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9912雑記草


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991201

 趣のある廃墟とそうでない廃墟の境目というのがあるようで、やはり年月がある程度経ないと駄目みたいである。
 経済大国の日本において戦争遺跡*1が50年以上も廃墟として残っていること自体が驚異のような気がする。経済活動が活発であれば、満遍なく再生を繰り返していくと勘違いをしていた。しかし実際は色々な都合で開発に取り残される場所が出てくる。何れは消えてなくなる運命だろうが、何となく貴重品や掘り出し物を見つけたような楽しさがある。

*1 遺構探訪 説明文

991202

 英単語のしりとりの必勝法がある。英単語のしりとりは綴り字のしりとりとし、禁じ手は「x」としよう。日本語の「ん」と同じで「x」で始まる英単語は殆どないからだ。日本語のしりとり*1で「る」を制するものに負けはなし、と言われるように英語にも「る」に匹敵する文字がある。
 「y」がそうである。「y」から始まる単語は「year」「yellow」「young」等あるが、他の文字に比べて圧倒的に少ない。英和辞典を見ると分かるがローマ字のアルファベットの中には「x」以外に「q」や「z」から始まる単語が少ない。しかしこれは心配いらない。「q」や「z」で終わる単語は殆どない。もしかしたら「q」で終わる単語というのはないのではないか。「z」で終わる単語は「jazz」「quiz」ぐらいだろう。「quiz」は「q」で終わる単語がないから出るとしたらしりとりの最初に出るだけだ。
 ところが「y」で終わる単語は山ほどある。例えば「boy」「year」「ray」「yellow」「way」「young」「gray」「・・・」と、これをやられると単語ネタがすぐつきる。この時、形勢を逆転する唯一の方法は「y」で始まり「y」で終わる単語を出すしかない。それは「yesterday」である。これで逆転できる。最初にこの単語を出してもよい。必ず勝てる。

 しかしもう一つ「y」で始まり「y」で終わる単語がある。「yearly(毎年の)」である。
 もし英単語しりとりで「yesterday」で始めて、つぎに「yearly」と言われたら「もう、こんな暗い遊びは止めよう」と言って勝負を打ち切ることにした方がよいかもしれない。

*1 言葉のよろずや 大阪支社

991203

 電子レンジが突然動かなくなった。冷や飯を暖めようとしてスイッチを入れたがウンともスンとも言わなくなった。リッカー*1製で製造年は1980年である。

*1 RICCAR

991204

 昨日、電子レンジが突然動かなくなったことを書いた。あまりにも潔い壊れ方なのでもしかしたらヒューズが切れただけではないかと思い電子レンジの裏側を見てみたが、ヒューズを取り替える所が見あたらない。約20年前の製品だし、メーカーも今はなくなっているので、捨てるつもりになってネジを外して外板を取ってみた。

 すると中にガラス管ヒューズ*1があった。外して見てみると切れているようだ。ヒューズを取り替えてやれば動く筈なので早速買いに行った。適合するガラス管ヒューズが売っていない。容量は15アンペアがいるのだが、売っているのは10アンペアまでであった。そもそも15アンペアもの大電流のガラス管ヒューズを電気屋以外の個人が買い求めることがないのだろう。仕方がないので昔ながらの配電盤で使う爪つき糸ヒューズを買って、それを代用してみたら電子レンジは正常に動いた。

 女房は少し残念そうな顔をした。

*1 冨士端子工業株式会社

991205

 ヒューズ関連。ヒューズは外来語でfuseと英語で綴る。フュージョン*1fusionといえばジャズにロックが混ざった音楽とか核融合等の意味がある。これから想像出来るようにfuseは「溶融する」という意味である。ヒューズも電流が流れすぎると「溶けて」切れて電流を断ち切り事故を防ぐ様になっている。だからヒューズのfuseは「溶融する」のfuseだと思っていた。
 どうも違うらしい。ヒューズのfuseは普通のヒューズの他に導火線とか信管の意味があり、その語源はラテン語で紡錘や軸の意味のfususと言う言葉らしい。

 でも何かあやしい。やはり溶けるから「fuse」ではないだろうか。パソコンで使う「マウス*2」はネズミに形が似ているから「マウスmouse」と名付けられた。西欧文化圏ではこのような発想がある。ヒューズもあまり深い意味はなく、ただ「溶ける」からfuseと名付けたのではないだろうか。

