|
表紙 | 目次 | リンク集 | 掲示板 | メール | 遺構探訪 |
雑記草商店
|
0905雑記草
090502化学薬品を買うと説明書きの所に、時々、警告を示す図案が書かれている場合がある。いかにも西洋で考えられたと思われる図案*1だ。これら図案は「GHS*2」と呼ばれる化学品の有害性や危険性を管理する世界的な仕組みのための標識で、各国が導入を進めている。これらの中*3で気に入っている物*4がある。
水生環境有害性*5を示す標識である。これ*6がその標識だ。一目で環境に悪そうだと言う事が伝わってくる。非常に優れた図案だ。枯れ木のそばに汚れた川が流れており、その川には魚が仰向けに浮いている。その薬品を川や土壌に流せば、川が汚染され樹木が枯れ魚が死ぬことを表している。
特に気に入っているのは魚である。日本人が死んだ魚を図案化する場合、このようにはならないだろう。河川の汚染で魚がひっくり返るという所までは同じになるに違いない。しかしその魚の目は「●(黒丸)*6」ではなく、こんな感じに「×(バツ)」になる*7はずだ。日本では「×印」は駄目と言う意味があるが、西洋では特に駄目という意味は含まれておらず*8単に選んだとか済んだと言った意味である。
そうかと言って西洋人の図案で調子が悪い事を示すのに目を「×」*9にしない訳ではない。しかしこの図案の魚の目は「●」になっている。これが逆に毒性を強く物語っている。「×」だと何となく目を閉じた印象がある。魚には瞼がない*10ので目を開けたまま死ぬのが普通だが、目を開けたまま死ぬと言うのがいかにも猛毒と言う感じを醸し出している。件の魚は口も開けている。この開いた口と黒目とで何か知らぬ間に調子が悪くなって死んでしまったという間抜けた雰囲気によって、薬品の不適切な扱いの恐ろしさを出している。
*1 skull.gif
*2 GHS
*3 UNECE - GHS pictograms
*4 マーク
*5 4.1章 水生環境有害性
*6 Aquatic-pollut-red.gif
*7 Aquatic-pollut-cross.gif
*8 Guide to voting
*9 Sad_mac.png
*10 魚 にはまぶたはないの、まばたきしないの
090503大抵、標識の図柄*1の由来は一目見て解る。化学薬品に貼付けてあるGHS*2の標識も見れば何が由来かは一目瞭然だ。これは破裂の様子*3を、これは金属や手が腐食する様子*4、これはそのまま髑髏*2と言った具合だ。どこでも見かける非常出口の標識*5は、人が出口から外に出ようとしている様子を上手く表現している。この図案は日本人によって考案*6され、ISOの規格*7にもなっているらしい。この標識は海外でも売られている*8。
よく見かける割には、中にはその由来がよく判らない物もある。筆者はその標識を見慣れているので、それとすぐ解る。しかしこれを初めて見た人にとって、その図案が何を表しているのか今まで自分が送ってきた日常生活から全く類推ができない標識がある。それは放射能標識*9だ。この図案が何を表しているか覚えれば、類似の物はないので、放射能*10ということがすぐ解る。上に挙げた他の図案は、初めて見ても何を表しているか大抵は判る。ところが放射能標識の場合は、最初は誰かに放射能であることを教えてもらうか併記してある文字で知るしかない。周りに誰もいなくて見た事もない文字や記号で書かれていたら何を表しているのか全く判らない。大変危険な物*11なので、二回目から判ればいい訳ではない。最初から判らないと全く意味がない。
だがこれは仕方がない。日常生活において放射能は殆ど関わりがない。あっても時計などの夜光塗料*12か蛍光灯の点灯管*13程度だ。それに放射線は色もなく、臭いもない。光らないし風のような何らかの感触もない。全く感知できない。これでは絵にすることができない。概念を示すしかない。概念は誰かに説明してもらわないと普通の人間には理解できない。
この放射能標識*14の由来は何か。中心の丸は原子を表しているらしい。そして周りの三つの扇は原子から放出される放射線を表している。この標識は、1946年のある日にカリフォルニア大学のバークレー放射線研究所*15の小集団によって発案された。発案と言ってもいたずら書き*16が発端らしい。いたずら書きとは言え、研究者の頭の中にある放射線の概念を具現化した図柄だからそれなりに説得力があり、それ故、定着したのかもしれない。
*1 黒目の魚
*2 GHS
*3 explos.gif
*4 acid_red.gif
*5 skull.gif
*6 52030103020_010.gif
*7 デ ザ イ ン の 戦 略 と 理 論 /無限の発想を引き出す方法/: 関係性をデザインする、ということ。
*8 ISO
*9 gen33.pdf 放射能標識(三葉マーク)
*10 ほうしゃ-のう 【放射能】の意味 国語辞典 - goo辞書
*11 車内への危険物持ち込み
*12 夜光塗料(2)
*13 Kurashino nakano Houshasen (p.52,53)
*14 石井マーク:オンライン商品カタログ:JIS放射能標識板
*15 Ernest Lawrence's Cyclotron 96602512.lowres.jpeg
*16 Origin of the Radiation Warning Sign (Trefoil)
090504先日、近所にある廉価な室内装飾品調度品を主に取り扱っている連鎖型の大規模小売店舗*1に妻と行った。そこには一寸した物を買いにちょくちょく行く。「値段以上」と宣伝していて、確かに「安い」と思わせるので「想定する価格」以上の価値をもつ商品を多く売っていると思うが、どれもそれなりである。耐久年数など一、二年程度ではないかと思わせる造りの物が多い。こう言う物が沢山身の回りにあるとみすぼらしい気分になってしまうので、安くてもできるだけ買わないようにしている。百円均一屋の物も同じだ。
店内の一角に造花が沢山陳列してある。樹脂製の大量生産型の造花は「みすぼらしさ」の最たる物である。営業用ならば解らないでもないが、一般家庭で部屋の中に造花を飾る神経が理解できない*2。この店は小売店鋪だから一般家庭の人を対象としているだろうし、客は普通の家庭の人が殆どであろう。造花の陳列に場所を取っていると言う事は、それなりに売れているということである。一体どういう事だろう。本当に解らない。造花でも生花でも花は花だと言う人もいるだろう。絹や和紙で花の美しさを再現しようとするのは芸術である。生花の代わりとして単に模倣しているだけの廉価な造花は芸術ではないだろう。そんな樹脂製の造花を毎日、部屋の中で眺めることの何と寂しいことか。
その一角で、造花をあれこれ選んでいる人を見かけた。老夫婦であった。造花を買おうとする人がいたのだ。若者なら何となく解らないでもないが、部屋に花を飾る意味を十分解っていると思われる年齢に達している人達だ。不思議な光景だった。
店を出た後、妻と件の老夫婦のことを話した。「営業用」ではないか、と言う結論になった。老夫婦は子育てや仕事を引退したという雰囲気ではなかった。この辺りからすれば少し派手目の身なりをしていた事を勘案すると、自分たちの事務所もしくは店舗の装飾用に選んでいたのではないか。そう結論付けたのは、近郷近在に大量生産型の造花を愛でる人などいないと信じたかったからだ。
*1 大規模小売店舗立地法
*2 家庭の中の造花
090505昨日、末の娘と二人で知立の無量寿寺*1へカキツバタ*2を見に行った。先日の伊勢神宮での奉納能*3で、筆者が独りで謡ったのは、この寺の辺りが舞台となっている「杜若*4」という能の一部分である。東国行脚の僧が八橋近辺のカキツバタに見とれているとカキツバタの精が化けた女が出てきて在原業平の正体を明かすと言う物語だ。謡*5の長さは、大体、五分間位で、囃子や他の合唱者がない独吟*6と言われる形態で披露した。筆者は譜面を見ずに謡うので、節と歌詞を覚えるのに相当苦労したが、間違えずに謡えた。ただ、譜面に忠実に謡う事ばかりに気を取られて、情景を表現することが殆どできず悔しい思いが残っていた。能の「杜若」の舞台である知立八橋の無量寿寺*7で、まさに咲き乱れているカキツバタを見ながら謡の反省でもしようと思ったのだ。
