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0410雑記草


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041001

 愛知県の尾張地方は大根の名産地*1である。大昔に鉄道が敷設される時、近隣の農家が列車の電灯で大根が育たなくなるといって大反対した*2という。それくらい主要な農産物である。

 大根は多くの人に古くから親しまれている野菜*3である。そういえば徒然草に薬だと信じていつも大根を食べていた役人*4が出てくる。その人が敵に襲われた時、大根の化身に助けられるという話が載っている。

 練馬大根の元は尾張大根*5らしい。一般には練馬大根の方が知られている。検索サイトで「尾張大根*6」と「練馬大根*7」とを検索してみると抽出されるページ数は練馬大根の方が圧倒的に多い。

 江戸時代の尾張大根の絵を見つけた。「日本山海名物図会*8」という本に載っている挿絵らしい。これがその絵*9である。大き過ぎる。大根が人間より大きいというのはいくらなんでも大き過ぎる。尾張特産の大根の一つに守口大根*10という人の背丈より長くなるのがあるが、これは細い。絵にある尾張大根は幅も人間以上である。桜島大根*11でもこんなに大きくならないだろう。

 *9には天秤棒を使って二人がかりで大根二本をどこかの家の門から運び出してる様子が描かれている。その二本だけが異常に大きいのではなく、門の内側には同じ様な大きさの大根が数本控えているところが凄い。江戸時代には日常的にこんな大きな尾張大根が採れたのだろうか。



*1 東海の味 TOKAI no Aji 素材解説:【大根】
*2 鉄道と大根
*3 日本国語大辞典第二版オフィシャルサイト:日国.NET
*4 徒然草 第六十八段
*5 石神井中学校ホームページ 石神井郷土事典 練馬大根の碑
*6 Google 検索: 尾張大根
*7 Google 検索: 練馬大根
*8 財部文庫
*9 owaridaikon.jpg
*10 お漬物の逸品 守口大根
*11 世界一の桜島大根

041002

 先々月に蠅帳を買った*1。蠅帳は「はいちょう、はえちょう」と読む。蠅帳は電気も食品包装用フィルムも使わず食品が保存できる素晴らしい道具だ。

 現在、家にある蠅帳の中に入っている物は食べかけの菓子袋数個、何も入っていない漆の菓子器*2と使いかけのふりかけ*3である。

 どれも蠅帳に入れる必要のない物ばかりである。これは一体どういうことなのか。



*1 蠅帳
*2 Google 検索: 漆 菓子器
*3 ししゃものこ

041003

 川柳スロット*1改良*2した。

 これまでは同じ様な句や全く同じ句が続けて生成することがあったが、そうならないようにした。五七五の各語句は単純に乱数を使って選んでいるだけだが、この乱数*3をちゃんと発生させるようにした。

 プログラムはperl*4と呼ばれる言語を用いて作ってある。この言語では「srand*5」という関数で乱数の元を作って、「rand*6」という関数で乱数を選び出す。今回の改良では「srand」の記述を省略した。以前は「srand(time|$$);」という文が入っていた。これをなくした。「rand」が記述されていれば、わざわざ「srand」を書かなくても、コンピュータは自動的に乱数の元を発生させるらしい。

 これで全く同じ川柳の発生はなくなったようだ。200回近く連続的に発生させたが同じ句は出てこなかった。ただ、よく似た句は出現する。

 ついでに語句の数を増量させた。五七五のそれぞれを今までの250語句以上から300以上にした。これで組み合わせは2700万以上になった。

 それではお楽しみ下さい*1



*1 川柳スロット
*2 川柳スロット(3)
*3 音訳
*4 とほほのperl入門(概要編)
*5 CGI/Perl専門サイト - futomi's CGI Cafe futomi's CGI Cafe - Perl5 リファレンス - メニュー srand
*6 CGI/Perl専門サイト - futomi's CGI Cafe futomi's CGI Cafe - Perl5 リファレンス - メニュー rand

041004

 「管理していた人が死亡したのでこのサイトは閉鎖された」というのに初めて出くわした。自分が死んだらこの様な表示をして貰えるのだろうか。

 きっかけは前に書いた記事中のリンク*1を表示させた時だった。突然、上記の内容の文章が出てきて驚いた。

 サイトに書かれた秀逸な内容が管理人の死によって永遠にこの世から葬り去られるのは、誠に遺憾である。しかしweb上には「インターネットアーカイブ*2」というweb上の自動図書館がある。この図書館はwebを勝手に徘徊して片っ端からサイトの内容を複製して保存*3しているのである。

 件のサイトの内容はこのインターネットアーカイブにちゃんと保存されていた。

 雑記草はどうだろう。2004年2月分が最新の保存内容*4であった。二年前は記事が上手く残されていなかった*5が、その後は定期的に収録されている*6

 過去の収録内容を見ると表紙*7が少しずつ変わっている。自分で過去の表紙を残していないので、少し懐かしい気がした。



*1 美乳
*2 Internet Archive
*3 インターネットアーカイブ
*4 雑記草
*5 インターネットアーカイブ(2)
*6 Internet Archive Wayback Machine
*7 雑記草

041005

 応接間*1用の机を買った。赤い長いすの横に置くための机である。高さは60cmぐらい、天板は直径40cmの円、足は三本である。塗装が全くなされていないので白木のままだった。材質名は判らない。値段は5000円程度だった。

 しばらくそのままで使っていたが、この机だけが白く浮いた感じだったので色を付けることにした。色つきのニス*2を塗ってみることにした。色は「マホガニー*3」である。布ですり込んで塗るのでむらにならないらしい。丁度家にいた上の娘に手伝って貰った。初めて塗ってみたが上手く塗れた。

 値段が倍になった感じがする。



*1 ウィリアム・モリス morris.jpg
*2 ニス・ステイン類
*3 Mahogany

041006

 小学三年生の上の娘*1の同級生に歩行器や杖を使って学校生活をしている子がいる。先天性の病気で身体の成育が遅く、特に足がしっかり育っていない。そのため彼は入学当時からそういった状態で通学している。就学前は養護学校への入学を勧められていたそうだが、家族の嘆願によって今の小学校に入学した。

 身体の成育が遅いだけではなく、娘によるとその病気によって彼はいつ命が尽きるか判らないそうである。彼本人はそういった状況をどう思っているのか知らない。毎日変わらず登校しているのだろう。運動会や授業参観に行けば彼を必ず見かける。

 「明日をも知れない」という状況は、彼だけではなく筆者を含め万人がそうである。今日は生きていたから明日も生きられる、という保証はどこにもない。そう考えれば、彼と自分との違いは何もない。それにも拘わらず、彼のことを「かわいそうだ」「よく頑張っている」などと思うのは全くもって不遜である。自分はもっと生きられるという優越感があるからそう思えるのである。