 ところでパソコンで使うマウスの複数形*3はネズミの複数形と同じでmiceのようだ。これはこれで何か変な気がする。

*1 Yahoo! Entertainment:Music:Genres:Jazz:Fusion:Artists
*2 Logicool Home
*3 USB Mouse Mice and Pointing Devices for Mac Win PC

991206

 NTTドコモの社名は「NTT移動通信網株式会社*1」とあった。社名にローマ字や記号は入れられないことになっているから、正式名称は「エヌティーティー移動通信網株式会社」か「日本電信電話移動通信網株式会社」だろう。
 「ドコモDoCoMo」の「Do」は移動の「ど」で「Co」は通信communicationの「Co」で「Mo」は網の「も」だろうか。

*1 会社概要

991207

 英語のしりとりの話題*1のところで「q」で終わる英単語はないのではないか、と書いたところ「Iraq」があると指摘があった。英語で「q」は単独では用いられることはなく必ず「quick」や「queen」の様に「u」と組み合わされると思っていたからであった。まぁ、例外もあって「Qantas*2」とか「Compaq*3」もあることが分かった。

 英語や日本語などの単語にはこの様に「殆ど存在しない文字の組み合わせ」が探せば色々あるだろう。英語では同じ文字が3個続く単語を見たことがない。「book」「look」など二つまではいくらでもあるが、三つとなるとない。「q」が語尾につく単語よりも見落としの確率は低いと思う。「giggle」とか「willy-willy」等はおしいが連続していない。連続しなければいくらでもある。一番長い英単語として有名な「pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis*4」では「o」が9個ある。意味は「塵肺症」である。

 日本語だと「獅子心王(しししんおう)」とか「大岡山*5(おおおかやま)」とか「飯泉*6(いいいずみ)」など沢山ありそうだ。漢字だと「御御御付(おみおつけ)」ぐらいだろうか。4個以上連続となると難しいかも知れない。

 文字の組み合わせとは少し違うが、日本語で「みゅ」と発音する単語は一つしかないと金田一春彦氏が言っていたことを聞いたことがある。確かNHK教育の番組だったと思う。「ミュージック」とか「コミュニケーション」などの最近の外来語は駄目である。 それは「大豆生田」という苗字で「おおまみゅうだ」と読むらしい。この一例しかないらしいのだ。何と大豆生田さんがホームページ*7を開設していてこのことを詳しく書いている。「大豆生田*8さん」たちのホームページのリンク集もある。

*1 英語しりとり必勝法
*2 Qantas Airways
*3 COMPAQ Homepage - Japan
*4 What does 'pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis' mean?
*5 東京都大田区北千束3丁目付近
*6 日本人の姓氏(6001位〜8000位)
*7 大豆生田利章のページ (プライベート版)
*8 大豆生田という名字

991208

 一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、九つ、十と「とお」だけなぜ「つ」がないか。
 「いつつ*1」で「つ」を2回使っているから。

*1 ASAKO IIDA 演習98レジメ

991209

 保育園*1に通う娘が「クリスマスになったらねぇ、ほいきえん(保育園)でケーキとお饅頭をたべるの」と嬉しそうに教えてくれた。クリスマスにケーキと饅頭。彼女は大安吉日にキリスト教式で結婚式をするかもしれない。

 自分は、と言えば、どんな日だったか忘れたがとにかく仏滅じゃない日に「神前*2」で結婚式をした。大安とか仏滅*3の由来は陰陽五行説*4小六壬*5と呼ばれる占いの様だから、ごちゃ混ぜの点では同じか。

*1 幼稚園と保育園の違いって?
*2 熱田神宮
*3 暦注のあれこれ
*4 陰陽五行説の論理
*5 李淳風時課

991210

991101*1で广K广Oの発明者は誰かと書いたら、一人の読者の方に、その起源の一説を解説したご本人のページ*2を紹介して頂いた。大学構内の立て看板に出てくるような文字なので学生運動が盛んな時期の発明だと勝手に思っていたが、起源はもっと古いようであった。

 それにしても最後に作られた漢字は何だろう。表音文字を使う言語では新たに文字が発明され、追加されることはまずないだろうが、表意文字である漢字では新しい物事を表したり、新しい表現のために新しく創作される可能性は十分ある。その例として广K广Oなどがあるが、人々に認められ常用漢字に追加されるまでには至っていない。