カキツバタの花がまばらにしかない*8。花が少ないどころではない。株自体がない。病気が流行って土の入れ替えをした*9らしい。以前の様*10になるには二、三年かかるようだ。そう言えば、以前同じ時期に訪れた時に地元観光協会の説明員の方にここのカキツバタについて伺ったことがあった。もともとカキツバタは湿地帯に生える*11る。無量寿寺近辺は、現在、湿地帯ではないので、カキツバタを育てるには水を引いてやらなければならない。人工的な環境で密生すると花に勢いがなくなってしまうので定期的に植え替えを実施している、ということだった。それでも病気になってしまったとは。自然を再現する事は簡単ではない。
能の「杜若」の作者は世阿弥*12と伝えられている。僧がこの地を尋ねてカキツバタに見とれていた頃、この地はまだ湿地帯であったのだろうか。六百年前の当時から地元民が植え替えをしていたとなると何やら興醒めである。千年程前の更級日記では、八橋は地名だけでつまらん*13、と書かれているし、七百五十年前に書かれた「東関紀行*14」には、「皆人かれいひ(ほしいひ)の上に涙落しける所よと思ひ出でられて、其のあたりを見れども、彼の草(杜若)と思しきものは無くて、稻のみぞ多く見ゆる」と書かれているところから、とうの昔に沼地は開墾されてしまっていた*15ようだ。となるとカキツバタに見とれる僧は完全に世阿弥の想像か、はたまた今日と同じように無量寿寺近辺のみ室町時代の地元観光協会が植え替えをしていたのか。後者ならば、それはそれで感慨深い。
*1 無量寿寺 | 知立市
*2 いずれ菖蒲か杜若
*3 伊勢神宮奉納能楽(3)
*4 東京国立博物館 特集陳列 能「杜若」の面・装束
*5 能の誘い / 能について / 能楽用語集(謡)
*6 能の誘い / 能について / 能楽用語集(独吟)
*7 旧東海道を歩く(4)
*8 _DSC0443.jpg
*9 _DSC0442.jpg
*10 0505030068.jpg
*11 KARIYA CITY カキツバタ群落
*12 世阿弥の年譜 | 世阿弥と能作者たち | 世阿弥の世界 | 能楽
*13 更科日記(有朋堂文庫)
*14 とうかんきこう とうくわんきかう 【東関紀行】の意味 国語辞典 - goo辞書
*15 _DSC0256.jpg
090506カキツバタの続き*1。帰ろうとした時、観光協会*2のテントの中にいた案内係の方に声を掛けられた。「この椿、珍しい葉っぱでしょう」と机の上にある若い鉢植えの椿*3を指した。確かに珍しい。葉っぱの先が分かれている。花は普通の椿と変わらないらしい。葉っぱの先っぽが三つか四つに分かれる。その形が金魚に似ていると言うので「金魚椿*4」と呼ばれる。よく見ると先っぽが分かれるだけではなく、葉っぱの途中から分かれて、金魚の尻尾のようになっている葉っぱ*5がある。案内係の方に拠ると鎌倉街道*6辺りによく見られると言う。
末の娘と鎌倉街道沿いにある在原業平*7所縁の在原寺(ざいげんじ)*8まで歩く事にした。距離は大してない。500m程度である。娘は少し飽きてきたらしい。「すぐそこにイケメン寺がある」と言うと行くと言い出した。イケメンとは「イケている(そつなくこなす、味が良いの『行ける』→連用形に助詞『て』を付けた形に『いる』で受けて、その状態を表す表現の『行けている』→格好いい)メン(men英:男たち)」だから、浮き名を馳せていた業平ゆかりの寺を「イケメン寺」と呼んでも間違いではない。
在原寺までの途中、普通の椿はあったが、金魚椿は見つからなかった。在原寺の境内にあった*9。先っぽが三つに分かれている*10。帰り道も探しながら歩いたら、一カ所、鎌倉街道から外れた道沿いに植えてあるのを見つけた。
八橋だけにある椿の珍種だと思ったら、日本全国どこにでもある*11ようだ。藪椿の園芸品種*12らしい。
*1 八橋無量寿寺
*2 知立の観光 | 知立市
*3 _DSC0455.jpg
*4 金魚椿 | 知立市
*5 _DSC0456.jpg
*6 カキツバタと無量壽寺(むりょうじゅじ)
*7 源氏百人一首錦織(3/4) h2_017.jpg
*8 三河国八橋山無量寺紫燕山在原寺八景之図 / 桃渓 画 ru03_03697.pdf
*9 _DSC0467.jpg
*10 _DSC0469.jpg
*11 総合運動公園
*12 キンギョツバキ(金魚椿)
090507十五年以上昔に貸した本が、手許に戻ってきた。貸した本人から返ってきた訳ではない。貸した人はどこかへ行ってしまって、今はどこに住んでいるのか皆目判らない。連絡も取れない。大した値段ではないから惜しくはないが、書いてある内容が面白かった様な気がするのでもう一度読みたいと思っていた。
書名さえ思い出せば、今なら簡単に検索して再び買う事ができるが、その書名を思い出すのは数年に一回しかない。つまり十五年以上、年がら年中、その本を探していたのではなく、数年に一度思い出しては少し探して諦めると言うのを繰り返してきた。
その本は洋書である。「PENGUIN BOOKS*1」から出版されていた。本を貸していたのを思い出すのは、大抵、洋書を扱っているような大きな書店に行った時である。行くと「そう言えば、あの本はここに置いてあるか」と思いながら探してみるが、見つからないので暫くしてその売り場から離れてしまう。離れればまた、貸した本の事は忘却の彼方へ飛んで行く。これの繰り返しである。
先日、アマゾン*2を見ている時に、件の本の事を思い出した。早速、検索してみたら古本があった。350円だったのですぐに注文した。
注文して直ぐに届いた。その本の名は「Our Language*3」。初版が1950年なので結構古い本だ。最初に買った時は学生時代で先輩に薦められて購入した。その時は新本だった。英語がどのような過程を経て今の様な姿になったか、英単語の綴りや発音の成り立ちや変化などと共に解説している。面白そうな所を部分的にしか読んでいなかったので、実のところ全体がどんな内容か知らない。目次を見て、そんなようなことが書いてあるのではないか、と勝手に思っているだけだ。
未鑑賞のDVDが溜り続け、日本語で書かれた本でさえも積ん読状態であるので、英語で書かれた本を読むのはいつになるだろう。かっての様に面白そうな箇所を拾い読みしていくしかない。
*1 Penguin Group
*2 雑記草商店 - 書籍
*3 Our_Language.jpg
090508類語辞典が欲しいと思っている。角川書店の「類語新辞典*1」を少し使った事があった。自分の言いたかった事柄を一言で表現している適切な言葉を見つけるのに非常に役に立った。この角川の類語辞典は日本で初めての語句を意味によって分類、配列した本格的な語彙集*2であるらしい。英語では「thesaurus*3」と呼ばれ、昔から一般的に使われているようだ。このthesaurusシソーラスはイギリスの医者Peter Mark Roget*4によって最初に作られたと言われている。1852年に出版された。その内容はこのページ*5で閲覧できる。
大修館書店*6からも大規模な類語辞典*7が出ている。とは言えしょっちゅう使う訳でもない。漢和辞典*8や英和辞典*9のような他の辞典に比べて何となくだが思い入れも少ない。そんな状態で買うのも悔しいから、web上に只の類語辞典サイトがないか探してみた。こんなサイト*10を見つけた。ブックマークに登録していつでも使えるようにしておこう。
*1 類語新辞典: 書籍: 大野晋 浜西正人 | 角川書店・角川グループ