 彼の現状を初めて見たり聞いたりした時、そう思ってしまっても仕方がない。しかしそう思い続けるのが不遜なのである。いつ死ぬ判らないのは自分も同じである。そんな観点から自分の生活を見つめ直し、自分の行動が価値のあることなのか限られた時間を無駄にしていないかをよく考えるべきだろう。

 彼に対し、特段にそういった感情を抱くのは極めて愚かなことである。



*1 マホガニー

041007

 徒然草*1に「いつ死ぬか判らないのに、たわいない事にうつつを抜かしている愚かさ*2」について書かれている文章がある。

 この文章で吉田兼好*3は、そう言ったことは誰でも感づいていることだが、何かをきっかけにして、改めて自らの愚かしさを考えてしまうと結んでいる。

 長年生きてきて、今は大人になったので「いつ死ぬか判らない」ということや「自分が死ぬということはどういうことか」ということは十分理解できている。できているつもりである。しかし子供の頃はそんなことを考えたこともなかった。来年も再来年も夏や冬が来れば、学校が休みになり、一日中遊べると思っていた。

 上の娘の同級生*4に、来年、再来年の夏や冬を迎えることができる確率が他の児童に比べはるかに低い子がいる。彼がこの状態をどのように思っているのか筆者には知る由もない。もし「いつ死ぬか判らない」ということを理解しているのならば、彼にとって「たわいない事」と「そうでない事」との違いはなんだろう。

 おそらくそんな区別はないだろう。全てのことが大切なことであると考えるに違いない。これは、経験が少ないから取るに足らない事かどうかの判断ができないためと考えることもできるが、むしろ自分の生活全てにおいて無駄はないという確信があると考えるべきだろう。まぁ、そんなに難しく考えているとはとても思えないが、とにかく「詰まらぬ時間を過ごした」などと少しでも悔やむことはないだろう。

 「たわいない事にうつつを抜かした」と思うのは自分の行動に責任や自信がないからである。いつ死ぬか判らないのにそう言った行動をするのが愚かなのではなく、自分の行動に責任や自信が持てないことそのこと自体が愚かなことなのである。いつ死ぬかは関係ない。



*1 徒然草(日本文学大系)1/4
*2 徒然草 第四十一段
*3 吉田兼好
*4 明日の命

041008

 以前に無限に長い電線にどうやって電流を流すのか*1、ということについて書いたことがある。電線に電流を流すためには電位差がないと流れない。電流を水道水に例えると、電位差は水圧、電線は水道管になる*2

 無限に長い電線とは無限に長い水道管ということになる。真っ平らな所に水道管を置いただけでは中の水道水は流れない。水道水に勢いを付けてやらなければ流れない。ポンプで水を押し出すか、水道管に高低差を作ってやる。

 無限に長い水道管なので中に入っている水道水の重さは無限大になっているはずである。無限大の重さの水を動かすことのできるポンプというのはどういうものか。無限に長い水道管の高低差はどうやって作ればいいのか。

 従って無限の長さを持つ電線に電流を流す方法はないのではないだろうか、と考えた。

 しかしふと思ったのは、電線の電気抵抗が「0」になればいいのではないか、ということである。水道管の中の水道水には粘り気がある*3ので、流すのにどうしても力がいる。粘り気が全くなければ*4、最初に水道管内の水を流すきっかけさえ作ってやれば真っ平らなところでも流れ続けそうである。

 電線の電気抵抗を「0」にするには超伝導*5を使えばよい。電線が超伝導*6の状態になれば、その電線の電気抵抗が「0」になる。電気抵抗が「0」になれば、一旦、電流が流れ出すとその電流は永遠に流れ続ける。これを「永久電流*7」という。

 きっかけさえあれば、電流が流れ出す*8電線に磁石を近づけるだけで電気が流れ出す*9。こうすれば無限に長い電線に電流を流すことができるだろうか。

 1アンペアの電流の定義*10は「真空中に1メートルの間隔で平行に置かれた無限に小さい円形の断面を有する無限に長い2本の直線状導体のそれぞれを流れ、これらの導体の1メートルにつき千万分の2ニュートンの力を及ぼし合う直流の電流*11」である。

 超伝導でも普通の電線でも電子*12の出入りが常に合っている。電線の途中で電子は消失しない*13。無限に長い電線に電流を流すためには、一方の端で電子を入れてもう一方で電子を同じ分量の電子を抜き取ることになる。しかし電線は無限に長いのでいつまで経っても電流は流れ出さない。それに普通の電線では電気抵抗があるので長さが無限だと抵抗値が無限大になってしまう。それに電子を注入するだけで電流が流れ出すのか疑問である。片方で電子を抜いた状態が伝わらないと流れ出さないような気がする。こういった状態が無限の長さの電線上で一瞬に伝わることは不可能だろう。

 では超伝導の無限に長い電線を使って磁石を近づけたり遠ざけたりすれば電流が流れ出すだろうか。何となく流れそうなそうな気がする。ただし使用する磁石は電線と同じぐらい無限の長さを持っていて、しかも電線の両端には電子が出入りする仕組みを用意しておかなければならないと思う。



*1 無限長の電線
*2 第2節 電気エネルギー
*3 Vacuum Technology (Takagi Ikuji)
*4 金属原子結合の歪みとダランベールのパラドックス
*5 超伝導とはなにか
*6 「超伝導」ってなに?
*7 New-超伝導
*8 TEPCO : 電気・電力辞典 | 電磁誘導
*9 仮想実験室 〜ファラデーの電磁誘導の法則〜
*10 計量単位令
*11 Contenu de la definition
*12 電気回路の基礎   第1章 基礎知識編  1. 電荷とは
*13 盗電

041009

 「手本引き*1」という賭博がある。十年以上前にその名前を知った。映画などで出てくるが、名前は知らなかった。本で知った。その本にはこの手本引きに使う札が巷で売っていると書いてあった。それ以来この札を手に入れたくて、街角を歩いていてこのことを思い出しては売っていそうな店頭を覗いていたが、あった試しがない。

 調べてみると製品としては販売されているようだ。web上で新しそうな包みに入っていた札の写真*2を見つけた。通信販売をしている店は見つけられなかった。

 各社から製造販売されている*3ようだ。任天堂*4田村将軍堂*5松井天狗堂*6などで作っているらしい。ところがその製造元のサイトの製品紹介には記載されていない。遊具というよりも博打そのものといった感じの道具だから、やはり後ろめたいのだろうか。

 手本引きは江戸時代の頃には存在していたようだ。江戸時代の黄表紙*7莫切自根金生木(きるなのねからかねのなるき)*8」に手本引きらしき博打をやっている姿が描かれている。関係ないが、「きるなのねからかねのなるき」は回文*9になっている。



*1 Come together All Gamers 手本引き
*2 手本引
*3 ギャラリー 花札 花札関連 本引札
*4 花札・株札 商品のご案内
*5 花かるた
*6 ふれあい見つけ旅
*7 江戸戯作黄表紙〜黄表紙とは〜
*8 絵で見る みきのくち 3
*9 日本国語大辞典第二版オフィシャルサイト:日国.NET 回文

