*9 Seiko Corporate Home Pages
*10 http://www.yamaha.co.jp/images/top-ymh-lg.gif
*11 http://www.yamaha-motor.co.jp/images/index/ymh-lg-l.gif

020314

 椅子を買った。引っ越す*1前はコンピュータを卓袱台の上に載せて胡座をかいてキーボードを叩いていたが、今は机にコンピュータを乗せている。コンピュータ用として売られている机でもなく、書斎机でもない。少し小さめの木製の四角い食卓机である。椅子が4脚ついた5点セットで2万円以下だった。

 最初はセットになっていた椅子を一つだけ使っていたが、昔から欲しかった椅子に座りたかったので通信販売で購入した。机も最初は通信販売で買おうと思っていたが思った形、色が探せ出せなかったので一般の店頭で買った。通信販売でよく見られる廉価な机は化粧板を貼ったものだが、買ったのは合わせ材だが天然木なのでかなり安く買えたと思う。

 椅子は「バランスチェア」と呼ばれるタイプのものを買った。膝当てがついていて座ると自然に背筋が伸びる姿勢になるらしい。長い間軽い物欲*2の対象となっていた物でもある。

 「バランスチェア」とはノルウェーのH.C.メンショール氏*3らの提唱した理論をもとに設計されたいすのことで、「balans」という商標でこの椅子を販売している会社はHAG社*4STOKKE社*5Rybo社*6の3社らしい。HAGは「ヘイグ*7」「ハグ」ではなく、「ホーグ」と読む。「A」ではなく「*8」でノルウェー語で「オー」と読む*9

 一番安かったHAG社の椅子を買った。製造は日本の国新産業*10という会社が行っている。

 長時間使ってみると膝が痛くなってくる。説明書には痛くなる場合があるので、その場合には使用時間を徐々に延ばして欲しいと書いてあった。子供達の椅子として買い与えるかどうかを試験する意味もあったので、判断が難しくなってきた。



*1 ブロードバンド(3).
*2 漢字ポスター
*3 It's chair world:バランスチェア Variable balans / Peter Opsvik
*4 The HAG movement<
*5 Welcome to STOKKE
*6 Rybo Nor AS
*7 Haig&Haig
*8 オングストローム
*9 ノルウェー語
*10 バランス・チェアがパソコン・チェアとして再注目 国新産業株式会社

020315

 日本国の元首は誰か。筆者が中学か高校生の頃に習ったのか本で読んだのは内閣総理大臣*1だった。

 電子メールが普及しだした頃面白がって、何人かの知り合いに「日本の元首は誰だと思う」ということを同時に質問したことがある。その時の回答の殆どは「天皇*2」であった。

 そもそも元首*3とはどういう意味なのか。国家を代表することができる役目を持つ者である。日本の元首*4に関してはいろいろ学説などがあって難しそうであるが、日本国憲法*5には元首を規定する記述はない。単純に考えると外国が日本国のある機関をその「代表」と認識すれば、それが元首となるのだろう。憲法に規定がなければそうするしかない。世界の大抵の国々は日本の代表を天皇と考えているらしいので、天皇が元首なのだろう。

 ただ、文書に「日本の元首は○○」とはっきり書くといろいろなところから反論などが寄せられるため、便覧など事実のみを掲載した中立的な資料では日本の元首の項目は空白か「憲法に記述無し*6」とされているようだ。

 これは日本国内だけで外国の文書は違うようだ。アメリカ合衆国では国家が発行する文書*7に明確に「日本の元首は天皇*8」と書いてある。chief of state:ハ Emperor AKIHITO (since 7 January 1989)となっている。ちょっとびっくりした。



*1 ニセ首相官邸
*2 宮内庁ホームページ
*3 便利ツール[国語辞典]: 元首
*4 Google 検索: 日本の元首
*5 日本国憲法
*6 各国現勢2000・日本国
*7 CIA World Factbook 2001
*8 CIA -- The World Factbook -- Japan

020316

 構造上の違いから男性*1女性*2との小便の仕方が異なっている。

 ヒトは二足歩行をするようになって雄と雌とで小便の仕方が明確に分かれたのだろう。猿は雄と雌とで小便の仕方が大きく違うのだろうか。どちらも四つん這いになってしそうである。

