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0712雑記草


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071201

 最近、web上の掲示板などを読んでいると外来語というか、日本語の文書中で英語を片仮名で表現する人が非常に多いことに気付いた。日本語としてその意味を表す言葉があるにもかかわらず、わざわざ英語で書いている。かなり前に、「青色」という日本語があるにも拘わらず、「ブルー」と言う人が多いのは残念だと書いたことがある *1。築き上げてきた文化を自ら放棄するようで大変惜しいような気がする。

 しかし最近は残念だとか惜しいというのを通り越している。例えば目に付いたのは「リコメンド*2する」という言葉だ。「あの人がリコメンドした」「ユーザーのリコメンド」とか書いている。阿呆*3かと言いたくなる。何故わざわざ「薦める」や「おすすめ」という言葉を英語に直さなければならないのか。「リコメンドする」と「薦める」とでは短縮にもなっていない。

 こう言う言葉を躊躇することなく書けてしまうのは、その人が真の間抜け*4だからだろうか。それともweb上では匿名だから何とも思っていないのだろうか。



*1 印度人もビックリ
*2 リコメンド+レコメンド - Google 検索
*3 thとy
*4 バカについて

071204

  テレビジョン受像機を修理に出して*1から三ヶ月が経過*2した。

 電化製品の修理に三ヶ月も掛かるというのはかなり珍しい。受像機の本体は自宅にある。その電源部分が修理に出されているのである。修理を忘れているとすれば、この電源部分が修理工場に放置されていることになる。普通は考えられない。

 問い合わせるのも何となくしゃくなので、もう少し黙っていよう。代替の受像機があるので全く不便はないのだから。



*1 テレビが壊れた(3)
*2 テレビが壊れた(5)

071209

 ふとしたきっかけで電子メールのアクセス記録*1を見た。普段はインターネットの閲覧ソフトを通して電子メールを読んでいる*2。受信箱から自分のパソコンに直接受け取ることもできるが、一旦、閲覧ソフト*3で開いてから、自分のパソコンに取り込むようにしている。何故その様なまどろっこしいことをしているか。

 常用しているパソコンOS*4MacOS9.2*5である。そして電子メールを取り込むソフトは「Eudora-J *6」と呼ばれる無料の古いものを使っている。

 電子メールと一緒に写真や添付ファイルが送られてきた場合、Eudoraで直接受け取ると添付ファイルのデータが全て電子メール本文として変換されてしまい無意味な文字の羅列となり、ファイルとして上手く受け取ることができない。すると送信した人にもう一度メールを送信して貰う羽目*7になる。それを防止するため、まずインターネット閲覧ソフトでメールの内容を確認して、添付ファイルがあれば、閲覧ソフトを介して自分のパソコンに取り込む。閲覧ソフトは添付ファイルとメール本文とをちゃんと区別して表示するので問題はない。

 閲覧ソフトで電子メールが読めると言うことは、どこにいてもインターネットに繋がるパソコンがあればメールが読めると言うことである。従って他人になりすますこともできる。そのためだれがいつどこから*8メールの受信箱を見ようとしたかが判るようになっている。

 記録を見ると大抵自宅からアクセスしていることが判る。ところが身に覚えのないところからアクセスした形跡がある。

 これはまずいと思い、パスワードの変更をした。丁度、前回のパスワード変更から一年程度経ったので、もうそろそろ変えようとは考えていた。

 変更してからよくよく考えてみると、自分の携帯電話*9からのアクセスだった。



*1 Yahoo! JAPAN ID ヘルプ - ログイン履歴とは
*2 Webメールとは 【web mail】 - 意味・解説 : IT用語辞典
*3 Webブラウザとは 【web browser】 - 意味・解説 : IT用語辞典
*4 OSとは 【オペレーティングシステム】 (Operating System) - 意味・解説 : IT用語辞典
*5 ソフトウェアリファレンス
*6 Eudora-Jマニュアル
*7 Eudoraトラブル
*8 Yahoo! JAPAN ID ヘルプ - 不審なログイン履歴を見つけたら
*9 携帯電話を買った

