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0608雑記草


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060801

 砂金取り*1をした後は金山跡*2に向かった。佐渡旅行の一番の目的は、この金山跡である。ある雑誌を見ていて*3、記事の中のある写真に目が留まった。金脈を掘り進む内に山が割れてしまった*4のである。割れたのは江戸時代だから人力による。人の欲望がこれほどあからさまに現れている地形はない。これを一目みたいと言う思いから佐渡旅行になったのだった。

 金山跡へ向かう途中にそば屋*5があった。そこの駐車場から件の山*6が見えた。これで一応は本懐を遂げることができた。

 この駐車場の真ん中辺りには金鉱石*7が置いてあった。まだ鉱石を採掘していた頃に産出した物で重さは約二トンある*8らしい。この鉱石に含まれる金の量は二百グラム程度のようだ。

 駐車場の周りには筆者好みの遺構*9がいくつかあった。ツタの絡まるサイロらしき建物*10用水路のようなコンクリート製の構造物*11など。1989年に採掘が停止されても*12、そのまま鉱山の施設が残っている。近くまで見に行きたかったが、鉱山跡の見学時間が無くなってしまうと困るので諦めた。考えてみるとこの駐車場は金山跡見学のためのもので、そば屋の駐車場ではなく、その駐車場にそば屋があるのである。

 昼飯にそこの蕎麦を食べて金山に向かった。



*1 佐渡旅行(7)
*2 史跡 佐渡金山
*3 佐渡旅行
*4 Geppo0607_10.jpg
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*9 遺構探訪
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*12 ■佐渡金山の歴史

060802

 *1の後は、入場料*2を払って金山跡の坑道に入る。中はかなり涼しい。江戸時代の採掘の様子を人形で再現してあった。この人形は電動で動く。動くだけでも凝っていると思ったが、人形もかなり凝った作りになっていた。無精髭まで細かく作ってある*3生き人形*4みたいだった。

 坑道*5の出口には資料館*6が併設されていた。ここには佐渡金山の様子を模型で説明している。この模型もかなり凝った作りになっていた。当時の子供達の間では亀を飼うことが流行っていたようで、紐を付けた亀を引っ張る子供の人形*7が何体かあった。これは本当に記録を基にしたものなのか、模型作成者の創作なのか定かではない。

 12.5kgの金の延べ棒が展示してあった。直接触ることができる*8展示箱からこの金塊を取り出すと記念品が貰える*9というので、家族で代わる代わる何度も挑戦したが、取り出すことはできなかった。

 金山跡の駐車場からは金の露天掘りで割れた山*10裏側*11が見えた。裏側から見ても人間の欲望の凄まじさを感じる。崖にぽっかりと開いた穴*12を見つけた。これも江戸時代のものだろうか。金脈を探って掘り進めていたら崖の真ん中に出てきてしまった、という感じである。

 金山跡を堪能した後は、海岸に甌穴*13群があるというのでそれを見に行ってから今日の宿に向かうことにした。



*1 佐渡旅行(8)
*2 史跡 佐渡金山 | 観光コース | 入管案内
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*4 生人形と松本喜三郎
*5 史跡 佐渡金山 | 観光コース | 宗太夫坑コース
*6 史跡 佐渡金山 | 観光コース | 資料館
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*9 material_img_07.jpg
*10 0607290026.jpg
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*13 石垣島・西表島・沖縄本島(4)

060803

 金山跡*1の次は海の甌穴である。甌穴*2とは河床の岩盤にできる円筒形の穴*3のことで、水の流れで川底の岩がくぼみ、そのくぼみに小石が入って、その小石が水の流れで回転し岩のくぼみの底を削り、それがどんどん深くなってできる。

 それが海岸にできている*4という。海岸に打ち寄せる波で甌穴ができても不思議ではないが、川の流れと違って一定ではないから、甌穴が出来上がるのには川に比べてかなり時間が掛かりそうだ。こんな珍しい甌穴を見ないわけにはいかない。

 思っていた大きさよりも大きい *5。これぐらいの甌穴ができるまでには、どれくらいの時間が掛かるのか。数百年単位だろうか。考えてみれば岩の硬さによって出来上がる速さは大きく変わる。川のように常に流れていなくても、結構早く穴が掘れるかも知れない。それにしても甌穴を削るための石はどこから来るのだろう。川であれば上流から流れてくるが、海岸線ではどこから石が転がってくるのだろうか。

 もしかしたら海岸の岩は相当脆く、浸食によって簡単に崩れ落ちるのかも知れない。その崩れ落ちた岩が甌穴の削り石となるのだろう。とすると甌穴が出来上がるにはそれほど時間はかからないかもしれない。とは言えどれくらいなのかさっぱり見当がつかない。1mぐらいの深さで百年ぐらいだろうか。

 直径が70cm程度の甌穴を覗き込んでみると中にいくつかの石が入っていた *6。それにしてもこの石はどこからくるのか。浸食で崩れた石としても、周りを見ると*7岩が崩れて転がって来るという雰囲気はあまりない。

 同じぐらいの大きさの他の甌穴の中を見てみると中にはぼうふらが沢山湧いていた *8。この甌穴の水は雨水のようだ。中では蚊柱*9ではなく「ぼうふら*10柱」ができていた。

 家族の中で、甌穴を堪能したのは筆者だけだった。もう夕方なのでここの近くのホテルにある温泉*11にでもつかって今夜の宿に向かうことにした。が、既に一般客の入湯は終了していた。

 今夜の宿は旅行直前に予約したので、余りものの宿である。インターネットの紹介記事によると相当ぼろい宿らしい。掲載されている写真を見てもかなりぼろい。大抵の写真はよく見えるものだが、写真でぼろいのだから本物は相当ぼろい。子供達には「今日のホテルは『貧ボテル』だから覚悟しなさい」とレンタカーの中で相当脅しておいた。建家の外観に拘らない飲食店は美味い*12という法則があるので、筆者一人だけはかなり期待していた。



*1 佐渡旅行(9)
*2 石垣島・西表島・沖縄本島(4)
*3 甌穴群の詳細情報:るるぶ.com
*4 佐渡観光Navi〜ときめき佐渡〜
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*7 img_1251.jpg
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*9 ”ひとだま”の正体/虫の雑学 (社)農林水産技術情報協会
*10 豊島区保健所 こんなところが蚊の発生源
*11 Yahoo!トラベル - 国内観光・温泉地ガイド - 平根崎温泉
*12 不味いラーメン屋