041010

 オルゴール博物館*1に行った。

 オルゴール*2が好きなので旅先でオルゴールが展示してある施設*3を見つけると嬉しくなってくる。ところが見学に対する家族の賛同がなかなか得られないので、殆ど見に行けない。今回はすんなり賛同が得られたので見られた。

 様々なオルゴール*4が展示してあった。好きなのは卓上に載るようなオルゴールである。蓋を開けるとオルゴール内部*5が見えるのがいい。開けると調速器*6がせわしなく回りだし、シリンダー*7がゆっくり動いて音楽が始まる。オルゴールが好きなのは、腕時計が好き*8なのと根が同じなのかも知れない。ただし、筆者が所有しているものは一つもない。

 その時、買えばよかったと後悔しているオルゴールがある。かなり昔のことである。六本木に「WAVE*9」という店があってそこに一時期売っていた。縦横2.5cm程度で高さが6、7mmのオルゴールだった。シリンダーが付いたぜんまいで動く機械式オルゴールである。その店に行く度に何度も手に取って見たことがあったのだが、値段がどれくらいしたのかさっぱり覚えていない。店の説明書きには「世界一小さなオルゴール」とあったと思う。

 それをweb上で探ても、見つからない。こんなのを見つけた*10が、こんなに大きくない。あぁ、どんどん手に入れたくなってきた。



*1 浜名湖オルゴールミュージアム-HAMANAKO ORGEL MUSEUM-
*2 三協精機−研究開発情報−
*3 Google 検索: オルゴール 博物館
*4 浜名湖オルゴールミュージアム-楽器のご案内-
*5 www.alscher.ch > musicboxes > infos > movement
*6 オルゴールの科学(6/27)
*7 シリンダー オルゴール(ミュージックボックス)各部の名称
*8 TAGHEUERとBell&Ros
*9 周辺
*10 The World’s Smallest Cylinder-Box Zither Bar By Tony Ciuffini

041011

 浜松の楽器博物館*1に行った。館内*2に入場して、入り口近くの展示品を何となく眺めていたら、すぐ近くで人垣ができだした。その人垣はハープシコード*3の周りにできていた。何だ何だと思いながら寄っていくと演奏が始まった。

 バッハ*4二声のインベンション*51番*6だった。ハープシコードの生の演奏*7でこの曲を聴くのは初めてである。ピアノでもこの曲の生演奏は聴いたことはない。自分の横で聴いていた上の娘に「早くこの曲が弾けるようになれ」と肘で突いた。ピアノを習わせているのは家でこの曲の生演奏を聴くためである。

 演奏の後、ハープシコードに関する説明が始まった。ハープシコードとチェンバロとは同じ意味*8であるということ、弦を引っかいて音を出している*9ことなど。驚いたのは弦を引っかく爪*10はカラスの羽根の軸でできているということであった。何となく金属製の爪で引っかいていると思っていた。

 それにしても何故カラスなのだろう。説明ではカラスの羽根が一番適していると言うことであった。



*1 浜松市楽器博物館
*2 浜松市楽器博物館
*3 KAWAI ピアノ歴史資料室:ハープシコード
*4 Bachの読み方
*5 二声のインベンション
*6 Two-part Inventions-Invention No. 1
*7 harpsichord.jpg
*8 国語辞典 英和辞典 和英辞典 - goo 辞書: チェンバロ
*9 Harpsichord vs. Pianoforte
*10 Harpsichord Action

041012

 ある食堂に行ったら、出された割り箸の袋*1に面白いことが書いてあった。

 箸の使い方*2である。この食堂に連れてこられる普段箸を使う習慣のない国から来た人のためにと思われる。説明文が全て英語*3になっている。箸の使い方だけではなく、丼の絵のなかには茶碗の扱い方も書いてある。

 大変判りやすい説明になっている。特に「"B"」の図において「二番目の箸は鉛筆のように持つ」と説明してある。これは判りやすい。各指と箸との位置関係を説明*4するよりもよっぽど判りやすい。

 最近は日本人でも箸の使い方が無茶苦茶な人が目立ってきている*5。いっそのことこの箸袋の日本語版も作れば喜ばれるかも知れない。

 ただし「鉛筆の持ち方」も無茶苦茶な人が多い*5ので、「"B"」の図の説明文は書き直さなければならない。



*1 割り箸・箸袋館
*2 How to use Chopsticks
*3 chopsticks.gif
*4 知っておきたい食事の知識:箸の使い方
*5 鉛筆や箸の持ち方

041013

 明日から石垣島、西表島に行く。去年の同じ頃にも行った*1。その時、一緒に行った仲間と行く。男四人である。

 筆者は今年、石垣島、西表島に行くのは二度目である。一回目は四月に行った*2。この時は雨ばかりで寒く、しかも色々あって思うような旅ができなかった。今回は、天気予報によると晴れのようなので四日間の島生活を十分楽しむことができるだろう。

 今回の目的は蝶採集*3戦争遺跡探訪*4シュノーケリング*5スキューバダイビング*6である。

 シュノーケリングは西表島近くのバラス島*7で行い、ついでにその近くにある「島全体が星の砂でできている鳩間島*8」に立ち寄る予定である。スキューバダイビングは石垣島周辺*9で行う。筆者はここで初めてスキューバダイビングを体験する。

 水中で写真を撮るために、今年一回目の石垣島、西表島では殆ど役に立たなかった「水中撮影用ビニールケース*10」の浸水試験を行った。問題なし。今度こそ珊瑚礁で戯れる熱帯魚の写真を自らの手で撮影できるだろう。



*1 石垣島(1)
*2 石垣島・西表島
*3 蝶の数え方
*4 遺構探訪
*5 [沖縄島の自然:シュノーケリング入門]
*6 スキューバ・ダイビング - Wikipedia
*7 バラス島(名勝地)
*8 石垣島(3) 有孔虫
*9 _石垣島ダイビングショップ KAMANTA DIVING CLUB
*10 カメラの防水ケース

041014

 石垣空港に着いた*1のは昼過ぎであった。四人の内一人は航空券予約の時期の都合で別便になってしまったので空港で待ち合わせする予定であったが、殆ど同じ時刻の到着になった。

 第一日目の予定は蝶採集である。蝶を捕るのを趣味にしているのは仲間の内一人*2しかいない。筆者を含めた他の三人は本格的な超採集を経験したことがなかった。何でも見てみよう、ということで今回は採集に同行した。

 石垣空港ではもう一人と待ち合わせをしていた。石垣島の蝶捕り名人*3である。 趣味が昂じて、本業になってしまった*4人である。元々は会社員だったが、沢山の蝶と過ごすため会社を辞めて石垣島に移り住んでいらっしゃる。この方に蝶捕り案内*5を午後の半日お願いした。