071210

 今日、小中と同級生だった旧友と会って久々に話をした。彼は弁護士で、過去に何度か世話になっている*1

 今から五年くらい前に、裁判を起こしたことがあった*2。この時は「少額訴訟手続*3」にしたので、代理人を使わなかった。従って彼に直接は関わって貰わなかったが、相談には乗って貰った。

 この時の話になった。筆者がその時、訴訟は起こしたのは、相手がそれを受けずに和解を持ち出してくると勘ぐったからであった。しかし結局は訴訟に応じられ、しかも少額訴訟から通常訴訟*4に切り替えられた。相手から通常訴訟への移行の申し立てがあれば原告はそれを拒否することができないことになっている *5。この時は、一体何を相手が考えているのか判らなかった。通常訴訟だろうが何だろうが 、完全にこちらの方に分があるので何を今更、と思っていた。

 弁護士の彼は、その時の相手の行動の理由を解説してくれた。筆者の訴訟に対して引き下がると他からも簡単に訴訟を起こされる可能性があると相手は考える。簡単には引き下がらないと言う態度を他に見せ付けるために受けて立ったのだろう、俺ならそうする、と言うことであった。今思うと通常訴訟への移行もそう言う意図があったのだろう。

 永年の疑問が氷解した。



*1 無保険車
*2 法廷
*3 少額訴訟手続について
*4 裁判所 | 訴え(通常訴訟)を起こす方へ・・・
*5 裁判所 | 訴え(少額訴訟)を起こす方へ・・・

071215

 ふと台所を見ると取っ手のとれたやかんが置いてあった。取っ手がとれていたのは四年半前に購入した柳宗理のやかん*1であった。どうせ壊れるなら、この柳宗理のやかん*2を買う動機になった取っ手がすぐ横になってしまう古い方のやかんであれば良かっただが、現実はそれ程思うようにはならない。

 こんな風に取っ手がとれていた*3。妻が床に落として壊したらしい。この時やかんの中にはお湯が少ししか入っていなかったので、大事に至ることはなかったようだ。

 それにしてもなぜこんな構造をしているのだろう。黒いフェノール樹脂*4製の握りの部分で金属製のつるの部分が分離している。こんな構造では落として打ち所が悪ければ簡単に壊れてしまう。落とさなければいいに決まっているが、家事をしていれば落とす場合もある。

 通常は金属製のつるが繋がっていて握りの部分はつるを巻くようにして取り付けられている。柳宗理のやかんは何故そうなっていないのか。金属製のつるが握りの中を通っているとやかんの熱が伝わり易くなり握りの部分が熱くなってしまう。これを防ぐためにこのこの様な構造になっているのだろう。壊れやすさか持ちやすさか。床に落とす頻度は、やかんを持つ頻度よりも圧倒的に少ないので、持ちやすさを最優先させたのだろう。

 壊れにくく、握りの部分を熱くしないようにするには、つるを繋げて握りの部分のつるの太さを細くすればいいのではないか。製造工程がかなり複雑なるが、耐久性は上がるような気がする。

 やかんはどうするか。新しい物に買い換えるか。修理をするか*5



*1 柳宗理のやかん
*2 フライパン倶楽部
*3 sori_yakan.jpg
*4 フェノール樹脂
*5 SORI YANAGI Support Site (柳宗理サポートサイト) | 修理・交換部品

071216

 これまで二度水洗いしたテレビジョン受像機*1ゴースト*2が酷くなってきたので、また水洗いをした。

 裏蓋を外し風呂場でシャワーを使って湯を掛けた後、乾燥させ裏蓋を取り付けて電源を入れた。前回と同じように初めのうちは画像が滲んでしまい上手く映らなかったが暫くするとゴーストがなくなり具合が大変良くなった。

 そのまま一、二時間ほど様子を見ていたら突然、画面と音とが出なくなった。画面にはチャンネルの表示がでるが、放送されている映像と音とが全く出てこなくなった。ブラウン管*3は真っ黒のままである。何故か音声のステレオ表示だけは出ている。音声がステレオかそうでないかだけは判別できているようである。