060804

 佐渡旅行最終夜*1の宿に着いた。想像していた以上にぼろい *2。子供達に聞くと思っていたほどではないという。相当脅しが利いていたらしい。行きの電車はグリーン車 *3船は特等室*4ときて、最後の宿はぼろぼろである。

 このぼろさは今までの旅行経験の中で一番か二番である。この宿に匹敵するところは十五年ぐらい前に泊まった和歌山の国民宿舎*5である。ここも相当だった。中にはいると外観に相応しくかび臭い。今夜の宿泊は我々だけのようだ。海の見える最上階の部屋を案内して貰った。階段を登っていくと各階に鉄板製の防火扉が設置してある。もしかしたらこの建物は宿ではなく、元は別の用途で使われていたのかも知れない。公民館か商工会議所みたいな造りである。そして譲り受けた直後、改装しそれ以来一切いじっていないのだろう。ところどころ雨漏りの染みがある。

 これだけ外も中もぼろぼろだからかなり食事は期待できそうだ。web上の宿泊案内の書き込みでも「建物はともかく、飯は美味い」という書き込みが沢山あった。

 無茶苦茶美味いわけではない。普通以上だ。量も沢山あった *6。料金が安かったので満足度は高い。やはりぼろ宿の飯にはずれはない。しかし和歌山の国民宿舎は全く駄目だった。

 朝飯*7は普通だった。宿を出て小木港に向かった。途中、宿根木*8千石船祭り*9の準備のため、復元された船を倉庫から人力で引っ張り出す行事が行われていた。これに飛び入り参加してきた *10

 帰りの船は「二等席」である。二等席は椅子がなく、絨毯が敷いてある床だけである。特等席との格差はかなり大きい。特等席の部屋から出る何かもったいな様な気分になるが、二等席だと床だけの大部屋だから底から離れて船内を歩き回ってもなんら損した気分にはならない。甲板に出てみるとカモメが船を追いかけて飛んでいる *11乗客が飛んでいるカモメに向けて菓子を投げる*12ので、それを食べに来るのである。習慣化しているようだ。イルカ*13は見られなかったが、カモメは目の前で見ることができた。

 佐渡が見えなくなるとカモメもいなくなった*14



*1 佐渡旅行(10)
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*3 佐渡旅行(4)
*4 佐渡旅行(5)
*5 全国国民宿舎のご案内
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*7 0607300001.jpg
*8 佐渡旅行(7)
*9 佐渡観光Navi〜ときめき佐渡〜
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*11 img_1275.jpg
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*13 佐渡旅行(3)
*14 img_1285.jpg

060805

 筆者はNHKの「えいごであそぼ*1」という幼児向け英語学習番組を国辱番組のひとつと考えている。日本語もおぼつかない幼児に英語を教える行為を国辱と言わずしてなんというのか。自国の文化を何と考えているのだろう。筆者がこう考えるのは、筆者自身が英語が苦手だからではない。断じてそうではない。

 そもそも日本人が、英語を母国語としている人と同じ様に流暢に喋らなければならない理由があるのか。通訳をやる人は必要かも知れない。これは一部の人に必要な技能であって、万人にとって必要なことではない。英語が国際語だとしてもだ。

 一方、日本語は日本人にとって技能ではない。文化であり、日本語が操れると言うことは日本人であることの証である。日本語が全く喋れなくても自分が日本人である事を主張することはできる。しかし日本語が喋れれば、日本人であることを簡単に証明できる*2。日本語が日本人たらしめるのである。中途半端な状態で外国語を学ぶということは、基本をないがしろにしていることになる。

 外国人と英語で喋る時、流暢でないから発音が正しくないからといって会話を拒絶されたことはあるだろうか。それだけの理由で断られることはないはずだ。もしそうであれば、その相手は会話をする価値のない人間なのである。了見が狭すぎる。逆にたどたどしい日本語で話しかけられても、それだけで相手にしなくなることはない。

 こう考えれば、流暢であるとか発音が正しいとかは些末なことであって、このために幼少期に憶えるべき正しい日本語の発音などを犠牲にすることがいかに愚かな行為かが解る。

 こういった偏った意見をかわすかのように「にほんごであそぼ*3」という番組をNHKは作っている。これは普通の内容だから全く問題ない。

 もう一度書くが、こう考えているのは英語が苦手だからでは決してない。



*1 鉛筆や箸の持ち方
*2 HOW TO SPOT A JAP (1942)
*3 KIDS WORLD

060806

 西洋の人名を中国語式に漢字で書くとどうなるか。以前、腕時計の商標の中国式表記*1について書いた。これをもう少し一般化するとどうなるか。

 西洋語の中国語表記に決まりというのはおそらくないだろう。よく似た音の漢字を当てるだけだから何通りもあるに違いない。とは言え、漢字で「Albert」は例えばこう書く、と教えてくれるページ*2を見つけた。それによると「艾柏特*3」らしい。「艾」という漢字は見たこともない。日本では「がい」と読み、意味は「よもぎ*4」であった。「よもぎ、かしわ、特別」だから変な意味にはならないだろう。多分そう言う漢字が選ばれているに違いない。

 こんなの*5もあった。「Yamaha*6」「Yamamoto」は日本の名前だから、それを漢字で書くとどうなるか、というのは何か変な感じ(漢字)がする。それにこれだけ訓読みで当てられている。訓読みは日本式の読み方だから、中国語で読むと「Yamaha」「Yamamoto」にならないはずだが、こう書く他はないのだろう。これ*7などは最近の日本の子供の名前にありそうだ。

 一般名詞を漢字で書くとどうなるか*8、というのもあった。その中に諺というか格言らしきものが集められているページ*9があった。「abracadabra*10」を漢字で書くとこうなる*11らしい。



*1 漢字表記
*2 1000 Names in Chinese Symbols
*3 1000 Names in Chinese Symbols Alba Albert Alberta Alden Alecia
*4 植物 ヨモギ
*5 1000 Names in Chinese Symbols Yamaha Yamamoto Yoda Yuri
*6 YAMAHA
*7 1000 Names in Chinese Symbols Linson Lisa Liz Locke Loewi
*8 Chinese Symbols Clip-Art Collection
*9 Chinese Symbols Database - Formsoa Translation Service Quotations (22 terms)
*10 Transcendental Magic
*11 abracadabra

