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0002雑記草


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000201

 名古屋鉄道*1の定期券は実用新案*2登録がしてある。実用新案登録というのは特許*3で保護される発明よりも技術水準が低い考案を保護する制度のことで、ある所定の手続きをすることにより特許と同じようにその技術の独占権を与えられる。

 特許や実用新案というのは技術内容を公開する代わりに発明の独占権をある一定期間与える制度である。この独占権によって発明や考案にかかった労力や費用を回収でき、更に利益を得ることが期待できる。この独占権がなかったら直ぐに模倣されて、折角、発明品で儲けようとしても余計な商売敵が沢山出てきてあまり儲からなくなる。
 発明した技術を特許として公開するとその分野での研究の重複を防ぐことが出来たり、公開された発明に触発され新たな発明がなされ、産業の発展が促される。特許や実用新案にはこのような効果や目的がある。

 さて定期券の考案とはどんなものか。名古屋鉄道の定期券の表書きには乗降駅名や使用期限の他に写真が印刷されている。筆者の定期券には愛知県犬山市*4にある博物館明治村*5に動態保存されている蒸気機関車*6の写真が印刷してある。
 この写真によって定期券の不正使用を容易に見分けられるようになるらしい。例えば女性の定期に印刷する写真を花にしておけば、それを男性が使えば直ぐに解る。さらに乗降駅によって花の種類等を変えておけば文字で書かれた駅名を確認するよりも不正使用かどうかを容易に判別することが出来る。当然のことながらこのような目的であれば写真の絵柄は何でもよい。

 しかしこの定期券の考案を公開することの意味は何処にあるのだろうか。この写真付きの定期券の考案の独占使用権は名古屋鉄道にどのような利益をもたらすのだろう。名古屋鉄道の定期券は名古屋鉄道でしか使えないし、名古屋鉄道以外の業者が勝手に売ることはない。つまり既に定期券に関しては当たり前の話だが独占状態なのである。
 更に他の鉄道会社がこの定期の考案を模倣しても名古屋鉄道は何ら損害を受けない。名古屋鉄道の場合、JR東海*7と路線で競合している区間があるが、定期券に写真が付いているからといってJR東海から名古屋鉄道に変える人は皆無だろう。一体何のために実用新案登録したのだろうか。

*1 名古屋鉄道ホームページ
*2 実用新案法
*3 特許法
*4 犬山市ホームページ
*5 博物館 明治村
*6 村内見学
*7 JR東海 Central Japan Railway Company

000202

 昨日は調べものをするため公園*1の近くの図書館*2へ行った。午後3時頃の冬の公園には青空の下で将棋や麻雀*3を楽しむ人が大勢いた。

 麻雀を覗き込んでいたらあることに気付いた。河(ホー)に捨てられる捨て牌が6枚ずつ置かれていた。4人とも6枚でちゃんと区切っていたのだ。その時、3卓あったが3卓ともそれぞれ4人が捨て牌を6枚ずつ置かれていった。つまり12人がこのルールを守っていたのだ。
 麻雀のルールでは自分の捨て牌を6枚ずつ並べて置いていく、というルールはない。捨て牌の置き方は仲間内でやる場合は大抵、人それぞれである。ある者は捨て牌をどんどん並べていく。6枚ずつ並べると麻雀の進行の序盤、中盤、終盤が把握しやすいし、他の競技者の捨て牌にぶつかることもなくなる。街の一人打ち用の麻雀荘でやったことがないので判らないが、この6枚置きは不特定多数の人たちと麻雀をする場合の一般的な作法なのだろうか。  

 それにしても平日の風の強い午後三時、青空麻雀を見物したのは初めてだった。

*1 鶴舞マップ
*2 鶴舞図書館
*3 rule FAQ

000203

 スパイ大作戦*1というアメリカのTVドラマシリーズがあった。ちょっと前に映画化*2もされた。原題は「Mission Impossible」だが、邦題は「スパイ大作戦」だった。

 内容は「おはよう、フェルップス君。」で始まる当局からの不可能と思える指令を確実にこなしていくエージェントの物語である。指令内容はオープンリール*3の小型テープレコーダに吹き込まれていた。指令の結びは大抵「なお、このテープは自動的に消滅する」となっており、再生を終えると煙を出して自動的にテープは消滅した。場合によってはフェルップスにテープの適切な処理を促す場合もあった。テープの声の吹き替えの声は「ハクション大魔王*4」でお馴染みの大平透*5氏であった。

 フェルップスの仲間には電子部品などを多用した高度技術工作が得意な者や変装が得意な者など様々な人材が揃っていた。しかし当局からの指令の実行は一筋縄では行かない。窮地に追い込まれるフェルップス。

 するとフェルップスは突然空を仰ぎ、右手を空に向かって突き出し「どっこい」と叫ぶ。そして次は左手を突き出して「どっこい」。そしてまた右手を突き出して「どっこい」。これを繰り返しているうちにどこからともなく汽車の音が聞こえてくる。

 「スパイ(どっこい)大作」。

*1 スパイ大作戦〔MISSION IMPOSSIBLE〕
*2 ミッション:インポッシブル
*3 オープンリールデッキ
*4 原作/吉田竜夫
*5 Ohhira Toru

000204

 徒然草*1の第二百九段にこんな話がある。

人の田を論ずる者、訴(ウツタ)へに負けて、ねたさに、「その田を刈(カ)りて取れ」とて、人を遣(ツカハ)しけるに、先(マ)づ、道すがらの田をさへ刈りもて行くを、「これは論じ給ふ所にあらず。いかにかくは」と言ひければ、刈る者ども、「その所とても刈るべき理なけれども、僻事(ヒガコト)せんとて罷(マカ)る者なれば、いづくをか刈らざらん」とぞ言ひける。