 ただパソコンの普及により漢字の旁(つくり)をパソコンのモニター画面やメモリの都合で簡略した漢字が数多く出回っている。例えば「填」という漢字の旁は「真」の旧字の「眞」が本来の旁であるが、「填」は土編があるため狭苦しくなって旁を簡略化してしまったのだろう。
 もっと積極的な新しい漢字の出現はもうないのだろうか。今から4千年ほど前には中国では漢字がどんどん作られていたと勝手に想像している。新しい漢字が出回る瞬間はどんな感じだったのだろうか。

 断っておくが最後の一文が書きたくて今回の文章を書いたわけではない。洒落のつもりはない。

*1 新しい漢字
*2 俗字の字典

991211

 英語のしりとりの話題*1で「y」で始まり「y」で終わる英単語はyesterdayとyearlyの二つと書いたが、他に見つけた。
 yummy、yukky(yucky)、yeomanly、yellowyである。それぞれの意味は、おいしい、気持ちが悪い、(ヨーマン*2に相応しく)勇敢な、黄みがかった、である。

*1 英語しりとり必勝法
*2 土地収奪と農民層の分解

991212

 なぜ同額硬貨の支払いは20枚までか。500円玉なら10000円まで、1円玉なら20円までで、それ以上の枚数で代金を払おうとして店に受け取り拒否されても文句が言えないそうである。ある雑学のページ*1には法律で決められているからと書いてあるだけで何故「20」という数字なのかが書いてなかった。

 20枚の根拠が昭和13年の「臨時通貨法」の第三条であるとしている。 他の雑学ページ*2を見ても「臨時通貨法」が根拠として挙げてある。このページ*3もそうだ。このページでは「臨時通貨法」が現行貨幣にも適用されるようなことが書いてある。元ネタはみな同じ本かもしれない。

 現在は「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律*4」という法律が昭和63年に施行されて「臨時通貨法」は廃止されているようだ。それの第七条に「貨幣は、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する」とある。この20倍は恐らく「臨時通貨法」の1円硬貨は20円迄というところを受け継いだのだろう。15、6枚は常識的に使われるだろうから、上限は20枚ぐらいにしとけ、としたのだろうか。それとも硬貨に使う金属が当時は貴重だからあまり流通させたくないために上限を設けたのだろうか。

 それにしても何のための法律だろうか。給料を全部1円玉で払われたら困るが、こういうのを防止するためか。

*1 なぜ同額コインの支払いは20枚までか
*2 支払うときの硬貨は20枚まで!!
*3 1円玉は使える枚数に制限がある・・・?
*4 昭和63(1988)年4月1日 施行(附則)

991213

 贈り物と愛の大きさは比例するか。クリスマスが近づくと恋人にどんな贈り物をするかを色々考えるだろう。
 贈り物の予算が気になってくる。どれくらいかけるか。気持ちさえこもっていれば値段なんかどうでもよい、むしろお金はかけないで手作りで心を込めた方が本当の愛の表現になる。という説もあるが本当だろうか。

 達人によれば贈り物の金額と愛の表現は完全に比例するという。本当に好きであれば贈り物にいくらでも金をかけられるし、又かけるべきだともいう。ただし財力には限りがあるのでその人の収入でできる限りの値段をはじき出すべきなのだ。手作りでもその人の労賃で金額が出せる。例えばビル・ゲイツ*1リチャード・ブランソン*2が1000万円の贈り物をしたぐらいでは足りないのである。一方、年収30万の人にとっては1万円の贈り物は精一杯の値段だろう。

賢者の贈りもの*3」ではクリスマスに、お互いに自分の財力の最大限の贈り物をしようとして意外な結末となった。
 もらう側も相手の財力を勘案して相手の愛の大きさを判断すべきである。絶対的な値段で判断すべきではない。

*1 本社エグゼクティブ
*2 世界・起業家ストーリー◆ Vol.10 『現代イギリスの伝説的起業家:リチャード・ブランソン』
*3 賢者の贈りもの

991214

 おたまじゃくし*1はお玉杓子に似ているからおたまじゃくしというのだろう。でもお玉杓子が発明されるずっと前からおたまじゃくしは人間の目に触れてきたはずである。お玉杓子が発明される前におたまじゃくしは何と呼ばれていたのだろう。