060807

 眠い*1。何故こんなに毎日眠いのか。そもそもどうして眠らなければならないのか。身体や大脳の疲労回復のために眠る。亀でも眠る*2のだから、数倍も高等な人間は眠らなければ生きていけないのは明らかだ。

 魚も眠る*3。どうも脊椎動物は眠るらしい。無脊椎動物はどうか。昆虫なども寝ているような気がする。イソギンチャクはどうか。タコノマクラはどうか。この辺りだと眠らなそうな気がしてくる。境目は脳があるかどうかなのだろうか。

 脊椎だけで脳がどこにあるのかはっきりしないナメクジウオ*4はどうか。イカやタコは脳がはっきりしているから眠る*5のだろう。

 眠るのが嫌いではないから大きな問題ではないが、それにしても一日のうち六乃至八時間を睡眠に費やしてしまうのは勿体ないような気がしてならない。せめて四時間程度にまで短縮したい。



*1 知らなきゃソン! 眠りの常識・非常識Vol.4 3時間睡眠で人は生きていける? - [睡眠・快眠]All About
*2 亀の鼻提灯(2)
*3 5.睡眠の進化と分化
*4 ナメクジウオ
*5 sp08-5 無脊柱動物の痛みの問題

060808

 この骨格図*1はアメリカ映画「Teenage Mutant Ninja Turtle*2」に登場する亀人間のものである。アメリカの熱狂的な愛好者が書いた挿絵である。

 河童*3の骨格図と言ってもほぼ間違いない。くちばしがないところが違うだけだ。これを書いた人は日本の河童のこと*4を知っているのだろうか。



*1 turtleanatomyskeletal.jpg
*2 The Official TMNT Web Site!
*3 kappa.jpg
*4 河童の正体(2)

060809

 ふと思い立って、昔、買ったデジタルカメラ*1の掃除をした。このカメラ*2は電池の消耗が激しく、新品の電池を入れても写真が二、三枚しか撮れない*3という体(てい)たらく*4であった。

 これは電池の電極の接触に原因があるのではないかと思っていた。時々、マイナスドライバーの先でカメラの電極部分を擦ってやったが状況は変わらない。

 今回の掃除では、紙ヤスリで本格的に削ってやった。すると電池が結構保つようになった。やはり電池の激しい消耗は、電極の接触が原因だった。古いデジタルカメラの電極は、電池と接触する部分(凸部分)とが他の部分と同じクロムめっき*5になっているが、新しいデジタルカメラのそれの接触する部分は金めっき*6になている。クロムめっきでは接触が悪くなりやすいのだろうか。

 昔の電子機器では、クロムめっきの接触が直ぐに悪くなると言ったことは聞いたことがなかった。これはデジタルカメラ特有の現象*7だろうか。



*1 デジタルカメラ
*2 finepix4700.jpg
*3 デジタルカメラ(5)
*4 Bo Derek Official Home Page
*5 4700electrode.jpg
*6 a520electrode.jpg
*7 電極はいつもキレイに

060810

 金太郎飴の歴史1はそれ程古くはないらしい。江戸時代からあるような感じだが、明治から始まったようだ。原型は元禄飴と呼ばれる飴という。お多福(阿多福)飴というのもあるらしい。これもどこを切ってもお多福になっている。「おたやん飴*2」ともいわれる。起源がどうなっているのかよく判らない。金太郎飴よりもお多福飴の方が古いのか。それとも金太郎からお多福ができたのか。金太郎飴は金太郎飴本店という店の初代が考案したようだ。この店は明治の初め創業*3なので、金太郎飴も明治の生まれになる。

 幼少の頃は、どこを切っても金太郎というのが不思議でたまらなかった。どうやって作ったのか*4を勝手に想像していた。予め飴の断面に金太郎の顔が描いてあるのだろうと思っていた。断面をつなぎ合わせて一本の飴にする。断面にはわずかな切れ目が入れてあるので、そこから簡単に折れてしまう。普通はその切れ目に気付かないので「どこを切っても金太郎」と勘違いしているのである。だから顔が出てこない断面があるはずと考えていた。

 金太郎飴というと、七五三*5の他につげ義春*6の「ねじ式*7」を思い出す。物語の中で金太郎飴が登場*8する。



*1 【金太郎飴本店】金太郎飴一覧
*2 【三重のまんなかまちかど博物館】
*3 【金太郎飴本店】会社概要
*4 【金太郎飴本店】金太郎飴ができるまで
*5 三越と七五三
*6 初茸狩り
*7 つげ義春「つげ義春を旅する」
*8 松岡正剛の千夜千冊『ねじ式・紅い花』つげ義春

060811

 ヒョウタンツギのマトリョーシカ*1があることを最近知った。

 マトリョーシカ*2とは日本が起源と考えられているロシアの入れ子式人形*3である。

 ヒョウタンツギ*4とは手塚治虫の漫画に登場する架空の生物である。手塚治虫*5様々な作品*6登場*7する。顔の形は瓢箪*8を逆さまにした形をしており、鼻は豚鼻*9、目はいつも白目を剥いているか、三白眼*10のように描かれる。そして体中につぎはぎ*11がある。地面に生えていたり、空から大量に降ってきたり、漫画の登場人物にのりうつったりもする*12

 ヒョウタンツギは突然沢山現れることもある*13ので、中から次々と出てくるマトリョーシカの雰囲気とよく似通っている。

 そう言えば手塚の漫画にはヒョウタンツギの他に同じような生き物*14が何種類か出てくる。この中での筆者が好きなのは「おむかえでゴンス」が決まり文句の「スパイダー*15」である。



