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0111雑記草
011102「TRON*1」の語源は何か。
コンピュータ用の言語である「BASIC*2」で「TRON*3」という命令がある。TRaceONの略でプログラム実行中に記述されているプログラムの行番号を表示する。これを解除する命令はTROFFである。
映画の題の「TRON」はこのBASICの命令からではないか、という説*4もあるが、どうも映画の作者*5によると電子を意味するelectronを短くした*6だけらしい。
英語で「tron」はどういう意味があるのだろうか。真空管や原子よりも小さい粒子*7を扱う為の装置を表すギリシャ語が語源の接尾辞*8でもある。ブラウン管のTorinitron*9の「-tron」は真空管を表している。
ところが「electron」は「elec + tron」ではなく「electr + on*10」である。「-on*11」は粒子を表す*12。
語源はelectr + onであるが、音節の切れ目はelec・tronとなっている。接尾辞の「-tron」と「TRON」は別々に出来上がった言葉ということになる。
*1 TRON
*2 Insider's Computer Dictionary [BASIC言語]
*3 Future BASIC Instruction
*4 TRONを見直す(その1)
*5 Steven Lisberger
*6 Yahoo! Groups : Tron Messages :Message 1615 of 3239
*7 Subatomic Particles
*8 -tron. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000
*9
*10 electron. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000
*11 -on 1. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000
*12 子の意味
011103イシガメの皮膚病*1は完治した。毎日の日光浴と水換えの結果だと思われる。亀を手にとって手足をよく見ると皮膚病が治る前は藻が沢山付着していた。日光浴が十分出来なかったため、この藻が繁茂して更に皮膚病が進行したと考えられる。
家に来た当時は日光浴をさせれば藻が乾いて自然に剥がれ落ちていくだろうと思っていたが、部分的になかなか取れない所があった。特に爪の付け根に付着している藻は取れなかった。これらを爪楊枝で丹念に取り除いてやった。取ろうとすると亀が手足を引っ込めるのでなかなか取れなかったが、手足を指でつまみ楊枝で擦ってやると面白いように取れた。取れた藻の塊を見ると何やら自分や子供の大きな耳垢*2が取れた時のように嬉しかった。
このような処置を繰り返しイシガメ本来の皮膚の色*3に戻った。しかし相変わらず鼻の穴があいてこない。どう見ても完全に皮膚に覆われている。これは医者に診てもらわないとだめなのかも知れない。
*1 イシガメが溺れた
*2 究極の耳掻き
*3 マルヤマズーガイド-爬虫類館-イシガメ
011104娘が友達からディズニーシー*1のお土産を貰った。缶に入ったチョコレート菓子であった。製造者はユーハイム*2の愛知県安城市にある中央工場*3と書いてある。安城市といえば筆者の家から少し離れた所である。因みに愛知県安城市は30年程前は「日本のデンマーク*4」といわれ、社会の教科書でも紹介されていた。
自分の家の近くで製造されたお土産が千葉県で売られ、それがまた地元に戻ってくる。土産というのはその「土」地の「産」物だから、これは「お土産」ではなく旅行記念品といった方がいいかも知れない。どう考えても千葉の「土産」ではなく安城の「土産」である。
観光地にはどうしてもこういった「土産」ではないお土産が沢山ある。今回娘が貰った「お土産」では販売者はオリエンタルランド*5、製造者はユーハイムと明記してあるが、スキー場などで見かけるお土産には販売者のみしか記されていない。もしかしたら最近は製造者まで書くようになったかも知れないが、以前は販売者のみであった。販売者はその観光地の業者なので住所を一見するとその土地特有の産物と勘違いしてしまうが、作っているのは全然違う場所であることが殆どである。その土地に製造工場がある場合は製造者も明記してある。昔の笑い話でハワイのお土産を貰ったら裏に「Made in Japan」と書いてあった、というのがあったが、それが国内で日常的に起こっている訳である。
ディズニーシーの場合はどう考えればいいか。遊園地とそれがある土地との関連性は全くないので「お土産」をどこで作ろうが関係ない。しかし旅行先のお土産が家のすぐ近くで作っているとなると何となく変な気持ちになる。
*1 Tokyo DisneySea Official Home Page
*2 ユーハイム
*3 Juchheim's
*4 denpark report
*5 OLC GROUP
011105スウェーデンリレーという競技がある。陸上競技の一つで100m、200m、300m、400mというように走行距離が混合しているリレー競技のことで、メドレーリレーとも言う。スウェーデンリレーの語源*1はスウェーデンが発祥だかららしい。リレー自体は1883年に米国のカリフォルニア大バークレイ校で最初に行われた*2らしい。スウェーデンリレーはスウェーデンで1910年頃に発明*3されたようだ。
リレーによく似た陸上競技で駅伝*4がある。区間距離はそれぞれ同じではないので道路を使った混合リレーと言えないこともない。
高校の頃、体育大会でこのスウェーデンリレーがあった。確か50m、100m、150m、200mだった様な気がする。この頃、特に距離を決めずに500mをチームが独自に自由に分割して走った方が面白いのではないか、と学友とよく話していた。つまり50m、50m、50m、350mというチームもあれば、50m、150m、150m、150mのチームもあって、これらのチームが混在して競技するのである。
更にこの考えを進めて何分割してもよいという決まりにするともっと面白くなるかも知れない。500mを十人で走ろうが、一人で走ろうが自由で決められるのである。バトンを渡す時の減速等を考えると必ずしも多人数がいいとも限らないだろう。
駅伝も起源からすれば伝令が目的なので、区間数と区間距離とを予め決めずに如何に目的地まで速く到達するかを競う「自由駅伝」があったら面白そうな気がする。因みに「自由駅伝*5」は筆者の造語である。
*1 素朴な疑問 QA046
*2 Yahoo! Sports: Track and Field - After earning a diamond in Sweden, Dragila wants gold in Canada
*3 [t-and-f: Swedish Relay
*4 [質問箱]駅伝の起源は スタートは大正6年、体協役員が「命名者」
*5 Google 検索: 自由駅伝
011106赤ん坊*1の面倒を見ていてふと「赤ん坊」とは面白い表現だな、と思えてきた。見た目が赤いから赤ん坊、赤子なのだけど「人」を色で表すのは「赤ん坊」ぐらいかも知れない。青坊主*2や茶坊主*3というのがあるが、青坊主は一時的な状態だし、茶坊主は色ではない。
嬰児(みどりご)という言い方もある。新芽のような子供という意味らしく赤ん坊の色を言っている訳ではない。筆者が生まれた時のことを母親に聞いたことがあるが、その時の体の色は何やら薄い黄緑色をしていたらしい。もしかしたらこういう色の子供を「みどりご」といっていたのかも知れない。