 かまきり*2も鎌が発明される前は何と呼ばれていたか。ゲンゴロウ*3の場合、源五郎という名前はこの虫専用じゃないだろうから、昔どこかに源五郎さん*4という人がいたのだろう。だから源五郎という名前が作られる前にはゲンゴロウは何という名前だったのだろう。

*1 モリアオガエルの保護繁殖活動
*2 マルヤマズーガイド-昆虫館-オオカマキリ
*3 ゲンゴロウの飼育
*4 播州彫刻師柳源五郎正則

991215

 知り合いがこんな体験談を話してくれた。ある店で買い物をした時、おつりで1円*1とか5円*2が入っていたのでそばに備え付けてあるごみ箱にその1円や5円を捨てていたら、店員にものすごく怪訝な顔をされたそうだ。その人が言うには「やっぱり、お金を捨てるのはいかんのかなぁ。でもごみ箱にちゃんと捨てとるぞ。」

 やはりいけないだろう。1円*3を笑う者は1円に泣く、と言われたものだ。どうせなら1万円ぐらいを私のポケットに捨てて欲しい。

*1 現在製造している貨幣
*2 五円硬貨
*3 一円硬貨

991216

 小学生の頃、高学年の算数で「二進法*1」があった。ある十進法表記の数を二進数に変換するとどうなるか、とか、その逆の計算を教えられた。例えば「17」を二進数にすると「10001」と表記される。読み方も「いちまんいち」ではなく「いちぜろぜろぜろいち」と読むと知ったときは何かかっこいいと思った。

 最近知ったのはこの「二進法」学習は「来るべきコンピュータ時代」に備えるため文部省*2が学習指導要領に組み込んだらしいのだ。コンピュータ→「0」「1」→「二進法」という延髄思考に近い短絡さ加減が時代を感じさせる。しかも小学生でこんなことをやらせていたわけである。「二進数」といっしょに算盤も学校で教えていたのだから今思えば、面白い状況だった。

 今、この文を読んでいる方は全てコンピュータを使っているのだが、「二進数」のことは少しも考える必要がない。そこまでコンピュータが使いやすくなったのか、文部省の読みが見当外れだったのか。

*1 学習指導要領10年ぶり改定案
*2 文部科学省ホームページ(本記事執筆時は文部省)

991217

 英語のしりとりの話題*1のところで「y」で始まり「y」で終わる単語の追加をしたが、読者の方からまだあるとの指摘があった。「yawny*2」「yeasty*3」など。

*1 yy
*2 SPACE ALC: main page
*3 便利ツール[英和辞典]

991218

 同一硬貨の支払いの話題*1のところで何故20枚という数が出てきたかを「日本銀行金融研究所貨幣博物館*2」の方に質問したところ明確な答えが返ってきた。
 20枚までの根拠は先の話題のところで書いたように「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」(昭和62.6.1法律第42号)の第7条(貨幣は、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する。)に基づいている。この背景としては「旧貨幣法」(明治30.3.29法律第16号)で、金貨を本位貨幣(無制限に流通可能)とする金本位制度を守る主旨から銀以下の素材の通貨(これらは補助貨幣)の取引に金額制限を設定したことに溯るそうだ。

 それでは現在は金の保有量に関係なく通貨が発行できる「管理通貨制度」になっているにも拘わらず、この旧法が根拠の「20」の数字が生きているのだろうか。

 そこで又質問をしたら次のような答えであった。硬貨は小額取引には適しているが多量の場合にはその保管、計算等に手数がかかるため、一回の取引(買物等)で多量に受領すると受領者が不便をこうむり、取引の効率が損なわれる恐れがあるという理由から設けられているそうだ。このことは大蔵省造幣局のホームページ*3を参照して欲しいとのことである。

 因みに公納する場合は無制限となっている(「補助貨ヲ無制限ニ公納受領ノ件」昭和12.9.30蔵理第665号)そうなのでわざわざ銀行で両替しなくてもいいようである。
 やはり給料を全部一円玉で支払われるのを防止するための法律であるようだ。