*2 シソーラス 【thesaurus】の意味 国語辞典 - goo辞書
*3 シソーラス - 意味・説明・解説 : ASCII.jpデジタル用語辞典
*4 BBC - History - Peter Mark Roget (1779 - 1869)
*5 Roget's Thesaurus by Peter Mark Roget - Project Gutenberg roget15a.txt
*6 座右の銘
*7 日本語大シソーラス
*8 諸橋大漢和
*9 安く手に入れた音楽辞典など
*10 Weblio|類語辞典<シソーラス・同意語辞書・同義語辞典>
090509回転寿司に行くと「ビントロ」と言うのが、廻ってくる時がある。マグロのような身だが、普通の寿司屋で聞いた事がない。回転寿司に行く様な貧乏人用のトロで「貧トロ」というのだろう、と冗談で言っていたが、やはり違っていた。
ビンナガマグロ*1という魚がいるらしい。この魚の身は脂がのっていてマグロ*2の「トロ」の様なので、ビンナガのトロ、ビントロと言うようになったらしい。
ビンナガマグロは安いので、やはり「貧乏人のトロ」という意味にも解せる。
*1 ビンナガマグロ/ビンチョウマグロ 市場魚貝類図鑑
*2 マグロについて:マグロという生物:WWFの活動/WWFジャパン
090510名古屋の東別院*1を爺さん婆さんは「ごぼさま」と言う。読み方は最初の「ご」の音が高い。「○○(二音)様」の場合は名古屋弁でなくとも、大抵は「高低低低」の発音になる。「上様」「ヨン様*2」「ぜん様*3」など、最初の音が高い。「殿様」のように「低高高高」の場合もある。
今まで語源は何かと気にしたことはなかったが、ふと「御坊(ごぼう)様」ではないかと思った。「御坊」で寺院の尊称*4の意味になるが、更に尊称の「様」を重ねて最上級の尊称になっている。御尊父様、△△閣下殿、□□上人様と同じ類いだ。御坊様が少し短くなって「ごぼさま」になったのだろう。元々の意味からするとお寺はみんな「ごぼさま」になり得るが、この用語を頻繁に使う宗派*5の人口や寺院の規模によって固有名詞化したと思われる。
名古屋では、僧侶のことを「おっさま」と言うことがある。和尚様が変化した。和尚は禅宗*6だから、浄土真宗*7の「ごぼさま」には「おっさま」はいない。「ごいんじゅ(御院主)」もしくは「ごえんじゅ(ごいんじゅの転訛か)」だ。しかし名古屋では宗派に関係なく「おっさま」と呼ぶ場合が多い。
*1 トップ|お東ネット|真宗大谷派名古屋別院(東別院)|東別院会館|名古屋教区|教化センター
*2 ぺ・ヨンジュン公式サイト
*3 ぜんまいざむらい
*4 ごぼう 【御坊/御房】の意味 国語辞典 - goo辞書
*5 真宗大谷派(東本願寺)TOMO-NET
*6 BUDDHA WORLD/仏教を学ぶ/鎌倉仏教/禅宗
*7 ほぼ日刊イトイ新聞 - 親鸞 Shinran
090511五年以上前に購入したメモ帳*1がある。左横の黒い棒はボールペン*2である。それ程重要ではない事柄を書き留める為に買った*3。重要なことは書き留めなくても覚えている。忘れてしまう様なことは、重要でないから忘れるのであって、人生において書き留めなければならないぐらい重要なことは滅多にない。
現在は、こんな姿*4になっている。出かける時や旅行の時には、大抵、鞄に入れて持ち歩く。紙の手帳は軽いし、電池切れの心配がないので重宝している。最近は、この手帳を文房具屋でよく見かける様な気がする。様々な色の表紙のものが売られている*5。筆者が購入した時は表紙の色が黄色のものしかなかった。たまたま購入した店では黄色の表紙しか売っていなかったのかもしれない。黄色地に紺色でドイツ語で「Rollbahn(滑走路)」と書いてあって、マーク*1もルフトハンザ航空*6にそっくりなので、ドイツの便乗業者*7が作っている手帳だと思っていた。日本の会社*8が作っているらしい。
買った当初は殆ど使っていなかった。半年以上経過した時分から使い出した。主に雑記草のメモが書き込んであるが、買い物や電話番号などの覚えも書いてある。少し複雑な内容の伝言なども書き込んである。まだ半分も使っていない。一緒に購入したボールペン*9もまだ書ける。
*1 note01.jpg
*2 note02.jpg
*3 メモ帳
*4 note09.jpg
*5 DELFONICS 「 Rollbahn / ロルバーン 」 ポケット付きミニメモ
*6 Lufthansa - Homepage
*7 bpspecial ITマネジメント ソニーチョコレートやソニーネクタイ
*8 DELFONICS
*9 ZEBRA :: 筆記具百科 :: ペンポッド :: penpod
090512そのメモ帳*1を見ると「四面体オセロ」と書いてある。四人将棋*2と言うのがある。太田満保と言う人が1993年に考案した*3。通常二人で対戦する将棋を四人で対戦できるようにしたもの*4である。
オセロ*5も駒というか石を白黒の二面ではなく四面にすれば四人で対戦できるようになる。こんなゲームがあるのだろうか、と思いメモ帳に書き留めた。メモ帳の2頁目に書いてある。メモ帳を使い出したのは四年程前だから、かなり長い間放置されてきた。
「Rolit*6」というゲームがあることを知った。まさに四人オセロ*7である。四人で対戦できるようになっている。ルールはオセロと同じで自分の色で挟んだら挟んだ駒を自分の色にする*8。四人で対戦するのですぐ自分の色がなくなる場合が出てくる。なくなっても単独で他の駒の隣ならどこでも置けることになっている。これは二人対戦の通常のオセロと大きく違う。違うと言っても二人対戦のオセロでこのルールが適用されても意味がないだけだ。
Rolitがよく考えてあるのは、駒の形である。筆者が考えていたのは正三角形四つで構成される正四面体*9であった。これをオセロの駒の様に扱うには盤面の升目それぞれに三角の穴をあけてそこに四面体の駒を底面が水平になるように逆さまに入れなければならない。駒がすっぽり入る深さだと取り出すのが面倒なので倒れない程度の深さにしておく。とは言え、挟んだ時はいちいち三角の穴にはまっている駒をつまみ上げ、自分の色の面を上にして盤面の升目に挿し直す。面倒極まりない。二人対戦オセロのような白黒の駒をパタパタ返す優雅さが全くない。
Rolitはその辺りがよく考えられている。駒は正四面体ではなく球形になっている。球面を四分割しそれぞれ色付けしている*10。この球は盤面の升目の穴の中で簡単にどの方向にも回転するようになっている。自分の色に変える時は、球を撫でて転がすだけでいいのである。そしてこの「球を転がす(Roll it)」がゲーム名Rolitの由来になっている。
*1 メモ帳(2)
*2 4人将棋
*3 日本財団図書館(電子図書館) 全国学生4人将棋大会 各地区大会棋譜集
*4 四人将棋
*5 日本オセロ連盟 Japan Othello Association
*6 Encaps PHP Image Gallery - BeNeLux - 70756 Rolit Classic R.jpg
*7 Unser Spieleangebot Rolit%20ganz%20gross%2001.jpg
*8 ROLIT RULES
*9 数学切り抜き帳 正四面体の体積
*10 D I C E FTFpic67forweb.jpg
090513特選街*1と言う雑誌を読んでいたら、もの凄く間抜けな記事があった。この雑誌は最新製品の情報が沢山載っていてなかなか面白いが、結構間抜けな記事がよく掲載されている。編集者の点検が甘いのか、記者や作家に自由に書かせることがこの雑誌の方針なのか。
「激辛 ザ・本音コラム」と題して様々な最新商品やサービスの思わぬ落とし穴について、各方面の評論家などがその理不尽さなどの指摘をしている。その中にインクジェットプリンタ*2の価格について文句を言っている人がいた。