 挨拶もそこそこに用意して頂いた自動車に乗り込んで、山の中の採集地点に直行した。

 いろいろ説明を聞きながら*6蝶採集を行った*7。他の三人は蝶ばかりでは詰まらないので、他の昆虫*8を観察したり、セマルハコガメ*9を探していた。セマルハコガメは全然見つからなかった。カメではなくモクズガニ*10のような蟹はいた。



*1 今年二回目の石垣島・西表島
*2 蝶の数え方
*3 昆虫愛ランドin石垣島
*4 自己紹介
*5 蝶観察・採集ガイド(石垣島)
*6 0410140001.jpg
*7 0410140003.jpg
*8 0410140002.jpg
*9 セマルハコガメ
*10 モクズガニ

041015

 仲間の一人*1が持ってきた虫取りのための本格的な捕虫網の柄はアルミニウムでできている。軽くて丈夫だからであろう。柄の素材は他にも色々ある*2らしい。

 持ち運ぶ時には柄と網とを分解する。いつも飛行機に乗り込む時は柄だけを手荷物として持ち込むらしい。今回もそうしていた。預け荷物*3にすると手続きが面倒になるようだ。アルミニウム製の棒というのは一般的ではないので危険物の類としてと見なされてしまうからである。

 結局は、手荷物として持っていっても係員に止められる。場合によっては簡単に済む場合があるらしい。預け荷物にすれば必ず面倒な手続きがあるようなので、手荷物にした方が断然効率的だという。

 件の柄は手荷物になっているが、本人の手を離れて乗務員が持ち込むことになった。飛行機を降りた後、手許に戻される。

 十数年前に筆者が新婚旅行でドイツに行った時のことを思い出した。飛行機に乗る前の荷物検査の時に一眼レフカメラのシャッターを押せと係員に指示された。その時は訳も分からずシャッターを押した。これはカメラの中に薬物などを隠し持っているかどうか確認だったのだろう。一眼レフカメラには一定の空間がある*4のでそこに物を隠すことができる。何かが入っていればカメラは上手く動作しない。

 もしこれが自爆テロリズムだったらどうなるだろう。カメラに仕組まれた超小型爆弾の起爆スイッチがシャッターだったらどうなるか。係員も命がけである。アルミニウム製の柄の場合、その中身が爆弾であれば、乗務員が持っても乗客が持って同じような気がする。ただ、自爆テロの起爆スイッチは犯人が押すようになっているはずなので、乗客の手から離すのは犯罪をくい止める有効な手段となっているのだろう。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(2)
*2 捕虫網など
*3 日本旅行 : 海外旅行 旅準備
*4 Canon Technology ー技術のご紹介ー

041016

 蝶採集の途中*1林の中*2でだれかが変わったカタツムリ*3を見つけた。殻が黄緑色のでんでん虫である。

 アオミオカタニシ*4というらしい。「青身陸田螺」だからタニシの仲間なのだろう。貝殻は半透明で、中身が黄緑色をしているから青く見えるらしい。

 本州では見られないが、石垣島では当たり前にいるようだ。当たり前にいて欲しいのは、セマルハコガメ*5だが、これは全く見つけることができない。一体どこにいるのか。

 この日の内*6に西表島に渡る予定なので、蝶捕り名人*7西表島までの船が出る桟橋*8まで送って頂いた。西表島では、今年の四月に家族で泊まった民宿*9に泊まる。明日はバラス島*10でシュノーケリングである。カメラ用防水ビニール袋*11が大活躍するのである。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(3)
*2 0410140004.jp
*3 0410140005.jpg
*4 Leptopoma nitidum [ アオミオカタニシ 青身陸田螺 ]
*5 セマルハコガメ
*6 今年二回目の石垣島・西表島(2)
*7 昆虫愛ランドin石垣島
*8 石垣島離島桟橋ライブカメラ
*9 石垣島・西表島(4)
*10 バラス島(名勝地)
*11 今年二回目の石垣島・西表島

041017

 石垣島で半日蝶採集*1をした後、西表島に渡った。一晩世話になる民宿*2で、捕まえた蝶の展翅*3作業を見せてもらった。

 捕まえた蝶は半殺し状態で三角紙に入れて*4持ち帰るらしいので、慌てて展翅する必要はない。他の三人が見たことがないと言ったのでその作業風景*5を見せてくれた。

 民宿の泊まり客は我々以外に神奈川の男子高校生の修学旅行の一行が泊まっていた。部屋の窓や扉を全開にして展翅作業をしていたので、彼らが珍しそうに覗き込んでいた。引率の先生に聞いてみると高校は男女共学だが、修学旅行は男女別々の宿になったということだった。半分の確率で女子高校生だらけの宿に宿泊することになっていたと思うと感慨深い。

 夕食の後、腹ごなしに夜の散歩に出掛けた。周りに盛り場など何もないところなので、本当の散歩になった。もしかしたらセマルハコガメ*6がうろついているかも知れない。そんな淡い期待を抱きながら歩いた。

 道端に光る物を見つけた。ホタルの幼虫*7だった。道端にホタルの幼虫が歩いていてしかも光っている。ゲンジボタル*8ヘイケボタル*9から考えると何となく奇異であるが、ホタルの仲間全体から言えば幼虫が水棲なのは少数派らしい*10。知らなかったが、ゲンジボタル*11ヘイケボタル*12も幼虫時代に光るらしい。

 もう少し歩くと沢山の成虫ホタル*13が飛びながら光っているのが見られた。

 更に歩いていくと海辺に出た。波打ち際に、今度はウミボタル*14が光っていた。日本の各地に分布している*15らしいが、見るのは初めてだった。

 少し期待していたセマルハコガメはいなかった。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(4)
*2 民宿マリウド
*3 蝶の数え方
*4 蝶の採集・収集
*5 0410140006.jpg
*6 セマルハコガメ
*7 0410140008.jpg
*8 ゲンジボタル
*9 Yahoo!きっず図鑑 - ずかんカード - 昆虫 ヘイケボタル
*10 ゲンジボタルについて
*11 ゲンジボタル
*12 自然だより19号 特集 ヘイケボタルの幼虫時代
*13 石垣島発 私設かってに観光協会 八重山のホタル
*14 光を出す生物、ウミボタル
*15 『海のはくぶつかん』Vol.23 No.6 p.6 ウミボタルの発光実験

041018

 二日目*1の午前中はバラス島*2でシュノーケリングの予定である。その後は待望の戦争遺跡探索である。待望しているのは筆者だけだ。そして夕方には石垣島に戻る予定である。

 バラス島までは民宿が企画するツアーで行くことになっていた。朝食の後、民宿の主人にそのことを聞くと「波が4mあるから行けるわけがない」と言われた。大きな台風が近づいていたので波が高くなっているらしい。

 予定変更である。浦内川*3の遊覧船に乗ることにした。川の周辺はジャングルになっているらしい。ジャングルを歩いて行くと川の上流の滝まで行けるようだ。遊覧船で途中まで行って*4、そこから歩いて滝まで行く。ジャングルだからもしかしたら途中でセマルハコガメ*5に遭遇できるかも知れない。早速、民宿を後にして船乗り場まで行った。