やや子という言い方もある。「ややこしい」はこの「やや子」から出来た言葉*4らしい。この「やや子」の語源は何か。赤ん坊の声からではないだろうか。三ヶ月を経過したうちの赤ん坊は最近よくしゃべる。しゃべるといっても「あうー」「ぶー」といった具合にのどを鳴らすような音を出すだけであるが、聞きようによっては「やぁやぁ」とも聞こえる。これが「やや子」の語源ではないだろうか。因みに筆者の住んでいる地域では「おっこん、おっこん」としゃべると表現するが、赤ん坊のことを「おっこん」とは言わない。
英語ではbaby*5と言う。この語源は赤ん坊の声が「バブー」と聞こえたからだろう。ヨーロッパ語以外の他の言語はどうなのだろう。声からだろうか色からだろうか。
*1 新しい家族
*2 便利ツール[国語辞典]:青坊主
*3 便利ツール[国語辞典]:茶坊主
*4 使える京言葉 〜ややこしい〜
*5 baby. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000
011107何も考えずに雑音の中にいると、聞き覚えのある旋律や声などがその雑音の中から聞こえてくる経験はないだろうか。雑踏のようによく聞いてみると人の話し声や自動車の音が聞こえてくるというものではなく、様々な機械が動作している工場の中での雑音とか、テレビジョン受像器が放送局の電波を受信していない状態での「ザー」といったような雑音等での経験である。
低音から高音まで、そしてそれらの大きさが物理的に全て同じである色々な音が完全に混ざり合った状態を白色(はくしょく)雑音*1という。この白色雑音というのはホワイトノイズwhite noiseの直訳だろう。「音」なのに「色」というのは何か変であるが、様々な色の光を合成すると白色光になることからこの名前が付いた。pink noise*2という言葉もある。含まれる音のうち、高い音になればなる程その音の大きさが小さくなるような雑音のことをいう。低い音を光の波長の長い「赤」色になぞらえて*3赤色が強い白色雑音ということでピンクノイズという。日本語で桃色(とうしょく)雑音*4と言うらしい。
雑踏の中でもある程度会話が可能なのは耳が雑音と音声とを聞き分けることが出来ているから、と言う表現がなされるが、実際は耳が聞き分けているのではなく、脳が聞き分けている。耳は耳の穴から進入してきた空気の振動を鼓膜によって聴細胞に伝える*5だけで、それを脳が音として知覚する。
脳が「音」と判断すれば、音と知覚される物は物理的な音である空気の振動でなくてもよい。つまり空耳*6などは物理的な音ではないがれっきとした「音」になる。
雑音の中でちゃんとした音が聞こえてくるというのはどういうことであろうか。雑音には様々な音が含まれている。それらが全て耳の穴を通って鼓膜から聴細胞に伝えられる。脳は聴細胞から来た信号を「音」として組み立てる。脳はそれまで学習したことや経験に基づいてその「音」がどういう意味かを理解する。従って雑音の中から適当に音を拾って意味のある「音」に脳の中で再構築するので、雑音の中であるはずのない旋律や声が聞こえてくるのであろう。
曲の所々に無音の部分を設けるとそのままでは途切れて曲が聞こえるが、無音の部分に白色雑音を挿入しておくと曲がつながって聞こえるようになる、とある本に書いてあった。この現象は初めて聞く曲でも起こるという。これは時間的に前後になっている音を脳が聞いて、脳の中で連続した曲を再構築している証拠だという。
そうだとすると無音の場合でも再構築が行われるはずである。やはり雑音から脳が音を拾っているのだろう。
*1 A6:白色雑音
*2 epanorama.net/Noise types
*3 ホワイトノイズとピンクノイズ
*4 ■桃色雑音(とうしょくざつおん)(ピンクノイズ)pink noise(B 0153)
*5 THE BEAUTY of HUMAN BODY -ear- : by Chiyokura lab.
*6 空耳アワー研究所
01110810年位前にドイツに旅行しに行った時、帰りの飛行機乗り込む際に珍しい体験をした。これは日常茶飯事なのか本当に珍しかったのかそれ以来ドイツに行ってないので判らない。
搭乗予定の乗客の荷物が全て飛行機の周りに並べられ乗客は自分の荷物をそこから探し出し、係員に自分のはこれだと指差してからタラップを上がっていった。自分たちも前の乗客と同じように荷物を差示し飛行機に乗り込んだ。
飛行機のジェットエンジンが間近に見えたのでいい機会だと思いタラップを上がる前にエンジンをシゲシゲと眺めていた。そうしたら二つの「R」が重なったロールスロイスのマーク*1が貼ってあったのを見つけた。見た目では縦が10cm程度しかなかったような気がする。エンジンの大きさに比べてマークが物凄く控えめなのが印象に残った。
ロールスロイスは自動車メーカ*2と思っていたが、航空機のエンジンも作っていることをその時初めて知った。調べてみると色んな乗り物のエンジンをロールスロイス*3は作っている。
ロールスロイスの自動車に乗ることは一生ないかも知れないが、ロールスロイス製のエンジンを搭載した飛行機には何度でも乗ることが出来る。だからどうしたと言う訳ではないが、ロールスロイスのエンジンというだけで何となく贅沢な気分に浸れる。
全然関係ないが、「Diva*4」というフランスの映画があった。主人公がフランス語の発音で「Rolls-Royce」と言う場面があるが、どう聞いても「ホルスホイス」にしか聞こえなかったのを思い出した。
*1 http://www.rolls-royce.com/images/rolls-royce.gif
*2 RR Home Page
*3 Rolls-Royce - Trusted to deliver excellence
*4 Diva, Jean-Jacques Beineix, 1981, France [100 Films pour l'an 2000]
011109アニメの「一休さん*1」に算盤が登場する。桔梗屋さん*2が何やら一所懸命に算盤をはじく場面*3が出てくる。
一休さん*4が少年の頃はまだ算盤は日本に伝来していない*5ようなので桔梗屋さんが一休さんの前で算盤をはじくことはなかった。
それにしても簡単な構造で様々な計算が出来る算盤は凄い発明品である。ただ機械式*6や電子式の計算機の様に完全に自動的に計算してくれる訳ではなく、少しは頭で考えなくてはならないが、慣れてくれば反射的に計算できるようになる。算盤上の数の表記法は二進法と五進法の組み合わせで、現代のコンピュータや電卓の内部での二進数と基本的に同じである。計算を自動的にやるか、反射的に指で弾いて行うかが違う。
内部では「0」「1」しか表記できない電卓で四則演算以外に平方根や対数が計算できる。二進法と五進法を組み合わせた算盤ではどうか。出来るようだ。平方根を求めることが出来る*7。立方根も出来る*8。
算盤は筆算の代わりに玉で数を置いて計算する方法なので対数*9だろうが、考えてみれば計算出来ても不思議ではない。
*1 蜷川新右衛門の一休さん研究所
*2 ・桔梗屋利兵エ(ききょうやりへい)について
*3 一休さん
*4 一休和尚像(いっきゅうおしょうぞう)
*5 播州そろばんの歴史
*6 The Pascal Calculator
*7 珠算開平法2
*8 珠算開立法1
*9 Zenju OTSUKI's Infomation from Japan.