理、いとをかしかりけり。

訳(いい加減な自己流)
ある人の田のことで言い争っていた者が訴えに負けて、悔しいので腹いせに「例の田圃の稲を刈り取れ」と人に命令した。すると命令された人は途中の関係のない田の稲を最初に刈り取り出しているので、「そこは例の田圃じゃないぞ。どうしてそのような事を」と(誰かが)言えば、命令された人は「例の田圃だって刈り取る理由はないのです。間違ったことをやりに行くのですから、どこを刈らないでおくということもないのです」と言ったそうだ。

理由がなんとも変だなあ。

 命令された人の理屈が興味深い。吉田兼好*2は変な理屈だと言っているが、数学的論理からすれば正しい理屈だ。

 「AならばB」という命題があるとする。この命題が正しい、つまり「真」である時は、Aが「真」でBが「偽」の時以外である。つまり仮定が「真」の時に結論が「偽」ではお話にならない、命題が成り立たない、「偽」であるということだ。これ以外はいつも「AならばB」は「真」である。
 Aが「真」、Bが「真」の時は「AならばB」は「真」。これは分かり易い。Aが「偽」の時はBが「真」であろうと「偽」あろうと「AならばB」という命題は「真」である。つまり仮定となるAが「偽」の時は結論Bを「真」にでも「偽」にでもすることができる。もともと間違っている仮定ならば結論は何であろうと「AならばB」という推論は成り立ってしまうということである。

 田を刈れと言われた人は仮定A「腹いせに言い争いの相手の田圃の稲を刈っていい」ならば結論B「どこの田圃の稲を刈ってもいい」と考えた。一方、仮定Aは道理からすれば「偽」。

 従って彼の理屈は正しい。

*1 徒然草下
*2 徒然草/吉田兼好

000205

 電子1個が持つ電気の量を初めて測ったのはアメリカの物理学者ミリカン*1である。ミツカン*2と間違えてはいけない。
 この電気の素量を測定した功績により1923年にノーベル賞を受賞した。

 しかしこの電気素量の実験に疑惑が持たれていたらしい。ミリカンが残した電気素量の測定の実験ノートを調べると都合の悪い実験データの三分の一以上を除外して論文を書いた形跡があったという。これを科学研究における不正行為であると糾弾した人がいたらしいが、これは全くのお門違いである。

 現代における科学研究というのは、ある推論に基づき実験や調査を行い、その推論の確からしさを調べることにより物事の法則性や理論を築き上げていくことである。そしてその法則が元となって更に新しい物事の発見、発明に繋がっていくのである。導き出された法則や理論が正しいかどうかは世界各国の研究者によって追実験等されて検証される。だから捏造や大きな誤差が含まれるデータによってできた理論は世間に受け入れられない。超能力が科学の世界で認められにくいのはこのせいである。

 では得られた実験データが研究者自身の考えた推論に合わない場合、そのデータを無視することは不正や捏造と言えるのだろうか。

 研究者が自分の推論と違うデータを無視するのも採り上げるのもその研究者の自由である。得られたデータが測定誤差によるものか推論とは違った現象によるものかを見分けるのは研究者の能力である。そのデータが測定誤差でないことに気付けば今までの推論を修正する機会を研究者は得たことになり更に研究進むことになる。だが本来、真の値である筈のデータが自分の推論と違うからといって無視し、自分の推論を押し通して論文や研究成果を発表すれば後々、その研究者は恥をかくことになる。

 ミリカンの場合、データの無視は自分の洞察が正しいという考えから行ったまでで不正行為でも捏造でもない。データを無視できたのはミリカンの研究者としての能力のお陰なのである。ミリカンは電気の量の最小単位が電子1個の持つ電気量で、物体の電気量はその整数倍ということ見抜いていたからこそ、精度の良いデータだけを抽出できたのだろう。

 現に、当時ミリカンが行った実験により得られた電気素量の値は、今日得られている値と1%程度の誤差しかないという。因みに電気素量の値は0.0000000000000000001602クーロン*3である。これはどのくらいの量かというと電線に1Aの電流が流れているとすると電線の中を電子が1秒間に6242000000000000000個流れていることになる。その中の電子1個の電気量をミリカンは計測*4したのである。
 ただしミリカンは電線を使って電気素量の測定実験をしたわけではない。

*1 Millikan, Robert A. (1868-1953)
*2 Mitsukan Web Site
*3 クーロン(Coulomb,Charles Augustin de)
*4 Robert Milikan

000206

 三鷹光機*1は天体望遠鏡や高精度測定器などの製造業者である。ここの社長は自分の会社の製品に絶対の自信を持っている。

 三鷹光機の製品を購入したある会社が測定器の精度が全然出ないと怒鳴り込んできたことがあったらしい。三鷹光機の社長は「お宅で装置を勝手に分解したでしょう。一度分解したら元の精度は出ませんよ」と言った。すると怒鳴り込んできた会社の担当者は黙り込んでしまった。

 三鷹光機の社長は分解すると二度と元と同じ性能が出ないような仕掛けを製品に組み込んでいると言うのだ。 このことは三鷹光機の社員も殆ど知らないと言う。
 製品が組上がって最終出荷検査の段階で社長が自ら検査をする。この時、装置に使われているワッシャー*2の一つをステンレス製のものからアルミ製に換えて精度の調整をし直すらしい。だから出来上がった装置のどの部分のワッシャーを入れ替えたのかを知っているのは社長だけらしい。
 ステンレス製のワッシャーもアルミ製のワッシャーもメッキがしてあるから外見は全く同じだが、アルミ製のワッシャーはステンレス製に比べて変形しやすいので、分解して組立直すとワッシャーが更に変形してネジの止め位置が微妙にずれて元の精度が出なくなる。

 機械に暗号を入れるというのは、高度先端技術なのか職人芸なのか何とも言えないが、面白い発想である。

*1 三鷹光器株式会社
*2 ミッションブロック

000207

 数年ぶりにクラシック以外のCDを買った。「Captain Funk*1」のDancing in the Street*2である。FMラジオで聞いて欲しくなった。
 曲を聴くとMalcolm Mclaren*3を思い出させる。マルコムX*4ではない。マルコメ*5でもない。