*1 20枚まで
*2 貨幣博物館トップページ
*3 The Mint Bureau

991219

 サンタクロース*1に来てもらうためには「サンタの餌」が必要だという情報を息子が1、2年前に保育園で仕入れてきた。枕元にクッキーなどを置いておけばそれにつられてサンタクロースが来て、それを食べて、そのお返しかどうか知らないが玩具を置いていくらしい。
 クリスマスの日に朝起きて「餌」がなくなっていれば確かにサンタが来たと納得できるのだから保育園の先生は巧いことを考えたものだ。それにしてもキリストの誕生日ばかり騒がれて仏陀の生まれた日*2はあまり騒がれないのは西洋かぶれが抜けないからだろうか。そういえば知人の子供が通う仏教系の幼稚園でもクリスマス会はあるそうだ。

*1 santa claus embassy
*2 花まつりによせて

991220

 かなり昔の話らしいが、ある学会の国際会議でインド人の科学者が日本人の科学者に「日本語でelectronは何というのだ。やはりエレクトロンなのだろう」というのでその日本人科学者は「電子」という日本語があると言ったら、そのインド人は大層驚いたそうである。東洋の一国の言語で西洋の文明で発見された現象や物質を表す独自の言葉があるのは信じられなかったらしい。ヒンズー語*1には電子を直接表す言葉がないらしい。

 「電子」は明治時代に作られた言葉だろう。明治時代には西洋の言葉を漢語に変換する作業をしてきたようだ。「哲学」「自然」などもともと日本語にない概念を表す西洋語をカタカナで表記するのではなく漢語に直していた。
 最近はもともと日本語があるにもかかわらず西洋の言葉に置き換える人が増えている。特に感じるのは色で「青」「灰色」「桃色」「橙色」などは「ブルー」「グレー」「ピンク」「オレンジ」という人が多い。折角インド人が日本語のすごさに驚いてくれたのに、わざわざそのすごさを無くすような言い替えはやめた方がいいと思う。

*1 Foreign Languages for Travelers

991221

 温暖化防止*1のポスターで大きな寒暖計を持ったサンタクロースが汗をかきながら首を傾げてクエスチョンマークを一杯だしている絵が描かれてあった。温暖化で暖かいクリスマスになってサンタクロースが困惑しているのだ。

 でも南半球の温帯ではかなり昔からクリスマスは夏でサンタクロースも夏服だと言うことを聞いたことがある。
 温暖化防止は地球規模での話だからこのポスターは少しずれているような気がする。

*1 地球温暖化防止キャンペーン

991222

 食パン*1には何故「食」の字が付いているのだろう。日本語で「パン」と言えば食べるパンしかないではないか。鍋を「パン」単独で用いることは殆どない。フライパンとかオイルパン*2ぐらいしか知らない。もしかして食パンの「食」は食卓の食なのか。では「食卓パン」ならば一体「食卓パン」とは何と区別するための言葉か。
 あんパン*3とかクリームパン*4コッペパン*5等と区別する為なのだろうか。フランスパン*6も食卓に上る代表的なパンであるからこれと区別するためか。それにしても「食パン」とは変な言葉である。

 食卓ついでに「電卓*7」も無茶苦茶な言葉である。計算機のことなのだけど計算を表す文字が入っていない。「電子卓上計算機」の略語で「電卓」である。先端技術用語で全く関係なさそうな名前を付けることはある。「マウス」もネズミと画面上の指示入力装置とは全く関係ないが形が似ているという点で関連性がある。「SQUID*8」という極微少な磁気を測定する最先端素子がある。超電導量子干渉計の英語の頭文字で出来た言葉だが、squidというのはイカという意味もある。

 しかし電卓は略は略でもそのものの機能を表す文字が含まれていないので論外だろう。最近の略語では「ケータイ*9」というのが出来たが、これは第二の電卓としてもよいだろう。

*1 食パン
*2 エンジンオイル交換
*3 菓子パン
*4 中村屋 歴史 知恵袋 「クリームパンの元祖」
*5 なつかしの純日本製コッペパン〜クーペとコッペ *6 フランスメニュー
*7 ソニーヒストリー
*8 SQUID素子
*9 ケータイ探偵団

991223

 左右対称の名前*1は縁起がいいという。左右対称とは縦書きにした場合に左右対称*2になることだ。例えば「田中 一」という名前が左右対称だ。知人に結婚する前は左右対称の名前で、結婚して苗字を変えても左右対称になったままの人がいる。この人はダブルで縁起がいいことになるだろう。