011110円周率*1の近似値として色々あるが、見た目が最も綺麗なのは355/113であろう。これは 3.141592920353982…だからπの真値3.14159265358979…と比較すると小数点以下6桁まであっている。
一体誰がこんな良い近似値を見つけたのだろうか。中国の祖沖之*2らしい。どうも怪しいという説*3もあるらしいが、とにかく古くから知られている分数であるようだ。
この分数を覚えるいい方法をどこかのページで見かけたのだが、どうも思い出せない。検索サイトのGoogle*3で「355/113 覚え方」を手がかりとして検索したらそのもののページ*4が見つかった。分母から「1、1、3、3、5、5」と覚える、とある。この分数を見ていてこの覚え方を思い出そうとしたが、なかなか気付くことができなかった。分母分子に 「3」「1」「5」が含まれているので「3.1415」との類似性に気を取られてしまった。更に「5-1=4」なので、ますます先の覚え方が思い出せなかった。
Googleで検索していたら面白いことに気付いた。最近、Googleの検索画面が少し改良された。間違った綴りなどを検索語句に入力すると「予想される検索キーワード」として正しい語句を表示し、再検索を促してくれるのである。例えば「caliculator」という語句で検索*5すると
予想される検索キーワード: calculator
と先頭に表示される。calculatorの文字をクリックすれば正しい綴りでの再検索が出来る。最初から「caliculator」のつもりで検索したいのであったならば、その結果は下に既に表示されている。
「355/113」を入力*6すると
予想される検索キーワード: 3.141592920354
と出てくる。何故355/113が円周率の近似値と言うことが判るのだろう、と一瞬思ったが、単に計算しているだけであった。「1+1」を入れて検索すると「2」と表示*7される。何のための機能かよく判らないが、何となく便利なような気がしないでもない。
*1 πの彼方
*2 祖沖之(そ・ちゅうし)
*3 円周率πの歴史年表
*4 Google
*5 TIPS
*6 Google 検索: caliculator
*7 Google 検索: 355/113
011111インターネットは知の宝庫であるが、日本語のサイトはまだまだ内容が薄い。雑記草では記事中に出てくる色々な単語に対して詳しい説明をリンク先のページに任せているが、適切な解説をしている日本語ページがなくて、仕方なく英語などで書かれたページをリンクする場合が結構ある。
例えば「エバルト球*1」という単語にリンクを設定しようとして検索*2すると25件しか出てこない。
一方「Ewald sphere」で検索*3すれば2280件も出てくる。「Ewald sphere」を検索語句として日本語ページに限定して検索*4すると、とたんに減少して12件しかない。
これではいくら何でも貧弱すぎる。インターネット上には日本語で発信されるサイトが爆発的に増えているだろうが、知的好奇心を十分満たしてくれるようなページはなかなか増えてくれないようである。知的情報だけがインターネットの本当の中身*5という訳ではないが、これが極端に少ない状態というのも情けない。
*1 間違えやすい言葉
*2 Google 検索: エバルト球
*3 Google 検索: Ewald sphere
*4 Google 検索: Ewald sphere
*5 ネット上のわいせつ物陳列罪成立 最高裁が判断
011112とうとう近所でチャンジャ*1を売っている所を見つけた。在日韓国人の方が作っているらしい。チャンジャは近所のスーパーマーケットなどで時々売っていたりしていたが、それらと比べる断然違う。こちらの方が滅法うまい。
スーパーマーケットで売られている物を美味いと思っていたのが、ちょっと恥ずかしくなってくらいである。今までは辛みばかりが目立っていたり、甘味があり過ぎたりで不味くはないが味の均衡が少し悪かった。今回、見つけたのはうま味が出ていて非常によい。味の素*2が入っている訳ではないと思う。そう思いたい。
*1 ボツリヌス菌培養装置
*2 あしたのもと AJINOMOTO
011113ムカデの遠い親戚*3らしいが、毒はなく特に人間の生活において悪さをする訳ではないが、見た目が気色悪いので害虫扱い*4になっている。
そこではこんな話が載っている。
夏秋は諸々の虫が多い。ゲジゲジは家の中を徘徊して毒がありそうだが、実際にはこれと言った毒はない。しかしこのゲジゲジが一旦、真鍮に触れると毒が途端に増強されてしまう。ある人が真鍮製の煙管を自分の側に置いていたら、その上をゲジゲジが這っていった。ところがその人はゲジゲジを払い除けて、自若*5としてその煙管で煙草を吸い出した。そうしたら血を吐いてしまった。気を付けるべきである。
ゲジゲジと真鍮との関係は一体何であろう。真鍮*6は銅と亜鉛の合金で加工性がよくて美しいので色々な物に使われている。その真鍮に無毒のゲジゲジが触ると毒虫に変化するとはどういう発想なのだろうか。
上の話でゲジゲジの毒によって血を吐いたというのは作り話であろう。昔から人々にとってゲジゲジは気持ち悪い虫である。気持ち悪いだけで毒がないのは何とも収まりが悪かったのだろうか。何とかしてゲジゲジに毒を持たせたい。そういった気持ちから真鍮に触ると毒を持つ、ということになったのか。
それにしても何故真鍮か。鉄にすると家のそこら中にあるので、ゲジゲジはすぐ毒を持ってしまうことになる。その割にはその毒に当たる人は滅多にいない。本当は毒などないのだから当たる人はいないので、噂の信憑性が薄れてしまう。金や銀だと家の中には滅多にないのでゲジゲジは毒虫になかなか成ってくれない。真鍮ならばほどほどにある。家の誰かが原因不明の病気に罹った時、そういえばゲジゲジが真鍮に触っていたとなれば、どちらも頻繁に起こることではないので因果関係はなくともそれらは結びつけられやすい。毒虫になるきっかけが真鍮なのはほどほどに家の中にあると言う点であろう。
ゲジゲジに体を這われたり舐められると禿げる、という俗信があったらしい。恐らくこれはゲジゲジの足が繁茂した状態と禿げ*7の対極がその起源であろう。
*1 鼻血をとめる妙法
*2 ゲジ(別名ゲジゲジ) 人体に無害 不快害虫(形状)
*3 オオゲジ
*4 ムカデの駆除
*5 便利ツール[国語辞典]:自若
*6 銅合金のミニ知識
*7 ハゲ
011114時計の用語でよく似た言葉がある。クロノメーターchronometerとクロノグラフchronographである。厳密にいうとクロノメーターには二つの意味がある。一つは腕時計や懐中時計のうち非常に正確に時刻を表示することが出来るもの、あと一つは船舶用の時計*1である。どちらもそれぞれにある機関*2が一つ一つ精度を測定し*3それを認定して初めてクロノメーターとなる。クロノグラフは普通の時計の機能に加えて経過時間が測定できるものをいう。これは特に認定機関はない。