 ヒトの場合、雌の座りながらの小便が人類の昔からの小便の仕方に近く、雄の立ち小便はそれから更に進化した形のような気がする。地域によっては雄も座りながら小便*3をするところがあるらしい。女性の場合も色々工夫すれば立ち小便はできる*4が、排泄器の構造上、うまく排尿をしないと小便が服、下着や足にかかってしまうだろう。

 男性の場合は先端から尿が排出*5されるが、女性の場合は少し奥まったところ*6から排泄される。このため小便の出方も若干違ってくる。これを揶揄した歌*7がある。

 「おなごの小便、徳川様よ。初め紀州で、なか尾州。終わり頃には水戸水戸水戸」

 最後の「水戸水戸水戸」はまさに構造の違いからくる音で、これがあるから直立の姿勢での小便が難しい。

 ところで、特に意図した訳ではないだろうが、この歌には「尾州」と「尾張(終わり)」で別の洒落が入っている。



*1 Manneken-Pis.com
*2 Jeanneke Pis
*3 イランのトイレ
*4 おしえて!アシカちゃん 3月20日号
*5 男性成人の外部および内部生殖器の存在位置と構造
*6 もっと知りたい女性のカラダ
*7 沈黙は金曜日

020317

 子供用の検索サイト*1がある。ここで「雑記草」を検索すると何件か検索結果がでてくる。子供用なので漢字に振り仮名を付けて表示*2することも出来る。振り仮名の出来は完全ではない*3が、ある程度うまく表示されている。

 「雑記草」は固有名詞なので余計うまく振り仮名がつかない。「ざっきくさ」と表示される。漢字の熟語の読み方は大抵は訓読みか音読みで揃える*4ことになっている。新しい言葉ならまずその法則に従う。だから「雑記草」は自然に「ざっきそう」と読めそうだが、そういう仕組みになっていないようだ。

 さて、検索結果で一番上に出てきた「雑記草」をクリックしてみると、目的のページがうまく表示できない*5。そのページの内容が子供達に対して不適当と考えられる場合はうまく表示されない*6らしい。遺構探訪*7問題なく表示*8される。

 一体、何が問題なのだろうか。



*1 キッズgoo
*2 キッズgoo [キッズgooサーチ]
*3 キッズgoo [インフォメーション]サイト運営者のみなさまへ
*4 気付
*5 キッズgoo [キッズgooサーチ]
*6 フィルタリングについて
*7 遺構探訪
*8 キッズgoo [キッズgooサーチ]: いこうたんぼう

020318

 先日の表示されない問題*1の原因が判った。ページ内の単語を読み取り、この子供用検索サイトの管理者が表示するのに不適当と考えた単語があった場合に表示できないようにしているだけだ。「小便*2」は表示するのに不適当な単語らしい。

 画像に関してどうだろうか。特に画像の内容を解析している訳ではないようだ。試しに日本国内で表示するのがギリギリの画像*3を子供用検索サイトを経由させて表示させたらうまく表示できた。

 性的な内容が含まれる百科事典や家庭の医学などを子供の手の届かないところに置いたり、国語辞書の「小便*4」という項目に墨を塗るようなものである。ただし、子供用検索サイトと同じ系列の国語辞書*5では「小便*6」がうまく表示される。

 安易すぎる。「小便」如きがどうして表示するのに不適当なのか。文章を自動的に解釈して表示するかどうかを決めるべきである。そんなことは余りにもweb上にはサイトが多すぎて技術的に不可能、と言うのであれば最初からそのようにふるいをかけること*7は止めた方がいい。余りにも意味がない。子供も馬鹿ではないから子供用検索サイトを本気で使うことはないと思う。教育する側の満足のためだけだろう。

 小手先の技術や生半可な考え方で何か子供の教育に貢献しているかのような態度は慎むべきである。



*1 子供用検索サイト
*2 紀州尾州水戸
*3 リンク
*4 goo [国語辞典]: 小便
*5 goo [国語辞典]
*6 キッズgoo [キッズgooサーチ]<
*7 フィルタリングについて

020319

 60個の炭素原子が集まってサッカーボールのような形になっている分子をフラーレン*1という。サッカーボール状の分子の存在を知った時、その形の不思議さに驚いた憶えがある。ベンゼン環*2シクロオクタテトラエン*3の炭素原子の結合の仕方を知った時と同じ感動であった。