 対称の名前が縁起がいいという由来は何であろう。左右対称であれば美しいからであろう。この迷信はやはり漢字の発祥地である中国であろうか。最強の名前は「中田 中*3(なかた あたる)」だろう。上下左右対称である。

*1 雑文のこべや
*2 第9回サピエンス 黒田玲子先生講演 / 日立ハイテクノロジーズ
*3 循環器・呼吸器内科

991224

 学習参考書などを発行している学研*1が化粧品を販売していることを知った。何故学研が化粧品を販売するのか。

 「科学と学習*2」は「学研のおばちゃん」によって配布されている。顧客は児童ではなく保護者であり、その殆どは母親である。ついでに訪問販売ができるのだろう。下着の販売も考えられるが試着などに時間がかかるのでやらないのかもしれない。
 化粧品は委託生産だがブランド*3は学研独自である。

*1 学習研究社
*2 1〜6年の科学
*3 関連会社一覧

991225

 サンタクロースからの贈り物に不満があったらしく、息子はサンタに手紙を再び書き出した。もう来年しか贈り物は来ないぞ、と言ったら「もしかしたら明日また来るかもしれん」と空飛ぶトナカイのそりに乗ったサンタに見つけられるように手紙をガムテープでベランダに貼り付けていた。しかもご丁寧に寝るときは「サンタの餌*1」を枕元に置いていた。

 今は小学1年で完全に信じ切っている様に思えるが、後々いないことに気付かれると少し寂しい。

*1 サンタの餌

991226

 いろは歌成立以降に48文字が重複せずに作られた歌はあるのだろうか。作ろうと思ってもそんなに簡単に出来ないと思う。と思ってインターネットで調べてみたら簡単に見つかった*1。世に知られているいろは歌以外の歌*1も簡単に見つかった。

 調べたいことがすぐに検索できるというのは凄いことである。インターネットはもっと通信費が安くなると助かる。

*1 新いろは歌
*2 いろは歌

991227

 日本の国土を形成する主要な島々の正式名称は何というのだろう。「北海道」「本州」「四国」「九州」であって北海道島とか本州島とは言わないような気がする。沖縄*1は「沖縄島」とちゃんと「島」の字が入っている。
 日本で「島」と名の付かない島は先の四島の他に「壱岐*2」ぐらいか。「対馬*3」は島の字が入っていないが「しま」という言葉が入っている。「隠岐」の「島後(どうご)*4」は「〜島」ではないが島は付いている。

 海外の地図では日本の島々はどのように説明されているのだろう。地名が記された日本地図がWWW上でなかなか見つけられず、唯一見つけた地図*5では「Hokkaido」「Honshu」「Shikoku」「Kyushu」になっていた。でも沖縄は「Okinawa」で「Okinawa Island」となっていない。島の名前に「島」を付けるのは世界的に見ると少数派かもしれない。

 世界最大の島のグリーンランド*6には既に「land」という言葉が入っているのでIslandを付けないと思う。ロシアのノバヤゼムリヤ*7樺太*8には日本語では「島」という言葉を付けていない。氷漬けになるから半分ユーラシア大陸みたいなもんかもしれない。北極海にはセーベルナヤゼムリヤとかゼムリヤフランツァヨシファとか「ゼムリヤ」と付く島がある。ロシア語で陸地という意味らしい。グリーンランドと同じように島を付けて「ノバヤゼムリヤ島」とすると重複することになるのだろう。ちなみに島はロシア語でостров(オストロフ?どう発音するか判らない)らしい。
 これらの島は名前に島の意味が含まれているので「島」を付けてないが、地図帳では必ずしも統一されていなくてアイルランド*9はランドが入っていても「アイルランド島」と書いてある。更に手元にある帝国書院の2種類の地図帳にはグレートブリテン*10島の英語表記が(Great Britain I.)と(Great Britain)になっており「島」の略号である「I.」が付いたり付かなかったりする。日本語表記は両方とも「グレートブリテン島」になっている。

 島の名前にその島を領土とする国の公用語の「島」を意味する言葉(日本語なら島、ロシア語ならостров)を入れるかどうかは島の大きさによるような気がしてきた。島が大きければ大抵は「島」という言葉は付かないと思われる。例外はニュージーランド*11である。本土を形成する大きな二つの島はそれぞれ「北島(North Island)」「南島(South Island)」とこれまた直截的な名前になっている。いくら現地でもただ単にNorthとかSouthとか言わないだろう。