*1 パズル工房「葉樹林」 vesna2.jpg
*2 マトリョーシカの起源
*3 Russian matrioshka nesting dolls
*4 TEZUKA OSAMU @ WORLD : STUDIO PHOENIX ヒョウタンツギ
*5 ---- Tezuka Osamu @ World ----
*6  TEZUKA OSAMU @ WORLD : STUDIO PHOENIX ヒョウタンツギ 出演作品リスト
*7 松岡正剛の千夜千冊『火の鳥』(全13巻)手塚治虫
*8 ひょうたん(14)
*9 タブロー法
*10 John Kennedy Poster at AllPosters.com
*11  TEZUKA OSAMU @ WORLD : STUDIO PHOENIX ヒョウタンツギ c050_4.gif
*12  TEZUKA OSAMU @ WORLD : STUDIO PHOENIX ヒョウタンツギ c050_2.gif
*13 ヒョウタンツギ ポルターガイスト説
*14 other.gif
*15 キャラクター紹介

060812

 「象」という漢字に訓読みはない*1と思っていた。「かたち」とか「かたどる」は漢字の意味であって読みとしては定着していないと考えていた。もともと訓読みというのは、漢字そのものの意味から作られた日本式の漢字の読み方だから、漢和辞典においてそれが訓読みなのか意味だけを表しているのか区別が明確になっていない*2ように思われる。一方、常用漢字は訓読みがきちんと定められている*3が、それ以外の読みも訓読みとするのかその漢字の意味とするのかはっきりしてこない。

 常用音訓表によると「象」の訓読みはない*4。しかし「象(かたど)る」と言った使い方もする。

 大抵の漢字には意味がある*5ので、どの漢字にも訓があると考えてもよさそうだが、「絵」や「*6」のように漢語が日本語に溶け込んでしまって音読みが日本語の意味そのものになっている場合は、訓読みがないと言える。



*1 象
*2 政関白
*3 常用漢字表
*4 常用漢字表 ショウ−ジョウ
*5 漢字ナウ
*6 蝶

060813

 マサチューセッツ工科大学*1のサイトに漢字のページ*2がある。日本の大学の先生*3が協力して作ったようだ。常用漢字表*4があり、それぞれの漢字の読み方*5筆順*6が掲載されている。

 筆順で登場する字*7は何となく癖があるというかあまり上手くない。

 「*8」の字があった。この「*9」もあまり上手くない。訓読みが「ぞう」になっている。「ぞう」は音読みで、訓読み*10ではない。「ぞう」も「しょう」も音読み*11である。

 明らかに間違っているので、教えてやりたいが、相手はアメリカの大学なので英語で手紙を書くのは大変だ。止めておく。



*1 カーネギーメロン
*2 JP NET/WWkanji Kanji Project
*3 Welcome to our new WWKanji Page!
*4 The Joyo Kanji
*5 About the Kanji Project
*6 1706.mov
*7 1908.mov
*8 3061.html
*9 3061.gif
*10 象(2)
*11 象

060814

 考えてみれば、「象」の訓読みの間違い*1を指摘するのに、英語*2でなくてもいいはずだ。間違いのあった漢字のページ*3は、大学の日本語学習*4の一部になっているので、当然、日本語が判るだろうし、日本語が上手く表示されるパソコン*5を使っているだろうから、日本語の電子メールを受け取ることもできるだろう。



*1 象(3)
*2 JP NET Comment Form
*3 JP NET/WWkanji Kanji Project
*4 FL&L @ MIT: Japanese
*5 日本語オーケー! Nihongo-OK.com

060815

 水族館*1に行ったら館内展示物にヨットの船室*2があった。解説もろくに読まずに堀江謙一*3のヨットの船室だと思って見学をしていたが、改めて後で調べてみると全く別の人のヨットだった。

 その人は長江裕明と言う人で、一家三人で四年九ヶ月かけて世界一周をした*4

 これ*5がその船室である。家の機能が凝縮*6されている感じがして居心地がとても良さそうだった。これはヨットの船室だが、地上にこのような部屋が沢山ある家を造って、そこで永年暮らせるだろうか。何となく暮らせそうな気がする。



*1 コンゴツメガエル
*2 竹島水族館 館内のご案内2
*3 : : : S U N T O R Y - M E R M A I D . C O M : : :
*4 中部英傑伝
*5 img_0988.jpg
*6 img_0987.jpg

060816

 名古屋の護国神社*1に行って来た。ここには戦艦「大和」の大砲の弾*2が記念碑になって鎮座していると聞いていたので、一度は行ってみなければならないと思っていた。

 神社の正式な名前は「愛知縣護國神社*3」というらしい。名前に「愛知県」とあるので地方公共団体の「愛知県」*4に関係する神社かと思ってしまうが、政教分離の原則*5から言って県と特別な関係はあり得ない。旧憲法下の戦前に付けられた名前なので全く問題はなかったが、政教分離を謳った新憲法下で、県と何らかの関係があるかのような連想を誘発させる名前を継承したのは適切でなかったのではないか。そういえば実家の近くに「○○市自動車学校」という自動車免許教習所があった。この名前の付け方は、この教習所が「市営」である(教習料金が割安である、教え方がお墨付きである)という庶民の勘違いを期待しているとしか思えない。免許教習所のこういった名前の付け方は全国的な傾向らしい。

 更に驚いたことは、神社の印*1愛知県の県章*6が組み込まれている。しかもこの県章は昭和二十五年に制定されたのだから、この神社の印は新憲法下*7で作られたのである。

 神社の名前に「愛知県」が付いているのは他意はなく*8、戦前の名前を継承しただけであるということを示すためにわざわざ旧字体で「愛知縣護國」としているのだろうが、どうもしっくりしない。



*1 愛知縣護國神社
*2 愛知縣護国神社/境内案内/戦艦大和記念碑
*3 愛知縣護国神社/御沿革
*4 愛知県のホームページ : Aichi Prefectural Government Official Site
*5 日本国憲法
*6 あいちのシンボル
*7 戦没者の葬祭などについて
*8 社格

060817

 愛知県の県章*1は、県の花*2である「カキツバタ*3」と愛知の「あ」の字とを図案化したものだとばかり思っていた。違うらしい。

 県のページ*2には「あいち」をそれぞれ組み合わせて図案化*4したものとある。「あ」と「い」は何となく判るが、「ち」はどこなのか。「ち」の下半分がない。



*1 logo.gif
*2 あいちのシンボル
*3 八橋検校
*4 aichi.gif

060818

 家族と親類とで東京ディズニシー*1に行った。開園五周年*2で、入場口でスピードくじを配っていた。全部で八枚貰ったが全部はずれだった。



*1 東京ディズニーリゾート:東京ディズニーシー
*2 0608180011.jpg

060819

 次の日*1東京ディズニーランド*2に行った。夏休みの特別企画でシンデレラ城*3の周りで大噴水大会が行われていた。音楽とディズニー漫画の登場人物のぬいぐるみを着た人との踊りに合わせて水が噴き上げられる。最高潮に達するとシンデレラ城よりも高く吹き上げられる*4。これは壮観だった。筆者はディズニー嫌いだが、ここの催し物の企画は非常に考えられていて見事だと思う。昼間は水の吹き上げ、夜は花火の打ち上げ*5と対比がうまく考えられている。