*1 CAPTAIN FUNK
*2 MODD.COM
*3 malcolmmclaren.com
*4 GIF 画像 94x144 ピクセル
*5 マルコメ株式会社

000208

 今から20年ほど前、CD*1が巷に出回りはじめた頃、ある噂が事情通の間では囁かれていた。
「CDはレコード*2よりも寿命がかなり短い。10年もたない」という噂だった。
 CDにはポリカーボネート*3という透明のプラスチックの円盤にデジタル信号となる微小な凹凸*4がレコードの溝のように螺旋状に並べてある。レコードの溝は外周から中心に向かって音声信号が記録されているが、CDの場合は内側から外周*5に向かって並べられている。
 CDにこれまた微小に絞って細くしたレーザー光線*6を当てて凸か凹かを見分けて「0」か「1」かの信号として取り込んで、音に変換する。ポリカーボネートは透明なので凹凸を検出するためにアルミの薄い膜を塗ってレーザー光線がよく反射するようにしてある。
 別にペンキのように塗ったわけではないが分かり易く言えば水を使わないメッキのような手法*7によって塗ってある。アルミの膜が傷つくと凹凸が読めなくなるので保護膜がその上にある。このアルミの膜はCDの何も書いていない面ではなく演奏者や歌手名が書いてある側に塗ってある。CDが銀色をしているのはこのアルミの膜の色が見えているためだ。時々、金色のCDがある。この場合はアルミの代わりに金を使ったCDである。

 ここからが噂の根拠である。ポリカーボネートはわずかながらでも水を吸う。CDラックにきちんと入れておいても空気中の湿気をどんどん吸っていくらしい。するとアルミの膜がポリカーボネートが吸った水分によって錆びてしまい、ついには銀色の光沢がなくなり音が出なくなる、というのだ。
 しかし現在10年以上前のCDを持っているが全く問題なく音が出る。

 一体、あの時の事情通とはなんの事情に通じていたのだろうか。

*1 CDの読み出し原理
*2 レコード針をお探しですか?
*3 pcsyokki3
*4 DVD技術解説 -第2章 再生専用ディスクの物理フォーマット-[2.1 物理規格の設計コンセプト]
*5 CD-R/RWのヒミツ
*6 DVD技術解説 -第2章 再生専用ディスクの物理フォーマット-[2.1 物理規格の設計コンセプト]
*7 Sputtering Method

000209

 今朝はいつも使う駅より一駅先の駅まで歩いていった。昨晩は一年ぶりに雪が積もったので、いつもより寒かった。駅までの25分程度の間に通りすがりの見知らぬ人、二人から続けて「寒いねぇ」と声をかけられた。「本当に寒いですねぇ」と二回こたえた。
 最初は車椅子に乗った男性で早朝の散歩だったのだろうか。その次は初老の女性だった。
 たったこれだけの挨拶だったが気分が溌剌としてきた。得をした気分であった。  

 少しの言葉*1で人間の気分を良くすることができると言うことは、逆にすることも簡単であるということである。言葉とは恐ろしい物である。

*1 話し方相談室

000210

 大正時代、実家の近くに鉄道*1を敷く計画が持ち上がったとき、近隣の農家は大反対をしたらしい。
 その理由は夜中に電車が電灯を灯して走ると線路の周りの畑の大根*2が育たなくなるから、だったらしい。  

 現在そこには鉄道が開通いており、周辺の畑の作物は特に問題なく育っている。もちろん大根もである。

*1 名鉄犬山線・石仏駅
*2 たかが大根 されど大根

000211

 パソコンのキーボードの「s*1」のキーの調子がおかしくなっていた。もう買い換えるつもりでキーボードを分解してみた。
 今時、珍しく14個ものネジが使われていた。裏蓋の全部のネジを外したにもかかわらず何かが引っかかってうまく分解できない。どうせ買い換えるのだから無理してキーボードの裏蓋を外そうとしたがなかなか取れない。
 キーボードの裏蓋に貼ってあった「Do not remove it. OK」と書いた検査シールを剥がしてみたら最後のネジが現れた。

 キーボードの接点*2は金属の膜が印刷されているビニールシートで作られていた。キーボードの調子がおかしい原因は接点の導通不良であろうからビニールの金属の膜を掃除してやればキーボードは直るはずである。そこでエチルアルコールで拭いてやった。
 組立直してパソコン*3を起動させた。

 「s」のキーは完全に直った。去年の電子レンジ*4の時と同じだ。

*1 s
*2 キーボードIC制御
*3 SuperMac SUPPORT
*4 ガラス管ヒューズ

000212

 林家三平*1の落語で今でも覚えている枕がある。*2というのは本題にはいる前の導入部分のことで大抵は小咄などで客の意識を自分の調子に乗せるためのものである。従って通常はさらっと終わってしまう。
 記憶に残っている三平の出し物は確か「清書無筆*3」というネタだった。その枕は異常に長く持ち時間の半分以上が枕だったような気がする。

 内容はこれからは国際化時代なので落語も英語でやらなければいけない、と言うものであった。
 高座に上がったら、まずは自分の名前を言わなければいけない。

 「Hey, Jungle House」(林 家)ここで観客がドッとうける。そして三平はその観客の笑い声にかき消されながらも続けた「and three Gas」(三 屁)。

*1 林家三平 メモリアル・ベスト
*2 天童プップ<安眠枕、オーダーメイド枕、快眠グッズ>
*3 落語コレクション・さ行

000213

 BMW*1車のチューニング専門会社にハルトゲHartge*2という名の会社がある。アルピーナ*3ACシュニッツァー*4、BMWから派生したBMW M*5等と並ぶ有名なチューナーである。

 チューナーとは自動車のエンジン、サスペンション、内外装などを改造する業者で、ベンツ車ならばチューナーはAMG*6ロリンザー*7BRABUS*8カールソン*9等、フォルクスワーゲンならばAbt*10、日本のチューナーCOX*11という具合である。日本車ならばニスモ*12無限*13TRD*14などが有名である。  