*1 沖縄県庁ホームページ
*2 長崎県壱岐市芦辺町住吉山信触
*3 対馬観光物産協会ホームページ
*4 隠岐島後ホーム
*5 GIF 画像 246x272 ピクセル
*6 Greenland
*7 JPEG 画像 1024x727 ピクセル
*8 サハリンのページ by Shigeki
*9 CIA -- The World Factbook 2000 -- Ireland
*10 ABC Maps of the United Kingdom
*11 GIF 画像 277x386 ピクセル

991228

 2000年問題をわざわざ「Y2K」と言うのは何故だろう。
 KYT*1という聞くと恥ずかしくなる別の略語を連想させられる。KYT*2というのは工事現場や工場の製造現場での事故防止のために使われるもので、KYTそのもの自体は大変有用である。工事現場や工場だけでなく家庭生活や自動車の運転など一般に生活を営む際にも使える。
 KYTとは「危険(Kiken)予知(Yochi)トレーニング(Toreeningu)」の頭文字である。ある想定された作業場面を絵などで見せてそこにどんな危険が潜んでいるかを見つけだす訓練である。
 何故日本語をローマ字表記にしてその頭文字を並べて略語にするのだろう。「きけんよちとれーにんぐ」と略さずに言う時間さえもないくらい工事現場は忙しいのだろうか。トレーニングなどとハイカラな言葉を使わず「危険予知訓練」とすればもう少し短くなる。もしかしたら略語にすることにより仲間内の符丁にしようとしたのかもしれない。

 「Y2K」に話を戻す。Year Two Thousand Problemの略語として使われている。しかし巷のオッサンまでが「Y2K」と言っているのを耳にした。やはり日本ではどう考えても符丁だ。彼らは符丁が好きなのだ。
 何でもかんでもローマ字にして略すな、と嘆いていたらNHK*3TDK*4など企業名にはよくあることだと気付いた。NHKは日本放送協会、TDKはかつて東京電気化学工業であった。みんなローマ字が好きなのね。

*1 kyt物語り
*2 KYT(危険予知訓練)とKYK(危険予知活動)
*3 NHKホームページ
*4 TDK Homepage

991229

 飛び地*1というのがある。所属する行政区画から飛び離れて他の行政区画内にある土地のことをいう。離れているだけでは駄目である。島は飛び地とはいわない。
 飛び地というのは不思議な状態である。地続きであればその領土内を移動するのになんら問題ないが、国家単位の飛び地となるとそこに行くためには他国の領土に一旦入らなければいけない。だから飛び地は区画、領域の特異点のようなものである。四色問題*2でも飛び地はないものとする、としている。飛び地を特別視したくなる理由はここらにある。

 国内で言えば和歌山県の飛び地*3が有名だろう。三重県と奈良県との県境に挟まれて和歌山県の飛び地*4が二ヶ所(北山村*5熊野川町*6)ある。市町村の飛び地は数え切れないくらいあるだろう。
 世界最大の面積の国単位の飛び地はアメリカ合衆国のアラスカ州だろう。ただし植民地や信託統治領は除外する。信託統治領は今でもあるかどうか不明だが。ロシア連邦にも飛び地がある。ケーニヒスベルクがある地域である。アゼルバイジャン共和国もナヒチェバンがある地域が飛び地になっている。

 最近見つけたところにこんなのがあった。静岡県湖西市の新所、岡崎、梅田*7という三つの区画である。この区画はお互いの区画内にそれぞれの飛び地を持っているという、かなり複雑な状態になっているようだ。道路地図を見ると区画名は新所岡崎梅田錯雑地とか新所岡崎梅田入会地とか表現されていて詳しく書いてない。地図屋さん泣かせの場所なのだろうか。

 飛び地を特異さ度合いの点で超えた「錯雑地」。区画整理はして欲しくないものである。

*1 飛地探検 Page
*2 ニューラルネットワークで解く4色問題のデモ
*3 和歌山県東牟婁郡熊野川町玉置口
*4 和歌山県東牟婁郡北山村下尾井付近
*5 和歌山県東牟婁郡北山村下尾井付近
*6 和歌山県東牟婁郡熊野川町玉置口付近
*7 静岡県湖西市新所・岡崎・梅田入会地付近