 滝までの道は整備された遊歩道になっていて全く詰まらなかった。全然ジャングルじゃない。かなり観光地化が進んでいる。これではセマルハコガメに出会える可能性はかなり低い。かなり探してみたが、結局見つけられなかった。

 カメはいなかったが、滝の周辺には甌穴(おうけつ)*6沢山*7あった。甌穴の底には丸い石があるはずだが、観光地化されているので、どの甌穴も丸石は持って行かれてしまっている。それでも探してみると丸石が残っている甌穴があった*8。穴の底にがっちりはまっている感じで取り出せそうもない。だから残っているのだろう。

 それから昼飯を食べに行った。西表島で美味しいのはここ*9だということを四月に家族で来た時に民宿の子供に聞いた。その時ここで食べた*10ら美味かったので、みんなを連れて行った。

 飯の最中に地震が起きた*11結構大きい地震だった*12海に近い*13ので津波が心配だったが、速報で津波の心配はないということだったのでそのまま食事を続けた。居合わせた地元の人によると何十年ぶりかの大きな地震と言うことであった。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(5)
*2 バラス島(名勝地)
*3 ようこそ浦内川へ
*4 琉球旅情 --風景--:軍艦岩
*5 セマルハコガメ
*6 甌穴
*7 0410150032.jpg
*8 0410150029.jpg
*9 美ら島物語 カフェ特集「唐変木」
*10 石垣島・西表島(5)
*11 竹富町西表東祖納*の有感地震検索(震度 ≧ 1)
*12 震度分布図
*13 Travel@nifty:月ヶ浜

041019

 二日目の午後*1遺構探訪*2の予定だったが、時間に余裕があったので、仲間の一人の蝶捕りに付き合うことになった。昼飯を食べた喫茶店の近くの海辺*3に蝶がよく捕れる場所があるらしい。

 彼が蝶捕りをしている間、海辺をぶらぶら歩いていた。すると砂浜の真ん中辺りに朽ち果てたコンクリート製の構造物*4を見つけた。海に向かって二つのコンクリート土台のような物が平行して*5突きだしている。このコンクリート構造物の奥には記念碑*6が建てられていた。「住吉開拓団上陸の地*7」と書いてある。桟橋か何かの土台だろうか。コンクリートの砂利の代わりに珊瑚が使われている*8。かなり物資が不足していた時の構造物*9であることは間違いない。一体、何なのか。

 蝶捕りは大漁だったようだ。彼から蝶の名前を色々教わるのだが、どれが何なのか*10さっぱり覚えられない。「リュウキュウ○○マダラ」とか「タイワン△△マダラ」といった蝶の名前を聞いているうちに、適当にそれらしい単語をつなげて架空の蝶の名前を作っては楽しんでいた。これを自動でやると面白そうなので家に帰ったら自動蝶和名*11生成器を作ろうと思った。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(6)
*2 遺構探訪
*3 Travel@nifty:月ヶ浜
*4 0410150043.jpg
*5 0410150046.jpg
*6 0410150045.jpg
*7 04101500452.jpg
*8 0410150048.jpg
*9 0410150049.jpg
*10 ○ 和名の由来 ○

041020

 二日目の午後*1の後半は本格的な遺構探訪*2に向かった。祖納*3というところに太平洋戦争中に建設された砲台があるという情報は掴んでいる。

 去年の西表島*4では、笹藪の中にある砲台の近くまで行ったのだが、ハブ*5が怖くて見ることができなかった。今回は不退転の決意で臨んだ。長靴は用意しなかったが、長袖、長ズボン、スニーカー及び軍手を用意した。去年は半袖半ズボン及び草履だった。

 砲台の詳しい場所を再確認するため、現場近くで聞き取りを行った。レンタカーを路上駐車した所で丁度老婆に出会ったので、彼女に砲台のことを聞いてみた。すると確かに去年に行き着いた場所に砲台の跡があるということだった。

 藪が鬱蒼としているから中に入るなら鎌を貸してやろうかと言って頂けたので、遠慮せずにお借りした。「終わったらどうすればよろしいでしょう」と尋ねると小屋の中に置いておいてくれということであった。思いがけない人情に触れることができた。この調子でいけば必ず砲台を見つけることができる。そう思えてきた。

 早速、藪の中に入っていった。仲間の一人が道の途中で拾ったコーンバー*6や捕虫網の柄で行く先の笹を叩きながら進んだ。ハブに噛まれないようにするためである。虫好きの仲間は慣れていてずんずん奥に入っていく。ところが砲台が見つからない。そんなはずはない。

 藪の近くで農作業していた男性に聞いてみた。「あぁ、それならこっちだ」といって10mぐらいずれた場所を指した。春先にはタケノコ採りで砲台の近辺に毎年行くらしい。我々が去年目星を付けた場所は間違っていた。

 示された所は更に鬱蒼としていた*7が、道の痕跡がある*8。とは言え、*9で笹を刈りながらでないと入れない。

 刈りながらなのでなかなか進まなかったが、諦めずに奥に入っていくと朽ちかけたコンクリートがちらりと見えた*10。とうとう見つけた。これは砲台ではなく、付随する施設跡だった。砲台は必ずあると思いながらも探すとすぐ近くに砲台跡*11があった。

 直径7〜8mぐらいのすり鉢状の砲台である。高角砲*12を据え付けたのだろう。構造は三浦半島の武山砲台*13に似ているが、武山砲台に比べるとかなり小さい。四角い弾薬庫と中心に円形の砲床*14とが見える。草を刈れば全容が判るのだが、コンクリート製の砲台は如何にもハブの巣になっていそうなので、諦めた。

 砲台跡は空が開けているので蝶が飛来しやすいらしい。日本最大の蝶*15「オオゴマダラ」が捕れた*16

 ここに遺構探訪と蝶捕りとの接点が出現したのであった。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(7)
*2 遺構探訪
*3 マピオン - 「沖縄県八重山郡竹富町字西表」付近地図
*4 石垣島(8) 西表島の砲台跡
*5 ハブの館
*6 コーンバー|ニチホの保安用品・レンタル
*7 100_0059.jpg
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*9 kama.jpg
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*12 大恩寺山砲台
*13 武山砲台(その1)
*14 0410150065.jpg
*15 園内散策:蝶ハウス
*16 100_0064.jpg

041021

 三日目*1石垣島でスキューバダイビング*2をやった。初めてだったので最初は少し怖かった。説明員の女性が優しかったので、恐怖感はすぐになくなり海底の散歩を十分楽しめた。用意しておいた水中撮影用ビニール袋に入れたカメラ*3は海中では全く役に立たなかった。写真撮影をする余裕は元々ないし、ビニール袋では浸水しそうな水深まで潜るので持っていくのは止めとけとみんなに言われた。ただし船の上では使った。