国産の時計4やドイツの時計*5にはクロノメーターはない。クロノメーターの認定はスイスの時計*6にしかなされないからである。日本製の時計がいくら正確でも文字盤に「chronometer」という文字を書くことが出来ない。一方、「chronograph」は認定云々は関係ないのでいくらでも書き込める。クロノグラフは大抵は小さな針が沢山付いているので見ればそれと判る。それをわざわざ「chronograph」と書き込むのはもしかしたら「chronometer」と誤解されるのを期待しているのかもしれない。クロノグラフ機能を持つ時計で「chronometer」*7の認定を受けているものは沢山あるが、わざわざ「chronometer」と「chronograph」とを併記することはない。「chronometer」は見た目では判らない*8が、「chronograph」は見れば判るからである。
「chronometer」と「chronograph」とにはどちらも「chrono-」という言葉が入っている。この「chrono-」にはどんな意味があるのだろうか。これはギリシャ語の「時」を表す「chronos」からきている。ギリシャ神話でクロノスCronus*9というのが登場するが、chronosとは関係がない*10。これらが混同されてCronusが「時の神」*11とされることがあるらしい。
「時の神」とは一体何をする神様なのであろう。時間の進行を司る神なのだろうか。世界中の言語には必ず「朝昼晩」という言葉があるくらいだから「時刻」という概念は太古の昔からあったに違いない。しかし時刻は太陽や月の進行に支配されていて変えようのない事、絶対的な事であると普通は思うだろう。それを操っている者がいるという発想は昔の人に出来たのだろうか。
恐らく「時間の進行」という概念は機械時計が発明されてからできた概念だろう。時計を止めたり進めたりすることが出来ることから「時間を止める」というような発想が生まれてきたに違いない。そうなるとギリシャ神話*12に比べると「時の神」はかなり新しい神様*13ということになる。
*1 "POLJOT" Marine Chronometer
*2 Chronometre Certificate
*3 スイス時計協会(FH) 東京
*4 SEIKO MX
*5 Sinn Spezialuhren zu Frankfurt am Main
*6 スイス時計協会(FH)東京 <スイスメイド>
*7 Breitling - Instruments for professionals
*8 Omega Collection - De Ville ref. 4131.30.00
*9 DE MYTHE VAN KRETA
*10 AQ : The Lemures Files
*11 ギリシア-Greece
*12 ◆◇ギリシア神話にゅーもんトップ◇◆
*13 ギリシャ神話解説 クロノス
011115民間の伝承薬というのは現代の科学的な手法によって作られた物ではなく、自然淘汰的に出来上がった薬である。体の調子が悪くなったら薬で治したいという思いは昔からある。様々な食物の中からある草の煮汁が何かの病気に効くということが偶然に判って、それが他の多くの人にも効くという噂が広がればそれが「薬」となっていくのだろう。更に発展して何かと何かを混ぜ合わせればよく効くことを見つけ出し、独占的に治療を施す人も出てくる。その薬が良く効けば製法が語り継がれていくだろうし、あまり効かなければ消滅していくだろう。
養命酒*1や龍角散*2などは元々は民間伝承薬であったが秘伝の配合がよく効くので商売になった例である。
腹痛の薬で全国的に有名なのは正露丸*3だろうか。名古屋近辺では百草丸という腹痛薬も有名である。民間伝承薬は特許制度がない時代に出来上がったものなので、よく似た名前、成分の薬がよくある。百草丸にも二種類ある。長野県製薬の御岳百草丸*4と日野製薬の御嶽山日野百草丸*5である。どちらも瓶の形状までもよく似ている。
百草丸は製品名であるが、百草丸のようにオウバク*6やゲンノショウコ*7を主成分とした腹痛薬を一般的に陀羅尼助(だらにすけ)*8もしくは陀羅助(だらすけ)*9という。陀羅尼助*10で有名なのは奈良県の洞川(どろかわ)である。ここには陀羅尼助を専門に売る店*11が14軒もあって、それぞれの店が店独自の箱に入れて売っている。だが、どの店の陀羅尼助も中身は一つの工場で作られている。昔は各店でそれぞれ調合していたが、1981年からこれらの店が共同で大峯山陀羅尼助製薬有限会社*12を作り、近代的な設備による製薬を始めたらしい。
このことを知って実際に洞川まで行ったことがある。道の両側に陀羅尼助屋が本当に並んでいた。
筆者の実家の近くの寺院にも民間伝承薬があった。現在もあるかどうか判らない。黒い色をした膏薬で打ち身や捻挫などに効くとされていた。筆者は幼少の頃、この寺の鐘撞き堂から飛び降りて捻挫したことがある。この時、寺の膏薬を塗って貰った。もしかしたらこれがこの寺の膏薬の起源なのかも知れない。
*1 YOMEISHU SEIZO Co.,Ltd. HOMEPAGE
*2 龍角散 沿革
*3 大幸薬品株式会社
*4 御岳百草丸
*5 ●商品一覧●
*6 オウバク(黄柏:黄檗)
*7 ゲンノショウコ
*8 便利ツール[国語辞典]:陀羅尼助
*9 便利ツール[国語辞典]:陀羅助
*10 和漢胃腸薬「だらにすけ」
*11 洞川温泉観光協会ホームページ
*12 歴史街道〜ロマンへの扉〜 月〜金曜日 21時48分〜21時54分
011116精密な刺繍*1が出来る家庭用ミシンを店頭で見かけた。様々な色の糸を使って作られた精緻な刺繍は非常に綺麗だが、家でそれをやろうと思ってもどんな図柄を描くかを考えるだけでかなり苦労しそうである。それに糸の種類を沢山用意しなければならない*2ので何やら面倒くさそうな気もする。
糸は赤、青、黄の三原色と白と黒の計5色を使って、カラー印刷*3のように刺繍は出来ないのだろうか。ある程度大きな図柄でないとそれぞれの色が混ざって見えないので駄目なのかも知れない。最近は家庭用のミシンでもパソコンで画像を取り込んで刺繍の図柄に変換*4できるようになっているので、上記の三原色刺繍もやろうと思えば出来るであろう。
自分で図柄を考え出すのは面倒な人が大多数なので、既存の絵が簡単に刺繍できれば非常に嬉しいだろう。そんな需要に応えたのが最近店頭で見かけたミシンである。このミシンはデイズニー映画の主人公達を刺繍にする*5ことが出来る。このような絵が刺繍された既製商品はいくらでもあるだろうが、その絵柄が自由に自分の好きなところに刺繍出来るようになるのである。ミッキーマウス付きのふんどし*6も製作可能なのである。