家庭でパソコンに接続して使うインクジェットプリンタ本体は二万円程度で買えるのに、それ専用のインクカートリッジ代は数千円以上になっている。プリンタ本体の値段はどんどん低下しているにも拘らず、インクカートリッジは値下がる気配がない。これは一体どういうことかと件の評論家は怒っている。カートリッジもプリンタ本体も同じ工業製品なのだから同じ様な技術革新がなされて、同じように値段が下がる筈だ、と言うのだ。それにインクだけの値段が高い状態だと、多くの人がちょっとしたデジタル写真の印刷なら店頭の印刷サービス*3やインターネット印刷サービス*4を使い、だんだん自宅で印刷する人が減り、プリンタ市場の縮小につながる、と書いている。
「だからどうした」と言う他ない。この記事のを書いた評論家は何を言いたかったのだろう。ここまで徹底して間が抜けているのは、わざとやっているからに違いない。
本体を安く売って消耗品で儲けるのは商売の常道である。それが嫌ならそのプリンタを買わなければいい。店頭やインターネットで印刷を頼めばいい。それで何の問題があるのか。それにプリンタ市場の縮小など、プリンタ製造業者の問題であって消費者に関係がない。プリンタなど生活必需品ではない。欲しい人が納得できる値段で買えばいいのである。
記事の下には堂々と自分自身の名前が書いてある。本気でこの記事を書いているのであれば、「実在する真の間抜け*5」だ。やはり受け狙いとしか思えない。
*1 マキノ出版|特選街
*2 インクジェットプリンタとは 「インクジェット式プリンタ」 (inkjet printer): - IT用語辞典バイナリ
*3 富士ゼロックス株式会社 セブン-イレブンのマルチコピーで、できること。
*4 ネットサービスでデジカメプリント!/フジカラーデジカメプリント
*5 バカについて
090514日本国の政策で高速道路の料金が土日祝日利用の場合、どこまで走っても千円均一*1になっている。今月初めにこれを利用して少し遠出をした。この割引を使う為にはETC*2という高速道路の利用料金自動徴収装置を自腹を切って自分が乗る自動車に装着しなければならない。筆者は三年半程前に自分で取り付けた*3。最初の動作確認をした時*4は上手く動作するか少し不安だったが、その時以来、一度も誤動作は発生していない。
ETC制度導入当初、政府はこれが普及することで料金所の渋滞が緩和すると主張していた。しかし大抵の人の理解は「渋滞が解消する」であった。確かにETCになれば料金徴収の効率が格段に向上するので、通過車両が多い場合は係員が徴収するよりも渋滞の列が短くなるが、ETCの門を通過する時には必ず減速しなければならないので、利用車数が増えれば必ず渋滞の起点になる*5。
先日はまさにそうなっていた*6。この料金所は目的地近くではない。高速道路があまりにも混んでいたので、目的地よりかなり手前のインターチェンジから高速道路を降りたのである。「ほれ見やぁ(それ見たことか)。むしろETCで渋滞しとる」と思ったが、考えてみると変だ。ETCの門の中で自動車が停止してしまっている。ETC通過の際の減速が渋滞の原因と言うにはその直ぐ先で自動車が流れていないといけない。そうでないと「渋滞の起点」とは言えない。
ETCを通過するとその先には信号のある交差点があった。これが渋滞の原因であった。高速道路の利用車数が増えてインターチェンジ付近の道路が渋滞していたのである。ETCは渋滞とは無縁であった。つまり「ETC料金所設置は渋滞の解消にも無関係」と言うことなのである。
*1 地方の高速が休日1000円で乗り放題! 3月導入の高速料金新ETC割引制度をチェック - ライフ - 日経トレンディネット
*2 ETC総合情報ポータルサイト
*3 ETCの導入(3)
*4 ETCの導入(4)
*5 ETC
*6 _DSC0476.jpg
090515松岡正剛*1と言う著述家がいる。この人は「千夜千冊*2」という書評のサイトを運営していて、そこには面白い仕掛けが置いてある。ページの下の方の「跡ランダム*3」と書かれたバナー*4をクリックすると約千冊の書評*5の内から一冊分が無作為に表示されるようになっている。添えてある短い説明がいい。「電子の自由が選んだ一冊を、あなたに」とある。巧いことを言う。プログラムで乱数を発生*6させて、書評が書かれたファイルひとつを適当に選んでいるだけだが、「電子の自由が選んだ」と言われると何だか神秘的になる。実際はコンピュータが計算によって生成した乱数*7だろうから、電子そのものが数字を選んでいる訳ではない。電子は乱数生成のプログラムに従って電子回路の中で動いているだけで、乱数そのものは数学的に作られている。だが量子的な雑音信号*8を基にした物理的な乱数発生方法*9もある。これは電子の行きあたりばったりな振る舞いが乱数の基になっているので、この方法を使っていれば、まさに「電子の自由」が選んだことになる。
以前からこの跡ランダムの様な仕掛けを雑記草に導入したいと思っていたが、なかなか着手できなかった。雑記草の各記事へのリンクを無作為に発生させればいい。一からプログラムを考えるのは大変だから、既存のものを流用する。色々調べたら、「ランダムリンクジェネレイター*10」というぴったりのプログラムがあった。リンクの一覧表から一つのリンクを無作為に選び出して表示させる*11。プログラムを見てみると非常に短い。「#」が付いている行は注釈文だから、これを除くとたった数行しかない*12。もっと長いプログラムになると思っていた。
このプログラムは専用のリンク一覧表がないと動かないので、雑記草の目次*13から自動的にリンク一覧表を作るプログラムを作って合成しようと思ったが、手作業で一覧表を作った方が簡単なのでそうすることにした。
それでは、「科学のさいころが決めた過去の記事*14」をお楽しみください。
*1 松岡正剛 全著作・編集
*2 松岡正剛の千夜千冊『雪』中谷宇吉郎
*3 atrandam.gif
*4 パソコン用語 - バナーとは
*5 千夜千冊という事件 ? achievement of senya sensatsu
*6 とほほのperl入門(リファレンス編)
*7 乱数
*8 News Release 081120b
*9 白色雑音による物理乱数生成装置
*10 ランダムリンクのインストール
*11 Matt's Script Archive: Random Link Generator
*12 Random Link
*13 雑記草の目次
*14 zakki_random_old.cgi
090516昨日の朝、家のすぐ近くにある集団登校の集合場所に行った筈の小学二年の末娘*1が友達と一緒にバタバタと走って戻ってきた。「父さん、チビがめがそこにいたぁ」と玄関で叫んでいる。玄関に出てみると、友達の一人が小亀を差し出した。一ヶ月程前に逃げ出したイシガメの幼亀に間違いない*2。家から数mの道端の真ん中を歩いていたらしい。また奇跡が起こったのだ。また亀が戻ってきた。七年程前も50日ぶりに亀が戻ってきた*3ことがあった。
何か亀で運を使い果たしている様な気がしないでもない。
*1 「も」の筆順
*2 亀の脱走(9)
*3 イシガメが帰ってきた
090517先日、高校二年の息子*1と腕相撲*2をやったら負けてしまった。まだ十分勝てると思っていたが、いざ始めてみると結構強い。すぐに形勢が不利になったので本気を出したが、逆転できず負けた。息子の方は、勝負をする前は勝てるかどうか半信半疑であったようだった。勝敗が決まった後、父親に勝てたと少し喜んでいた。
*1 テレビが壊れた
*2 日本腕相撲協会