 噴水を見物している時、隣にいた男性が「何で英語で歌っているんだろう」とつぶやいていた。全く同感である。日本の遊園地だから日本語の歌に合わせて噴水を出したり踊ればいいのに、英語の歌を流していた。アメリカのディズニーランド*6の出し物をそのまま輸入したからだろうか。そうだとすれば子供のために吹き替えるべきだろう。

 この遊園地ではとにかく日常とは違う雰囲気を醸し出すのが第一の目的だから、日本では英語の歌の方が効果的かも知れない。アメリカのディズニーランドはどうすればいいのだろう。パリ*7香港*8ではどうしているのだろう。



*1 ディズニー嫌い(2)
*2 東京ディズニーリゾート:東京ディズニーランド
*3 Schloss Neuschwanstein - Offizielle Homepage der Bayerischen Schlösserverwaltung
*4 0608190029.jpg
*5 東京ディズニーリゾート:ディズニーマジック・イン・ザ・スカイ
*6 Disneyland Resort | Welcome To The Magic!
*7 Disneyland® Resort Paris
*8 香港迪士尼樂園

060820

 ディズニーランド*1で三時頃まで過ごした後、家族の許しを得て抜け出して一人だけで秋葉原に行った*2

 アキハバラデパート*3の前には、いつものように露天の実演販売店が並んでいる*4。この中にパズル屋があった。色々な知恵の輪*5組み木パズル*6箱根細工のからくり箱*7がおいてある。

 目を引いたのはからくり箱、ひみつ箱*8と呼ばれる物だ。5cm角ぐらいの大きさが筆者の所有欲を大いにくすぐる。小物が入る程度の大きさの箱*9も数多くあったが、単なるからくりだけを楽しむこの小さな箱*10に惹かれた。

 購入して、そのからくりに挑戦した。数分間色々試してみたが、全く歯が立たないので、直ぐ答えを見てしまった。奇想天外の仕掛けだった。これは面白い。箱の容量は2cm立方程度しかないので、箱としての実用性は全くない。しかしこんな優れた箱に何も入れないのは何やら勿体ない気がしてならない。十分の一オンスの金貨*11でも入れておけば、箱としての価値も出てくる。箱を自分で設計して制作*12できれば、人に挑戦させて開けられたら中の金貨を差し上げる、という酔狂なこともできそうだ。

 現状は、中に開け方が記載されている小片の紙が入っている。からくりが判って箱を開けると開け方の答えが書いてある紙が出てくる。無意味だが、逆説的な感じがして面白い。



*1 ディズニー嫌い(3)
*2 ディズニー嫌い
*3 0608190057.jpg
*4 0608190056.jpg
*5 知恵の輪 日本知恵の輪協会知恵の輪名人
*6 NISSEI COMMERCE H21:悪夢のパズル「スクランブル18」
*7 箱根寄木細工いづみや『寄木細工商品説明』
*8 からくり小箱
*9 寄木細工商品のご紹介 秘密箱・宝石箱・象嵌・箪笥
*10  ̄torito_ からくり小箱 No.4〜6
*11 三菱ゴールドパーク|金貨
*12 からくり創作研究会

060821

 物の値段は何で決まるか。市場で決まる*1。市場に参加している人々の思惑で決まる。理論や物理現象では決まらない。そもそも「物の値段」という考え方は、物々交換が発端なので、値段を表している数値は最終的にはそれに見合った何か物や労働力と換えられる。そうでないと値段を付ける意味がない。

 ある商品の値段が百円であるとすると、それは百円分の米や塩など他の物と交換できるという意味である。それらが等価かどうかは交換をする当事者同士が決めることであって自然法則や科学理論ではない。これは市場での取引でも同じことである。

 それでは、もし錬金術*2機械という物が存在して、それに値段を付けるとなると一体どうなるか。錬金術機械とは簡単にエネルギーを殆ど使わずに卑金属から金や白金を作ることができる機械である。鉛や鉄くずを機械に入れると金や白金が出てくる。そんな機械に値段を付けるとしたらいくらになるか。実はこの話を進めるために考える機械は錬金術機械でなくても良い。米やパンを土や水から瞬時に合成する機械でもいい。しかし錬金術の方が夢があって景気のいい話になる。とにかく都合良く何か物ができてくればいい。自然界ではエネルギー保存則*3があるのでそんな都合のいいことは実現不可能だが、観念の世界だから全く問題ない。

 いくら高い値段でその錬金術機械を買ってもそれ以上の価値の金や白金を作り出すことができるので、値段が決まらないのか。現在、世界に出回っている金塊の総重量と同じ量の金が突然市場*4に出回ったら、理論的には金の値段は半分になるはずである。ごく単純に考えれば、いくら金を作っても市場に出回っている金塊の総量の価値は一定になっているのだから、機械はそれよりも高い値段になることはない。ただし将来の金の価格が高くなる可能性はあるのでそれを見込んで市場の金の総量の価値よりも高い値段で買う人がいるかも知れない。

 では、いつ何時その機械が壊れて使い物にならなくなるか判らないとしよう。購入して引き渡された瞬間に壊れてしまう場合もある。一旦壊れたら修理は不能とする。しかし上手く動けばいくらでも金塊が出てくる。こういう条件の機械の値段は果たしていくらになるだろう。前述のような何か屁理屈を付けてもっともらしい値段を付けることができるのだろうか。