 それと同時に「フラーレン」という名前が気になった。何故フラーレンというのか。分子の名前に人の名前を付けると言うことはあまり無いから発見者の名前ではないだろうと思っていた。フラーレンは独特ないい臭いがあるのでfragranceからか、と勝手に想像していた。実際に臭いはあるのだろうか。恐らくないと思う。

 フラーレンは元々「バックミンスターフラーレン*4」と称したらしい。略して「フラーレン」になった*5らしい。

 バックミンスター・フラー*6とはドーム型の建築物*7の考案で有名な博士の名前である。このドーム型の建築物と炭素原子60個で出来た分子の概念図*8とが似ているのでバックミンスターフラーレンという名前になったらしい。フラーレンの名前の由来が建築物の考案者の名前だったというのはちょっとびっくりした。

 ついでに筆者はバックミンスターを「バックミンスターフラー」とずっと思っていた。世の中には同じように思っている人*9が少なからずいる。リック・スプリングフィールド*10リック・スプリングフィールド*11と思い込んでいる人もいる。これは間違えて覚えていなかった。ブルーススプリングスティーン*12は「ス」が必要である。これも正しく覚えていた。



*1 フラーレンの世界
*2 それでも、ベンゼン環は「学術記号」ではない
*3 Aromaticity
*4 What is Fullerenes?
*5 科学の回廊
*6 The Buckminster Fuller Institute
*7 Geodesics
*8 C60
*9 Google 検索: バックスミンスター
*10 www.rickspringfield.com...Rick Springfield's Home On The Web
*11 Google 検索: リック・スプリングスフィールド
*12 Bruce Springsteen

020320

 ダイヤモンドが欲しくなるのは値段が高いからだろうか、宝石として加工された状態*1が美しいからだろうか。 筆者はあまり欲しくない。高く売れるというなら欲しいが、それは投機の対象としてのみである。真の物欲からではない。筆者の定義する物欲とは「とにかく所有してみたいと思うこと*2」なので、ダイヤモンドは物欲の対象にはなっていない。将来、何かのきっかけで対象になることもあるかも知れないが、いつそうなるかは判らない。

 物欲とは関係ない部分でダイヤモンドには興味がある。

 ダイヤモンドの主成分は炭素*3である。主成分というよりは炭素その物で出来ている。炭素以外の成分は不純物とされるので純粋なダイヤモンドは炭素だけでできている。

 黒鉛と呼ばれる物質がある。これもダイヤモンドと同じ炭素だけで出来ている。ダイヤモンドとの違いは物質を構成する炭素原子の並び方*4だけである。たったそれだけで一方は宝石として扱われ、他方は単なる物質として扱われている。ダイヤモンドは工業製品としても使われる。一方、黒鉛も色々な物に利用されて*5我々の生活に入り込んでいるので知らないうちに黒鉛を所有している場合があるが、黒鉛だけを所有したいと思っている人は皆無である。

 その理由は黒鉛の見た目が汚いからである。黒ずんだ鉛のような色をしているので欲しいと思わない。炭素原子の並び方が違うだけで透明になったり黒くなったりしてしまう。並び方が違うだけで硬さも全く違ってしまう。ダイヤモンドは最も硬い物質だが、黒鉛は非常に削られ易い物質*6である。しかし元はといえばどちらも「炭」の素である炭素原子が集まって出来た物である。

 ダイヤモンドの炭素原子の並び方はダイヤモンド構造*7と呼ばれる並び方をしている。丁度テトラポッド*8の中心とその四つの足の先に炭素原子を配置してそれをどんどん積み上げていった感じの並べ方である。こういう並び方をしているため硬いのだろうか。硬いためか振動もよく伝わるようだ。柔らかいと如何にも伝わり難い。音の伝わる速度が物凄く速い*9ようだ。

 熱もよく伝える*10。固体の熱の正体はその固体を構成する原子の振動である。その熱が伝わる時、原子の並びそれ自体の振動がだんだん伝わっていくか、それと同時に原子に含まれる電子が固体内を自由に動いて振動のエネルギーを伝えるか、である。鉄、銅や金などのような金属は自由に動く電子を沢山含んでいるので熱を伝えやすい。電子は電気の素なので自由に動く電子が沢山あるということは電気をよく通すことである。従って電気をよく通す物は熱も伝わり易い。