991230

 西暦元年*1という言い方があるらしい。元年というと平成元年とか昭和元年とか年号が改まった最初の年のことで、大抵は365日に満たないので昭和1年とは言わずに「元年」と言う。実際、昭和元年は12月25日に始まったので7日間しかなかった。平成元年は1月8日からなのでほぼ1年間の日数がある。昭和天皇の延命措置は平成元年が昭和元年のように極端に短くならない様にするという目論見もあったと思われる。

 西暦の場合、改元というのがないのでわざわざ元年という言葉を用いなくてもいいと思う。西暦1年といっても違和感はない。

 ところで1999年の1月頃には日本人の99%以上が知らなかった「ミレニアム*2」という言葉は「千年紀」という意味らしい。おそらく最初の千年紀は西暦1年から始まったのだろう。終わったのは今年の雰囲気からして西暦999年のようだ。来年は2000年だから新しいミレニアムが始まると騒いでいるのだからそうに違いない。そうすると最初のミレニアムは999年間で次のミレニアムは西暦1000年から今年の西暦1999年迄で1000年間。どうやらミレニアムというのはいい加減*3のようだ。

*1 calであそぶ
*2 ミレニアム・プロジェクト(新しい千年紀プロジェクト)について
*3 新千年紀 カウントダウン

991231

 大晦日に便所で「がんばりにゅうどう ほととぎす」と唱えると来年一年間は妖怪に出会わなくなる、ということを以前書いた*1。今日はその日である。妖怪がいることを信じていた小学生の頃には毎年これを実行しようとしていたが、毎年大晦日になると色々あって忘れてしまっていた。気付いたときには新年を迎えてしまっているので、その一年は妖怪と出会すのではないかと恐れ、おののいて過ごしていた。

 さて、読者の方から「がんばり入道」ではなく「か」んばり入道だ、という指摘を受けた。漢字では「加牟波理」と書くので「が」んばりではおかしいとのことだ。また水木しげる氏の著書でも「か」んばりとある。
 では「かんばり」というのは何のことであろう。妖怪の名前の成り立ちはある自然現象の名前であったり、既知の現象、物の名前の組み合わせである。従って妖怪の名前の語源は殆どが明解であり、よく分からないのは「しょうけら*2」「ぬえ*3」「*4」ぐらいである。「加牟波理入道」は「入道」の名から分かるように人間の形をした妖怪である。人間が元となっている妖怪でその名前の由来が分からないのは余程のことである。

 その点、がんばり入道なら「便所→頑張る→がんばり入道」と実に滑らかに由来が分かる。角川書店*5刊「にっぽん妖怪地図」、学習研究社*6刊「BooksEsoteria第24巻 妖怪の本」では「がんばり入道」としている。
 「がんばり入道」の姿は鳥山石燕*7の「今昔画図続百鬼」が初出らしい。そこに書かれている説明文を読めばはっきりするかもしれない。
 ところで何故「ほととぎす」なのか。郭公(かっこう)*8の字面と中国の便所の神「郭登」が似ていることが由来らしい。カッコウはホトトギス科の鳥でホトトギス*9に似ていることから「郭公」を「ほととぎす」と読んだのだろうか。昔のことだからカッコウもホトトギスも明確に区別してなかったのかもしれない。
 「がんばりにゅうどう かっこう」では七五調にならないので「ほととぎす」としたのが最大の理由だろう。

 いずれにしろ濁るか濁らないかで妖怪に会うか会わないかが決まってしまうので、「か」か「が」かは重要な問題といえば重要な問題である。現時点では決着が付いていないので、「か」と「が」の中間の音「か゜」でまじないをしておけば、ごまかせるかもしれない。どうやって発音するかは知らない。鼻濁音*10で代用すればいいのだろうか。

*1 加牟波理入道
*2 百鬼図譜「画図百鬼夜行風之巻」しょうけら
*3 ぬえ - (C) 1998 青年人外協力隊
*4 鬼
*5 角川書店ホームページ
*6 学習研究社
*7 前口上
*8 日本の鳥シリーズ
*9 日本の鳥シリーズ
*10 鼻濁音を知っていますか



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