|
表紙 | 目次 | リンク集 | 掲示板 | メール | 遺構探訪 |
0604雑記草
060402表紙の雰囲気*1を変えた。今まではこう*2だから色遣いを変えた程度である。
*1 インターネットアーカイブ(5)
*2 zakkicover.jpg
060403十九世紀、フランスにVictor Noir*1という新聞記者がいた。ナポレオン三世*2の息子Pierre Bonaparte*3と決闘して死んだ。生前は色男として名を馳せたようだ。
彼の墓には彼の銅像が横たわっている*4。そして彼の墓を訪れる者は今も絶えないらしい。
訪れるのは女性が多いらしい。像の股間を触ると直ぐに結婚ができるという伝説があるからだ。そのためVictor Noirの股間はてかてか*5になっている。最近は墓の損傷が心配されて周りに柵が施されている*6ようだ。
町中に設置されている裸婦像などの乳頭や股間がてかてかになっているのを見かける。こういった民衆の行為は洋の東西を問わないのだろう。それに「御神体をなでる*7」と願いが叶うという発想も世界的のようだ。
もしかしたら「Victor Noirの股間詣で」は日本人観光客が始めた*8のかも知れない。
*1 12 janvier 1870 : fune´railles tumultueuses de Victor Noir
*2 美術と社会史フランス19世紀中後期ナポレオン三世とパリ・コミューン
*3 Louis Napoleon Bonaparte
*4 VictorNoir02.jpg
*5 VictorNoir03.jpg
*6 BBC NEWS | Europe | 'Lewd rubbing' shuts Paris statue
*7 愛知日本語研究センター
*8 天下の奇祭
060404中学の同窓会に出席した。往時の話などで大変盛り上がった。今は完全な主婦であるが、かっては女子中学生だった同級生と話をしていた時である。筆者に関して印象深い思い出があるという。恋愛の思い出ではない。
三年間通った中学校の学区は、二つの小学校の学区が統合されていた。彼女とは同じ小学校だった。その時の話である。授業参観の時であった。筆者の母親は未就学の六歳年下の妹*1を連れて参観していた。
その妹が授業の合間か途中かに廊下で、大声で「はとぽっぽ*2」を歌っていたらしい。それが可愛らしかったのでよく憶えているという。筆者は完全に忘れていた。言われてみるとそんなようなことがあったかも知れない。教室では「あの歌、お前の妹だろう」とからかわれて妹や母親に対して腹を立てていたかもしれない。
今一番下の娘*3がそんな年齢である。家ではよく歌を口ずさんでいる。
*1 風呂での出来事
*2 どうよう「はと」|童謡
*3 末娘の敬語
060405電圧*1に上限はあるのか。一兆ボルトとか千垓*2ボルトという電圧は発生させられるのか。超高電圧を発生させる機械はある。このCockcroft-Walton Accelerator*3は75万ボルトの電圧を発生*4させることができるらしい。
Cockcroft-Walton回路*5ではダイオードの数を増やしていけば何倍でも電圧を上げていけそうだが、電圧が高くなるとどこかで放電*6してしまうので思う様に電圧は上がらないかも知れない。こういった技術的問題を解決すればどこまでも電圧は上がるのだろうか。
上限がある様な気がする。そもそも「電気」というのは現象*7である。出来事というか何らかが原因で起こるのである。物質に質量とか体積とかの性質が備わっているのと同様、物に伴っているある性質によって引き起こされる現象が電気であろう。現象である電気の中で「電圧」とは何であろうか。
電圧*8とは、電気が生じている物の近傍の空間で電気を帯びた物を動かす*9のに必要なその電気の嵩(かさ)*10当たりの仕事量である。電気の影響は無限に届く*11と考えられているので特に「近傍」としなくてもいいが、近い方が仕事量が大きいから実感し易い。実感しなくても、とにかく電気がないと電圧が決まらない。その電気は物質がないと現れない。ということは宇宙に存在する物質の量が有限であれば、電気も有限であり、電圧も有限にならざるを得ない。
*1 TEPCO : 電気・電力辞典 | 電圧
*2 日本語で一番長い単語
*3 Cockcroft-Walton.jpg
*4 Accelerator Details: the Proton Source
*5 用語検索 コッククロフト-ウォルトン回路 (Cockcroft-Walton circuit)
*6 放電管
*7 新しい電気の定義
*8 電位差と仕事
*9 第2章 静電界
*10 Lec-高校物理2
*11 クーロンの法則
060406時計が遅れて仕方がない。日常、はめている自動巻機械式の腕時計*1で、一日一分程度進む*2。一日一回程度遅らせる。一日中腕に着けっぱなしなので、腕時計の温度は一定になっているはずである。時計が狂う原因が温度である*3とすれば、調整さえすれば非常に精度の高い腕時計になるに違いない。一日一回時計を合わせるだけで済んでいるので、特に問題はないが、もっと正確になればなお良い。
どうやって調整すればいいのか。時計屋に持ち込むしかないのか。調整には緩急針*4と呼ばれる仕組みをいじる。件の時計の緩急針の調整箇所はこんなふう*5になっている。小さな出っ張りを「+−」に振らすと緩急針の位置がずれてひげゼンマイの長さが変化したことになり*6、時計が進んだり遅れたりするようになっている。
調整するといっても一日に一分程度のずれだから、調整後の確認をしようとすると何日もかかってしまう。1分ずれるのに24時間掛かるから、1秒のずれを確認するだけでも24分掛かる。とにかく時間がかかりそうだ。
腕時計の秒の刻みを短時間に精密に測定する装置*7があるらしい。これを使えばいつでも細かい調整ができる。高そうな装置なのでやはり時計屋に持ち込むのが得策だろう。
*1 新しい腕時計
*2 狂う腕時計
*3 振り子の工夫
*4 緩急針 - valuenavi
*5 adjustment.jpg
*6 機械時計の動力源
*7 WatchTime - Gang und Gangabweichung
*8 Leaflet_wexpertII.pdf
060407最近、デジタルカメラがかなり普及したせいか、巷のカメラを構える姿が変わってきた。カメラの背面に付属する液晶画面を見ながら構図を捉えるので、液晶画面全体を見るためにカメラを顔から30cm程度離して構える*1。小さなファインダを覗くことは滅多にしなくなった。一眼レフの場合は、通常、デジタルであっても撮影前の画像は背面の液晶画面に映し出されない*2のでファインダを覗き込む構え*3になる。
カメラ付き携帯電話もかなり普及している。これを使う時も液晶画面を見ながら構えるので、デジタル式のカメラのように顔から離す*4。
先日、自分のカメラを渡して撮って貰った。渡したカメラはフィルム式のカメラ*5である。フィルム式のカメラなので、背面には撮影前の様子を写すための液晶画面がない。カメラを顔に近づけて、小さなファインダ*6を覗き込まなければ構図が取りにくい。
にもかかわらず撮影を任された人は、デジタルカメラのような構え方でカメラを顔から離して、そこから小さなファインダを覗くようにしてシャッターを押そうとしていた。これでは上手く構図が取れていないはずだから駆け寄って説明しようと思ったが、面倒だったのでそのまま任せてしまった。