090518昨日、古本屋に立ち寄った。店先の五百円均一の本を眺めていると面白そうな本が二冊あった。一つは勘亭流*1の解説本、あと一つは能面*2の図鑑で、能面の写真が沢山載っていた。どちらも厚紙の表紙で、少し重たい。荷物になる。古本屋には時間調整の為に立ち寄ったので、買うのはその用事が済んでからでいいと考えた。いつも本は欲しい時に買わなければならない*3と考えている。あとで買おうと思っても、その本を見つけるのには大変苦労するからだ。「あとで」と言うのは数日後以上を指す。従って用事が済ませるぐらいは、本を買う場合の「あとで」ではない。
約三時間程の用事を済ませてから、その古本屋に行った。店先のある筈の本がない。「勘亭流」はあったが、「能面」の方がない。能面の隣にあった「原始美術」とか何とかと言う本はあるが、能面はなくなっていた。他の棚を探したが、ない。たった三時間で、しかも五百円均一なのに売れている。入荷してから何日も何十日も売れない本だから五百円になっている筈である。それが三時間目を離している隙に売れてしまった。しまった買っておけば良かった、買って店に預かってもらえばよかったと思っているうちに一緒に買おうとしていた「勘亭流」の買う気が失せてしまい、そうこうしている内に次の用事の所へ行くバスが見えたので、それも買わずにバス停に停車したバスに飛び乗った。
本当に本は新古かかわらず、欲しいと思った瞬間に買わなければ後悔をする*4。
*1 勘亭流とは
*2 能面ホームページ
*3 本の買い方
*4 シナの五にんきょうだい
090519卓上電熱式丸形鉄板のガラス蓋のつまみのねじが馬鹿*1になったので取り替え用のつまみを買いに行った。
目的の「鍋ぶたのつまみ」はあった。あったが、裏面の取り扱い上の注意を読むと「ガラス蓋には使用しないでください」と書いてある。ならばと他を探してもガラス蓋用のつまみは見つからない。隣にはガラス蓋だけが置いてある。その蓋のつまみと見比べても何が違うのが全く解らない。つまみの部分の材質は皆同じに見える。ただ、つまみを蓋に固定するねじが、交換用のものはアルミニウム製でねじの頭は溝無し丸坊主になっているが、隣のガラス蓋のねじはステンレス製で十字溝のねじになっている。
構わないので「ガラス蓋用でない」つまみを買った。
つまみの材質はフェノール樹脂である。調べてみるとガラス蓋用のつまみも大抵はフェノール樹脂のようだ。買ったつまみの耐熱温度は140℃と書いてある。ガラス蓋の耐熱温度*2は160℃前後なので大した違いはない。一体、ガラス蓋用のつまみとそうでないつまみとでは何が違うのか。ねじの材質だけか。なぜ金属の鍋ぶたのねじはアルミで、ガラス蓋はステンレスなのか。
*1 女のふんどし、行徳の俎
*2 ガラス蓋 耐熱温度 - Google 検索
090520空気中を超音速で飛翔すると衝撃波が発生する*1。「発生する」と書いたが、筆者はその衝撃波を見たことも聞いたこともない。ジェット戦闘機などが上空で音速を超えるとそれによって発生した衝撃波が地上に到達すると爆音として聞こえると言う。往年の戦闘機F104*2は、東京タワーから通天閣までを数分程度で飛んだと言う記録があり、この記録は未だに破られてないらしい。と言うのも音速を超えてこの経路を飛ぶと経路直下の住民に衝撃波の影響が出るため、現在では陸地での超音速飛行が禁止されているためのようだ。従って現在は日本国内にいる限り、衝撃波を聞くことはできない。
超音速を超える瞬間に戦闘機の周りに雲が発生するらしい*3。こういう写真*4を見ると如何にも音速を超えたと言う感じがする。
ところがこの雲*5は音速の壁とあまり関係がないらしい。飛行機の翼でできる雲*6と同じようなもののようだ。音速を超えなくとも飛行機の周りに発生する。翼の上面にできる雲と同じで断熱膨張*7により周りの空気の温度が下がり空気中の水蒸気が凝固して水滴となり、雲ができる。音速に近くなると突然飛行機の周りの空気の圧力が極端に小さくなるのだろうか。飛行機の尖端で押し退けられた空気が円錐状に広がり、円錐内部の空気がその円錐に引きずられ圧力が下がるのかもしれない。ちょうど弾丸が通過したあと*8の様子のみたいな感じだろう。それがどうして音速近くで起こるのかよく解らない。まだその雲ができる理屈は議論されている*9らしい。
*1 鞭と手拭いとの音
*2 F104.jpg
*3 Photo in the News: Jet's "Sonic Boom Cloud" Caught
*4 CHEM 3366 Frames
*5 ChamorroBible.org: Tenjos (Agosto) 17, 2004, Salmo 144:1-2; Salmo 103:20; Salmo 84:11-12. Manguaguan na Palabran Si Yuus - God's Precious Words
*6 contrail.jpg
*7 断熱膨張
*8 High Speed and Photoinstrumentation Photographs - Exhibit 3 rubber-bands-1.jpg
*9 APOD: 2007 August 19 - A Sonic Boom
090521空気中を超音速で飛翔すると衝撃波が発生する *1。音速以下で飛翔した場合には衝撃波は発生しないのか。
衝撃波*2は、例えば、飛行機が超音速飛行をする時に機体が空気を押し退けることで発生した空気の波である。波と言ってもさざ波のような連続した波ではなく、津波のような単発な波と考えればいいだろう。縄を振るわせてできる波や水面にできる皺と違って、空気の波はその密度の疎なところと密なところとが入れ替わりながら伝わる波である。前者を横波、後者を縦波と言う*3。衝撃波も普通の波も縦波である。衝撃波は空気中で高速で移動する物体の先端で空気の密度が極端に高まった部分が移動する波である。従って普通の空気の波である「音」と同じ速度で移動する筈だ。しかし調べてみると「衝撃波は音速よりも速い*4」と言う記述もある。何かの原因でこういう現象もあるのかもしれないが、超音速飛行する飛行機によって発生した衝撃波が飛行機を追い越すと言う説明図を見たことがないので、飛行機の場合にはそんなことはないのだろう。
飛行機が飛行場で止まっている時には衝撃波は発生しない。当然である。飛行機が滑走して空に飛び立つときも衝撃波は出ていない。飛行機のエンジン音など爆音が聞こえるているが、これは通常の音の波である。空気中に飛び立ってどんどん速度を上げていく。音速に近づくまではやはり衝撃波の発生はない。飛行機が音速以下で飛行しているときも飛行機の胴体や翼の先端では空気を押し退けているので衝撃波みたいなものが発生しても不思議ではない気がするが、実際には発生しない。やはり音速よりも速くないと駄目なのだろうか。
音速以下では、空気を押し退けることによって空気の密度の極端に高まった塊が発生しないのだろう。音速以下で空気を押し退けても、押し退けられた空気の塊は「音速」で広がってしまうので、空気の密度が極端に高まることはない。飛行機が音速になれば押し退けられた空気の塊と飛行機の先端との相対速度が殆ど同じになり、筒のないピストンで空気を圧縮しているような状態で、普通の音波と異なり極端に密度が高まった塊ができてくるだろう。この空気の塊はその周りにはピストンの様な仕切りがないので、徐々に密度を下げながら超音速で飛行する機体の後方に広がっていく。これが地表に到達すると「ドーン」という音として聞こえる*5らしい。
筆者は、飛行機から発せられるエンジン音などが飛行機の尖端や翼の縁で皺寄せられて衝撃波が発生する*6と思っていた。しかし今まで勝手に想像してきた原理で衝撃波が発生するのであれば、音の存在は必要ない。空気中を高速で飛翔することで風切り音が出るかも知れないが、音がなくても衝撃波はできそうだ。少なくともエンジン音は必要ない。エンジンのない風洞の中の円柱*7や弾丸*8が衝撃波を発生させているので、これは間違いない。
*1 衝撃波
*2 テクニカルレポート:衝撃波の科学
*3 縦波と横波を比べよう!