 ダイヤモンドには自由に動き回れる電子が含まれていない。原子の結合は電子によってなされる*11。ダイヤモンドの場合はテトラポッドの積み上げで全て電子が使われてしまっているから電子が固体のなかを動き回る余裕がない。大抵は原子の並びの振動の伝搬は電子の動きよりも遅いので金属はよく熱を伝えるが、電気を通さないガラスやプラスチックなどは熱が伝わり難い。

 ところがダイヤモンドは自由に動き回れない電子がないのにどんな金属よりも熱を速く伝えることが出来る*12らしい。音と同様に振動が伝わりやすいのだろう。

 シリコン単結晶*13ダイヤモンドと全く同じ原子の並び方*14をしている。それなのにダイヤモンドよりもかなり熱を伝える効率が悪い*15。一体何が違うのだろう。物質を構成している原子が炭素とシリコンなので違うと言えば違う。原子の大きさは炭素の方が小さいのでダイヤモンドの方が振動を伝えるのに有利なのだろうか。

 テトラポッドを積み上げるような並びができる元素で一番小さいのは恐らく炭素であろう。テトラポッド型の原子の並びが物質を最も硬くするのであれば、ダイヤモンド*16よりも熱を速く伝える固体は宇宙に存在しないことになる。



*1 「世界のダイヤモンドジュエリー」 - The Nature of Diamonds
*2 シリコンの歯車
*3 「ダイヤモンドの科学」 - The Nature of Diamonds 化学成分
*4 「ダイヤモンドの科学」 - The Nature of Diamonds 結晶構造
*5 東海カーボン株式会社----ファインカーボン
*6 各種物質の硬度(モース硬度)
*7 代表的な結晶の構造
*8 テトラってなに?
*9 「ダイヤモンドの科学」 - The Nature of Diamonds 響く:歪まないダイヤモンド
*10 「ダイヤモンドの科学」 - The Nature of Diamonds 熱伝導
*11 化学結合
*12 「ダイヤモンドの科学」 - The Nature of Diamonds 冷やす:熱を伝えるダイヤモンド
*13 CZ
*14 結晶構造
*15 ダイヤモンドの基礎物性
*16 どんなダイヤモンド?

020321

 ダイヤモンドには興味はないが購入したことはある。婚約証拠として現在の妻にダイヤモンド付きの白金製の指輪を贈答した。

 出来るだけ値段が高い方が喜ばれる*1と考え、当時の筆者の財力で買える精一杯の物を選んだ。とは言っても少しでも見栄を張りたいので割引後の値段を精一杯にして、割引前の値段で見栄を張ろうと考えた。

 「定価は○○だった」と言いながら渡す訳にもいかない。しかし何とか定価を知らせたい。定価だけを知って貰いたいのである。

 そこで婚約者である現在の妻に指の寸法を聞いておいて一人で指輪を買いに行った。訪れた宝石店の陳列棚には定価しか記入されていなかったが、定価から30〜50%の割引で販売されていた。これは今回の作戦のためにあるような店である。早速、割引後が精一杯の指輪を購入した。爪の形状や指輪の材質*2などは何度も事前に聞き込みをしておいたので問題はないだろう。

 これからが定価告知作戦開始である。数日後、デートのついでに出来上がった指輪の寸法の確認に二人で行った。注文した指輪が店の奥から取り出される間、陳列棚を覗き込みながら「これがそうだよ」と購入した指輪の見本を見せる振りをして定価を一緒に認識してもらう手筈であった。

 「この前、指輪を注文した者ですけど」と言いながら注文の控えを店員に差し出した。店員はその控えを見ながら、

 「あぁ、はい、はい。50%オフの特価品を買われたお客様ですね。はい、こちらに出来上がっていますよ、さぁどうぞ」

 漫画ではなく、本当にそこでずっこけそうになってしまった。



*1 愛の大きさ
*2 婚約指輪最新情報

020322

 写真を撮るのにいつもスライド映写用のフィルムを使う*1

 どう言う訳だかわからないが、現像されてきたフィルムを見ると横筋が入っていることがある。何十回に一度の割合であるが、現像に出したフィルムの全コマの同じ場所に横筋が入っている。よく見ると何かに引っ掛けたような跡である。汚れではなくて傷なので拭いても取れない。