出来上がった写真を見ると、ずれてはいるが、大体上手く撮れていた。渡したカメラに付いていたレンズは広い範囲が写せる広角レンズな*7のでファインダーを見なくても*8ある程度は思った写真が撮れたのだろう。
*1 images660737.jpg
*2 itigan.gif
*3 images660734.jpg
*4 images749295.jpg
*5 リコー技術最前線 ■GR1の誕生は5年前ですが・・・
*6 Ricoh Camera Website 各部の名称
*7 Ricoh Camera Website 2枚の非球面レンズと、4群7枚オールガラスのマルチコーティング
*8 森山大道オフィシャルサイト -moriyamadaido.com-
060408亀の水槽を覗いてみると数匹の亀が甲羅干しをしていた。今日はかなり暖かいのからだろう。もう冬ごもりから目覚めさせても良い頃だ。去年、例年通りに水槽に水苔を入れて冬眠の準備*1をした。いわゆる亀の冬眠のための寝床である。今日、これを水槽から取り出してやった。
水槽には七匹の亀がいる。全員元気である。今年も冬眠に成功した。去年の冬眠明けは四月十五日*2、一昨年は四月十日*3、一昨々年は四月二十三日*4だった。少しずつ早くなっている。冬眠開始が少しずつ遅くなっている*1ので、冬眠の期間が短くなっている。家の亀の場合、筆者が勝手に「今日から冬眠」「今日から冬眠明け」と言っているだけである。亀たちにとって冬眠の期間が長くなっているのかどうかは判らない。気温で冬眠に入るかどうかが決まるはずなので、年間の平均気温が上昇すれば冬眠の期間も当然短くなる。
冬眠中は一切餌を食べていないので空きっ腹のはずである。今日は結構暖かいので亀たちは活発に動いている。腹が空いていてしかも活発に動ける状態であれば、筆者に餌をくれ*5と集まってくるはずである。ところがそっぽを向いている。そっぽを向くどころか水槽に顔を近づけると逃げ出す奴もいる。
やはり冬眠中に記憶が消去されている*6のだ。
*1 亀の冬支度(4)
*2 亀の冬眠明け(3)
*3 亀の冬眠明け(2)
*4 亀の冬眠明け
*5 亀の蛭
*6 亀の記憶
060409夕方五時頃、末娘*1の自転車の練習に付き合わされて外に出た。昨日は暖かかった*2が、今日は風が強く寒い。朝方は晴れていたが、昼近くには雨が降った。寒い寒いと思いながら、娘の自転車こぎ具合を見ていた。数日前から補助輪無しでこげるようになっていた。あとはブレーキが思ったように掛けられるようになれば一人前である。練習に使っている自転車は一番上の息子が保育園に通っていた頃に買って貰った。十年ぐらい前の自転車でここ数年、手入れなど一切していない。そこら中錆びだらけになっている。ペダルが錆でかなり重くなっていたが、チェーンやペダルの回転部分に油を差してやると滑らかに動くようになった。上の娘*3もこの自転車で数年前に練習をした。
空はどんよりと曇っている。ふと西の空を見ると空は曇っているのにはっきりと太陽*4が見える。これは珍しいと思い、写真を撮った。娘は見たことのない太陽を怖がった。
黄砂現象*5だった。黄砂の時はもう少し空が黄色くなる気がしていたが、今日の空は若干黄色みがかった灰色であった。黄砂による空の色は、砂自体の色ではなく、太陽光の内黄色い光が黄砂粒子によって散乱されて黄色く見えるのかと一瞬思ったが、黄砂の粒子は数μm〜数十μmもある*6ので青空や夕日のような空気分子による光の散乱*7ではない。空気分子は黄砂よりもはるかに小さい。黄砂自体が黄色*8だから、空も黄色くなる。
今日の黄砂は比較的粒が小さかったのだろうか。そのため空はそれ程黄色くならなかったのかも知れない。更に太陽がはっきり見えたのも砂粒の大きさが小さめだったからだろうか。
*1 末娘の敬語
*2 亀の冬眠明け(4)
*3 モナリザと花魁
*4 IMG_0773.jpg
*5 気象庁 | 黄砂に関する基礎知識
*6 保環研ニュース 第48号 2003.6
*7 空の赤
*8 kousa2_b.jpg
060410ふとしたことから電子メールの「To」「Cc」「Bcc」の区別がよく判らなくなってしまった。「To」というのは普通の宛先である。メールを差し出す相手の住所を書く。「Cc」の欄に住所を書いても「To」の人と同じ内容のメールが届く。どう使い分けるのか。更に「Bcc」となると何がどう違ってくるのか。
「To」と「Cc」との使い分けはどうすればいいのか。調べてみると「Cc」の場合は、参考までに送ります*1、と言った意味になるらしい。では「Cc」で受け取った方はどう考えればいいのか。「参考まで」なのでそのまま読まずに消去しても差し支えないのか。それとも一応は読んで承知しておかなければならないのか。前者であれば送ってもらう必要はない。後者であれば「To」に加えて送ってもらえばよい*2。
「Bcc*3」は「Cc」と殆ど同じだが、「Bcc」に記載された住所は、Bccに記載された自分以外には判らない*4。「To」「Cc」に自分の住所がないにも拘わらず送られていることから「Bcc」に自分の住所が入っていることが判る。「To」「Cc」で受け取った人は「Bcc」に記載された人が誰なのか、また「Bcc」で送られた人がいるのかどうかさえも判らない。
「Bcc」はどういう時に使うのか。本来の宛先以外の人にこっそりと送るためなのか。八方美人と受け取られないようにするためなのか。こっそり送ってもらったら、どう対処すればいいのか。今一つ用途が判らない。他の宛先が見えないということから互いに住所を知らせる必要がない複数の相手に同時に同内容のメールを出す場合*5には使える。
「Bcc」で送られてきたメールに返信をすると一体誰が受け取り先になるのか。まず差出人が主たる受取人「To」になる。「Cc」に記載されていた人はそのまま「Cc」に記載されのか。そうなってしまうと匿名性がなくなってしまう。他に「Bcc」で送られている人へはどうなるか。これも「Cc」に住所が記載されてしまうと「Bcc」の意味がなくなる。それにそもそも受け取ったメールの中には他の「Bcc」の情報が入っているはずがない。ということは返信すると差出人のみが受取人になる。
「Cc」「Bcc」は、それぞれ「カーボンコピー」「ブラインドカーボンコピー」の略である。最近はカーボン紙*6など余り見かけないので、最初から電子メール用語と思って*7「カーボンコピー」という言葉を使っている人が多いかも知れない。
「ブラインドカーボンコピー」の「ブラインドblind」は「盲目、めくら」という意味があるので、「見えないカーボンコピー」と解釈している場合がある。しかし「Bcc」で来たメールそのものを受け取った人はそのメールを読むことができる。見えないのは他の人だ。「他の人が盲」だから「blind」というのは何とも不可解な命名法*8だ。
どうも「blind*9」は日本語の盲目という言葉よりもかなり広い意味を持っているようだ。「見にくい、見えにくい」「はっきりしない」という大雑把な意味もある。語源*10から言っても元々は「ぼやっとかすかに光る」「ごちゃ混ぜになる」という意味らしい。日本語の「めくら」とはかなり違う。