刺繍の例*7をよく見ると必ず©Disneyという文字が縫い込んである。これはこのミシンを使って刺繍をすると自動的に縫い込まれるのだろう。ディズニー*8は個人使用においても著作権の所在を明確*9にしている。ミシンの取り扱い説明にも一般家庭のみでの使用に限定され、業務用、営業用としては一切使用できない*10ことが明記されている。
これぐらい徹底することによってディズニー関連企業が繁栄しているのだろう。自分で独創的な絵を創作することが如何に難しいか、そしてそれで商売することが如何に大変かが解る。
*1 刺繍業界リンク集
*2 手作りワールド
*3 グラビア
*4 BROTHER 刺しゅうPRO
*5 ディズニーキャラクター
*6 褌と和物の雑学大全
*7 http://www.brother.co.jp/jp/hsm/img/disney/p_samp.jpg
*8 Disney.co.jp - ディズニー・オフィシャル・ホームページ
*9 Disney.co.jp - 使用条件
*10 手作りワールド
011117地図を何気なく見ていたら面白い地名があった。いろは順に並んだ地名である。
このように*1名古屋市港区南陽町福田前新田いノ割、ろノ割、はノ割、にノ割、ほノ割、へノ割と並んでいる。新田というのは開墾地という意味である。16世紀より以前はここは伊勢湾の海であったが、1647年(正保四年)に熱田神宮*2のすぐ西から干拓が始まった。福田前新田は1748年に出来た。
「いノ割」「ろノ割」というのは新田の番地みたいなものであろう。調べてみると愛知県内には特に名古屋近辺に多くこの「割」という地名があることが判った。愛知県東海市南柴田町*3には片仮名で「イノ割」から「ヲノ割」まである。更に地図にはないが「レノ割*4」まであるようだ。そのすぐ隣*5には「一番割」から「六番割」まである。「五番割」の横には「五ノ横物」という地名まである。
豊橋市にはサノ割*6という交差点がある。web上の地図には見あたらなかったが、「ヌノ割*7」などがあるので豊橋市にも「イノ割」から「サノ割」まであるのかもしれない。
愛知県海部郡飛島村竹之郷*8には「イロノ割」「ハニノ割」「ホヘノ割」「トチノ割」「リヌノ割」「ルヲノ割」「ワカノ割」がある。そして最後は「ヨタレ北ノ割*9」「ヨタレ南ノ割*10」となっている。ここは1801年の干拓地だから、江戸時代でもいろは歌*11は「イロハニホヘト チリヌルヲワカ ヨタレ ソツネ…」と区切っていたのだろうか。
*1 マピオン地図 愛知県名古屋市港区南陽町大字福田前新田への割付近
*2 交通アクセス
*3 マピオン地図 愛知県東海市南柴田町付近
*4 石油コンビナート等特別防災区域を指定する政令
*5 マピオン地図 愛知県東海市名和町付近
*6 マピオン地図 愛知県豊橋市神野新田町付近
*7 トップ堂 地図
*8 マピオン地図 愛知県海部郡飛島村竹之郷4丁目付近
*9 マピオン地図 愛知県海部郡飛島村飛島新田付近
*10 マピオン地図 愛知県海部郡飛島村飛島新田付近
*11 あさきゆめみし
011118お料理家計簿*1という家計簿がある。365日分の料理が記載されている家計簿で我が家でも使用していた*2ことがある。
最近は我が家にも電子化の波が押し寄せているので家計簿も電子化されている。電子家計簿といってもExcel*3を使った単純な物で集計が自動的に出来るぐらいである。紙の家計簿と比べると機能はかなり劣る。電子の方は家計簿を付ける作業の中で面倒な計算をやってくれるのでそれはそれで使えるようである。
もし出来るのなら領収書やレシートをシュレッダー*4のように入れていくと自動的に内容を読み取り家計簿に記録し、最後に本当のシュレッダーとして領収書を切り刻んでしまうことも可能な電子家計簿があると大変楽になる。
更に電子版「お料理」付き家計簿の場合は掲載されている献立が気に入ればインターネットにつないでボタンを押すとその献立の材料が届けられる仕組みになっていると面白いかも知れない。食材やおかずの宅配サービス*5と連携すれば「電子お料理家計簿」は可能だろう。献立の部分はwwwのサイトで表示して、家計簿の部分は自分のパソコンのExcelで管理するようになっていればいいだろう。この時、家計簿の内容をインターネットを通じて読まれないような仕組みが必要になってくるかもしれない。
それにしてもこのような仕組みがあっても時間にゆとりが出来ないのは何故であろう。暮らしが便利になって時間に余裕が出て、ぼーっとする時間が増えてもいいような気がするが、なかなかそういう時間を作り出すことが出来ない。本当により良い暮らしになっているのだろうか。
*1 講談社AD-STATION MOOK
*2 数の子2
*3 Microsoft Office - ホーム
*4 明光商会
*5 ようこそヨシケイのホームページへ
011119電子増倍管という装置がある。イオンの衝突や紫外線、X線の作用によって発生した数個の電子を何百万倍の数に増幅させる装置である。原理は電子が衝突すると新しく沢山の電子を放出しやすい物質*1で出来た電極を上手く配列*2させて、高電圧によってその電極に電子を衝突させると電子の数が次々と増えていく*3のである。ネズミ講のように倍々で増えていく。
このように電極を並べなくともガラス管の内部に電子を放出しやすい物質を塗って、ガラス管の両端に高い電圧をかけてやると電子の数を増やすことが出来る。負極側の口に飛び込んできた電子がガラス管の内部の電子を放出しやすい物質に衝突して、沢山の電子が発生する。電子はガラス管のもう一方の口の正極側に吸い寄せられる間に何度も衝突するので最終的には多量の電子が発生することになる。
このようなガラス管はチャンネルトロン*4と呼ばれている。ChanneltronはBurle社*5の登録商標*6らしい。
チャンネルトロンは電子が入射しやすいように片方の口を大きく*7している。更にガラス管が真っ直ぐだとガラス管内部に電子が衝突する機会が少なくなるので渦巻き状*8にしたり、蛇行させたりする。
このチャンネルトロンの渦巻き形は内耳の蝸牛*9を彷彿とさせる。物理学的な世界で何となく生物的な形をした装置というのが面白い。更に全体の形はラッパ*10である。ヨーロッパの国々の郵便マーク*11を思い出す。
*1 光電子増倍管(こうでんしぞうばいかん)
*2 図1 ヘッドオン型光電子増倍管(ボックス型ダイノード)の断面図
*3 ETP Electron Multipliers - Technical Information - Active Film Technology
*4 Channeltron Mass Spec Detectors
*5 Welcome To BURLE INDUSTRIES, INC.