 半日以上ダイビングをやっていた。船で港に戻る途中、猛烈な尿意に襲われた。台風が接近していた*4こともあって船は物凄く揺れていた。備え付けの水洗便所があったが、揺れて便器の中の小便が飛び散ってかかりそうでとても用を足せる状態ではない。一緒にダイビングをした女性が数人いるし、優しい女性説明員もいるので海への立ち小便もままならぬ。かといってそのままちびると船長に怒られそうである。

 近年にない我慢をして、船が港に着いたと同時に駆け込んで用を足した。それにしても同船した女性達は便所を利用した様子がない。聞くところによると船の便所を利用することはないと言う。海中で放尿するらしい。全く思い付かなかった。それぐらい緊張していたと言うことだろう。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(8)
*2 _石垣島ダイビングショップ KAMANTA DIVING CLUB
*3 今年二回目の石垣島・西表島
*4 今年二回目の石垣島・西表島(6)

041022

 四日目*1の朝は電信屋を見に行った。電信屋*2デンシンヤー*3)とは、日清戦争後に鹿児島-台湾間に敷設された海底通信回線*4の中継基地である。1897年に作られた*5。太平洋戦争中は攻撃標的の一つとされたので、残されている建造物には銃弾の跡*6が沢山ある。

 ここは史跡として保存されているので、一昨日の砲台の探索*7とはかなり趣が違うように思われるかも知れない。保存されていると言っても全く観光地化されておらず、場所も分かりづらく*8なっているので、ここを訪ねる行為は殆ど「探索」に近い。

 一通り電信屋を見学した後、虫取りとセマルハコガメ探しに行った。如何にもハコガメがいそうな沢*9まで行って探したがやはり見つからなかった。国指定天然記念物*10になっている理由がこれでよく判った。

 この沢から下ったところ*11遺構を見つけた*12。20cm前後の大きさの揃った石が積積まれて、丸い垣が作ってあった*13一部に切り込み*14が入っている。丸い垣の直径は2m程度。垣の上には木が何本か生えているので、最近作ったものではない。宗教的な構造物なのか軍事目的の石塁なのか。

 飛行機の時刻まで少しあったので、空港近くにある戦争遺跡を探しに行った。飛行機を戦災から守るための防空壕*15である。すり鉢型の砲台*7と違って地上にある建造物なので行けば分かるはずである。近くまで行った*16が付近が背の高い草で覆われていてどこにあるのかさっぱり判らなかった。

 空港で「てびち*17」と「ソーキぶに*18」とを家で食べるために買った。美味しかった。



*1 今年二回目の石垣島・西表島(9)
*2 石垣市観光協会
*3 八重山写真帖ダイジェスト1
*4 0410170110_2.jpg
*5 0410170110_1.jpg
*6 0410170109.jpg
*7 今年二回目の石垣島・西表島(8)
*8 マピオン - 「沖縄県石垣市字崎枝」付近地図
*9 0410170114.jpg
*10 Yahoo!きっず図鑑 - ずかんカード - 爬虫類 セマルハコガメ
*11 マピオン - 「沖縄県石垣市字名蔵」付近地図
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*13 0410170117.jpg
*14 0410170115.jpg
*15 小牧飛行場(その1)
*16 マピオン - 「沖縄県石垣市字真栄里」付近地図
*17 八重山食研 -アシティビチ(豚足の煮込)-
*18 八重山食研 -ソーキぶに(スペアリブの煮込)-

041023

 友人から貰った金木犀*1に今年も花が付かなかった。やはり植えた場所がいけなかったのだろうか。周りの金木犀には花が一杯咲いていたが、先日の台風で完全に落ちてしまったようだ。

 調べてみると花が付かないのは栄養過多か栄養不足*2らしい。この説明をそのまま受け取ると丁度いい量の栄養を与えなければならないので、花を付かせるのは非常に難しそうだが、どこの庭先でも当たり前のように咲いているのを見るとそれ程管理されているとは思えない。やはり日陰が駄目なのかも知れない。

 金木犀は中国原産で雄株と雌株とがあるらしいが*3日本には雄株しかない*4ようだ。初めて知った。雌株は花が少ないので需要がない*5らしい。挿し木で簡単に増えていくので雌雄の株を育てて実を作る必要もないらしい。



*1 金木犀(2)
*2 キンモクセイ
*3 雑学事典目次 キンモクセイ
*4 キンモクセイ編その3
*5 キンモクセイ編その2

041024

 何年も前からパソコンのモニタの色がおかしくなることがあった。コネクタの部分*1に触ると画面が真っ赤になったり真っ青になったりする。コネクタ近くのケーブルの位置を上手く調節して動かないようにしておけば正常な色を映し出す。しょっちゅう据え付け位置などを動かすものではないので、ケーブルの位置を固定する簡単な治具*2を作ってこの状態で数年間使っていた。

 ところが最近ほんのちょっとした振動などで色がおかしくなってしまう。配線はモニタから直接出ている型式なのでケーブルとコネクタとを簡単に交換することができない。古いモニタなのでこれを機会に買い換えを考え出した。現在使っているものは中古品である。知人から格安で譲り受けた。今から6、7年前のことである。

 従って今回も中古品で全く抵抗はないのだが、思うような値段のものがなかなかみつからない。ケーブルを自分で修理することにした。

 ケーブル*3を切断してみるとその中身は何本かの電線で構成されていた。赤、青、緑の少し太めの電線三本と細い電線が5、6本とで構成されている。少し太めの電線は二重構造になっていて芯の線とそれを包むようになっている線とで構成*4される。細い線の中には更にその中が三本の電線で構成されているものもあった。

 これらの線を新しいコネクタの単体*5に直接半田付けする方法もあるが、ピンと線の色とを一々確認しなければならない。最初からコネクタと線とがつながっている物*6を買ってきて、途中から切断して中に入っている線の色とモニターケーブルの中の線の色とを合わせながら半田付けした方が間違いようがないので確実である。ケーブルの途中に継ぎ目ができるので見た目は格好が悪いが、パソコンの裏はケーブルだらけなので何ら気にならない。

 新しく買ってきたコネクタ付きケーブルを切断して被覆を剥いた。赤、青、緑の太めの電線はいいが、他の細い電線の色がモニタのケーブルの色と全く違う色である。しかも三本の電線で構成されている線は入っていない。

 どうしようかと思ったが、まずは赤、青、緑の少し太めの電線三本をつなぎ合わせて、コネクタをパソコンに接続した。画面は表示されない。やはり細い線にも何らかの意味がある。細い線を一本つないではパソコンに接続して画面が表示されるか確かめていった。3本程度つないだところで表示されるようになった。節電機能もちゃんと働く。表示されれば全く問題はないので残りの線はつながなかった。そのまま絶縁テープでぐるぐる巻きにして作業終了である。