「blind mail」という言葉がある。宛先不明の郵便物という意味だ。「ブラインドカーボンコピー」はこれの連想ではないか。めくらと言う意味に限定されないから、この解釈ですっきりする。
*1 メールのあて先 To・Cc・Bcc
*2 Yahoo!メール - Yahoo!メール使い方ガイド 二人以上に同時に同じメールを送信
*3 Yahoo!メール - Yahoo!メール使い方ガイド
*4 メールの活用(CC、BCCや仕分けなど)
*5 cc: bcc: の使い方
*6 ゼネラル株式会社:カーボンのミニ歴史
*7 カーボンコピーとは 【CC】 - 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words
*8 無洗米
*9 blind. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*10 Online Etymology Dictionary
060411差別用語*1という言葉がある。前回の記事で使った「めくら*2」も差別用語とされる。最初から侮辱や不当な扱いを意図しているならば、そう言われても仕方がない。他の言葉と区別して使用を控えるべきだろう。ところが無知、無教養、誤解によってそういった不適切な単語と認識されている場合がある。これは表現の自由を奪う野蛮な行為*3であって、それには対抗すべきである。
しかし馬鹿に対抗しようとしてどんな論理を持ち出しても勝つことはできない。理解ができないから「馬鹿」と呼ばれるのだ。直ちに馬鹿に勝つにはそれ以上の馬鹿になるしか方法がないのである。ただ、真の馬鹿*4はそんなにいないから大抵は年月が経過すれば気付く。それを待つしかないだろう。だからいちいち対抗するのは無駄であるので、そういった意味のない言い換えを強要する人に対しては黙殺するのが得策だろう。
*1 無意識の差別について | 人権問題を考える | dentsu online
*2 CcとBcc
*3 言葉狩り - Google 検索
*4 バカについて
060412日本語において「ブラインド」は「めくら*1」を連想させるので差別用語*2なのだろうか。英語に差別用語という言葉があるのかどうかよく判らないが、「blind」を使った侮蔑的表現はありそうだ。「In the country of the blind, the one-eyed is king.(盲人の国では片目が王様)」という諺は目が見えないことが能力の低さを表している。日本の諺でも「群盲象を評す」「盲蛇に怖じず」などでは無知や無教養の喩えとしている。
視覚を失っているのは、メチルアルコール*3などを承知で飲んだ場合以外は、自分ではどうしようもないことである。自分の努力で何とかなる無知無教養とは次元が違う。これらと同じとして表現するのはまさに侮蔑的である。これは前記の諺の「盲」を「目の見えない人」に置き換えても変わらない。差別は文脈によって発生するのであって、単語そのものはそれが差別を初めから意図されて作られたものでなければ問題ない。
「ブラインドタッチ*4」とはあまり言わなくなった。和製英語*5らしい。それが原因ではなく「ブラインド」が「めくら」に通ずるから、と言われている。対象となっているのはブラインドタッチだけなのか。日よけのブラインド*6はどうか。「ブラインドカーボンコピー*7」はどうか。「ダンベル*8(唖鈴)」は、「矮星*9(dwarf*10)」はどうか。
単なる書き換えが如何に間抜け*11かが良く判る。
*1 差別用語
*2 “差別用語”と呼ばないでc
*3 メタノール
*4 ブラインドタッチ
*5 マジック
*6 タチカワブラインド
*7 CcとBcc
*8 dumbbell. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*9 白色矮(わい)星
*10 dwarf. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*11 kauphy
060413幼少の頃の遊び*1に「四人そっく」と名付けられた遊びがあった。軟式テニスボール*2を使ったハンドテニスである。ラケットの代わりに手の平で打ち返す。四人以上で行う。四人テニス*3、四人ハンドとも言った。
地面に一辺が4m程の田の字を書く。これがコートになる。四人がそれぞれの升に入って試合をする。それぞれの升には順位があり、勝てば順位の高いコートに移動できる。順位は我々の地域では「ABCD」であった。「1234」の場合もあったかもしれない。他には「元帥大将中将少将」というのもあったらしい。
四人以上で行う場合、「D」の者が負ければコートの外で待機している者と交代する。八人で行う親子戦もあった。負ければ外で待機している親か子が入れ替わる。親子戦の時はコートの交代はなかった様な気がする。
ルールは卓球*4に似ていたが、少し違っていた。サービスは卓球と同じでまず自分のコート内で弾ませて相手のコートに入れる。相手は誰でもよい。対角のコートが相手になる場合もある。レシーブも一度自分のコートで弾ませてから相手のコートに入れる。この時もサーブ側に球を返してもいいが、他のコートにも返してもいい。以後同様に誰がどのコートに打ち返してもいい。
テニスでは、打ち返すまでに自分のコートで球を弾ませられるの一回以下だが、我々のルールは一回弾ませなければならなかった。それ以降は何回でもいい。コート外で弾んでいる球を打ち返してもいい。通常は一回で打ち返すが、二回以上弾ませて打ち返す場合もあった。空振りして後ろに行った球を追いかけて打ち直してもいい。ただこれは事実上殆ど不可能であった。従って空振りした時点で負けを認めることになる。得点をつけないので、これで勝敗者が決定する。勝者は最後に敗者に対して打球した者である。そして順位の入れ替えがなされる。
勝敗の決まり方は他にもある。自分のコート内で弾ませずに打ち返せば、それで負けになる。打ち返した球が自分のコート内で一度弾んで、次の着地点がどの相手のコートでもない場合も負けになる。つまり二度目はコート外もしくは自分のコート内に着地しては駄目である。
打ちそびれて球が後方に転がってしまった場合の打ち返し法が考案された。完全に止まってしまった球を手で掴んで自分のコートに持ってくるまでは、ルール上は試合が継続していることになっている。何回弾ませても打ち返す機会は認められているからである。球を「手で掴む」から負けを認めたことになる。それならば止まっている球を手で掬ってそのまま放って自分のコートで一度弾ませ、相手のコートに入れれば「手で掴んだことにはならない」という新解釈が出てきた。この技法は、確か「すくい」と名付けられていたと思う。
ただ、この「すくい」はコート内で停止した球に対しては適用が難しかった。狭いコート内で掬って自分のコートで弾ませるので球が思った様に弾まない。球を高く放り上げれば弾むが、着地点が狙いにくいし、弾んだ後、相手のコートに球が行きにくい。
そこで更に止まっている球を手の平で打ちつけて弾ませる技が開発された。地面に対して斜めに打つとその場で弾むと同時に打ちつけた方に球が飛んでいく。かるた取り競技の要領*5である。これはその場で一度弾んでいるので、球の飛んでいく先は相手のコートになっていないと負けになってしまう。
この技法にも名前が付いていたと思うが、思い出せない。
*1 馬跳び