 筆者が使っているカメラ*2の所為なのか現像所でフィルムを引き出す時に発生するのか判らない。時々そう言うことが起こるのである。

 最近撮った写真で横筋が発生した。こんな具合*3である。大仏の首を横切る黒い細い線がある。この様な線はこのコマだけではなく36枚全部に及んでいる。

 フィルムの状態では全く修正できないが、電子化すれば簡単に直せる。直した結果がこれ*4である。PhotoShop*5スタンプツール*6を使って修正をした。

 元々パソコンを始めだしたきっかけはかびの生えた30数年前のスライドフィルムの修正のため*7だった。だが、その作業は数年間全く進んでいない。もうそろそろやり出したいのだが、他にやりたい事しなければならないことが沢山あり過ぎてなかなかやれない。



*1 スライドビュワー
*2 GR1v
*3 構図が少し傾いていたので1.4°回転させてある。実際の黒い線は真横に入っている
*4 よく見ると黒い線がまだ残っている
*5 Photoshop Tips
*6 Seminar on the Web 「入門Photoshop 5.0J」 P.40
*7 デジタルカメラ

020323

 西洋の救急車の映像を見ると、救急車を意味する「AMBULANCE」という文字が時々、裏表反対に書いてあることがある。これ*1とか、これ*2などがそうである。この車両*3は「paramedic*4」という文字が裏表反転している。

 この様なことを何故するかというと救急車の先行車がバックミラーで見た時に直ぐ認識できるようにするためである。ローマ字*5で書かれた単語は表裏逆になるとかなり読み難くなる。平仮名*6片仮名*7でも読み難い。まず何が書いてあるのかすぐに判らない。ローマ字も仮名も文字自体は音しか表していないので書かれている文字を全て読まないと何が書いてあるか判らないのである。

 ローマ字の場合、母音と子音と*8を別々に表記するので、文字の並びが逆になっていると何が書いてあるのか仮名よりも更に判りづらい。鏡で見た時に正常に見えるように文字を裏表反転させておくのは先行車に後続の救急車の存在を知らせるのに効果がありそうである。因みに西洋の救急車がどれもそうなっている訳ではないようだ。これは正常な文字*9で書いてある。

 日本語の場合はどうか。例として挙げた「きゅうきゅうしゃ*6」と「キュウキュウシャ*7」の反転文字は実際には「きぉうきぉうしゃ」「キュウキュウツャ」と書いてある。音しか表さない仮名であっても「き」と「う」の繰り返しで「救急車」の事だとピンと来る。更に漢字の場合*10は漢字の形自体に意味があるので反転しても少々変形してもすぐ判る。

 従って日本語で表裏反転文字を救急車に書く*11のは全く意味がない。



*1 http://ambulance.eire.org/Images/Vehicles/sprinter.jpg
*2 http://www.city.toronto.on.ca/ems/pdf_files/type_2.pdf
*3 http://www.norfolkprioritycare.org/images/essex.jpg
*4 goo [英和辞典]:paramedic
*5 ローマ字
*6 kyuukyuu_hiragana.gif
*7 kyuukyuu_katakana.gif
*8 母音
*9 http://ambulance.eire.org/Images/Vehicles/merc408.jpg
*10 kyuukyuu_kanji.gi
*11 横浜市 消防局 消防局の紹介 消防車両の紹介 高規格救急車

020324

 久々に物欲*1を刺激する自動車を見つけた。近所のの自動車販売店で展示してあるのを見かけてビビビ*2ときた。

 スズキの「MRワゴン*3」という名の軽自動車である。去年の11月に発表されたが、筆者は全然知らなかった。形がいい。全体は本田の「Fit*4」に似ているが、顔つきが断然MRワゴンの方がいい。

 最近の自動車のデザインはグリルと呼ばれる前面に取り付けられた飾り格子が大きい。グリルの機能はエンジンの冷却水を冷やす為の空気を取り入れることだから、大き目の方がよさそうな感じがする。しかし実際はグリルからの空気の取り入れは少なく、バンパー下の部分から殆どの空気が入ってくる。従ってグリルは意匠の為だけ*5に付いているようなものである。