*4 Shock Wave
*5 ソニックブームのデモンストレーションについて
*6 Traveling Faster than Sound - Succeed in Physical Science: School for Champions
*7 衝撃波とは?
*8 NASA - Supersonic Bullet
090522物体が空気中を超音速で飛翔すると衝撃波が発生する *1。音ではなく光の場合でも、似たような現象が起こると言う説明がある。その現象はチェレンコフ効果と呼ばれている。チェレンコフ*2と言う旧ソ連の物理学者が発見した。荷電粒子が物質内を光速を超えて透過すると光が放射される現象*3を言う。通常、光の速度を超えて移動することはできないが、空気や水中、ガラスの中では光の速度は、真空中のそれよりも遅くなる*4ので、高速な粒子が光の速度を超過する場合が出てくる。そうなるとチェレンコフ効果*5が発現する。チェレンコフ効果の応用例として2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴博士*6ゆかりのカミオカンデ*7、スーパーカミオカンデ*8がある。ここでは宇宙から飛来してきた高速粒子によって水中で散乱された荷電粒子が発するチェレンコフ光を検出している*9。
そう言えば、かなり昔にこの施設を見に行ったことがある。建設中のスーパーカミオカンデ*10だった。夏休みの子供向け行事*11で、見学者は結構いた。地底人もいた*12。地下にある建設中の施設にはトロッコ*13に乗って行った。通常は別の坑道を自動車で行くらしい。この時、一緒の車両に恋人同士と思われる男女二人組が乗っていた。彼氏が彼女に向かって「チェレンコフ光を見るんだ」と息巻いていたのを思い出した。まぁ、チェレンコフ光は肉眼では原子炉でないと見られないだろう*14し、そもそも見学できるのは建設中の施設であるから見える筈がない。
このチェレンコフ光が発生する原理を空気などの衝撃波の類推を使って説明しているページ*15がある。例のごとく*16、ここ*17にも書いてある。
チェレンコフ光はいわば、超光速で媒質中を通過する粒子においてけぼり*18をくらった光の波面のしわ寄せでできる*19と考えていいだろう。空気中を超音速で飛ぶ飛行機によって引き起こされる衝撃波は、音波のしわ寄せ ではない。媒質である空気そのものが飛行機に押し退けられて発生する。一方、光は空間を伝わるに媒質を必要としない*20。全然違うのではないか。
*1 衝撃波(2)
*2 Pavel A. Cherenkov - Biography
*3 チェレンコフ効果
*4 超光速のつけ
*5 Einstein velocity addition
*6 ノーベル賞(2)
*7 小柴東大名誉教授ノーベル賞受賞
*8 スーパーカミオカンデ
*9 水中チェレンコフ光イメージ検出器
*10 superkamiokande.jpg
*11 GEO-SPACE.jpg
*12 underground_man.jpg
*13 lorry.jpg
*14 TEPCO : 福島第一原子力発電所 | 3号機の定期検査現場マスコミ公開
*15 BTeV Ring Imaging Cerenkov Counter (RICH)
*16 ウィキペディア(2)
*17 チェレンコフ放射 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
*18 田中貢太郎 おいてけ堀
*19 チェレンコフ放射
*20 光のはなし 光速度の測定,マイケルソン-モーリーの実験
090523チェレンコフの光*1はどのようにして出てくるのか。その説明には「荷電粒子が物質中を超光速で運動する時に放射される」とある。荷電粒子とは電気を持った小さな粒である。代表的な物に電子や陽子がある。物質中では可視光線の速度は真空中よりも遅くなる*2。従って相応速度の速い粒子が物質中を透過すればチェレンコフ光が出てくることになる。
光はどこから出てくるのか。真空中を等速で運動する荷電粒子からは一切光は出ない。これは超光速にならないからではない。光を出す理由つまり運動量の変化がないからである。しかし高速で運動する荷電粒子が強力な磁界で加速度を受けたり*3、金属など何か密度の高い物質に衝突して急にその速度が低下する*4と荷電粒子の運動量が変化する。運動量は保存される*5ので、荷電粒子の変化した運動量を埋め合わせるために光が放射される。
もう一つの光の出所は、周りの物質からである。物質は原子で構成されている。原子は正の電気を持つ原子核と負の電気を持つ電子とでできている*6。その近くを電気を持った粒子が通過すれば、周りの物質を構成する原子や分子は荷電粒子の電磁気力の影響を受ける*7。影響を受けた原子や分子が元に戻る時に光を発する。つまり高速で運動する荷電粒子の周りの物質が発光する。
ではチェレンコフの光はどのようにして出てくるのか。原子炉で見えるチェレンコフ光は青色に見える*8らしい。原子炉*9に満たされている液体は水である。炉心では中性子や電子など様々な高速粒子が飛びかっている*10。それらが水中を運動する。 中性子は電気を持っていないが、水分子の水素原子に衝突して陽子を飛び出させる*11ことがある。
これら荷電粒子は様々な速度で水中を運動するので、チェレンコフ光がどのように放射されるのか一律に考えるのは難しそうである。まず、どうしてチェレンコフ光は青色に見えるか。
荷電粒子が水分子に衝突して急激に速度を落とすことにより光が放射されるなら、荷電粒子の元々の速度がある程度そろっていないと青色には見えないのではないか。色々な色が混ざり白色に見えそうである。何故なら速度の差で放射される光の波長が決まる筈だから、元々の速度がバラバラなら色もバラバラになるだろう。それに光速を超える必要もない。
ではもう一つの光の出所である周りの水そのものが青く光っているのか。もともと水は青い*12。水は青い光を通しやすい。他の光があっても水が吸収するので青く見える*13。物質の中を光が透過すると言うことは、物質の隙間以外の所では物質を構成する原子や分子が一旦光を吸収して直ぐに放出するというのを繰り返しているのである。その色が透過しやすいということは、その物質自体がその色で光ることができるということになる。水自体が光るなら荷電粒子の速度のばらつきはあまり関係ないだろう。
水の分子が荷電粒子の運動の影響を受けて光を出すのだから荷電粒子の速度は関係ないような気がする。ところがそうではない。通常、このような光は弱過ぎて見えないらしい。水中で荷電粒子が光の速度を超えて運動をすると水分子が発する光が上手く重なり合って光が強まり見えるようになる*14。これがチェレンコフ光らしい。つまり荷電粒子が超光速で運動するから光が放出されるのではなく、荷電粒子が動けば周りの物質から光が放出されるが、それは弱過ぎて見えず、荷電粒子の速度が光速を超えるとその物質から放出された光が上手く重なり合って強くなって出てくる*15、と言うことだろう。
*1 チェレンコフ放射
*2 超光速のつけ
*3 Y. Amemiya laboratory -- The University of Tokyo --
*4 軟X線の吸収実験
*5 1-1-3 運動量の保存
*6 電気の本質
*7 TEPCO : 福島第一原子力発電所 | 3号機の定期検査現場マスコミ公開
*8 When high velocity particles travel faster than the speed of light in a medium they create a blue flash. This is called Cerenkov Radiation, why does this happen and why is it blue?