*6 Channeltron selection guide
*7 チャンネルトロン寸法図
*8 C7000.GIF
*9 9.1.2 内耳の構造
*10 Gebr. Alexander
*11 Deutsche Post | Homepage
011120寒くなってきた。亀達の動きがかなり鈍くなってきた。そろそろ冬眠の時期だ。新しく仲間になったイシガメは皮膚病が治った*1のでミドリガメ*2と同居*3させている。
相変わらずイシガメの鼻の穴はないまま*3だが、よく見ると鼻の穴が開きだしているようにも見える。冬眠に入れば成長は殆ど停止するので鼻の状態は変わらないだろうが、来年の春はもしかしたら自然に鼻の穴が開いてくるかも知れない。
冬眠中は24時間水の中で皮膚呼吸*4をしているので鼻の穴は関係ない。
*1 イシガメの皮膚病
*2 亀の脱走(2)
*3 イシガメが溺れた
*4 亀の冬眠
011121今日から雑記草のURLを変更した。表紙のURLが
http://nagoya.cool.ne.jp/
gggyg/zakkisou/zakkisou.html と少し長かったことと表示される広告*1が邪魔だったことなどが理由である。更に記事の量が増えてきたので、過去にどんな記事をどこに書いたのかが判りにくくなった。そこで検索機能を付けたくなってきた。web上で雑記草内の記事の検索が出来るとすぐに記事中のリンクを辿ることが出来るので便利なような気がしたのである。
検索機能を実現するにはCGI*2が使えるサーバに変更する必要がある。そこで有料の貸し出しサーバ*3を利用することにした。容量制限が300MBまでになったので画像データが多い遺構探訪の本文*4にも使うことにした。
以前、ここの広告付き貸し出しサーバはよく故障*5をしていた。その度にサーバの変更を考えていたが、ここ1年は殆ど故障しなくなった。そこでここの貸し出しサーバの有料版*6にすれば更に安定するだろうと思って借りることにした。貸出料金は月々500円である。
*1 お問い合わせ専用フォーム
*2 とほほのCGI入門
*3 COOL ONLINE
*4 遺構探訪 本文の索引
*5 サーバの再検討
*6 COOL ONLINE 正規会員登録
011122長くつ下のピッピ*1という絵本*2がある。スウェーデンの女流作家アストリッド・リンドグレン*3が1945年に書いた作品である。9才のピッピという名の三つ編みが真横になっている世界一力持ちの女の子*4が主人公である。
UNICEFの通信販売*5でCD-ROM版の「長靴下のピッピ」を買ってこの絵本の存在を知った。このCD-ROMはMacとWinと両方に対応が出来る。言語はスウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語、フィンランド語、米語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、オランダ語、イタリア語、日本語の12カ国語に対応している。米語と英語がわざわざ分けてあるのが凝っている。例えば「小さな町の外れ」という語句が米語では「at the edge of a little town」であるのに対し、英語では「on the outskirts of a tiny little town」となっている。読み方も英米でかなり違う。
日本語の題名*6は「長くつ下のピッピ」で、英米語なら「Pippi Longstocking」である。他の言語でも皆「Pippi Langstrumpf*7」といった具合にPippi+(各言語で長い靴下を表す語句)なのであるが、フランス語だけ「Fifi Brindacier」である。「Fifi」が「Pippi」に相当し、「Brindacier」が「長くつ下」に相当するのだろうか。フランス語で長くつ下は恐らく「long bas」であろう。それでは「Brindacier」は何であろうか。辞書には載っていない。検索サイトで「Brindacier*8」を調べると「Fifi Brindacier」のことしか出てこない。
「Brindacier」を分解すると「brin d'acier」となり、「鋼の縄」という意味になる。これはPippiの三つ編みのこと*9であろう。「Fifi」は「Josephine」の愛称*10のようだ。
それでは何故「Pippi」ではなく「Fifi」になっているのだろう。フランス人は「h」の発音が慣れていないのと同様に「p」も発音し難いからか。そんなことはない。フランス語には「h」を発音する単語は一つもないが、「p」を発音する単語はいくらでもある。
Pippiと綴りが少し違うが、フランス語で「pipi」は小便*11を表す。これが原因のようだ。
*1 長くつ下のピッピ
*2 Samlaren - Astrid Lindgrens bǒker/books/beucher 1944 - 2000
*3 Astrid Lindgren
*4 Pictures of the original Pippi Longstocking
*5 ユニセフ・カードとギフト オンラインコレクション
*6 Did you know that...
*7 Pippi Langstrumpf und Ihre Freunde
*8 Google 検索: Brindacier
*9 http://samlaren.se-swed.net/lindgren/pippisamlig52.jpg
*10 || What's In A Name?||
*11 ベルギー[3](赤かっぱのホームページ)
011123雑記草の内容をweb上で検索*1できるようにした。
使い方は普通の検索エンジンと同じで複数の語句を検索する場合は空白で区切って検索ボタンを押す。検索しようとする語句の何れかが入った記事を探す時には「または」の丸ボタン、それぞれ全ての語句を含んだ記事を探す時には「かつ」の丸ボタンを押しておく。
この検索機能はperl*2というプログラム言語を用いて作った。CGI*3というweb上の機能を使ってサーバにあるプログラムを動かしてその処理結果をwebブラウザに表示できるようにする。筆者が作ったプログラムはサーバに保存してある雑記草の記事の内容を検索して表示してくれる。
プログラムは一から作ったのではない。既存の物*4を小改良した。自由に改造しても良いということなので自由に改造した。
元のプログラムは一つのファイル内に一致した検索語句を見つけるとそのファイル内の検索を終了し、次のファイルの中身を見に行く仕組みになっている。それ程文字が含まれていない ファイルが沢山ある場合はこれでもいいが、雑記草の場合は内容が文章ばかりなのでこれでは十分な検索が出来ない。
雑記草は一つのファイルに一ヶ月分、30箇程の記事が含まれており、殆どの記事はその日毎に独立しているので一つのファイル当たりに一つの検索語句を見つけるだけでは物足りない。更に元のプログラム*5では検索語の周辺の表示は行うが、検索したページを表示させると必ずそのページの先頭が表示されてしまう。これでは目的とする検索語句がページのどこにあるのか判らないので、更に検索をしなければならない。非常に面倒である。
そこで雑記草にとって都合の悪いこれらの部分を改造した。検索結果からファイル内のリンクへ直接行くようにしてある。普通の検索サイトではファイル内のリンクまでは表示できない。
例えば「蝉丸」を検索してみる。雑記草内検索*1では
1. 0001雑記草 ( 000106 )000106 百人一首の蝉丸*1の歌で「これやこの ゆくも帰るも別れては 知るもしらぬも 逢坂の関」というのがある。名神高速道路の逢坂山のトンネルに「蝉丸トンネル」というのを見つけたときは感動した覚えがある。 確かすぐ隣のトンネルの名前は「大津トンネル*2」だから蝉丸トンネルの名付けには苦労したかもしれない。第二大津トンネルでは風情がない。日本で初めて開通した高速道路だからそんな無粋なことはできなかったかもしれない。それに上りの車線では「第二」「第一」と続くのは何か変だろう。 それにしてもいい名前のトンネルだ。「蝉丸隧道」の方が趣がありそうだが、わざとらしいのでトンネルの方がいい。
と出てくる。Google*6では
0001雑記草
... 0001雑記草 前へ 次へ. 000101. パナマ運河*1の独占使用権はアメリカ合衆
国からパナマに返還された ... 1 トヨタ自動車 000106. 百人一首の蝉丸*1の
歌で「これやこの ゆくも帰るも別れては 知るもしらぬも 逢坂の関 ...