 昔の自動車*6はグリルが必要であった。少々大きくても仕方がない。しかし現代の自動車では機能していない。それなのに機能があるかのように目立つグリルは下品である。

 機能が意匠に反映されるのは大いに歓迎することである。見た目だけで機能が全くない意匠もそれはそれで好ましい。しかし見た目以外に機能が全く無いのにもかかわらず、何かしら機能があるかのような雰囲気を醸し出す中途半端な意匠は駄目だ。他にトランクに付いている羽根などがそうである。

 MRワゴンのグリルは小さい。意匠に徹している。そういうところがまず、いい。加えて車体の形がいい。物凄くいい。あとは内装*7である。軽自動車は値段を安くするため内装をかなりケチる。その結果、自動車に関わる時間のうち最も長く目に触れる室内が貧乏臭くなって辛い。少なくともこれくらいの内装*8であって欲しい。これが無理ならこれ*9でもいい。

 まだMRワゴンの内装*7の現物を見ていないが、期待は全く出来ないだろう。この値段*10では内装に金はかけられまい。



*1 漢字ポスター
*2 妖怪大全 ねずみおとこ
*3 MRワゴン
*4 Fit
*5 Alfa Romeo
*6 ヒストリー
*7 MRワゴン >>> ユーティリティー
*8 THE A-CLASS
*9 smart-スマート概要
*10 MRワゴン >>> 価格表

020325

 久しぶりに金魚鉢の掃除をした。人間の引っ越しに伴って家で飼っていた水棲動物たちの引っ越し*1をした。雑記草では全く話題にしていなかったが、金魚鉢で金魚を一匹飼っている。鉢はガラス製ではなく陶製である。陶器製のこね鉢*2を金魚鉢にしている。

 引っ越しの時に洗ったが、それ以来全く洗っていなかった。水が藻で深緑になってしまったいるのだが、金魚の方は大して苦しそうでもなく丸々と太って悠々と泳いでいた。見ている人間の方が我慢出来なくなってきた。

 洗うために金魚を一時的に*3の水槽に入れた。亀は餌を食べたばかりなので全く問題がないだろうと思っていた。同居するオイカワやヨシノボリにも問題は発生していない。

 金魚鉢を洗っていてふと亀の水槽に目をやると亀の動きが騒々しい。やばいと思って水槽を覗き込むと亀が水中で水平に首を伸ばし捕食の体勢で金魚を追いかけ回している。

 よく見ると金魚の尾びれの一部が既に食いちぎられていた。亀を叩いて叱っても判る訳ではないが、ついつい甲羅を叩いてしまった。金魚にはかわいそうなことをした。亀は合成飼料をたらふく食べても生き餌を見れば食べたくなるのだろうか。それを我慢しろというのは酷かも知れない。

 金魚を鉢に移し替えた。何事もなかったかのようにまた蜂の中を悠々と泳ぎだした。



*1 亀の引っ越し
*2 手打ちそば。こね鉢
*3 イシガメが死んだ

020326

 一企業が市の盛衰に大きく影響を及ぼした結果、市名がその企業に因むものに改称された例がある。愛知県豊田市*1である。以前は挙母(ころも)市と称していたが、昭和34年(1959)に豊田市に改称した。「挙母」は古くは「衣」と書いていたが、江戸時代の天和年間頃に「挙母」と書き改めたと言われている。豊田市は「とよだし」ではなく「とよたし」と読む。創業者の名前は「とよだ*2」だが、市名改称時には「トヨタ自動車工業」という社名であったので豊田市は「とよたし」と読むことになったのだろう。

 日立製作所*3は日立で創業したからであって、日立製作所があったから日立市になったのではない*4川崎重工は創業者が「川崎」だから*5であって川崎市*6とは何ら関係がない。小松市*7コマツ*8があるからではない。日野市*9にあるから日野自動車*10である。