 これは本格的に壊れてしまったので、薄型テレビジョン受像機の購入検討を開始するきっかけになったと思い、少し嬉しくなった。そもそも水洗いしたのも完全に壊れてしまえば新しいものを買うきっかけになると思っていたのである。購入してから十六年が経過*4している。一年ほど前から有線式受信方法にも拘わらず原因不明のゴーストが発生しだした。これを水洗いと言う方法で何となく解決してきたが、そろそろ限界のような気がしてきた。とはいえ、全く画像や音声が出てこないわけではないので、買い換えには躊躇していた。

 そしてとうとう何も映らなくなった。本格的に買い換えかと思っていた所、妻が「DVDは映るかも知れない」と言いだした。チャンネル表示とステレオ音声判別ができるのならまだ完全に壊れていないだろうと言う。そんなはずはないと思いながらDVDを再生すると見事に映るではないか。これで捨てるのは勿体ない。

 これは受像機の放送受信機部分だけが壊れたということなので、他からテレビジョン放送信号を入力してやれば今まで通りテレビジョン放送が見られると言うことになる。一年前にビデオ録画再生機が壊れた*5。壊れたのはテープの取り出し機構部分だけで他は全くの正常である。なので何となく捨てずに置いてあった。これを受信機として使えば通常通り受像機は使えるようになる。配線してみれば、案の定、テレビジョン放送が見られるようになった。

 これでまた買い換えの時期が先になった。



*1 テレビジョン受像機の水洗い(5)
*2 よくあるご質問集 - テレビ受信障害の簡単な見分け方 - 東海総合通信局
*3 プラスチック図書館
*4 テレビジョン受像機の水洗い
*5 ビデオの故障

071217

 テレビジョン受像機の修理*1ができたらしい。修理を依頼してから四ヶ月ぐらい掛かっている*2。電化製品でこれ程掛かる物があるのだろうか。

 筆者は不在にしていたので、妻が 訪問修理の応対した。修理した電源部分を持参して取り付けに来たが、上手く動作しなかったらしい。当然、修理工場では動作確認をした上で、持って来ているのだが、上手くいかなかったようだ。どうもブラウン管が駄目になっており、必要以上に電流が流れて、電源部分が破損したという結論になった。

 直すにはブラウン管を取り替えるしか方法はないということになる。つまりもう廃却*3しかないらしい。

 修理に四ヶ月も待たせておいて、挙げ句の果てには「直らない」とは何事か。まぁ、三ヶ月ほど無料で薄型テレビジョン受像機*4を借りられたのだから、良しとする。訪問費用も只になった。

 今度はこちらの方で新しい受像機の購入検討*5を開始することになった。ただし、たった五年*6で屑となった受像機の製造業者である「日本ビクター」は選択肢に絶対入らない。



*1 テレビが壊れた(6)
*2 テレビが壊れた(2)
*3 RKC (財)家電製品協会 家電リサイクル券センター
*4 ハイビジョン液晶テレビ LT-26LC50 製品情報 ビクター
*5 テレビジョン受像機の水洗い(6)
*6 テレビが壊れた

071218

 テレビジョン受像機が壊れた*1ので、買い換えを検討するために近くの大量販売の電気屋に行った。様々な薄型受像機が展示している前で見本で映し出されている映像を眺めていると、店員が寄ってきた。

 それぞれの受像機の特徴を判りやすく説明してくれて大変結構なのだが、臭いのである。口臭が物凄くきつい *2。80cmぐらい離れてしかも向かい合わずに二人とも展示されている受像機の方を見ながら話しているのだが、実に臭い。口の中を見ると赤く腫れぼったい歯茎が見えるので恐らく歯槽膿漏*3の所為だろう。

 近くのもう一軒の同じ様な大量販売の電気屋に行った。今度の店員は体臭がきつい。腋臭*4ではない。優に一ヶ月以上は風呂に入っていないのではないかと思わせる臭いである。こちらも詳しく商品を説明してくれた。