www.zakkisou.com/zakkisou/mukasizakkisou/0001zakkisou.html - 50k - キャッシュ - 関連ページ となる。Googleの場合、リンク先は必ずページの先頭なので、目的の検索語句がページのどこにあるか探さなければならないが、雑記草検索では探す手間は発生しない。
ただし、ファイルの中身全て検索するのでブラウザでは表示されないHTMLのタグ*7の内容に一致する語句があると、それを結果として表示してしまうが、ブラウザでは一致している語句がタグの中にあるので表示されない。
*1 雑記草検索結果
*2 とほほのperl入門
*3 とほほのCGI入門
*4 WwwSearch Ver3.10利用メモ
*5 検索結果
*6 Google
*7 タグに関する基礎知識
011124私と同様にミドリガメを飼っていらっしゃる読者の方からイシガメのご心配を頂いた。
娘の保育園からやってきたイシガメ*1は皮膚病がひどかったので、先住のミドリガメの水槽*2と分けて飼っていた。
最近、皮膚病が治ったと判断して、ミドリガメと同居*3させた。同居させていることが問題であった。イシガメとミドリガメとは出来れば分けて飼った方がよいという指摘を頂いた。
最初に水槽を分けたのは皮膚病がミドリガメにうつるかも知れないという心配とミドリガメがイシガメをいじめるかもしれないという心配があった為である。後者の心配はミドリガメの食欲が無茶苦茶旺盛なため、これがストレスとなってイシガメが餌を食べられなくなったり、イシガメの尻尾はミドリガメのシッポに比べてかなり長いためミドリガメが餌と間違えて食いちぎるかも知れない、というものであった。
近頃は気温が下がってきたのでミドリガメの食欲はかなり減退してきた。イシガメをいじめる気力もなくなっていると思い同居させた。日中は一緒に甲羅干しをしているのでなんとか共存しているようである。尻尾も食いちぎられていない。冬眠中は餌を食べず殆ど動かないので、冬眠から醒める3月ぐらいまでは同居させる予定である。それ以降は様子を見て考えることにする。
ミドリガメ、イシガメ、クサガメが共存する川や池では住処を巡る闘争が行われているらしい。イシガメとクサガメは元々日本にいて共存していたからこのような闘争はなかったが、ミドリガメの渡来によってイシガメクサガメ連合とミドリガメとの戦いが勃発した。
ミドリガメはイシガメやクサガメの幼体を食べてしまうこともある。逆にイシガメやクサガメがミドリガメの産み落とした卵を掘りかえして食べることもあるという。しかし水質汚濁に強いミドリガメが都市部に近い河川や池で完全に優勢になってしまっている。
*1 イシガメ
*2 イシガメが溺れた
*3 亀達の生活
011125先日、長くつ下のピッピ*1はフランスではpipiが小便の意味なのでFifiに変えられていることを書いた。
よく似た書き換えとして「Lulu」がある。家にあるのはCD-ROM*2の絵本である。この「Lulu」の場合、紙の本があるかどうかは知らない。
原題は「Le Livre de Lulu*3」で「Luluの本*4」という意味である。フランス語では「Lulu」は「リュリュ(ルィルィ:uの口をしてiと発音する)」と発音するのだが日本語版では「ルル*5」となっている。日本で「ルル」となったのは古くからの格言「くしゃみ三回ルル三錠」で有名なでかぜ薬*6の影響だろう。
シトロエン*7の自動車に日本名が「エグザンティア*8」というのがあった。綴りは「Xantia」なのでフランス本国では「グザンティア」であろう。これをそのまま日本名にすると最初に濁音が2音連続するので、これを避けたのかもしれない。
タンタン*9というフランスの漫画がある。「Tintin」と綴るので日本で「チンチン」と読んでしまう恐れがあるが、特に配慮はなされていない。Pippiと違って日本では「タンタン」と片仮名で表記すれば問題がないからだ。
*1 長くつ下のピッピ
*2 Le Livre de Lulu
*3 le livre de lulu
*4 dada media : le livre de lulu
*5 LULU CD-ROM
*6 三共薬品・製品情報
*7 [Citroen Web Site]
*8 CITROEN Xantia
*9 TINTIN JAPAN
011126昔からボトルメール*1をやってみたいと思っているが、恐らくやらずに一生を終えるかも知れない。ボトルメールというのは瓶詰めの手紙のことで、実家の近くには海がないので川に流してみたいと小学生の頃から思っていた。
返事が本当に来たらどうするか、それに対して返事をちゃんと出せるのか、と周りにさんざん脅かされて実行に至らなかった。普通の郵便で返事を書いたことがないのだから瓶の郵便で書けるはずがないと思いこんでいた。周りのこういう大人達によって子供のやる気を削いでしまうのは非常に勿体ない。自由にやらせて問題が出た時に大人が対処すればいいだろう。当然、実行するに当たって問題が発生しないように導いてやらなければならないが、最初から全部を否定しては子供の人生をつまらなくしてしまう。
インターネット上でこのボトルメール*2が出来るというのを知った時、物凄く嬉しくなった記憶がある。インターネットという無機質な海や川にメールが流せるなんてなんて素晴らしいことであろう、と思った。自分が流したメールがどこか見知らぬ異国に流れ着き、そこから返事が来る。一体どんな仕組みなのだろうと考えた。勝手にメールアドレスを作り出して、それが存在しなければまた作り直すという方法なのだろうか。
ボトルメール*3が出来るソフトの説明書を読んでみると、どうも届けられる相手も同じソフトを使っていないと駄目らしい。これでは異国のどこか知らない人から返事がくることはない。がっかりした。
それにしてもインターネット上をうろうろしているメールというのはあるのだろうか。行き先がない場合は戻ってくるようになっているはずなので、郵便局の棚の隙間に挟まっていて50年ぶりに配達される手紙というのは起こりえないだろう。
間違いメールに対して受取人になりすまし、差出人とやりとりし続ける。やりとりをしている間に本当の受取人のアドレスをなりすました人が知る。数十年後にその人が本当の送り先に転送をする、ということが起きればインターネット上での遅配は発生する。
*1 瓶詰めの手紙 返事が届いた 久美浜小 北海道や東北から(京都新聞:2001.2.7)
*2 ボトルメール
*3 What is BottleMail?