 モニタの買い換えのいい機会だと思ったが、あと数年はその必要がなくなりそうだ。少し残念に思えてきた。そういえば同じ様なことが数年前にもあった*7



*1 日本圧着端子製造株式会社
*2 治具
*3 HQCケーブル[VGAケーブル,モニタケーブル]
*4 測定器玉手箱>計測に関する知識>シールド線と同軸ケーブル
*5 ダイトロンテクノロジー株式会社
*6 displayvi01_l.jpg
*7 ガラス管ヒューズ

041025

 漢字の名前が付いた化石は、大抵それがどんな種類の生物かがその名前から想像できる。三葉虫*1ならば「虫」の仲間だろうとか、直角貝*2三角貝*3なら「貝」、鱗木*4なら「木」だろうというところまで判る。

 筆石(ふでいし)という名の化石がある。その名前からはどんな生き物の化石なのか想像しにくい。子供の頃見た図鑑には大抵くらげのような形の想像図*5が載っていた。「筆石」という熟語からは「くらげ」は想像できない。どうしてくらげが「筆石*3」という名前になったのだろうか。

 その語源は足に見える部分が羽根ペンに似ている*6から、という説明があった。化石の姿が羽根ペン*7に似ているからというのは何となく変である。羽根ペンは鳥の羽根そのものだから「羽根石」なら判るが、羽根ペンの羽根を飛ばして「筆石」というのはおかしい。

 筆石*8は英語で「graptolite*9」と言う。graptoliteの語源は「grapto(書いた跡のある)*10+lite(石)*11」で、発掘された頁岩*12に残っていた姿が石板に何か書いた状態と似ていたことが由来らしい。化石として残った生物の痕跡部分を指しているのではなく、発掘された状態を指していることになる。

 日本語の「筆石」は「graptolite」の誤訳ではないだろうか。graptoを「書くもの」と解して「筆」としたのかもしれない。



*1 博物館Q&A:三葉虫Q&A
*2 有限会社西日本地研 アンモナイトと直角貝の群集プレート
*3 化石
*4 デボン紀鱗木化石
*5 Graptolite Ecology
*6 筆石
*7 The writing [implement] of Jane Austen - the quill pen
*8 Graptolite Home
*9 graptolite. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*10 graphic. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*11 -lite. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*12 瑞浪市の化石

041026

 「つくばエキスポセンター*1」に行って来た。平日だったので見学者は殆どいなかった。

 売店*2にいた初老の男性の話しによると、つくば科学博*3の時に予想外に儲かってしまったため、その金を何に使うかと協議した結果出来た施設*4ということであった。万博はトントンか赤字でないと駄目らしい。売店の男性は、その点に於いて今度の名古屋の万博*5は全く問題ないだろうといっていた。ここのプラネタリウム*6は世界最大級で素晴らしいので是非見ていってくれと言われたが、時間がなかったので入り口だけ覗いて施設を後にした。

 施設の展示物は詰まらない物ばかりだったが、売店には面白い物があったので嬉しくなって色々買ってきた。

 「ラジオメータ*7」「永久ゴマ*8」「地球ゴマ*9」「ラトルバック*10」「乾燥たこ焼き」「乾燥アイスクリーム」と大量に買い込んだ。乾燥たこ焼きと乾燥アイスクリームとは宇宙食*11ということだった。乾燥アイスクリームはカサカサとして全く冷たくないのだが、口に入れると確かにバニラ*12アイスの味がする。乾燥たこ焼きは不味かった。たこ焼きが好きな子供達も殆ど食べなかった。



*1 つくばエキスポセンター
*2 サイエンスミュージアムショップ
*3 エキスポセンターについて
*4 財団法人 つくば万博記念財団
*5 ホームページ | EXPO 2005 AICHI,JAPAN
*6 プラネタリウムの御案内
*7 放電管
*8 永久ゴマ
*9 地球ゴマ ☆オモチャのとらやWeb通販☆]
*10 3D object collection  ラトルバック (Rattleback)
*11 Q10 宇宙食にはどのようなメニューがあるのですか
*12 バニラ

041027

 つくばからの帰り*1東京駅構内にある科学玩具の店*2へ立ち寄った。つくばで「科学の勢い」がついていたので、この店*3でも買ってしまった。

 買ったのは「水飲み鳥*4」である。幼少の頃、祖父の家にこの水飲み鳥があった。飽きずに見ていたためか、持ち帰ってもよいことになった。家に帰って見てみると他の荷物に押しつぶされてガラス製の水飲み鳥は壊れてしまっていた。それ以来、これを所有したことがなかった。

 体の液が青色のものを買った。大抵は液の色は赤と決まっているが、あまり見かけない青を買った。早速水を飲ませてみたが、動きが鈍い。どうも部屋の温度が低すぎる*5ようである。そういえば買った店の水飲み鳥は白熱球で照らされていた。よく見えるようにそうしているのかと思って見ていたが、鳥を電球で温めていた*6ことに気付いた。



*1 科学玩具
*2 ザ・スタディルーム(東京駅名店街)
*3 教育雑貨店「THE STUDY ROOM」
*4 Google 検索: 水飲み鳥
*5 TV: Carnot engine movie
*6 水飲み鳥の運動

041028

 先日買ったラジオメータ*1白熱電球の照明*2の真下に置くと良く回る。蛍光灯の下ではあまり回らない。

 ラジオメータ*3の羽根を回転させる力は、ガラスの中の気体分子が羽根に衝突することに依る。光をあてるとまずラジオメータの中の羽根が温められる。羽根の裏表は白黒に塗り分けられているので、暖まり方が違う。黒い方が温度が上がりやすく、白い方は上がりにくい。ガラスの中の気体分子は激しく動き回っている。気体分子が羽根に当たると羽根は力を受けるが、一定時間に当たる数は裏も表も全く同じなので通常は力が釣り合って羽根は動かない。

 ところが羽根の裏表に温度の差ができると温度の高い方にぶつかった気体分子は、温度が低い方にぶつかった時よりも勢いよく跳ね返る。ぶつかった時に気体分子が熱のエネルギーを受け取るからである。温度が高ければ高いほど勢いが強くなる。気体分子が勢いよく跳ね返れば、それによって羽根は強く押される。黒い面と白い面とで温度が違うので力の偏りができて羽根が回転し出す。回転方向は黒い面が押される方向になる*4

 気体分子は羽根からエネルギーを奪うので、羽根の温度は少し下がる。そのはずである。気体分子が沢山あり過ぎると羽根の裏表の温度ができにくくなるのだろうか。それに気体の粘性によっても回りにくそう*5である。ガラスの中の空気の圧力は千分の一から一万分の一気圧*6になっているらしい。あまりにも圧力が低すぎると今度は羽を押す気体分子の数が減るのでまた回りにくい。回転羽根が良く回るのに丁度いい圧力*7というのがあるらしい。かつては「光の圧力」で回ると考えられた*8

 金属に光をあてると電子が飛び出してくる。これを光電効果*9という。羽根を軽い金属で作り、片面は電子が飛びでないように何か塗料などを塗っておけば回り出すような気がする。この時、ガラス管の中の気圧は低ければ低いほどいいはずである。