 自動車用バッテリーの海外メーカでHoppecke*15という名の会社がある。ヨーロッパの各自動車メーカにバッテリーを供給している。

 ハルトゲにHoppecke*16。読んでいて違和感はなかっただろうか。Hartgeはドイツ語だからやはり「ハルトゲ」と読むのであろう。Hoppeckeはノルウェーの会社*17だからノルウェー語*18なのだろう。やはり「ホッペケ」と読むのだろうか。  

 ハルトゲはどうしても「春刺」を連想してしまうし、Hoppeckeは「ほっぺけ」としか思えない。  

 そういえばBMWを最近は「ベーエムヴェー」「ベンベー」と読む人はあまりいなくなった。BMWの日本法人も「ビーエムダブリュー*19」だ。AMGは「アーマーゲー」と読む人がいたが、ドイツ語読みなら「アーエムゲー」だろう。AMGの日本法人も「エーエムジージャパン*20」だ。

*1 BMW
*2 Hartge
*3 ALPINA Burkard Bovensiepen GmbH--Official Website
*4 AC Schnitzer
*5 BMW M GmbH
*6 Mercedes-Benz Passenger Cars
*7 Lorinser
*8 BRABUS
*9 Carlsson
*10 Abt Sportsline GmbH -Audi-/VW-/Skoda-/Seat-Tuning
*11 COX Incorporated
*12 NISSAN MOTORSPORTS INTERNATIONAL CO.,LTD.
*13 MUGEN OFFICAL WEBSITE
*14 POWERAXEL the Official site of Works Tuning
*15 Hoppecke norge as
*16 HOPPECKE
*17 Hoppecke norge as - kontakt oss
*18 Norwegian-English On-line Dictionary Search Results
*19 BMW Japan
*20 AMG Japan

000214

 マサチューセッツ工科大学*1を「正中摂津工科大学」と思っていた人がいることを何かの雑誌で知った。
 これほどの勘違いではないが、カーネギーメロン大学*2も日本人に何かしらの勘違いを誘導させる名前であることは間違いない。

*1 Massachusetts Institute of Technology
*2 Carnegie Mellon University

000215

 最近、織田裕二*1が出演しているcdmaOne*2のTVCMでBGMにミッシェル・ポルナレフ*3の「シェリーに口づけ*4」という曲が使われている。この曲は日本で1971年に爆発的にヒット*5した曲である。

 この曲の原題は「Tout tout pour ma cherie」(cherieの綴りの最初のeの上にはチョン→アクサンテギュ*6が付いている筈)である。どう読むかというと「トゥ トゥ プ マ シェリ」。まさかフランス語で「口づけ」は「Tout tout」とそのまんまではあるまい、という疑惑が以前からあった。しかし何らかの関係があるのではないかと思っていた。ここ十数年すっかり忘れていたが、このCMで疑惑が再燃した。

 インターネットの翻訳サイト*7で「Tout tout pour ma cherie」を入力して翻訳してみる。

 出てきた。「very all for my darling」全く違う。「シェリー」も「口づけ」も入っていない。やはり「Tout tout」が「チュウチュウ」に聞こえるから「シェリーに口づけ」という邦題になったに違いない。しかも「シェリー」は人の名前ではなく「ダーリン」のことだったとは。

*1 織田裕二オフィシャルサイト
*2 cdmaOne全国サービスエリア
*3 POLNAWEB, LE SITE DE MICHEL POLNAREFF
*4 ■MICHEL POLNAREFF■
*5 All Japan Pop 20 #218-230
*6 French-Japanese Ocean Dictionary
*7 AltaVista - World / Translate

000216

 秘密基地という概念や言葉が一般化したのはウルトラマン*1のテレビ放映以降だと思う。特に子供の遊びとして「秘密基地ごっこ*2」はウルトラマンからだろう。ウルトラマンに出てくる科学特捜隊の基地は町中のビルだったから本当の秘密基地はウルトラセブンのウルトラ警備隊の基地かもしれない。

 そもそもそれ以前に「秘密基地」という言葉があったのだろうか。秘密基地という言葉で表された基地そのものは既に「秘密」ではなくなっているのだからやはり現実の世界にはないのかも知れない。

 旧ソ連のアルザマス16*3の存在を知ったとき、世界には本当に巨大な「秘密基地」があったのかと感心した。何か隣町の見知らぬ小学生が作った秘密基地を発見した時のような気分になった。

 そういえば1980年にはSHADO*4が結成されイギリスの映画会社の地下にはUFO撃退*5のための秘密基地があった。SHADOはUFO飛来の監視のためにコンピューター衛星「SID*6」を配備していた。そのころ日本では「NEDO*7」が結成されていた。

*1 OFFICIAL HOMEPAGE TSUBURAYA
*2 「秘密基地」の時代
*3 ウォッチング科学技術
*4 UFO Series Home Page
*5 謎の円盤UFO
*6 UFO Series Home Page: SID with the Earth in the background -- 131k JPEG
*7 NEDOの紹介

000217

 17年まえに「TVジョーカーズ笑*1」というバラエティー番組があった。
 1時間番組だったが、「3時間スペシャル」と銘打ったコーナーがあった。構想が3時間だったらしい。

*1 忘れえぬTV

000218

 スモーキングモンキーという玩具を買った。200円だった。タバコを吸う猿の人形である。自分が小学生の頃にもあったが、猿ではなくタバコを吸う小人だった。欲しくてたまらなかったが、火を使う玩具なので親には購入禁止を言い渡されていた。その頃は値段も高く、1000円以上したので禁止されなくとも買えるものではなかった。たしか「王様のアイディア*1」で売っていたと思う。

 人形の猿は高さ3cmぐらいのプラスチック製で、口のところに1mm程度の穴が開いている。この口に付属している長さ3cm直径1mmのタバコをくわえさせ、火をつける。炎を吹き消してやるとタバコの先から白い煙りが出て、暫くすると煙の輪が出てくる。あたかも人形の猿がタバコを吸いながら煙の輪を作っているように見える。