*9 炉心 アトム博士の用語集
*10 チェレンコフ光 アトム博士の用語集
*11 I章 放射線の特性I‐2放射線の生物作用は電離と励起の生成が原因
*12 海の青
*13 WHY IS WATER BLUE
*14 Coherent Effect for Charged Particles
*15 Animated Cherenkov Radiation
090524麻雀が日本に伝来して、今年で百年*1になるらしい。何となく、「まだ百年か」という感じがする。考えてみれば江戸時代には麻雀なんてなかったのだから当たり前なのだが、もっと古くからあるような気がしてしまう。牌に漢字が書かれている*2ので、そんな風に思うのだろう。そう言えば、祖父が麻雀を全国に広めたのは菊池寛*3だと言っていたのを思い出した。
麻雀の発祥は中国*4である。1842年アヘン戦争の後、上海租界が設定され、そこで欧米人を中心に麻雀が広まって行ったらしい。1924年に撮影されたこの写真*5を見るとアメリカで相当流行っていたと思われる。プールの中で女性が紙牌の麻雀に興じているのだ。拡大してみる*6と確かに麻雀だが、牌の数が三枚少ない。通常の麻雀の組み合わせは三枚一組でその組が四つ必要*7だが、一組少なくとも競技は成り立つので、ある程度分った人が撮影の設定を行ったのだろう。とは言え、牌の並べ方が少し不自然のような気もする。現在は世界大会も開かれる*8ぐらい世界中に広がっている。
*1 日本麻雀機構:JMOとは
*2 mahjong_hk.jpg
*3 日本麻雀の成立
*4 OG VOL30 OG EXPRESS「好・麻雀号」SPECIAL 麻雀博物館潜入記
*5 Pool Game: 1924 | Shorpy Photo Archive
*6 11609u_0_enlarged.jpg
*7 四枚使いの七対子
*8 World Mahjong Championship 2007
090525俳優は個性的である。個性的でないと俳優業はできないが、どんな人でも同じ顔を持つことはないので全ての人が個性的な筈だ。主役をやる訳でもなく、大抵脇役だが、何か「気」を出していると言うか印象深い顔の俳優がいる。だから俳優業ができるのだろう。そう言えば過去に漫画における大いなる脇役*1について書いたことがある。
そんな個性派脇役俳優の筆頭は岡本信人*2だろう。「永遠のおか持ち」と言われている。かってのNHK娯楽番組「脱線問答*3」では、司会者のはかま満緒*4に「早いのが取り柄*5の岡本信人さん」とも呼ばれていた。
次は剛たつひと*6である。「生涯一片桐」と言われ、青春ドラマの不良生徒「片桐*7」をやらせれば、右に出る者はいないと言われていた。
*1 ポパイのアリス
*2 岡本信人 - プロフィール - Yahoo!人物名鑑
*3 NHKアーカイブス 保存番組検索: 脱線問答 はかま満緒 ほか
*4 はかま満緒への講演会依頼-放送タレント 写真・プロフィール・著書|講演会・社内研修のご相談・ご依頼はシステムブレーンへ
*5 NHKアーカイブスカタログ-テレビ番組放送記録+番組小史 1953〜2008
*6 所属タレントプロフィール 剛たつひと
*7 剛遊会 青春学園画像館・三
090526ウルトラセブン*1にアンヌ隊員役で出演していた「菱見百合子*2(ひし美ゆり子*3)」は、二年前に還暦を迎えていた*4。
*1 丹羽(にわ)と一宮(いちのみや)
*2 夢追い人!!!・・・・・GEORGE : アクターズプロモーション社長の死・・・・・・・!
*3 あれから40年・・アンヌのひとりごと
*4 ひし美ゆり子さん(1/2) - インタビュー - ひと - [どらく]
090527完全に業務を停止したと思っていた「安原製作所*1」が知らぬ間に復活していた。安原製作所*2は1998年に世界一小さいカメラメーカとして発足*3したが、2004年からは一切の業務の停止していた。
*1 安原製作所/トップページ
*2 安原製作所のこと
*3 安原製作所/ヒストリー
090528先日、妻と二人で隣の市内で最も不味いと言われている中華料理店に昼を食べに行った。「あそこは不味い」と言う話を聞いてから十数年以上経っている。そう聞いているのでどれくらい不味いか行ってみたかった*1が、今まで食べに行ったことはなかった。噂を聞いてから、少なくとも十数年以上潰れずに営業している。もしかしたら噂が間違っているかもしれない。美味しい筈の店を素通りするのは悔しい。
店構えは古い。店構えの古い飯屋には二通りある。全く流行らないので、改装ができない場合と、味一筋で店を構っていない場合とである。この店がどちらなのかまだ判らない。店の駐車場に入ると出前用の店の自動車が置いてあった。軽自動車である。出前用なら原動機付き自転車の方*2が維持費が安い。自動車の中を覗き込むとどう見ても出前用である。客の送迎用ではない。出前に軽自動車を使うのは何か中途半端な気がする。自動車は相当古い。本当に動くのかと思いたくなるような古さだ。空き地に不法投棄されている自動車のようだ。塗装が粉を吹いている。
噂がなければ、結構美味い料理を出してくれそうな店に見える。店には頓着せず、客に出す料理の素材に精一杯費用を掛ける姿勢ともみなせる。本当にどっちなのか判らなくなってきた。店に入ると結構、客がいる。満席とまでは言わないが七割程度入っている。筆者は天津飯*3とラーメンの組み合わせを注文した。妻は炒飯と唐揚げの組み合わせ。学生時代に食べた世界で最も不味い天津飯を思い出した。その天津飯はご飯の上に水で薄めただけで他に何も入っていない卵焼きが乗せてあり、上からケチャップ味の餡が掛けてあるだけだった。こんな酷い天津飯を平気な顔で出せる飯屋があるものだと感心しながら食べた記憶がある。それでいて大して安くなかった。
不味い。噂通りだ。ただ不味いと言っても、吐き出したくなるようなものではない。美味くないのだ。学校給食*4に五百円以上出して食べているような感覚である。卵に混ぜてある具が酷い。カニの身の代わりにハムの細切りが入っている。ハムは縁が赤色になっている魚肉ハム*5だ。
もう二度と行かないだろう。これでどうして客が入っているのか不思議だ。値段が安い訳でもない。この値段ならもっと美味いものが出せそうだ。カニの代わりにハムを入れるなど材料費を安くする工夫しをて何とかやっているのだろう。帰りがけに駐車場の軽自動車で店員が出て行くのを見かけた。ちゃんと自動車は動くようだ。それよりも驚いたのは出前を取る人がいると言うことだ。ここの市民はどういう味覚の持っているのだろう。水道に何か変な物が入っているのだろうか。違う。ここの市民は相互扶助の精神が根付いているのだ。そうに違いない。
*1 鍛冶橋
*2 Honda | 「スーパーカブ」誕生50周年
*3 天津飯/【味の素KK】レシピ大百科/料理レシピ
*4 学校給食ニュース
*5 akahamu.jpg
090529物理学で言う「エーテル」とは、19世紀末頃まで光*1を伝える媒質としてその存在が考えられていた仮想の物質である。波動は媒質の運動によって伝わる。伝える物質がなければ、波は伝わらない。光が波の性質を持つ*2のなら媒質がなければ伝わらないとされていた。
19世紀初めイギリスの物理学者ファラデー*3は自分の発見した電磁誘導*4を説明するために、電磁気の目に見えない作用を表現する図形「力線*5」を考案した。同じくイギリスの物理学者マクスウェル*6は、このファラデーの力線による電磁気の作用を数学的に説明するための方程式を創りあげた。これをマクスウェルの方程式*7と言う。マクスウェルはこの方程式から波動を表す方程式が導き出される*8ことや方程式から導き出される波動の速度が真空中の光の速度に近い値を示す*9ことなどから、光は波動であって、それは電磁気の波*10であると考えた。そしてドイツの物理学者ヘルツ*11によってマクスウェルの考えた電磁波が確認*12された。