*2 NTT西日本|個別認定選手<ソフトテニス>|ソフトテニス【早わかり】ガイド
*3 昔遊びブース
*4 卓球のルール【卓球のルール】
*5 HOW TO PLAY かるた
060414幼少の頃の遊び*1の続き。ラケットの代わりに手の平で打って四人以上で遊ぶ「四人テニス」を仲間内では「四人そっく」とも称していた。この「そっく」とは何のことか。
球がコート外で弾んで無効になることを「そっく」と言っていた。大抵の球技では通常「アウト」と表現されるが、我々は「そっく」と称していた。別の地域では「ちょっく」とも言っていたらしい。これの語源*2が全く判らない。
ぎりぎり有効の場合は「いんせん」と言っていた。大抵、線の上は有効だった様な気がする。これの語源は「in 線」なのだろうか。
*1 四人そっく
*2 しょうや
060415幼少の頃の遊び*1の更に続き。ナンバーという遊びがあった。軟式テニスボールを使う。遊ぶのに三人以上は必要である。三人以上いれば何人でもできるが多すぎると上手く進行しないかも知れない。
平らな地面に直径2m程度の円を描く。参加人数が多ければ円は大きめにする。円の中心から人数分分割する線を引く。分割された扇形の面積は勝敗に関係しないので適当にしておく。そして分割した領域に数字を書き込む。中心付近に中心に向かって書く。これがこの遊びの名前の由来である。
参加者は自分の好きな数字の扇形に中心を向いて入る。遊びが終了するまでその参加者の番号として固定される。中心にテニスボールを置く。じゃんけん*2で最初に声を掛ける者を決める。決まったらその者はおもむろに「ナンバァー にぃ」などと叫ぶ。「ナンバー」後は日本語で番号を叫ぶ。叫ぶ番号は自分以外の番号である。該当する番号を呼ばれた者は中心に置いてあるボールを取る。それ以外の者は扇形の外に全速力で走る。番号を言われた者はボールを掴んだ瞬間、「ストップ」と叫ぶ。その声を聞いたら他の者はその場で立ち止まらなければならない。
そして掴んだボールを立ち止まった者に円内から投げつける。当たれば、当たった者の減点となる。当たらなければボールを投げた者の減点になる。とにかく投げられたボールに触れば、減点になった。受け取っても駄目である。とにかくその場に足を付けたまま避けるしかない。足が動いても減点になる。
投げたボールの動きが止まり、減点対象者が確定した時点で、各自元の扇に戻る。減点された者は自分の番号の下に「正」の字を書き入れる。今度は減点された者が「ナンバー」を叫ぶ。これを繰り返す。
減点の累積が五点になった時点でこの一連の流れは中断される。五点になった者に対して「はりつけ」という罰が行われる。はりつけの対象者は壁に向かって立たされる。利き腕を水平にして、そのまま腕を他の者に壁へ押さえつけられる。手にボールを持たされ腕を押さえつけられたまま、投げさせる。投げさせると言うよりもボールを放たせる。手を離れたボールは力なく転がって止まる。止まった地点に壁と平行に線を引く。
今度ははりつけ対象者は背を壁に付けて立つ。ボールが止まった線から参加者全員に順番に思いっきり投げつけられる。避けるのは御法度である。これが「はりつけ」である。これで減点は全員帳消しになり、また最初からの勝負になる。
*1 四人そっく(2)
*2 どえらい名古屋弁
060416小学生だった頃の話し。通学路の途中に中古車屋*1があった。店は大きな通りに面していて、何台かの自動車が置いてあった。その店から少し離れたところには店頭の自動車よりも多くの自動車が所狭しと並んでいた。今思うとこれらの自動車は下取り自動車か在庫だったのか。当時そんなことは全く判らない。とにかく薄汚れた自動車が沢山置いてあると思っていた。この自動車置き場は通学路に面していた。毎日、この自動車置き場の横を歩いていた。店がある大通りは交通量が多いので通学路になっていなかった。
ある日、学友と一緒に鬼ごっこか何かをしながら下校した際、件の自動車置き場に誰かが入っていった。その誰かは自分だったかも知れない。自動車の陰に隠れるなどして鬼ごっこがどんどん盛り上がっていった。そしてついには自動車の上に乗り、飛び石*2を渡るように自動車の屋根を跳んで追いかけ合っていた。屋根が自分の体重で凹んでは「ぼこっ」と音を立てながら元に戻る。これがまた面白かった。罪悪感は全くなかった。捨ててある自動車と勝手に思っていたし、踏んでもすぐに元に戻るから問題ないと思っていた。
近所にプロパンガス配達をしているお兄さんがいた*3。下校途中に配達中のトラックによく乗せてもらった。配達が終わってからそのトラックの荷台に登ったりトラックの屋根に上がって飛び跳ねて遊んでいた。だから自動車の屋根は凹んでも音を立てて元に戻ることを知っていた。この時、お兄さんはにこにこして遊ぶのを見ていた。
何日かすると全校の朝礼で校長が中古車置き場で自動車の屋根に乗って遊んでいる人がいるという通報が入っていると言った。学友全員名乗りでなかったので、この件はうやむやになった。店に謝りに行った記憶がないので、うやむやになったはずだ。
朝礼で校長に言われて初めて「あれは悪いことだったのだ」と気付いたのだった。
*1 中古車
*2 茶の庭・双樹庵
*3 ジャイアントコーン
060417庭のツルニチニチソウ*1が目立ちだした。桔梗*2に似た紫色の花*3を咲かせる。自生しているのを初めて見た時は、可愛いと思ったが、最近はそこかしこに蔓を伸ばしてはびこっているのを見ると雑草としか思えなくなってきた。
そこら中で芽を出している。思い付いた時に抜いているのだが全然なくならない。雑草の如く強い。それにしてもこんな草は幼少の頃には一度も見たことがなかった。昔から住んでいる地域は愛知県内なので、植生も県内ならば殆ど変わらないはずだ。こんなに丈夫な草ならいくらでも見かける機会がありそうだ。
調べてみると外来生物*4であった。地中海などが原産らしい。いつ頃入ってきたのだろう。ああ、それにしても鬱陶しい草だ。
*1 身のまわりの植物-ツルニチニチソウ
*2 kikyo8.jpg
*3 ツルニチニチソウの花 - 植物図鑑 - 環境goo
*4 ツルニチニチソウ
060418こんろの名前には地名が付いているものがある。能の謡曲が書いてある*1「飛騨こんろ*2」、三河こんろ*3、能登こんろ*4。
能登こんろの名前の由来は何となく判る。能登はこんろの材料の珪藻土の産地*5だからだろう。珪藻土を切り出して*6直接作ったこんろ*7を能登こんろと言っているのかも知れない。
飛騨こんろの名前の由来は判らない。別名大名こんろ*8という。江戸時代に能登のこんろが飛騨街道*9を通って京都や名古屋に渡ったから飛騨こんろと言うのか。それでは大名こんろの由来は何か。飛騨は1695年から170年近く幕府直轄地になっていた*10ので大名*11という感覚が薄い。
三河こんろ*12は三河陶器*13が由来らしい。三州瓦*14の原料でもある三河粘土*15を使った陶器を三河陶器と言い、三河粘土で作ったこんろを三河こんろと言うようだ。このこんろは二重構造になっていて内側は珪藻土製で外側が三河粘土製になっている。
名前の由来は三河こんろが一番はっきりしている。
*1 飛騨こんろ
*2 hida01.jpg
*3 卓上炭火コンロ♪三河コンロ♪
*4 奥能登コンロ
*5 日本ダイヤコム工業 能登産珪藻土
*6 切り出し七輪ができるまで
*7 切り出し七輪って何?