 人と接する仕事なのでもう少し気を使って欲しい。周りの店員は気にならないのだろうか。「安さが勝負」だから店員の臭いは関係ないのか。前途多難な買い換え検討となった。



*1 テレビが壊れた(7)
*2 数の子(2)
*3 歯槽膿漏の治療法
*4 耳糞の味

071221

 名古屋弁*1で「ぞんざい*2にする」ことを「だだくさ」と言う。

 標準語の「ぞんざい」とは少し違うかも知れない。「だだくさ」には丁寧ではない、いい加減であるの意味の他に「無駄にする」という語感も含まれる。「ほんなだだくさに使っていかんがや *3(そんなに無駄に使ってはいけないんですよ)」といった具合に使う。

 この言葉も死にかけている名古屋弁*4だろう。

 ところが辞書にこの言葉を見つけた*5。江戸時代の言葉らしいが、江戸で使われていたようだ。



*1 なごや弁純正変換『純正なごやん』
*2 ぞんざい 3 0 - goo 辞書
*3 がや
*4 なごや弁(3)
*5 だだくさ - goo 辞書

071226

 狂犬病*1は発病するとほぼ十割方死亡してしまうと言うことを聞いた。そんな恐ろしい病気とは知らなかった。

 漫画などでよだれを垂らしながらうろうろしている犬が描かれているのを見たことがある。荒んだ街の象徴として登場していたような気がする。最近はあまり漫画を読まなくなったのでそんな場面を見かけることはなくなった。そもそも最近の漫画には登場しないかも知れない。

 今まで実際にそんな犬は見たことがないが、病気としては存在するので、どこかにはいる筈である。滅多にいないから日本国内で噛まれて発病した人の報告は、五十年以上ない*2らしい。

 これは飼い犬の狂犬病予防接種*3が法律で義務付けられている成果のようだ。狂犬病は犬だけが罹る訳ではない。他の哺乳類にも感染する*4。狂犬病は、発病した動物に噛まれ唾液中に含まれる病原体が傷口から侵入することにより感染するので、噛まないもしくは噛んでも怪我に至らない動物が罹っていても人にうつることはない。

 潜伏期間は九日から数年。噛まれてもすぐに発病しない場合があるようだ。通常は二十から六十日程度らしい。嚥下*5困難などが起き、液体を飲むとのどが痙攣を起こし、非常に苦しいため水を恐れるようになる。これが狂犬病という病名の由来である。恐水病*6とも言う。



*1 狂犬病 : FORTH(FOR Traveler's Health) - 厚生労働省検疫所 海外感染症情報
*2 狂犬病
*3 犬の登録と狂犬病予防注射
*4 ペット 知識 春の恒例、 狂犬病予防接種と犬の登録 - goo ペット
*5 燕
*6 狂犬病予防接種は何故必要か

071227

 小津安二郎*1の映画「東京物語*2」を見ていたら居間にさりげなく飾られた瓢箪*3を見つけた。これが理想的な瓢箪*4の飾り方なのだろう。

 この記事で東京物語の一部の映像を紹介している。東京物語は1953年公開なので著作権保護期間が終了している*5と判断した。従って自由に使わせてもらった。



*1 小津安二郎生誕100年記念 The Yasujiro Ozu 100th Anniversary
*2 小津安二郎-東京物語
*3 tokyo_monogatari.jpg
*4 清兵衛と瓢箪
*5 図書館に関する調査・研究のページ “Current Awareness Portal” - カレントアウェアネス-R : 1953年に公開された団体名義の映画は著作権保護期間の対象外と最高裁判決で確定(日本) by chojo

071228

 名古屋では大小便を漏らすことを「ちびる」と言う。少しばかり小便を漏らす*1時だけではなく、じゃんじゃん出た時でも「ちびる」と表現する。人前で小便を漏らした者を「しょんべちびり」と言う。大便の場合も同じで、大便を漏らした者を「うんこちびり」と称したりする。