*1 株の天気図
*2 錬金術
*3 第3節 エネルギーの変換と保存
*4 東京工業品取引所

060822

 錬金術機械*1の続き。いつ壊れるか判らない修理不能な錬金術機械の値段を付けるにはどう考えればいいか。この様な機械がこの世に一台しかないと言うわけではなく、何台も何種類もあるとする。ある機械は長持ちするかも知れないし、他のある機械は直ぐに駄目になるかも知れない。ただしそれぞれの機械の稼働実績は残っているし、性能も判っている。これまでどれだけ金や白金を作ったか、どれくらいの鉛や鉄くずを入れるとどれだけの金を何時間かけて変換してくれるのか。

 効率よく金を作ってくれるならば、その機会を他人に譲ろうという気にはあまりならないが、ほんの少しの金を作るのに数時間どころではなく何年もかかってしまうのであれば、譲る気にもなる。一方、錬金術機械なら何でもいいという人がいるかも知れない。そうなると値段が付いてくる。

 実績や性能の優劣で値段が決まるかも知れないが、基準となるものはなかなか思い付かない。いつ壊れてしまうか判らないから、買った値段よりも少ない量の金しか作ってくれないかも知れない。一体何を根拠に値段を決めればいいのか。

 実は値段を決める絶対的な理屈はないのではないか。やはり根本はそれを売買する当事者の思惑のみで価値は決定されるので市場経済が前提であれば、理屈通りに何ら決めることができないのではないか。

 この錬金術機械は観念の世界の機械だが、実際の世界ではこれが経済の仕組みとして使われている。それは「株式*2」である。株式は所有しているだけで配当金が貰える。錬金術機械のように鉛や鉄くずさえも要らない。そして株式を発行する会社が機能しなくなれば、完全に配当金は貰えなくなる。株式が単なる紙くずになるのはいつなのか判らない。それに株式市場*3で他人に譲ることもできる。

 最近読んだ本に「株式の値段は、その株式を発行した会社が将来にわたって生み出す全ての利益を現在価値に換算した結果」と説明してあった。その会社の株式を全て所有すれば会社自体を所有することになる。会社を所有すれば、その会社が無くなるまで利益が分配される。株式はこれを踏まえて当事者間で納得して売買されているのだという説明である。これは単純明快で株式の値段の明確な根拠になる。と一瞬思った。

 ところが会社はいつ潰れるか判らない。潰れそうな会社の株価が下落するのは判る。潰れれば株価は無くなるので、潰れる寸前までどんどん零円に近づいていく。逆に健全経営で全く潰れそうにない会社の株は永遠に配当が貰えるわけだから錬金術機械と同じで値段が決まらないはずだ。にもかかわらず実際は株価は決まっている。一体どういうことか。

 未来永劫に配当金が貰えるとしても百年後の配当金の価値は現時点で考えれば殆ど無いと言える。百年後の百万円よりも今日の一万円の方がいいと考えるのと同じである。これを将来価値の割引*4という。

 株価は売買当事者の思惑でその都度決まるが、最終的には前述の説明の値段に落ち着くというのである。ところが企業の利益の将来は朦朧としている。結局、一年後程度の利益しか予想できない。予想なので確定ではない。そんな不確定な一年後の利益がその会社の株価の適正値を決めることになる。赤字の会社はどうか。更に将来の予測が根拠となるのだろう。いずれにしても不安定な数字が基準となっている。やはりいつまでも当事者の思惑のみで決まっているのであろう。



*1 切るなの根から金の生る木
*2 株の天気図
*3 東京証券取引所
*4 現在価値への割引計算

060823

 今使っているパーソナルコンピュータのモニタは去年の今頃*1に買った。ブラウン管式のモニタ*2である。

 ブラウン管*3は液晶と違って磁気の影響を受ける。ブラウン管の中の空間を電子が高速で画面に向かって飛んでくる*4電子は磁界の中で動くと力を受ける*5。つまりブラウン管の近くに磁石があると中で高速で走ってくる電子が影響を受けることになる。ブラウン管の中を飛ぶ電子が画面の所定の位置に到達してそこにある画素を光らせているので、影響を受ければ目的の色が出なくなる。

 買ってきて据え付けた時には、画面の右側が少し変色していた。モニタの右側にはスピーカが置いてあるので、この中に入っている磁石が影響していると考えていた。

 ところが十月頃になると画面の変色がすっかり無くなっていた。スピーカの配置は変えていない。これの原因を室温によってブラウン管内部にある精密な金属部品*6が変形と考えた。

 夏が来て、部屋の温度がかなり上昇してきたら、思った通り変色が現れた。右端だけなのでスピーカの磁気と室温との相乗効果で変色している。画面全体を単色にすると変色の具合がよく判るが、通常の使用では殆ど気にならない。従って空気調節もスピーカの配置換えもしないことにする。



*1 モニタの買い換え
*2 MapleTown 「教えて!コンピューター」 (モニター選び編)
*3 ブラウン管とは 【CRT】 ─ 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words
*4 ブラウン管のしくみはどうなっていますか
*5 2-3-4 ローレンツ力
*6 高精細AGピッチ

060824

 知人の知人が「骨皮筋右衛門*1」の墓を探しに行くという。その知人の知人というのは女性だ。「骨皮筋右衛門」は実在の人物だったのか。それよりも「骨皮筋右衛門」という言葉を聞いたのは数十年ぶりのような気がする。やせこけた人をそうやって呼んでいたことをすっかり忘れていた。最近は栄養事情が良くて、ガリガリに痩せた人を滅多に見かけない。その代わり「百貫でぶ」は見かける。特に大人も子供も「でぶ」はよく見かけるようになった。

 彼女によると「骨皮筋右衛門」の墓は熱田神宮*2にあるらしい。実在かどうか分からない人物に加えて、その墓が神社にあるというのも変だ。通常、神社には墓がない*3。話としては無茶苦茶面白い。

 「骨皮筋右衛門」は実在人物なのか。「出歯亀*4」「知らぬ顔の半兵衛*5」「べらぼう*6」などは実在したという説を聞いたことがある。ところが骨皮筋右衛門は聞いたことがない。そもそも名前自体が体型そのままなので実在とは思えない。

 骨皮筋右衛門、骨川筋右衛門どちらで検索しても熱田さん*7に関連している情報は抽出されなかった。どうもよく分からない。

 この話のついでに、知人が「土左衛門は飛騨高山出身の力士『白真弓土左衛門』が由来」と語った。白真弓*8という酒が高山にあるが、この土左衛門に因んでいるという。これも初耳だ。