 自動車工場とともに発展することを願って「豊田」とした*11らしいが、市と違って企業は倒産する可能性*12がある。倒産したら市名をどうするつもりだろうか。



*1 豊田市ホームページ
*2 TOYOTA INTERNET DRIVE〜企業情報-会社概況〜
*3 HITACHI
*4 市の歴史
*5 Welcome to the Kawasaki home page
*6 市勢要覧2001年版-かわさきの歴史-
*7 小松市のホームページ
*8 コマツキャステックス−会社案内 ※コマツのサイトには沿革がないため
*9 日野市
*10 日野ワールド
*11 歴 史
*12 倒産情報INDEX

020327

 窒息*1というと喉に何かを詰まらせた時や首を何かできつく絞めた時の事を思い浮かべる。苦しがってチアノーゼ*2を起こし、最悪の場合は死に至る。これらの過程は数秒ではなく数分、数時間にわたって進行していく印象がある。

 自分で息を止めると1分程度は我慢できるが、突然喉に物がつまった時は心構えが出来ていないので数秒でも苦しい。苦しいが、突然意識がなくなることはないだろう。数十秒、或いは数分間もがき苦しみ、その後に意識が無くなるのではないだろうか。

 意外なのは酸素のないまたは極度に少なくなった空気を吸った時の窒息である。瞬時にして昏睡状態に陥る*3らしい。色々な人の話を聞くと「一瞬」らしい。実際にこういう窒息を経験した人は帰らぬ人となっているので、どのくらいの一瞬なのか判らないが、端から見ると突然倒れるので「一瞬で窒息」したように見えるのかも知れない。

 酸素のない空気を一回吸っただけで酸欠状態の血液が瞬時に脳に到達する訳ではないだろうから、何度か呼吸をしているうちに低酸素濃度の血液が脳に到達して突然昏睡状態に陥るのではないだろうか。

 酸素のない空気を吸う機会は一体どういう場合に発生するか。狭く気密性の高い部屋などで何らかの原因により部屋の中の空気が他のガスに入れ替わった時、酸素の成分がなくなってしまう。入れ替わったガスに臭いがあればすぐ気付いて窒息を避けることが出来るかも知れないが、臭いがなければ判らない。

 筆者は本業*4でたまに古い洞穴に入る時がある。落盤も恐ろしいが窒息も怖い。洞穴で変な臭いがした時*5はすぐに穴から出る。

 このような遺構の探索の場合は出来るだけ二人以上で行き、洞穴に入る時には万が一のことを考えて一人は外で待って貰うようにしている。



*1 ハイムリッチ操作
*2 Kitasato Univ. Electronic Textbook: imd00016.html
*3 『酸欠は』、意外に身近な『深刻な危険』です!
*4 遺構探訪
*5 遺構探訪 愛知航空機(株)瀬戸地下工場

020328

 何を調べていて知ったのかどうも思い出せないのだが、東京にある国立大学の電気通信大学*1の校章が変わっている。

 「大學」という字の後ろにリサージュ図形*2が描かれている。リサージュ図形とは互いに直角方向に振動する二つの往復運動を合成して得られる平面図形である。図形はそれぞれの往復運動の速さの違いとずれとによって色々変化してくる。

 往復運動の速さの逆数は周波数なので、二つの周波数の比をリサージュ図形を描くことによって*3知ることが出来る。

 電気通信大学のリサージュ図形*4は周波数が5:6の時の物である。商用電源の50Hzと60Hz*5が由来らしい。これを組み合わせたのは日本全体の調和という意味のようだ。

 校章が制定された時代も現代も50Hzの東日本と60Hzの西日本が周波数の違いからいがみ合っている訳ではない。校章にはよく桜など花が組み合わされる。5:6のリサージュ図形が何となく花のような形をしているからこれを最初に組み合わせて、あとで「50Hzto60Hzとで日本の調和」という理由を付けたのではないだろうか。



*1 電気通信大学トップページ The University of Electro-Communications Top Page
*2 リサジュー図形とは?
*3 リサジュー図形とは?
*4 校章の由来
*5 電源周波数

020329

 面白い絵が沢山掲載*1されている洋書*2を買った。本とCD-ROMとが組み合わせてある。最初にこの本の使用法が説明されているだけで、あとは挿絵ばかりで文字は一切書かれていない。CD-ROMにはその挿絵の電子データが収録されている。

 最初の解説は7カ国語で書かれている。英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、中国語、日本語。日本語の解説を読むと「画像は、アプリケーションにつき10個まで無料でご使用頂けます。これを超える数については、書面による承諾が必要です」とある。