 従って便を少し漏らした時は「少しちびった」と表現する。わざわざ「少し」を付ける。付けないと完全に漏らした状態と思われてしまうのである。

 名古屋人は大抵、これを標準的な意味と思っている。鳥山明*2の漫画で「チビル *3」というのが出てくるが、これは「チビの悪魔」と「ちびる」との洒落であることは間違いないが、愛知県尾張地方出身の鳥山明にとってのこの「チビル」の語感は、少し漏らす程度ではなく、大量に漏らす方が強いに違いない。

 名古屋における「ちびる」の意味は、少し漏れるの意味が拡大した結果だろう。では少し小便が漏れることを何故「ちびる」と言うか。「ちびる」は「ちぶ」が訛った言葉らしい。「ちぶ」は「禿ぶ」と書き、すり減った様子を表す。禿筆*4と言う表現がある。このすり減る様子から少しずつ何かを為す事をにも使われるようになったのだろう。少しずつ酒を飲むことを「ちびりちびり」と言い、金を出し惜しむことを「ちびる」と言うようになり、それが少し漏らす意味*5になったに違いない。



*1 日本コンチネンス協会 セルフケアについて
*2 鳥山明の世界
*3 0023.gif
*4 ちびふで 2 【▼禿筆】 - goo 辞書
*5 ちび・る 2 - goo 辞書

071229

 水洗いしたテレビジョン受像機*1がとうとう壊れた。何も映らなくなった。音も出ない。

 前々日ぐらいから画面の映像の横が内側に湾曲して糸巻き状*2になった。これでも何とか鑑賞することはできたが、突然何も映らなくなり、音も出なくなった。

 とうとう廃却して買い換える時が来た。2011年のアナログ地上波放送終了までは持ちこたえるかも知れない*3と思っていたが、駄目だった。

 現状、家にはテレビジョン放送の映像が映る受像機が一台もなくなってしまった。購入の検討を開始する。



*1 テレビジョン受像機の水洗い(6)
*2 オリンパス 工業用顕微鏡: 収差の分類とは
*3 テレビジョン受像機の水洗い(2)

071230

 餅つき*1をした。餅をつく*2ためには、まず餅米を蒸籠(せいろ)*3で蒸さなければならない。前の日から水に浸けた餅米を蒸籠に入れる。煮えたぎった釜に蒸籠を載せて蓋をした。その直後に何かの拍子に蓋を持ち上げた。飯炊き*4と違って蒸籠蒸しの場合は随時蓋を開けても何ら問題はない。

 蓋を持ち上げると「ぶぉー」という大きな音が鳴り出した。蓋を閉めると音が止まる。少し持ち上げると又音が出てくる。釜鳴り現象*5である。今まで何度も餅つきをやってきたが、釜鳴りを聞いたのは初めてであった。この釜鳴りは豊作を占う神事*6として有名である。

 一体どうして音が鳴るのだろう。webで調べてみると原理が解説してあるページ*7が見つかった。釜の中の水蒸気が蒸籠の中の水に浸けた餅米の隙間を通過する時に一気に冷やされ体積が収縮する。それにつられて餅米の上の空気が餅米の隙間に吸い込まれる。吸い込まれた空気は勢い余って水蒸気で一杯になっている釜の中に入り込む。その勢いがなくなれば、再び釜の中の水蒸気が餅米を通過を通過しようとして、餅米の隙間にある空気を上に押し上げる。これの繰り返しによって空気の振動が生まれ、音が鳴るらしい *8

 餅米が水蒸気によって温められると、水蒸気の収縮がなくなり、餅米を通過するだけになるので音は止まってしまう *9。蓋を閉めると鳴り止むのは空気の動きが蓋で邪魔されるからだろう。