*1 ほねかわすじえもん ほねかはすぢゑもん 2-3 【骨皮筋▽右▽衛門】 - goo 辞書
*2 熱田神宮
*3 お墓の基礎知識:神道・キリスト教のお墓
*4 デバガメ・出歯亀(でばがめ) - 語源由来辞典
*5 しらぬかお-のはんべえ ―かほ―はんべゑ 7 【知らぬ顔の半▽兵▽衛】 - goo 辞書
*6 箆棒(べらぼう) - 語源由来辞典
*7 テレビ愛知:解説委員室から
*8 飛騨古川 清酒 白真弓 蒲酒造場

060825

 冥王星*1が太陽系の惑星から外されることになった。天体の分類が人類の生活に及ぼす影響は殆どない。教科書の書き換えぐらいである。とは言え、何か宇宙の仕組みが変わったような気がしてしまう。

 星占い*2はどうなるか。新しい星が発見されれば占いがそれによって影響されるのは当然である。星の運行で人の運命が決まるとしているのだから、今まで見えていなかった星を新しく考慮するのは当たり前だろう。今回の冥王星が惑星から外れる件はどうか。冥王星が無かったことになるわけではないので、占いに影響は全く出ないはずだ。もしこれにより占いの仕方が変わるのであれば、人の運命は星の動きだけで決まらないということになり、占いの根本がずれていることになる。学術的な分類方法が影響する占いとは何とも変な星占いである。

 どっちにしても筆者は星占いを信じていないので、どうでもいいことだ。



*1 冥王星の発見
*2 姓名判断

060826

 ホルスト*1組曲「惑星」*2を初めて聞いた時、その曲の構成が水星から海王星までで、冥王星が含まれていないことを不思議に思っていた。暫くしてからその理由を知った。ホルストがこの組曲を作ったのは1916年*3で、冥王星の存在を人類が初めて知ったのは1930年*4なので組曲に含まれ得なかったのであった。

 これを知った時、音楽家なので海王星以遠に惑星があるなんて想像もしなかったのだろう、それにしても間合いが悪かった、もう少し早く冥王星が発見されていれば、実状にあった組曲が出来上がったろうに、と思っていた。結局、今回の太陽系惑星の定義の変更により惑星から冥王星が外され*5、ホルストの組曲は実状にあった形になった。



*1 Gustav Holst (1874–1934)
*2 おんがく日めくり | YAMAHA
*3 GUSTAV HOLST (1874-1934): British Composer - Biography by David Trippett:
*4 冥王星
*5 惑星でなくなった冥王星

060827

 冥王星の続き*1。冥王星はアメリカ人が発見した太陽系における唯一の惑星「だった」らしい。太陽系の惑星から冥王星が外されることになったので「だった」と過去形になった。

 それにしても「アメリカ人が発見した唯一の惑星」という表現はかなり違和感がある。数個の惑星のうち半数以上は有史以前から見えていて誰でも知っている星である。土星以遠の天王星*2海王星*3はそれぞれ1781年、1846年に発見された。そして冥王星は1930年である。有史以来、発見された太陽系の惑星は三つしかない。その中の一つがアメリカ人のクライド・トンボー*4によって発見された。

 百ヶ国ぐらいの人々がそれぞれ十個ぐらいづつの惑星を発見している中、アメリカ人が発見した惑星が「たった一つ」ならば、「唯一」は適切な表現だ。冥王星の場合、「唯一」と言っても三つの中の一つなのである。高々三ヶ国の人々しか発見する機会がない。普通は三つの内の一つに対して唯一という表現は使わない。しかも「アメリカ人」というのは、アメリカが建国*5されてからできた概念である。建国してからたった二百年内に「かっての惑星」を発見できたのだから「唯一」などという表現は不遜である。一つでもあれば十分だ。

 冥王星は「アメリカ人が発見した『唯一』の惑星」という表現ではなく、「アメリカ人が発見した惑星」でいい。



*1 ホルストの惑星
*2 天王星
*3 海王星
*4 クライド・トンボー
*5 アメリカ合衆国(United States of America)

060828

 飛騨高山の白真弓の蔵元*1に行ってきた。土左衛門の由来は本当にこの白真弓なのか*2。中に入ってみると様々な酒が置いてあった。その中にお相撲の姿が描かれた酒があった。これが土左衛門かと思い、見てみると「肥太右ヱ門*3 」だった。土左衛門ではなく「ひだえもん*4」である。「えもん」しか合っていない。

 土左衛門の語源が力士名と言うことは、以前から何となく知っていた。知人からの最近の話*2で、それが飛騨出身の力士でしかも白真弓という酒は土左衛門が由来というで、急に身近に感じられた。しかし実際に蔵元*5に行ってみたら違っていた。

 ちゃんと調べてみると由来元の力士*6は「成瀬川土左衛門」だった。この力士は色白でかなり太っていたので、体の膨らんだ溺死者をこの力士のようだと言う様になったのが元らしい。山東京伝*7そう解説している*8

 肥太右ヱ門には「肥」という字が入っているので、太った印象がある。溺死体との共通点はこれぐらいだった。



*1 shiramayumi.jpg
*2 骨皮筋右衛門
*3 創業1704年 飛騨古川 蒲酒造場 じゃんぱん 白真弓 肥太右ヱ門
*4 白真弓 肥太右エ門(しらまゆみ ひだえもん)
*5 創業1704年 飛騨古川 蒲酒造場 じゃんぱん 白真弓
*6 土左衛門(どざえもん) - 語源由来辞典
*7 割り勘のこと
*8 近世奇跡考

060829

 三菱東京UFJ銀行の貨幣資料館*1に行った。大判*2小判*3世界の古い貨幣*4が展示してある。

 中でも興味深かったのは、第一次境大戦後に超インフレ状態のドイツで発行された一兆マルク硬貨*5である写真だと金貨に見えるが、実際はくすんだ銀色をしていた。世界最高額面の硬貨らしい。

 いくらインフレ*6だといっても「一兆」というのはすごい。普通の感覚から完全にかけ離れて過ぎている。普段の生活では一兆なんて数字を使わない。冗談でも出てこない。「これ、結構高かったぞ」「へぇ?一兆円ぐらいか?」と言われてもピンと来ないのである。余りにも桁が大きいので感じが掴めないから冗談にならない。