*8 【楽天市場】大名こんろ:木炭本舗 ほしの
*9 袋坂峠
*10 高山市の歴史|高山市観光情報
*11 岐阜県ゆかりの先駆者たち(第14回) 岐阜県図書館
*12 三河コンロ大型
*13 三河陶器組合
*14 瓦の歴史(三州瓦)/瓦(三州瓦)の基礎知識/瓦Web・愛知県陶器瓦工業組合
*15 淡路瓦 地域で工程分業した三河(愛知県碧南市)
060419ポパイ*1に登場するウィンピー*2の好物はハンバーガーである。筆者も好きだが、マクドナルド*3は一切食べない。モスバーガー*4は大好きなので食べる。他にロッテリア*5やドムドム*6などがあるが、眼中にない。
ハンバーガーは大抵外で買って食べるもので、家でハンバーガーその物を作ることは殆どない。もしかしたらこれまで一度もないかも知れない。ハンバーガーの定義*7が「挽肉を固めて焼いたものをパンで挟んだ食べ物」であれば、あるかもしれない。食パンに挟んで食べたことはあるような気がする。ハンバーガーに使う丸いパンではない。こう考えるとハンバーガーは独特な食べ物である。だからこれを専門に作る企業が成り立つのであろう。
ハンバーガーは「バーガー」と略して言う場合がある。考えてみるとこの略というのは極端過ぎて変である。日本語では「バーガー」と単独で使うことは殆どなく「照り焼きバーガー」など「○○バーガー」と複合させて使う。英語ではどうか。「burger*8」と単独でよく使うのか。ウィンピーは「バーガー」と言うのだろうか*9。
ハンバーガーの語源*10はハンバーグ*11である。ハンバーグはハンバーグ・ステーキの略*12で、ドイツの主要な港であるハンブルク港*13からアメリカに渡ったドイツ人がよく食べていた挽肉料理をアメリカでハンバーグ・ステーキと称するようになったのが始まりらしい。
ハンバーグ・ステーキ、ハンバーグ、ハンバーガー、バーガーの順で「バーガー」という言葉が出現してきたことになる。ハンバーグはドイツの地名のハンブルクのことだから、地名そのものが食べ物の名前になっている。ハンブルクの「burg(ドイツ語単語の最後の『g』の発音は『ク』)」は城という意味なので、バーガーは単に「城」という意味になっている。
これを純日本語やったらどうなるか。名古屋名物に「きしめん*14」がある。きしめんの語源の一つに「紀州麺*15」が訛って「きしめん」になったと言うのがある。地名由来の紀州麺が、「きしめん」となり、ハンバーグ・ステーキと同様に更に略されて「きし」に、そして「州」の意味しかない「し」にまで略すとする。「城」の意味しかないburugerと同じような略され方だが、日本語となると許されない略し方になってしまう。
*1 ポパイのアリス
*2 The Rough House - Homage To Wimpy
*3 Welcome to McDonald's Japan
*4 MOS BURGER
*5 ロッテリア|LOTTERIA
*6 DOMDOM_TOP
*7 社団法人 日本ハンバーグ・ハンバーガー協会
*8 burger. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*9 J. Wellington Wimpy
*10 Online Etymology Dictionary
*11 株式会社マルシンフーズ|商品紹介 マルシンハンバーグ
*12 社団法人 日本ハンバーグ・ハンバーガー協会 - ハンバーグ・ハンバーガーについて[歴史]
*13 観光の国ドイツ - 市 - ハンブルクHamburg - 北ドイツの体験世界
*14 宮商事株式会社
*15 宮商事株式会社 きしめんの名の由来にはいろいろな説がありますが、・・・
060420ハンブルク*1の「ブルク」は城の意味だが、「ハン」は何なのか。ウィキペディアには「Hamburg」は「古ドイツ語の『湾の城』に由来する*2」とある。これはどうも疑わしい。hamに「湾」という意味なさそうである。
Hamburg*3はHammaburg*4が元になっているらしい。hammは森がある丘*5というような意味らしい。ここ*6にもそんなようなことが書いてある。少し違うがここ*7もそうある。ドイツ語の文献でも森の丘*8の意味だとある。
ウィキペディアの「湾」はどこから出てきたのか。
*1 バーガーときしめん
*2 ハンブルク - Wikipedia
*3 Hamburg, city, Germany. The Columbia Encyclopedia, Sixth Edition. 2001-05
*4 Stadt Hamburg: Von der Hammaburg zur HafenCity
*5 ひょうごインターキャンパス
*6 CATHOLIC ENCYCLOPEDIA: Hamburg
*7 スポーツライター金子達仁オフィシャルサイト 拳組 - 開催都市・スタジアムガイド ハンブルク
*8 Hammaburg
060421我々人類は、精神の世界では普遍性を追求するのに、物質に対しては特殊性を欲するのは何故か。と天文学者の松井孝典*1が書いていた。
確かに宗教や学問などは、混沌として複雑に思える実際の世界の普遍性を見つけることが目的であり、人々はそれによって納得したい落ち着きたいと考える。人類の精神的な事柄の歴史は普遍性の追求の歴史と言ってもいいような気がする。
物質に対する欲望はどうか。人々は特殊な物に価値を見出す。普遍的な物に価値を見出すことはない。黄金*2やダイヤモンド*3は希少性があるから価値があるのであって路傍の石のように普遍的な物であれば、誰も見向きはしない。
精神世界も物質の認識もどちらも同じ脳の活動であるのにも拘わらず、価値の論点が普遍性と特殊性という全くの対極となっている点が不思議である。何がこの差を作っているのだろうか。
そうではない。全く同じである。精神世界の価値も物質における価値も人類は「特殊性」にしか見出していない。精神の世界における普遍性の追求というのは、普遍性そのものの追求ではなく、「普遍性であることの証明や説明」の追求である。学問に没頭する人は、対象とする世界の普遍性の証明を追求し、満足する。その証明は今まで誰も成し得なかったことでないと価値がないと見なされる。つまり「特殊性」の追求である。宗教家の目的は民衆の苦悩からの救済であるので、特殊性の追求とは無縁であるはずだが、数々の宗旨宗派が常に発生することを考えると普遍性の追求だけではないような気がしてくる。藝術活動も当然、独創性の追求だから同じである。
それでは何故人々は「特殊性」に価値を置くのか。進化の過程で知性が身に付いた時にたまたまそうなったのだろう。「普遍性」に価値を置いても何ら不思議ではない。ただ、ある場合は「特殊性」他の場合は「普遍性」というのは不自然であると思う。