*1 科学玩具
*2 バイオライト
*3 Radiometer ラジオメーター f-planning, Inc.
*4 Radiometer Lichtmühle Light Mill 22.50 CHF inkl. MWST, Lieferfrist 4, 2 20040716_111718.avi
*5 Howstuffworks "How does a Crookes' radiometer work?"
*6 Crooks Radiometer and Otheoscope
*7 The Radiometer
*8 How does a light-mill work?
*9 Photo-electron (Japanese)

041029

 ラジオメータ*1の羽根の回転速度は何で決まるか。羽根が回るのは、ガラスの中の中の気体分子が羽根にぶつかってこれが勢いよく跳ね返る時の反動による。跳ね返る勢いは羽根の表面の温度によって決まる*2

 羽根の表面の温度が高いということは、羽根の表面を構成する原子や分子が激しく振動していることである*3。振動していればそこにぶつかった気体分子は強く跳ね返される。温度が高ければ大きく振動しているので、跳ね返る勢いも大きくなる。

 気体分子は羽根の裏表で跳ね返るので、跳ね返る勢いの差が大きければ羽根はよく回る。跳ね返る勢いがの差が大きいと言うことは、裏表の温度差が大きいということに他ならない。

 羽根の温度は光の照射によって上昇する。色が黒ければ光をよく吸収するので温度が上がりやすい。白ければ光を反射するのでなかなか温度が上がらない。羽根は裏表が白黒に塗り分けてあるので、これによって裏表で温度の差が生じる。

 真空中の物体の表面温度は、その表面で出入りするエネルギーの量で決まる。エネルギーは光として出入りしている。温度の低い物体は遠赤外線を放射し、高い物は白い光を出す*4。これは全ての物質で共通なので、特殊な物質だけが遠赤外線を出すわけではない*5。人体も路傍の石もすべてその温度分の光を出している。他の物体から光を受けてエネルギーを受け取ればそれに見合った分だけ自分の温度が上がる。何もしなければ光を出す一方なのでどんどん温度が下がっていく。

 本当に周りに空気も光も何もなければ温度は自然にどんどん下がっていって氷点下273℃、絶対零度*6になるはずである。地上では空気や太陽の光が溢れているので、物質はそれらからエネルギーを常に受け取り温度が室温に落ち着く。

 温度が一定になっている状態から新たにエネルギーを受け取ればその物質の温度は上昇する。受け取るエネルギー量が同じならば温度の上昇も同じになるだろうか。その物質の元々の温度によって温度の上がり方は大きく違うだろう。

 物質から光として放射されるエネルギーの量はその表面の温度の四乗に比例する*7。ここで言う温度とは絶対温度*8のことで、周りに何もない状態で温度が下がりきった時を零度とする温度である。10度の時と100度の時とでは放出しているエネルギーは一万倍も違う。与えるエネルギーの量が、例えば10度の千倍程度だったらどうか。10度の時は大きく温度が上昇するが、100度の方はエネルギーを受け取るので少しは上昇するが焼け石*9に種火である。つまり受け取るエネルギーが同じならば、もともとの温度が低い方が上昇しやすいことになる。

 羽根の回転速度は表裏の温度差で決まる。ラジオメータに照射される光の強さが一定ならば羽根の元々の温度が低ければ低いほど温度が上昇しやすい。ということは裏表で温度の差が大きくなりやすい。ラジオメータを冷やせば羽根がよく回ることになる。

 やってみた。冷凍庫の中に入れて暫くした後、取り出して光をあてた。室温の時よりも勢いよく回る。周りのガラスが霜で白濁しているにも拘わらずよく回っている。予想通りだった。気体分子の衝突で羽根が回転している証左である。

 放電管の中で回転する羽根車の実験*10というのがある。電子の流れによって羽根車が動く思われていたが、実はラジオメータと同じで電子の衝突で羽根が温められることによって回転するらしい。これを実証するには上に書いたように放電管*11を冷やしてみればいいだろう。電子の流れが直接羽根を回転させるのであれば放電管の温度は関係ない。ラジオメータと同じならば羽根車は速く動くことになる。



*1 ラジオメータ
*2 3-1-3 気体分子の熱運動 ◆気体分子の運動エネルギーと絶対温度
*3 ?を!に...>解説集>>熱と温度
*4 Kiyoshi Shiraishi:黒体輻射
*5 トルマリンとは?
*6 絶対温度について
*7 HORIBA : 放射温度計プラザ
*8 華氏
*9 岐阜県下呂市周辺 - 生活地図サイト MapFan Web
*10 放電管
*11 s_crooke.gif

041030

 先日買った「永久ゴマ*1」の台をよく見てみると突起が二つ*2ある。永久ゴマの台の中にコイルが入っていて、これで磁石が埋め込まれたコマを回している*3。コイルに電流を流す電池がなくなればコマは止まるので「永久」というの嘘である。

 一つは中央の丸い突起。あと一つは線状になった長細い突起である。突起の高さは中央の丸い突起の方が高い。長細い突起は高さが0.3mm程度しかない。

 中央の突起はすり鉢状になっている台の中央*4にコマが居座らないようにするためである。コマが真ん中にくると内蔵された電磁コイルでコマを加速するこよができなくなる*5。そうなると回り続けることができない。

 細長い突起は何のためか。回転するコマの動きを見ていると、中央で円を描くように回っている。軸が細長い突起に当たると中央の突起の方に導かれる。円を描く一回転毎に中央に導かれるのでコマがいつもむらなく加速されることになる。

 コマはいつも勢いよく回っているのでプラスチック製の軸はどんどんすり減る。すり減っても遊べるように予備のコマがもう一つ入っている。



*1 科学玩具
*2 top_secret.html
*3 〜永久ゴマのヒミツ〜
*4 US03783550__.tif Page 1
*5 永久ゴマ

041031

 「地球ゴマ*1」を久しぶりに買った。子供達に回してみせると面白がったが、すぐに飽きてしまったようだ。昔はこの単純なコマ*2でも暫くの間は楽しめたが、最近はもっと面白い玩具が身の回りに溢れてしまったのですぐ見向きもされなくなってしまう。遊び方はこのサイト*3で詳しく説明されている。

 この地球ゴマが製造され始めたのは大正十年、1921年頃かららしい。名古屋のタイガー商会*4が作っている。今年で八十三年の歴史があることになる。筆者が幼少の頃は模造品*5をよく見かけたが、最近は地久ゴマそのものが殆ど売れていないので模造品は姿を消してしまったと思われる。

 地球ゴマという名前は、地球が太陽に対して一定の傾きを持ったまま自転したり公転したりしているのをこのコマを使って説明できる*6ところから付けられたようだ。



*1 科学玩具
*2  ̄torito_ 地球ゴマ
*3 地球ゴマ
*4 60年代通信
*5 第12回「ニセモノのおもちゃ」の巻
*6 雑・玩具新聞5



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