 アプリケーションの意味が分からない。アプリケーションソフト*3の意味だろうか。同一のアプリケーションソフトにおいて無料で使用できる電子データの数が10個までということなのだろうか。

 もう少し読んでみると「画像ファイルはCD-ROMからソフトに直接呼び出すことが出来ます」とある。「アプリケーション」と「ソフト」ということが使い分けてある。英語の説明文でも「applocation」「programmes」「software」と使い分けてある。フランス語でも「application」「iprogrammes」、イタリア語でも「applicazione」「programm」、スペイン語なら「aplicacion」「programas」、中国語は「應用」「軟體」である。

 ただ、ドイツ語では「Publikation」「Programmen」となっている。アプリケーションの代わりに「Publikation(出版)」が使われている。一体どう言うことであろう。

 オランダ*4の出版社なので、解説は全て翻訳されたに違いない。だからどれもうまく翻訳されていないのかも知れない。

 アプリケーションの意味がよく判らないが、折角だから挿絵を一つ*5掲載しておく。



*1 Agile Rabbit
*2 The Pepin Press
*3 ASCII24 - アスキー デジタル用語辞典 - アプリケーション
*4 About us
*5 TP205TR.jpg

020330

 中国語でソフトウェア*1が「軟體」というのは面白いと思った。「軟件*2」とも言うらしい。日本語では今は「ソフトウェア」と普通に言っているが、初めて聞いた時は「軟らかい衣服」とは何と妙な言い回しだろうと思っていた。しかも今の今までソフトウェアは服を着替えるように色々変えられるので「ウェア」は「wear*3」だと思い込んでいた。「ware」だった。

 wareとは単独では「物」という意味で、コンピュータが発達する前はハードウェアhardware(金物)という言葉しかなかった。金属などで作られた電子機器など有形の物に対して、softwareはプログラム、規則や手順などの無形のもの総称するのに作られた言葉である。電子機器をhardwareと見立て、その対の言葉としてsoftwareとした。実際は無形だから軟らかいも何もない。hardとsoftが対になっているところだけに意味がある。groupware*4という言葉もあるらしいが、こうなると一体何のことなのか単語から想像できなくなっている。

 ソフトにしてもハードにしても片仮名で書くので何となく違和感なく「ソフトが」「ハードが」と書いたり口に出したりすることが出来る。しかし中国語のように「軟体」「硬体」と日本語でも漢語を使っていたら物凄く違和感が出てくる。大和言葉で「やわらかい」「かたい」と言ったらもっと変な感じだろうし、名詞なのか形容詞なのかも区別がつき難い。

 何でもかんでも外国製の用語を単に片仮名で表現するのは芸が無くて恥ずかしいが、こればかりは無形有形をsoftとhardとで言い換える欧米人の機転に敬意を表してそのままでもいいと思う。



*1 アプリケーション
*2 日中パソコン辞典
*3 goo [英和辞典]: wear
*4 goo [英和辞典]: グループウェア

020331

 ある会社*1が出願した特許を眺めていたら面白い物を見つけた。

 特許の内容はそれ程珍しいものではない。侵入者警報機に関する発明で侵入者の人体から発せられる赤外線を感知してそれをきっかけとしてカメラでその侵入者を撮影してその画像を送信するシステムである。

 内容はどうでもよくて、この発明を説明するための図が面白いのである。

 泥棒が歩いていて、その姿を監視カメラで捕らえ、その映像がモニタ画面に映っている図が特許公報*2に掲載されている。図に書かれている泥棒の姿は、野球帽をかぶり、口の周りには所謂「泥棒ひげ*3」を生やしており、横縞のシャツを着ているのである。これがその図*4である。

 どこから見ても360度こんなあからさまな泥棒は存在しないだろう。そんな漫画みたいな図が公文書に使われているのは非常に楽しい。この特許を持っている会社は資本金が数十億円*5もある大企業である。柔軟な考え方を持つ会社*6なのだろう。



*1 HORIBA
*2 特許庁 特許電子図書館トップページ
*3 理容の歴史 こぼれ話篇
*4 dorobou.gif
*5 HORIBA 会社概要
*6 HORIBA Spritへようこそ



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