*1 松井孝典
*2 金の延べ板
*3 ダイヤモンド(2)
060422偶然、交通博物館*1の前を通りがかったら、閉館記念公開を催していた。今年の五月十四日で閉館するらしい。今までで中に入ったことがなかった。去年の三月に家族で秋葉原に行ってこの時も前を通った*2が、時間の都合と子供達が秋葉原での買い物の方に気を取られて博物館には大して興味を示さなかったこととがあって中には入らなかった。それに博物館にはいつでも行けると思っていた。
切符を買って中に入った。時間の都合でじっくり見ることができなかったが、それ程広くはない館内にぎっしりと展示物が飾られていた。閉館間近だからか、通常でもこうなのか分からないが、平日でも非常に沢山の人で賑わっていた。
気になるのは閉館後である。館内の展示物はさいたま市に新しく建てられる「鉄道博物館*3」に移設されるらしい。現在の交通博物館の建物はどうなるのか。取り壊すらしい*4。耐震基準や防災上の問題から現在の建物をそのまま存置して活用することは考えられていないようだ。
できることならそのまま記念物として残して欲しいと思う。博物館と同等の扱いにしておけば固定資産税の発生はない*5ような気がする。あの場所*6では、再開発してもろくな施設は建たないだろう。幻の万世橋駅*7跡に交通博物館だから成り立っていたと思う。
*1 交通博物館 TRANSPORTATION MUSEUM JAPAN
*2 ジブリ嫌い
*3 鉄道博物館
*4 鉄道博物館 よくあるご質問
*5 施策 文化財の保護
*6 万世橋 - Wikipedia
060423閉館記念公開を催している交通博物館*1を見物した。かってこの交通博物館は国鉄万世駅と併設されていた。万世駅は昭和十八年に休業し、交通博物館が残って現在に至る。そしてこの交通博物館も五月十四日で閉館する。
記念行事として万世橋駅の遺構*2の見学というのをやっていた。遺構*3と聞いてそのまま見過ごすわけにはいかない。しかし予約が必要で、更に非常に人気があって満員ということであった。飛び込みで参加する余地は全くなかった。
とは言え、ほんの少し展示室から煉瓦製の通路の壁をのぞき見*4することができた。このように特別公開中に申し込んで遺構を見物するのもいいが、本当の遺構の楽しみ方は、誰も気に留めない場所にある遺構を自ら探し出してそれを訪ねる、これが醍醐味なのである。
*1 交通博物館
*2 【フォトレポート】60年前の姿が今現れる! 交通博物館で“旧万世橋駅遺構特別公開”が始まる!
*3 遺構探訪
*4 【フォトレポート】60年前の姿が今現れる! 交通博物館で“旧万世橋駅遺構特別公開”が始まる!
060424パソコン屋で薄っぺらいCDやDVDを入れるケースが定価よりも安く売っていた。意匠はなかなかいい*1。ドイツ製である。中身の色違い*2もあるようだが、売り場には橙色の物しかなかった。
バターココナツ*3のように何か受賞していることを包装紙に印刷している。六つも貰っている*4。沢山取っていても殆ど普及していないし、安売りされている。こう考えると商品で賞を取る*5虚しさというのを感じざるを得ない。
*1 ドイツejector社スタイリッシュCD/DVDケース
*2 The Ejector: side ejecting CD and DVD case
*3 モンドセレクションと全国菓子大博覧会
*4 ejector - Systemverpackung<
*5 Good Design Award
060425王様のアイディア*1で面白いコマを見かけた。一旦、回すと自分で回り続けるコマ*2である。回り出すと内蔵された発光ダイオードが光り出す。自分で勝手に回り続けるコマ*3は昔からある。筆者も持っている*4。このコマは、コマとそれを載せる台とに仕掛けがあった。コマは永久磁石でできており、台の中には電磁石と電池*5が入っている。
王様のアイディアにあったコマには「台」がない。コマ単独で回り続ける。只では回らないので、当然、何らかの仕組みが入っている。ボタン電池を入れるようになっているので、これを原動力としてコマが勝手に回り続ける。
web上を調べたら、電池で内蔵された小さな扁平モータ*6を回しているらしい。このモータはコマの中心に据え付けられているのだろう。 このモータは携帯電話などで着信を知らせるための振動源として用いられる。モータの軸には偏心したおもりが取り付けられており、これが回転することによりモータ全体が振動する*7。
見かけた時には、よく確認しなかったが、「ハイテクゴマ*8」という名前だった。
店頭で見かけた時、コマを手にとって回してみたが、どういう仕組みで回っているのか判らなかった。webで調べてみて初めてモータが組み込まれていることを知った。不思議な玩具なので通常ならばその場で直ぐ購入してしまうのだが、この時は結局買わなかった。
どうして買わなかったか。発光ダイオードの所為である。回すと内蔵された発光ダイオードが光る。発光ダイオードが光るのはコマに電池が入っているからである。これは全然不思議ではない。コマが勝手に回るのは不思議だけど、発光ダイオードが光るのは不思議ではない。こちらは当たり前だ。このことが、コマが勝手に回る不思議さを圧迫して、このコマ全体の不思議さを小さくしてしまったのである。
玄人向けに発光ダイオード無しで不透明の樹脂でできたコマが発売されないだろうか。発光ダイオードが点かない分、回転する時間も長くなるだろう。更に間歇的にモータを駆動するようにすればもっと長い時間電池が保つかもしれない。二つの遠心力スイッチを直列につなげればできそうだ。一つはある回転数以上になると電源が入り、あと一つは更に高い回転数以上になると今度は電源が切れるようにする。そうすれば設定した回転数の範囲内で内蔵モータが動いたり止まったりしながらコマが回り続けるのではないか。モータが連続的に動く場合よりもずっと長くコマが回転しそうな気がする。
*1 王様のアイディア・アイディアグッズ満載です
*2 原体験教育研究会 600-7.mov
*3 永久ゴマ
*4 科学玩具
*5 top_secret.html
*6 振動モータ
*7 小型振動モータ(その2)
*8 ハイテクゴマ
060426結局、GR1vを修理に出した*1。そして今日、出来上がった。修理に出したのが四月十日だったので大体二週間で修理が完了した。
GR1v*2とはフィルム式のカメラのことである。修理に出す前に製造者であるリコーに問い合わせた*3。問い合わせてから九時間後に返事が来た。サービスセンターに宅配便で送れば、修理代金見積もりの連絡後に修理して代金引換で返送*4してくれるらしい。早速、件のカメラを送った。