 物の値段が急速に上がる、貨幣価値が急速に下がる*7というのが判りにくい。極端に言えば、午前中はどこの店でも百円だったのが午後には百五十円になっている、という状態なのだろう。1920年代のドイツでは実際にそんな状態になっていたらしい。1923年の七月から同年の11月の間に物価が370万倍*8にもなってしまったらしい。五ヶ月間毎日10%も物価が上昇した計算になる。一割というのは大したことがないような気がするが、今日は百円だったのが十日もすれば2.6倍の二百六十円だから凄まじい状態である。

 売買する物資の量がそれ程変わらないのに貨幣だけは増刷され流通するので、物価がどんどん上昇する。物価が上昇するので額面が小さいままだと数日後には商取引に多量の紙幣が必要になり不便だから*9次から次へと新しく高額面の貨幣を発行*10する。既に出回っている小額貨幣を回収する暇などないだろうから市中には更に貨幣が増えることになってインフレが進行したのだろう。百兆マルク紙幣*11というのも発行された。この紙幣には「Hundert(100) Billionen(女性名詞、複数形)」と書いてあるが、ドイツ語ではBillionは一兆を意味する*12らしい。十億はMilliardeと言うようだ。西欧語では数詞が少し混乱している*13ので判りづらい。

 1923年には一兆マルク硬貨*14の他に、一万マルクや五千万マルク硬貨*15も発行されたらしい。同じ絵柄で額面に一億倍も差がある硬貨というのも凄い。それにマイセン*16で作った陶器の貨幣*17も発行されていたらしい。



*1 三菱東京UFJ銀行貨幣資料館:三菱東京UFJ銀行
*2 天正大判:三菱東京UFJ銀行
*3 江戸時代の貨幣1(小判・丁銀):三菱東京UFJ銀行
*4 代表的な展示貨幣:三菱東京UFJ銀行
*5 Notgeld_1923.jpg
*6 ハイパーインフレ - [マネー用語集]All About
*7 ドイツの超インフレについて
*8 Hyperinflation in 1923 Germany
*9 History of German Paper Money - Inflation and Hyperinflation in Germany
*10 Hyper-Inflation: German historical Banknotes - old Paper Money from the Inflation in Germany 1922 and 1923
*11 Banknote Mark 1924-2-15-100tri.shtml - Old German Paper Money
*12 Banknote Mark 1922-12-15-1000&1Mrd.shtml - Old German Paper Money
*13 million
*14 Notgeld_billion_mark.jpg
*15 Notgelder_1923.jpg
*16 Meissen
*17 German coins and currency

060830

 ドイツの一兆マルク硬貨*1を調べている過程で、また不適切な説明を掲載している*2Wikipediaの記事を見つけた。

 一兆マルク硬貨が発行された時期のドイツ貨幣事情を語る時に「パピエルマルクPapiermark*3」という言葉が登場する。これは1922〜23年のドイツの超インフレ時期に発行された紙幣を指す。ドイツ語で「紙のマルク」を意味し、硬貨を作っても*4出回る頃にはインフレのため殆ど無価値になってしまうので、直ぐに印刷できる紙幣だけを中央銀行は発行するようになった*3。中央銀行が発行する正統のマルクは紙幣だけなので「紙のマルク」と称したらしい。

 にもかかわらずWikipediaでは「これらの紙幣は紙で作られた通貨としてパピエルマルクと呼ばれた*5」と説明している。今はプラスチックの紙幣*6もあるので紙幣は紙製とは限らないが、「紙幣で作られているから『紙のマルク』と呼ばれた」という説明は無茶苦茶である。

 当時は中央銀行以外にも*7企業*8Notgeld(ノートゲルト)*9と呼ばれる緊急通貨を発行していた。Notgeldには紙幣*10硬貨*11もある。当該の記事には「硬貨はこの期間鋳造されず」とある。これも適切ではない。

  Wikipediaの編集に参加して直せばいいかもしれないが、この様な記事はおそらくごまんとあるのだろう。もうWikipediaは良くはならない。焼け石に水である。



*1 一兆マルク
*2 ウィキペディア(2)
*3 History of German Paper Money - Inflation and Hyperinflation in Germany
*4 500_MARK.jpg
*5 パピエルマルク - Wikipedia
*6 世界の通貨|外為講座|外為情報|外国為替取引 外為どっとコム
*7 German Notgeld and Emergency Money - List of Towns and Regions - Banknotes from Inflation and World War 1 Germany
*8 German Notgeld and Emergency Money - List of Firms and other entities - Banknotes from Inflation and World War 1 Germany
*9 German historical Banknotes - Notgeld Inflation - Emergency Money
*10 German historical Banknotes - Notgeld - Essen - Effen
*11 Emergency Coin - Westphalia

060831

 観たいと思って買ったが、封も切らずにそのままのDVDが増え続けている*1。観る時間がない。

 DVDは本と同じ*2で、後で買って観ればいいと思い、買えないことがある。どんなに探しても見つからず「あの時買っておけば」と公開することがある。普通の商品は大抵は代替が効くが、映画や音楽などの芸術品は、それそのものが必要なので手に入らなければ悔しい思いが残るだけである。

 観る時間を作るためにはどうすればいいか。不老不死であれば毎日五分程度でも観れば新聞の連載小説を読む調子で何本でも映画を観ることができる。実際は寿命があるし視聴覚機能も寿命より早く低下するかも知れない。毎日五分程度では、観ている映画が駄作かどうかを判断するのに少なくとも一週間程度かかってしまう。これでは非常に効率が悪い。

 少なくともDVDを観る時間を一時間程度作る。そうすれば効率よく鑑賞できるような気がしてきた。時間がないと言っても一時間程度なら何とか捻出できる。それにしても何故こんなに時間がないのか。幼少の頃は無限の時間があった*3。幼少の頃に比べれば、現在は文明の利器が発達していて何をするにも時間が短縮できるようになっている。自動車を自分で運転できるようになったのでいつでも好きな時に短時間で移動できる。インターネットがあるので調べたいことは図書館や学校に行かなくても直ぐに調べられる。こんなに便利になっているのになぜ時間がないのだろう。



*1 DVDの枚数
*2 DVDの買い方
*3 時間感覚



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