 猿の口からタバコを取っても、タバコの先から煙の輪が出続けているのでどうやらタバコ自体に仕掛けがあるようだ。タバコは松ヤニのような樹脂の回りに紙を巻いたものである。紙をめくって樹脂だけにして火を着けるとさっと燃えてしまい煙の輪を作るどころか、煙が殆ど出ない。一体どういう仕掛けなのか。

 玩具の包みを見るとよく小さな字で「Made in Japan PAT No.465031」と書いてある。特許が取ってあるようだ。特許が取ってあれば、その明細書の中に詳しくスモーキングモンキーの仕掛けが書いてあるはずだ。

 早速、特許庁の特許電子図書館*2で検索してみる。

 文書がまだ電子化されてないようだ。特許が古すぎるからだろうか。それにしてもどういう原理なのか知りたい。

*1 王様のアイディアへようこそ!
*2 特許庁 特許電子図書館トップページ

000219

 レーザー*1といえば二むかし、三むかし前はジェームス・ボンド*2007映画*3秘密兵器*4の世界の話であった。その頃には既にレーザーは発明されており現実の装置であったが、我々庶民にとっては映画やSFの中の殺人光線*5という認識しかなかった。
 想像上のレーザー光線発生装置は何やら金属製の尖った円錐状の大砲で先の方にはコイルというのか輪が数個付いているようなのが多かった。

 一般に「レーザー」というとレーザー光線を発生させる一番肝心の部分が二酸化炭素*6アルゴン*7といった気体であったり、人工のルビー*8ざくろ石*9などを使ったものを指すことが多い。
 1960年、アメリカのMaiman*10によって最初に光ったレーザー光線装置は人工のルビーを用いたものだった。

 現在、パソコンの中には必ずレーザー光線を発する装置が組み込まれている。CD*11DVD*12の信号読み取り部分には「半導体レーザー*13」という大きさが6mm程度の小さなレーザー光線発生部品が使われている。
 半導体レーザというのはレーザー光線を発生させる元の部分が砒化ガリウムGaAs*14という半導体物質が使われているレーザー光線発生装置のことである。最近はGaAs以外の半導体レーザー*15も発明されている。
 しかしレーザーが発明された当時はそんな小さな装置からレーザー光線が出るようになるとは夢にも思わなかっただろう。

 と思ったら、半導体レーザのアイディアはレーザーが発明されて暫くして出てきたらしい。そして1962年には半導体レーザーがレーザー光線を世界で初めて発光していた。

 レーザーlaserという言葉は「Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation (誘導放出*16による光の増幅)」の頭文字をつなげて出来たものである。
 ところがそのような略語であることに眼をつぶって、laserの最後の「-er」を動詞を名詞化する接尾辞*17とみなして「lase(レーザー光線を発する、レーザー光線をあてる)」という動詞が出来上がった。

 成り立ちが全く逆の珍しい言葉だろう。

*1 レーザーの概要
*2 JAMES BOND FAN
*3 007 - The World Is Not Enough
*4 メカ百科:科特隊スペッシャル
*5 takeda_medical_info
*6 CO2 レーザーとは?
*7 アルゴンレーザー
*8 ルビーレーザー
*9 ナノ秒YAGレーザー
*10 レーザー原理・歴史ページpage3
*11 CD-R Maniacs
*12 SHARP DVD
*13 Rohm 半導体レーザ
*14 arsenic
*15 青色発光デバイス開発ストーリー
*16 光増幅とは
*17 単語を覚えよう

000220

 GaAsとは「砒化ガリウム*1」のことである。英語ならばガリアム アースナイドgallium arsenide。
 半導体技術者の殆どはGaAsを「ガリウム砒素*2」または略して「ガリヒソ*3」と読む。一般の人でもそう読む人は多い。

 どうしてそんな読み方になったのだろう。GaAsは歴とした化合物であるのに。れっきとした化合物というのはガリウムと砒素を単に混ぜ合わせた物質ではなく、ガリウムの原子と砒素の原子がそれぞれ結合している状態の物質という意味である。混合物なら「ガリウム砒素」と言ってもそれ程間違っている表現とは言えないだろう。

 しかし化合物の場合、その読み方の規則*4を小学校か中学校で学ぶぐらいの基本的なことであるから、勝手に読み方の創意工夫をすべきではない。
 もし学校でNaCl*5を「ナトリウム塩素」と読んだらどうなるか。読んだら最後、教室内は爆笑の渦と化し、読んだ本人はその一度だけの間違いにより同窓生から「ナトエン」と一生呼ばれ続ける運命を背負うことになるだろう。

 「ガリヒソ」はそれくらい危険な読み方と認識すべきである。

*1 太陽電池の世界
*2 News Release 1999年12月7日(最高出力200W ガリウム砒素パワーアンプを開発 (用語説明))
*3 ハム用語辞典
*4 原子価と命名法
*5 NaClを眺める

000221

 織田裕二のcdmaOneのTVCM*1で「シェリーに口づけ*2」が採用されているのは、もしかしてcdmaOne「2」と「Tout tout(トゥトゥ)*3」とをかけているのか。

*1 DDI-セルラーグループのcdmaOne(TM)イメージキャラクターに『織田 裕二』さんと『菅野 美穂』さんを起用
*2 ■MICHEL POLNAREFF■
*3 シェリーに口づけ

000222

 人体のあらゆる所に神経が張り巡らされている。皮膚や粘膜には痛点*1温点*2冷点*3圧点*4触覚受容体*5と様々な感覚を感じる器官がある。
 そして痛みを感じる痛点は危険回避のためにその数は最も密度が高くなっている。

 試しに針を指先に刺せば、その刺した部分が痛いと感じる。決して「指先が痛い」と考えるのではなく、そこが直接「痛い」と感じるのである。
 何が言いたいのか判らないと思うが、何故、直接そこが痛いと感じるのかが不思議なのだ。