011127イシガメの鼻の穴が出来てきたような気がする。新入りの亀のイシガメは皮膚病の状態*1で家に来た。その所為か判らないが、そのイシガメには鼻の穴がなかった。イシガメの顔の先端はのっぺりとした皮膚で覆われている。本来この写真ように鼻の穴はちゃんと二つ*2あるはずなのだが、それがない。鼻の穴がないので口で息をしている。
口で息をしている為かどうか判らないが水槽で溺れて死にかけた*3ことがある。
かさぶたのように薄い皮膚で覆われているのかも知れないと思って爪楊枝で擦ってみても全く取れなかった。いつかは病院に連れて行かなければならないだろうと思っていたが、まぁ、元気なのでそのままになっていた。それに冬眠すれば鼻の穴は関係ないだろう。
少し前から鼻の穴の痕跡*4らしき物が出てきた。そして最近イシガメを水から出してやると、その痕跡からほんの少しだが水が吹き出ることがある。鼻の穴が出来かけているのだろうか。冬眠中は成長が殆どないから春になれば本当に鼻の穴が出来るかも知れない。
*1 イシガメ
*2 マルヤマズーガイド-爬虫類館-イシガメ
*3 イシガメが溺れた
*4 亀達の生活
0111281984年に10000円札、5000円札、1000円札が同時に発行*1された。5000円札*2に描かれている肖像の人*3をその時初めて知った。
当時、「にとべ いなぞう」はどれかというクイズがあった。
(1)新渡部稲造*4
(2)新渡辺稲造*5
(3)新戸辺稲造*6
(4)新渡戸稲造*7
(5)新戸部稲造*8「にとべいなぞう」をワープロで変換しないで答えるのは至難の業だろう。未だにちゃんと覚えて貰えないというのはちょっとかわいそうな気がする。
*1 現在製造しているお札
*2 D五千円券(76×155mm)
*3 新渡戸稲造の世界
*4 Google 検索: 新渡部稲造
*5 Google 検索: 新渡辺稲造
*6 Google 検索: 新戸辺稲造
*7 Google 検索: 新渡戸稲造
*8 Google 検索: 新戸部稲造
011129サイト内検索機能*1を付けてからあることが気になって仕方がない。それは検索結果がどうも甘い様な気がしていた。
検索を行うと同じ日の記事が何件も検索で引っ掛かってくる。これはもともと各々のファイル内に含まれる目的とする検索語を探すためのプログラムだった。検索語が一件でも見つかれば、そのファイルでの検索を打ち切って次の他のファイルの検索に移ってしまう。
これを改造して一つのファイルに含まれる約30の各記事に対して全検索できるようにした。これによって同じファイル内で検索語が何個も見つかれば、見つかった部分を表示できるようにした。しかし色々使ってみると、この改造の所為で記事が重複して検索されるようになってしまっていることが判ってきた。
そこで検索の部分を見直した。現在は重複せずにほぼ完璧に各記事に対して検索できるようになった。これを作るのにかなり時間がかかった。
*1 雑記草内検索
011130タッチボンド*1が役に立った。タッチボンドというのは布用の接着剤で一度乾くと水に溶けなくなるので洗濯にかけることができる。また硬くならずに伸縮する。
先日、糸を使わずに布を修復するというこの接着剤の発想が気に入って、1980円で衝動買いしてしまったのである。買ったはいいが、暫く使わなかった。
娘が自分のお気に入りのくつ下の爪先がほつれたので直して欲しいと妻に言ってきた。それならばこのタッチボンドが使えると思った。妻にウェス*2や雑巾に使うために取ってある着古した下着のシャツ*3を出してきて貰った。1.5cm四方に切り取ってタッチボンドを手で塗り、くつ下の爪先の裏から貼り付けた。どちらも木綿のなのでよく付く。爪先の穴は足に履くと穴が広がって大きな穴が開いているように見えるが、実際はそれ程大きく開いていない。ほつれた部分に白いシャツの切れ端が貼り付けてある事は殆ど判らない。シャツの生地もくつ下の生地もニット*4なので修繕した部分はくつ下と同じように伸び縮みする。
ほつれたり破れたりした靴下を修繕して履き続けることは経済的効果よりも物を大事に使うということを子供達に覚え込ませるのに丁度よい。今から数十年前に「消費は美徳*5」という全くもって間抜けな風潮がまかり通っていた時代があった。そして未だにこの考えが抜けない、これを疑問視しない人々がまだまだかなり多くいる。少しずつでも物を大事に使うという気持ちを育てていきたい。
*1 タッチボンド
*2 WEX Web site
*3 Hanes.com | Home
*4 Welcome to Wakayama Knit Association Home Page
*5 第9節 品物を大切にせよ
十数年前に「Mononcle*1」という月刊雑誌があった。モノンクルと読む。確か十数号で廃刊になった。フランス語で僕のおじさんという意味である。
この雑誌は伊丹十三*2が責任編集になっていた。雑誌に登場する人で記憶にあるのは栗本慎一郎*3、岸田秀*4、南伸坊*5、ますむらひろし*6、寺山修司*7などであった。
連載企画で寺山修司*8が主催していた「びっくり!東京」というのがあった。読者参加型の企画であった。最初は読者が自分で考えて投稿した企画が掲載されていた。記憶にあるのは東京都内で自分を捜して欲しい、という物である。記事にはその読者の顔写真が掲載されており、この記事を読んだ人がその人を街で見かけたら肩をたたいて「びっくり!東京」とささやいて欲しいというのだ。叩いてくれた人には1000円を進呈してくれたようだ。どう言うつもりでこの企画を考えたのか説明があった様な気がするが、すっかり忘れてしまった。何れにしろ寺山修司らしさ一杯の企画であった。
連載何回目かの記事から寺山修司が読者に10万円を進呈するというものになった。記事に暗号が書かれており、その暗号を解いて指示してある日時にその場所に行けば10万円が貰えるのである。当時、筆者は東京に住んでいた。暗号はかなり難しく毎号解けなかったのだが、ある月の記事の暗号はすぐ解けたので指示された場所に当日向かった。
場所は営団地下鉄半蔵門線永田町駅*9ホームだった。当時、半蔵門線はここ迄しか開通していなかった。指定された時間に到着する車両は10万円を狙うモノンクル読者でごった返していた。
指定の時間になるとホームで停車していた地下鉄の車両内の一人がビラを捲きはじめた。第2の暗号があったのだ。10万円を狙っている人々はそのビラを手に入れようと殺到した。筆者も一枚手に入れた。そこにはある本の何頁かに書かれている文字を拾うと10万円の場所が判ると書いてある。本屋を探して駆け込んだ。その第2の暗号を解くと世田谷区の岡本にある聖ドミニコ学園*10の近くの「八の橋*11」にあるというのだ。最寄りの駅は東急田園都市線の用賀*12であった。半蔵門線と田園都市線は相互乗り入れをしている。そのまま地下鉄に乗っていれば用賀に行ったのであるが、第2の暗号を解くまでそんなことは判らない。とにかく地下鉄に乗って用賀に向かった。
用賀から聖ドミニコ学園まではタクシーを使った。タクシーは勿体なかったが、10万円が手にはいるならばタクシー代は問題ない。タクシーを降りてから走りながら、川を探した。「六の橋*13」など数字の入った橋があったので目的とする橋は近いと悟った。
とうとう見つけた。人だかりが見えた瞬間、10万円の夢が破れた。10万円は先着1名様だったからである。20番目ぐらいの到着だったらしい。雑誌編集の人に集合記念写真を撮影してもらい、この企画は終了した。写真は雑誌に掲載された。
今ならインターネットを使って不特定多数が参加する宝探しゲームが簡単に出来る。web上の宝探しゲームというのも沢山あるのだろう。
*1 くらげしょりん 雑誌・モノンクル 創刊号
*2 伊丹十三
*3 Homopants.com Prof.Kurimoto's Web
*4 岸田秀研究室ホームページ
*5 いいまち 日本再発見
*6 ごろなお通信
*7 昭和精吾/寺山修司の世界
*8 TERAYAMA WORLD
*9 マピオン地図 東京都千代田区永田町2丁目付近
*10 聖ドミニコ学園
*11 マピオン地図 東京都世田谷区岡本1丁目付近
*12 マピオン地図 東京都世田谷区用賀4丁目付近
*13 マピオン地図 東京都世田谷区岡本1丁目付近
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