光は波*13であるので、それが伝わるには媒質が要る筈である。「光」という波が伝わるのならば媒質が必ずある。従って光を伝播する媒質「エーテル*14」がちゃんと存在するのではないかと考えられた。しかも光は遠い星からも伝わるので宇宙はエーテルで満たされているとされた。が、アインシュタインの相対性理論*15の登場によって、エーテルの存在を考えなくても光の伝播を矛盾なく説明できるようになった。
この「エーテル」の話を初めて知った時、水飴みたいに透明でどろっとしている物を想像していた。宇宙が水飴で満たされていて、その中を地球がもの凄いスピードで太陽の周りを回っているのである。今となっては、物理学上においてエーテルの存在を考える必要がなくなったので、エーテルをどんな風に考えても何ら差し支えはないが、19世紀の頃は水飴ではなかったようだ。何か小さな粒がぎっしり詰まっている*16ような感覚だったらしい。
*1 超光速のつけ超光速のつけ
*2 第4節 光の回折と干渉
*3 ファラデー[電気史偉人典]
*4 ファラデーの電磁誘導の法則の説明
*5 ScienceMaster - JumpStart - Magnetism
*6 マクスウェル[電気史偉人典]
*7 マクスウェルの方程式[電気史偉人典:用語集]
*8 7 波動方程式
*9 マックスウェル電磁気学(古典電磁気学)における光速度の「不変」性
*10 キヤノン:技術のご紹介 | サイエンスラボ 光って、波なの?粒子なの?
*11 ヘルツ[電気史偉人典]
*12 The Discovery of Radio Waves - 1888
*13 かながわデジタルブログ:NHKブログ | 用語集 | 電波とチャンネル
*14 エーテル仮説とマイケルソン-モーリーの実験
*15 Independence of events and quantum structure of the light in Einstein's special relativity
*16 Mechanical model - physicsworld.com
090530物理学で言うエーテル*1は英語で「ether*2」と綴る。「イーサー*3」と発音する。
パソコン等のための通信規格に「イーサネット*4」と言うのがある。「Ethernet*5」と綴る。語源は「エーテルether」からである。1972年にゼロックスのパロアルト研究所*6のMetcalfeらによって開発された。当初、MetcalfeはAlto Aloha Networkと呼んでいたが、1973年にEthernet*7とした。全てのコンピュータにつながれた配線によってビット情報*8が伝わっていく様子が、かって光を伝える媒体として考えられていた「エーテル」を連想させた*9らしい。
*1 エーテル
*2 Online Etymology Dictionary
*3 etherの意味 英和辞典 - goo辞書
*4 Ethernetとは 【イーサネット】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
*5 ethermanage.com
*6 PARC Milestones
*7 Why is it called Ethernet?
*8 ビットとは 【bit】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
*9 [NETWORK博物館]Ethernet命名の提案メモ(1973年):ITpro
090531たまたま録画してあったアーノルド・シュワルツェネガー*1主演の「True Lies*2」と言う映画を見ていたら、最後の方の場面で日本人が出てきた。何かのパーティー会場で、シュワルツェネガーが日本語で「こんばんは」と声をかけると、その日本人は「この前はどうも」と日本語でお辞儀をしながら挨拶する。出演は2、3秒だ。「コミネ」に似ているなぁ、と思った。それならばこの映画の監督はジェームス・キャメロン*3のはずだ。調べてみたらやはりそうだった。
「コミネ」とは元週刊プレイボーイ編集者の小峯隆生*4のことである。彼は「ターミネーター2*5」にも数秒間出演している。共にジェームス・キャメロンの監督作品である。そしてこちらでもシュワルツェネガーが主役である。制作はこちらの方が前*6だ。だから小峯の台詞が「この前はどうも」になっているのだろう。これは彼が「ターミネータ2」への出演をジェームス・キャメロンに頼み込んだと言う話*7の裏付けにもなっているような気がする。
映画のデータベースに「Takao Komine*8」と記録されている。役者としての映画出演は上の二作品のみになっている。
*1 Arnold Schwarzenegger
*2 True Lies (1994)
*3 James Cameron
*4 小峯 隆生のWEBサイトにようこそ。
*5 Yahoo!映画 - ターミネーター2
*6 Terminator 2: Judgment Day (1991)
*7 T2
*8 Takao Komine
過去の記事のリンク*1を少しずつ見直している。古い記事程、リンク切れになっている確率が高い。五年以上前のリンクともなると壊滅的だ。個人のサイトは特にひどい。もともと個人が運営するサイトでリンクを設定するに足る所は殆どないので、最初からリンクを設定しないようにしている。大学、政府機関、大企業など比較的リンクが消失することが少ない。海外のサイトは個人でもリンクがなくなる確率が日本の個人のサイトよりも低い印象がある。
リンクが切れていてもインターネット図書館の「インターネットアーカイブ*2」で過去の記事に残されたURLを検索すれば、当時にリンクしたページを表示させることができる。Googleのキャッシュ*3と違って半永久的に残されているようだ。全世界のページを巡回して記録しているので記録されるまで、現在は一年半ぐらいかかっている。インターネットアーカイブに記録されている最新の雑記草の表紙は2007年12月31日付けの記録*4になっている。
この記録作業は非営利団体の「Internet Archive」*5が勝手に行っているので、記録を拒否したければ*6、拒否すればよい。robots.txt*7と言うファイルをサイトに置く。これでgoogleなどの検索エンジンも拒否する*8こともできる。
大抵の個人サイトの運営者は、そんなことは知らないので、過去に公開したページは全てアーカイブに記録されている。中にはそう言うのが嫌で拒否設定をしている人もいるが、稀である。企業のサイトには時々設定されている所がある。
ところがドメイン*9全体がそのような設定になっていると思われる所がある。「http://member.nifty.ne.jp/」は全て記録されていない*10。個人のサイト専用のドメインなので雑記草にとっては殆ど問題がないが、それでも少なからずは影響がある。有用な個人のサイトの古いリンクの再設定を非常に困難にしている。
*1 インターネットアーカイブ(6)
*2 Internet Archive
*3 キャッシュ リンク
*4 雑記草
*5 Internet Archive: About IA
*6 Internet Archive Contacts
*7 robots.txt とは?
*8 Removing your entire website using a robots.txt file - Webmasters/Site owners Help
*9 ドメイン名
*10 Internet Archive Wayback Machine Robots.txt Query Exclusion.
|
表紙 | 目次 | リンク集 | 掲示板 | メール | 遺構探訪 |
Copyright (c) 2009 Yoshitaka Gotoh, Japan