 例えば痛みを感じることができるロボット*6を作るとするとしよう。ロボットの指先に圧力を感じるセンサ*7をとりつける。センサの信号をロボットの脳であるCPUに伝えるため電線でつなぐ。これがいわば神経だろう。
 ロボットの指先に針を刺す。針の圧力を感じた指先のセンサからは電気信号が発せられ、電線を通じて頭部のCPU*8に送られる。その電気信号を受け取ったCPUは指先に針が刺されたことを知る。
 その信号がどこから来た信号か判っていなければ、何処に針が刺さったか判らない。つまり右手の指先からの信号と左手からの信号とを区別しなければならない。このためにはセンサが何処に配置されているかが記されている「地図」が必要だろう。センサの数が増えれば巨大な地図が必要である。
 それにしても「地図」上で何処が刺されたか判るだけで、「刺されたところが痛い」とロボットが感じるようにするにはどうすればいいか、皆目見当が付かない。まぁ、ロボットにそのような感覚が必要かどうか別問題ではある。

 人体の場合、眼をとじていても針を何処に刺したかが判る。しかも「そこが痛い」と感じる。感じているのは脳であるから脳には「地図」があるはずである。実際、大脳皮質には感覚野*9という地図があるようだ。ところが痛みを感じる痛点は体中に無茶苦茶沢山ある。すごい細かい地図があることになる。しかも生まれながらにしてその地図がある。

 しかし地図があっても直接「そこが痛い」と感じるのは一体どういう機構なのだろう。

*1 授業の窓 「皮ふの感覚」
*2 授業の窓 「皮ふの感覚」
*3 授業の窓 「皮ふの感覚」
*4 授業の窓 「皮ふの感覚」
*5 授業の窓 「皮ふの感覚」
*6 HONDA HUMANOID ROBOT
*7 YOKOGAWA SILICON Pressure Sensors
*8 日本SGI - Cray SV1
*9 図 末梢組織で生じた感覚信号の大脳皮質への伝達路と、その伝達系路の心の動きによる調節

000223

 街角や通勤通学途中で知人とばったり出会って話をしはじめたが、相手の名前をどうしても思い出せない、という経験はよくあることだ。
 相手の名前を出さずに会話を進めていくのだが、結局、別れるまで思い出せず「それじゃ、今度飲みにでもいこう」と約束してしまう。どうやって連絡を取ろうかと悩んだりする事もままある。

 これを打破する方法がある。

「おぉ(相手の名前が判らない)、久しぶり」
「おぉ(こちらも思い出せない)、最近どう?」
「まぁ、何とかやってるよ。そっち(まだ思い出せない)はどう?」
「おかげ様で何とか生きてるよ。おたく(まだ駄目)は少し痩せたんじゃない」

・・・・・・・

ここからが「技」である。

「そういえば名前はなんだっけ?」
「はぁ?鈴木*1だぞ。忘れたのか?」
「違う、違う。鈴木(そうか。鈴木だったのか)は知っているよ。下の名前だ。なんだっけ」

この技を使いこなすにはある程度人生経験が必要かも知れない。60歳以上の方々にお薦めの「度忘れした相手の名前(苗字*2)を違和感なく聞き出す方法」である。

*1 姓氏と家紋_鈴木氏
*2 姓氏の雑学

000224

 自然科学の分野では人名の付いた現象や法則が多くある。多くあるどころか殆どかも知れない。
 発見したり深く研究した人の名前が付いているその現象を利用した測定方法や分析方法にはやはりその名前が付いていることが多い。
 例えば物体の表面に含まれる元素の種類を調べる方法の一つにオージェ分光分析*1というのがある。オージェ*2というのはオージェ分光分析の原理であるオージェ効果を発見した人の名前である。
 このオージェ分光分析を使う人は「オージェ*3」が人の名前ということはあまり気にならない。それは日本人の名前でないからである。

「おい、これをすぐオージェ分析にかけてくれ」
FERC*4松岡チーフ*5が叫べば、エージェント達はすぐさま分析室にかけ込んで分析を始める。

 しかしこのオージェ効果を発見した人が日本の「お茶の水*6」博士であったらどうなることだろう。当然、オチャノミズ効果だろうしオチャノミズ分光分析だろう。

 松岡*7チーフ「おい、これをすぐオチャノミズ・・・」
 和田*8「チーフ、オチャノミズって何か変ですね」

となり完全に緊迫感がなくなってしまう。

 幸い日本人の名前が付いた法則や現象がほとんどないのでこのような心配はない。「菊池線*9」と言うのがあるが、あまり一般的でない。といってもオージェもそれ程一般的ではない。

*1 表面分析技術紹介〜 オージェ電子分光分析装置 〜
*2 JPEG 画像 706x719 ピクセル
*3 AUGER
*4 FAR EAST RESEARCH Co.,LTD - Internet Section
*5 F.E.R.C Agent - Seiji Matsuoka
*6 Tezuka Osamu @World
*7 橘井堂
*8 F.E.R.C Agent - Eiichi Wada
*9 Kikuchi Lines について

000225

 東京都*1の都道府県庁所在地はどこかと聞かれたら、何処と答えるべきであろう。東京都庁*2新宿区*3にある。しかし都庁所在地として新宿区は答えとして相応しくない。と思う。
 東京都の23区は特別地方公共団体*4の一つで特別区と言われる公共団体である。「区」でありながら一般の「市」と同じ地方自治法*5の規定が適用されている。他の道府県の県庁所在地は全て「市」であるので東京都だけ「区」が所在地と言うわけにはいくまい。
 旧都庁*6千代田区*7にあった。それが新宿区に移ったからといって、都庁所在地が新宿になりましたとは聞いたことがない。

 東京都の都庁所在地は「東京」である。23区の部分がかつて「東京市*8」と称され、昭和18年に市制が廃止されて東京市は消滅した。その名残として都庁所在地は「東京」となっているのだろう。帝国書院*98の地図帳を見ても東京都の都庁所在地は「東京」とある。

*1 東京都公式ホームページ
*2 ようこそ東京都庁へ 都庁概要
*3 新宿インデックス
*4 特別地方公共団体
*5 地方自治法
*6 旧都庁東3号庁舎
*7 千代田区ホームページ
*8 東京市から東京都へ
*9 帝国書院 東京