修理代金は7245円になった。一、二万を覚悟していたので、何か得した気分になった。修理伝票には故障部位の部品を取り替えたと書いてあった。カメラ内部もついでに清掃してもらったので、ファインダ*5内の埃もなくなり新品さながらになって戻ってきた。
修理保証期間は六ヶ月となっていた。同じ症状が出れば無償で修理して貰える。部品を買えたのでおそらく問題は解決しただろう。所有している七年ほど前に買ったもう一台のリコーのカメラGR1s*6はこれまで二回修理*7に出した。GR1vは購入してから三年で修理に出すことになった。これらは壊れやすいカメラというのだろうか。「ビッグミニF*8」というカメラも持っている。これはGR1sよりも以前に購入したが、今まで故障は一度もない。これは使用頻度がGR1s、GR1vに比べて格段に低いからだろう。
修理伝票を眺めていたら面白い表現があった。注意事項のところに故障に起因する付随的損害は補償できないという旨の決まり文句が書いてある。付随する損害とは何かという説明で「撮影による得べかりし利益の損失等」とあった。「得(う)べかりし」というのが何とも言えない表現である。「得るはずであった」ではいけないのだろうか。法律用語*9だから仕方がないのか。
*1 GR1v(5)
*2 製品情報 / 35mmカメラ | Ricoh Japan
*3 銀塩カメラのお問い合わせ窓口 | Ricoh Japan
*4 宅急便コレクト
*5 明るく見やすいブライトフレームファインダー
*6 Ricoh Camera Website
*7 GR1v(2)
*8 ビッグミニ
*9 いっしつりえき 5 【逸失利益】 - goo 辞書
060427学生時代に「タブロー法*1」という理論を習った憶えがある。計算機の理論か何かで、機械的に解析を進めていく方法だったような気がするが、何のための論理か完全に忘れてしまっている。
「タブロー」という言葉が強く印象に残った。小中学生の頃に「たぶ」と呼ばれていた同級生がいた。親しみを込めて「たぶさ」とも呼ばれた。尾張地方では敬意を表す「さん」の「ん」が略されて「さ」となる。太郎さんなら「たろさ」次郎さんなら「じろさ」である。お母さんやお猿さんは「おかさ」「おさるさ*2」にはならない。あくまで固有名詞に付けられる。「たぶ」の語源は「豚」である。丸顔で鼻が少し上を向いていたからであった。人気者だったので「ぶた」ではあまりにも直截*3過ぎるから、ひっくり返して呼んでいた。
この「たぶ」と「サブロー*4」とを合成した言葉という印象だった。
後に「タブロー」とはフランス語で「一覧表」を表す「tableau*5」のことだと知った。
*1 Methods - Operations Research Models and Methods
*2 おさるし
*3 直截
*4 株式会社天満屋アドセンター::空間プロデュース/Gallery:: 大平サブロー
*5 フランス語入門
060428電力計*1を買った。家庭で使い電化製品が使用する電力を直接測定することができる。家全体の電気の使用量は積算電力計*2で測定されている。積算電力計は使用する電気量に応じて電力計の中の円盤が回転する。何回回転したかで電気使用量が分かる*3。円盤は金属でできている。円盤を通過する磁力線の強さが変化するとその変化に応じた電流が発生する。これはコイルに電流を流した時、コイルが電磁石になる現象*4の逆である。ただし電磁石の場合は一定の電流を流せば、一定の強さの磁石になるが、一定の強さの磁力線では電流は発生しない。磁力線の強さが変化して初めてその変化に応じた強さの電流が流れ出す*5。電流が流れると直ぐ近くに磁力線があるからそれで力を受ける。磁力線の強弱をうまく繰り返してやる*6と円盤が回転する。
今回購入した電力計には回転円盤は入っていない。どうやって電力を測るのか。全部電子式で測っている*7のだろう。
何故電力計を買ったか。冷蔵庫の消費電力が知りたかったのである。家の冷蔵庫は買ってから十五年ぐらいになる。最近の冷蔵庫の消費電力は非常に下がっているという。買い換えても数年間の電気代節約分で元が取れるとも言われている。一方で最近の冷蔵庫でもそれ程電気代は下がっていない、測定方法が実際の使い方とほど遠い、と言われたりしている。カタログの値の三倍ぐらいになる場合*8もあるらしい。
実際に測ってみた。六日間(144時間)測って、一日当たりの平均消費電力量は1.75kWhだった。これが一年間だと638kWhになる。家にある冷蔵庫と同じぐらいの大きさの最近の冷蔵庫のカタログ値は200kWh前後である。ここの表*9では「使い方によって約1〜4倍に変動することがある*10」としているので、三倍程度なら殆ど変わらないことになる。
壊れていない冷蔵庫を買い換えることは本当に得になるのか。
*1 株式会社エネゲート/エコワットエース T3S-R1(100V用)
*2 わくわく理科タイム
*3 財団法人 中部電気保安協会 ◆電気入門講座 電気の基礎(2) 電力と電力量
*4 身近な電気の探検隊
*5 第110回「RFIDタグと磁気」の巻|じしゃく忍法帳|TDK Techno Magazine<
*6 第5節 モーターと発電機 ◆モーターのいろいろと原理
*7 4.電力計の原理と使い方
*8 冷蔵庫の省エネラベル貼付の中止についてのお知らせとお願い:京都 省エネラベル協議会
*9 ECCJ 省エネルギーセンター / 省エネ性能カタログ 総目次
*10 JIS年間消費電力量(kWh/年)
060429花札の絵柄で「あやめ*1」と呼ばれているものがある。五月のたね札*2には八ツ橋が描かれている。八ツ橋*3と言えば「かきつばた」である。なのに花札では「あやめ*4」になっている。
「あやめ」も「かきつばた」も「はなしょうぶ」も皆そっくり*5なので、花札の絵柄からはなかなか区別がつきにくい*6が、八ツ橋と来れば普通は「かきつばた*7」である。花札には水も描かれている。かきつばたの特徴に、水辺に生える、葉っぱが花の茎よりも長くなる*8、というのがあり、花札の絵柄はそれと良く合致している。このことから本来は「かきつばた」なのであろう。
では何故「あやめ」なのだろう。語呂だろう。「かきつばた」は「あやめ」に比べてかなり発音しにくい。勝負に熱中している時は調子の良い言葉がいい。また漢字での「菖蒲」は「しょうぶ*9」とも読む。「勝負」に掛けているのかも知れない。
*1 花札
*2 花札ゲーム 現代版こいこいの遊び方
*3 旧東海道を歩く(5)
*4 札の説明
*5 いずれがアヤメ?カキツバタ?