 それにしても何故、今まで何度も餅つきをやっているのにこの現象に出くわさなかったのだろう。一つは完全に沸騰した釜の上に蒸籠を載せないことが考えられる。段取りの都合上ある程度釜の湯の温度が上昇した時点で蒸籠を載せる。だから完全に沸騰する頃には餅米の温度は上昇してしまっている。また蒸籠は二段で使う *3。下の蒸籠から蒸し上がるので、そちらの餅米を先につく。空いた蒸籠にはまた水に浸けてあった餅米を入れて残っているもう一つの蒸籠の上に重ねる*10。冷たい餅米があってもその下の水蒸気は下の蒸籠の餅米を通過して殆ど湯気になってしまっているので、急激な収縮は起きない。従って冷たい餅米があっても鳴らない。

 今回、鳴ったのは、少し段取りが狂って、ぐつぐつと煮えたぎった釜の上に冷たい餅米が入った蒸籠を載せたことが原因であった。



*1 餅つきの原理
*2 うすいちくんの「はじめてのもちつき講座」
*3 seiro.jpg
*4 アルミ鍋炊飯
*5 釜鳴り | カマナリ | 怪異・妖怪伝承データベース
*6 21世紀へ残したい香川−四国新聞社
*7 水蒸気かま鳴りの真実
*8 空き缶で水蒸気釜なり Thermoacoustic phenomenon
*9 2003釜鳴り現象の解明と応用
*10 はじめてのもちつき講座 イラスト手順

071231

 テレビジョン受像機を買った。液晶式の薄型テレビジョン受像機である。水洗いして自己ゴースト現象*1を解消させていたブラウン管式の受像機が壊れた*2ためである。

 早速、買いに行った。もう一台の受像機の失敗を教訓として日本ビクター製の受像機以外を対象に選んだ *3。店の中でいろいろ考えた末にシャープ製にした。応対してくれたのは、もう一台の壊れた受像機の買い換え検討の際に付き合ってくれた体臭がきつかった店員*4である。昨日は風呂に入った様で、臭わなかった。会うなり「この前はどうも」と挨拶をしてきた。大量販売の店員の割には客の顔をよく憶えている。ちょっと嬉しくなってしまって値段交渉の勢いが少しそがれてしまった。

 一声であらかじめ調べておいた通信販売での値段に近い値段を出してきたのですぐそれで決めてしまった。今までは21型*5だった。今度は26型*6である。そして五年保証もついている。保証の内容*7は良く吟味していないが、ないよりはましだろう。

 持ち帰って設置した。ところが映像が出てこない。アナログ放送は見られるのだが、デジタル放送が見られない。初めからハズレの商品を買ってしまったかと思ったが、色々操作してみると電波の強度が不十分であることが判った。有線放送なのにどうしてそうなるのか。

 付属していたアンテナ線に変えてみた。すると見えるようになった。今までのアンテナ線が古いため*8何か漏れていたのか。デジタル放送は、放送局から送られてくる内容が「0」「1」しかない*9のでアナログ放送より弱い電波でも受信できると思っていたがそうではなかった。デジタル放送の方が強度が必要というのは、何となく意外のような気もするが、考えてみるとそうでもない。アナログの場合は、信号が弱くなって見にくくなった部分、聞き取れなくなった部分を人間が勝手に補完するが、デジタルの場合は欠落した情報は補正機能*10を使わないと復元できない。人間がデジタル符号をアナログ信号のように瞬時に補正することはできない。確実な復元のため*11にはある程度、情報の欠落の確率を下げる必要がある。それが相対的にアナログ信号よりも強度が必要となってくる原因だろう。



*1 テレビジョン受像機の水洗い
*2 テレビジョン受像機の水洗い(7)
*3 テレビが壊れた(7)
*4 テレビが壊れた(8)
*5 KV_21DJ2.jpg
*6 LC-26D10|製品詳細|薄型テレビ/液晶テレビ|アクオス:シャープ
*7 会社案内:営業の取り組み|ヤマダ電機 YAMADA DENKI Co.,LTD.
*8 SHIKOKU CABLE [ 四国電線株式会社 ] : 地上波デジタル対応ケーブル"デジ太君"
*9 NHK dnhk データ放送
*10 左のゴースト
*11 誤り訂正とは 【error correction】 - 意味・解説 : IT用語辞典



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