000226

 多湖輝*1の「頭の体操*2」だったか忘れたが、一辺が1mの豆腐*3は作れるか、と言う問題があった。答えは「作れない」。豆腐は柔らかすぎて1mのものを作ろうとしても地上では自重で崩れてしまうそうだ。
 これを読んだとき、少々意外に思った。しかし豆腐でなくてもどんなものでも自重で崩れてしまうことはあり得ると思い直した。

 東京タワー*4エッフェル塔*5も高さを100万mにすることは法規制*6は別として、ちょっと無理のような気がする。

 恒星*7の大きさにも限りがあるのだろう。太陽の質量*8の100万倍の超巨大星が誕生しても核融合反応*9が始まる前に自分の質量によって重力崩壊*10が始まってしまうのでいくらでも大きな星が出来るわけでない。重力崩壊が始まればその星は限りなく収縮していき、ブラックホール*11への進化の道を突き進んでしまう。
 どんなに物が大きくても、それに作用する物理定数*12はいつもどこでも一定である。重力定数*13も同じだから、あまりにも大きい星は自分の重さで潰れてしまうのだろう。

 こう考えると宇宙*14は決して無限ではなく何か限りあるような存在に思えてくる。

*1 第2回 心理学者 多湖 輝さん | Close up インタビュー | KDDI株式会社
*2 Special / 頭の体操 : Best Selection / ベストセレクション
*3 あんかけ豆腐
*4 東京タワー
*5 Bienvenue sur le site officiel de la Tour Eiffel
*6 建築基準法
*7 恒星・惑星
*8 太陽
*9 太陽(たいよう)はいつなくなるの?
*10 星の進化(Stellar Evolution)
*11 ブラックホールはどうやってできるのだろうか?
*12 1 物理定数
*13 質量を持つ全てのものが引き合う力
*14 STARTREK.COM:The Official Star Trek Web Site!

000227

 紙幣*1スキャナ*2で読み込みハードディスク*3CD-R*4のデータとして保存しておくことは紙幣偽造*5の罪に問われるのだろうか。

 刑法*6の第148条では「行使の目的で、偽造した者」とあるから、行使の目的「外」*7ならば紙幣を複製印刷しても構わないのか。
 「行使の目的」かどうかは当局*8裁判官*9が決めることであって、本人の意思はあまり関係ないかも知れない。1964年に「模造千円札*10」を芸術作品として制作した赤瀬川原平(あかせがわげんぺい)*11が「通貨及証券模造取締法*12違反」で起訴された。そして67年には有罪判決を受けた。上告したが70年に棄却されて裁判は結審した。  

 紙幣の画像をスキャンしてデータを保存する*13のは解釈によっては*14危ないところだろう。簡単な作業によってプリントアウト出来るので、電子データの状態だからといって「行使の目的がない」と主張するのは非常に難しいのではないだろうか。第148条で罪に問われるのは「偽造した」場合であるが、第153条では「偽造の準備」をした場合でも罪になると書かれている。

 JPEG*15とかGIF*16等の画像ファイルは、パソコンを起動させて、それら画像ファイルを見るためのソフト、例えばPhotoshop*17を立ち上げてモニター画面に映したり印刷して、初めて画像として見ることが出来る。

 普段はハードディスクやCD-Rの中にデジタル信号として記録されているだけである。それをプログラムによってその「0」「1」のデジタル信号を色や輝度やその点の位置などに変換して画像を組み立てる。
 写真や絵は変換されることなくそのまま画像としてこの世にある。JPEGやGIFの形になっている画像の実体はこの世には存在せずに、単に信号というか符号があるだけだ。信号も実体ではないかと思うかも知れないが、デジタル信号は電気や磁気である必要はなく何でも代用が効くので実体とは言えないような気がする。

 例えば、男性を「0」、女性を「1」として番号札を渡すことによってデジタル信号の記憶が出来る。
 「1001010・・・」という信号があるとする。1桁目は「1」だから女性に1番の札を渡す。信号を画像に復元するには何処の誰に番号札を渡したかちゃんと把握しておかなければならないので、住所氏名電話番号をちゃんと聞いておく。2桁目は「0」なので男性に2番の札を渡す。これも同様に不本意ではあるが住所氏名電話番号をちゃんと聞いておく。これを繰り返せば信号の記録は完全に出来る。番号札を絶対なくさない様に注意しておかなければならない。復元するには札を渡した全員に連絡して集まってもらう。そして札を返してもらい、それをパソコンに打ち込めば画像が現れる。
 住所録があるのだからそれぞれ番号札を渡す意味があるのか、と問われそうだが、言いたいことは人の集合体でも記録媒体*18とする事が出来ることである。

 画像の実体とは直接関係のないこの人の集まりを「紙幣偽造の準備」行為とするのは少々無理かも知れない。また現実にこれをやろうとすると20KB*19のJPEGファイルならば163840人必要となる。

 結局、思考の内容の問題だから、どうということはないのかも知れない。

 偽造の可能性を心配をしたのか、日本銀行*20のページの紙幣の画像*21には丁寧に赤い「見本」の文字が二つと赤い斜め線2本が入っている。

*1 大和銀行 紙幣資料館 現在通用している主な貨幣
*2 イメージスキャナの定義
*3 ハードディスクの仕組み
*4 CD-R Station
*5 財務省印刷局日本語トップページ
*6 法庫 刑法 第16章 通貨偽造の罪
*7 謎の人のホームページ
*8 警察庁ホームページ
*9 最高裁判所ホームページ
*10 第三章 千円札裁判
*11 who's who
*12 法庫 通貨及証券模造取締法
*13 偽札作りのライセンス
*14 「謎の人」の紙幣等画像電子情報の公開についての私的基準
*15 コニカ JPEG:ジェイペグ
*16 コニカ GIF:ジフ
*17 Adobe Photoshop
*18 記録媒体と寿命
*19 コニカ KB
*20 日本銀行 Bank of Japan (Japanese)
*21 偽造防止対策