*6 いずれ菖蒲か杜若
*7 カキツバタ(杜若)
*8 いずれアヤメかカキツバタ
*9 しょうぶ しやう― 1 【▼菖▼蒲】 - goo 辞書
060430花札の絵柄*1は独特な雰囲気を醸し出している*2。中でも幼少の頃から気になっていた札がある。雨のカス札*3だ。カス札とは花しか描かれてない札だが、雨のカス札の場合は、何やら巴太鼓と稲妻のような物*4が書かれている。
ずらっと札を並べてみると*5この雨のカス札だけが異彩を放っている。札には必ず草木が描かれている。十一月の雨の札にも柳*6が描かれているが、カス札には柳が一切描かれていない。四十八枚中唯一の例外である。
そもそも十一月、十二月の札は特異な札*7らしい。絵柄と季節とが合っていない*8。旧暦の十一月では既に冬なので、蛙は冬眠*9している。十二月の札に描かれている桐は冬ではなく春に花を咲かせる*10。その中で十一月の雨のカス*11は更に不思議な図案である。
なぜ雨のカス札には、柳が描かれていないか。鬼札の名残ではないかと言う説*7がある。鬼札とはトランプのジョーカーみたいなものらしい。ジョーカーだから他の札から独立しているはずだが、花札では一緒になってしまっている。地方札*12と呼ばれる、見るからに古い絵柄の札には鬼その物が描かれている「鬼札*13」が入っている場合が多い。
花札の雨のカス札*4に赤色が使われているのは、この鬼札の流れを汲んでいるからではないだろうか。そして赤と黒との模様は何を表しているか。地方札の一つである越後花*14の絵柄*15を見ていると、カス札の赤と黒との起源が何となく見えてくる。黒い部分は「柳」ではないだろうか。柳を黒という色だけで表している。他の三枚の札を見れば黒が柳*16であるということは想像できる。そして縦の赤い筋状の部分は赤短冊、上下の赤い部分は鬼札に因んで赤く塗っただけだろう。そして線で描かれているのは*17、巴太鼓*18、稲妻*19、雨それと雷神の手である。雷神*20が太鼓を落として、それを拾おうとしているところを描いているのである。
*1 花札
*2 The Cards
*3 花札ゲーム 現代版こいこいの遊び方
*4 hanafuda.jpg
*5 Palaun Hanahuda: The Cards, the rules, and the yaks
*6 シダレヤナギ(枝垂れ柳)
*7 ギャラリー花札 花札12ケ月
*8 教えてエラいひと!!/トランプ以外についても教えて!! 〜花札、株札、サイコロなど〜
*9 花札の絵柄 aafuda11.jpg
*10 キリ(桐)
*11 博物館-花札-
*12 ギャラリー花札 地方札
*13 ギャラリー花札 大二 任天堂
*14 ギャラリー花札 越後花 大石天狗堂
*15 ギャラリー花札 越後花 任天堂
*16 大阪屋製菓
*17 hanafuda.jpg
*18 tomoedaiko.jpg
*19 雷
*20 風神雷神図屏風
花札の絵柄*1で草木以外に登場する物が色々ある。動物では何種類かの鳥、蝶、猪、鹿、蛙、人、その他では短冊、幕、橋、盃など*2。動物では鳥が一番多い。
一月の鶴。これは一目瞭然で一目見て鶴と判る。二月の鶯。梅には鶯なので、鶯でいいのだが、描かれているのはそうではないと言う説がある。ウグイス*3はうす茶緑色*4で、いわゆる鶯色をしている。絵柄の方は翼は鮮やかな黄緑色で腹が黄色で眼は赤い。印刷の都合で鶯色の代わりに黄緑色*5になる場合もあだろう。しかし鶯の腹は白っぽいにも拘わらず、絵柄では顔から腹にかけて黄色い*6。メジロ*7だと言うのである。確かに梅が咲く頃にはメジロが梅にとまる。そしてメジロの顔の下付近は黄色い。ただメジロは眼の周りが白いのでその点は大きく食い違っている。
四月の時鳥(ホトトギス*8)。この絵柄の鳥が時鳥というのは知らなかった。本当の時鳥*9は翼が黒い。十月の雁*10が橙色なのは朝方か夕方に飛んでいる*11のを想定しているからだろうか。ホトトギスも後ろに有明の月がある*12ので、明け方の空色に染まっているということなのか。
十一月の柳の下で飛んでいるのは燕*13らしい。色が全然違う。十二月に鳳凰*14が出てくるので、これも想像上の鳥*15だと思っていた。顔が赤、翼が黒、腹が白の燕*16がこんな色になったのは図柄の中の黒い柳と区別するためであろう。そうだとすると二月の鶯を「本当はメジロなのだ」とするのは間違いかも知れない。勘違いでも何でもなく、際立たせるための図案上の都合なのであろう。
*1 花札(2)
*2 Hanafuda: The Cards
*3 国立曽爾少年自然の家「曾爾高原の野鳥」 ◆ウグイス
*4 鶯色 うぐいすいろ #928c36
*5 黄緑 きみどり #b8d200
*6 aafuda02.jpg
*7 メジロ - 新城設楽の野鳥
*8 大晦日のまじない
*9 国立曽爾少年自然の家「曾爾高原の野鳥」 ◆ホトトギス
*10 magan.jpg
*11 宮城県/みやぎの野生生物/ガンカモ科鳥類生息調査
*12 京都せんべいおかき専門店【長岡京小倉山荘】:【百人一首講座】ほととぎす鳴きつる方を眺むれば ただ有明の月ぞのこれる─後徳大寺左大臣
*13 Normal42.jpg
*14 phha_4_10.jpg
*15 JAANUS / houou 鳳凰
*16 ツバメかんさつ全国ネットワーク ツバメの図鑑
|
表紙 | 目次 | リンク集 | 掲示板 | メール | 遺構探訪 |
Copyright (c) 2006 Yoshitaka Gotoh, Japan