000228

 家で飼っていたブルーギル*1が死んだ。死因は墜落である。団地の4階から落ちて、下の駐車場のアスファルトにたたきつけられた。

 水槽はベランダに置いてあった。水槽にかなり藻が繁茂してきたので掃除してやろうと思い、ブルーギルを手ですくった。

 このブルーギルはいつも水槽の同じ位置にいた。丁度水槽の角で頭を壁に向けて水中にとどまっていた。他の魚が近寄るといつも鼻先でつついて追い返していた。

 最初は手ですくっても暫くは大人しくしていた。次の瞬間、ブルーギルが跳ねた。大人しくしていると思ったので手でしっかり持っていなかったのだ。ブルーギルは手から飛び出し、ベランダの端で一度弾んでから、落下していった。
 ブルーギルは体をくねくねさせながら落下していった。地面に到達すると、そこでピチピチと跳ねている。すぐさま拾いに階段を駆け下りた。

 既に動かなくなっていた。外傷は全くなかった。しかし手にしてよく見ると口からはほんの少し血が出ている。まだ口やヒレをわずかに動かしていた。まだ助かるかも知れない。すぐ戻って水槽に戻したが、苦しそうに鰓蓋と胸ヒレを動かして横になって浮いているだけだ。

 見ていると糞をしだした。瀕死の状態で肛門が緩んできたのだろうか。人間を含めた動物の最後は皆同じ様なものなのか。

 その水槽では何種類かの水棲生物を飼っている。ブルーギルの亡骸は恐らく同居の亀*2が弔ってくれるだろう。

*1 ブル−ギル Lepomis macrobirus
*2 亀の鼻提灯(2)

000229

 世界*1は大きく分けて6つの州と1つの大陸に分けられる。アジア州、ヨーロッパ州、アフリカ州、北アメリカ州、南アメリカ州、オセアニア州、南極大陸*2である。アジアとヨーロッパは地続きなのでユーロeuro+アジアasiaでユーラシアとして一括りにする場合もある。

 この大州にまたがる国は何州の国と言えばいいのだろうか。そのいい例はロシア*3である。ロシアはヨーロッパとアジアにまたがる大国である。恐らく首都が何処にあるかで区別すればいいのだろう。ロシアの首都モスクワ*4はヨーロッパ州にあるので多分ロシアはヨーロッパに属すると思われる。
 ヨーロッパとアジアの堺は何処にあるかというと北からウラル山脈*5を通ってカザフスタン*6とロシアの国境、カスピ海*7イラン*8国境、トルコ*9国境、黒海*10そして黒海の出入口のボスポラス海峡*11となっているようだ。

 世界の州をまたぐ国はロシア(旧ソ連)*12ぐらいだろうと思っていたが、最近、家の便所に貼ってある世界地図を眺めていてそうではないことに気付いた。何故、便所に世界地図が貼ってあるのかは問わないで頂きたい。丁度、織田信長*13世界地図を屏風にして*14飾っていたり、町工場の事務所に地球儀*15が飾ってあるのと同様、あまり意味がないのである。

 アジア州とアフリカ州の場合。境界はスエズ運河*16になる。するとエジプト*17はアジアのシナイ半島*18とアフリカ大陸の一部で構成されているので両州をまたぐことになる。

 ヨーロッパ州とアジア州の場合。ロシアの他にトルコがある。トルコには州の境界であるボスポラス海峡を挟んで領地*19がある。

 アジア州とオセアニア州の場合は境界はインドネシア*20セラム海*21に境界があるからインドネシアは両州をまたいでいる。オセアニア州では、ミクロネシア*22ポリネシア*23メラネシア*24の島々がヨーロッパ*25アメリカ合衆国*26チリ*27等の領土になっているがこれは「またぐ」という感覚にはならない。

 北アメリカ州と南アメリカ州の境界はパナマ運河である。去年までパナマ運河はアメリカの領地であったが、パナマに返還された*28のでパナマが両州をまたいでいることになる。

 ところで州をまたぐ国はどちらの州かという判断は首都のある方だろう、と書いた。エジプトの首都カイロはアフリカ州にあるからアフリカ。トルコの首都アンカラ*29とインドネシアの首都ジャカルタ*30はアジア側にあるからアジア。
 しかしパナマ*31の首都パナマは南アメリカ側にあるのだが、通常、北アメリカの国となっている。

*1 世界地図
*2 竹中南極物語
*3 写真で見るロシアと旧ソ連の国々
*4 東芝 「ロシアの母なる街 モスクワ」
*5 narodnaya
*6 カザフスタン共和国 Republic of Kazakhstan
*7 びふかチョウザメ館
*8 イランイスラム共和国大使館ホームページ にようこそ
*9 Turkey Index
*10 黒海沿岸地域
*11 乙女の塔とボスポラス海峡
*12 JPEG 画像 1024x727 ピクセル
*13 清洲町ホームページ
*14 JPEG 画像 931x649 ピクセル
*15 渡辺教具製作所ホームページ
*16 スエズ運河橋上部工工事
*17 エジプト・アラブ共和国 Arab Republic of Egypt
*18 シナイ半島
*19 イスタンブール
*20 ABC Maps of Indonesia; Flag, Map, Economy, Geography, Climate, Natural Resources, Current Issues, International Agreements, Population, Social Statistics, Political System
*21 Xerox PARC Map Viewer: world 3.18S131.27E (16.0X)
*22 ミクロネシア連邦 Federated States of Micronesia
*23 海洋文化館 ポリネシア
*24 海洋文化館 メラネシア
*25 タヒチ(仏領ポリネシア)の基本データ
*26 ホノルル・ハワイの歴史
*27 The World Heritage Virtual Tour-1:BackNumber 1
*28 ようこそ在日パナマ大使館のホームページへ
*29 Maps of Turkey - Flags, Maps, Economy, Geography, Climate, Natural Resources, Current Issues, International Agreements, Population, Social Statistics, Political System
*30 JAKARTA JAPANESE SCHOOL
*31 CIA -- The World Factbook 2000 -- Panama



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