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1004雑記草


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100401

 大須の続き*1大須の交差点*2にある全国でも珍しい四面式信号機が立て替えられていた。この信号はかなり昔に設置されたと思う。調べてみると三十五年前に登場したらしい。交差点の真ん中上空で信号灯が点灯する*3ので自動車にとっては視認性が格段に高い。理想的な信号機である。歩行者信号もこの四面式信号機に組み込まれているが、初めて通る人の中にはどの信号を見ればいいのかよく判らなくなるらしい。

 自動車運転手にとっては都合の良い信号機だが、全国には全く普及しなかった。もしかしたらこの信号機はここ大須しかないのではないか。

 その信号機が発光ダイオード化されていた*4。全く普及していないが、改良された。発光ダイオード式の通常型の信号機に代えるのと独特の信号機を発光ダイオード化するのとではどちらが安かったのか。何となく前者のような気もするが、愛知県公安員会*5には奇特な人がいるのだろうか。それとも大須は変な道路交通施設ができ易い場所なのか。大須には自動車が殆ど通りそうもない交差点にロータリーが設けられている*6



*1 大須の景気
*2 愛知県名古屋市中区大須3丁目 - Google マップ
*3 Oosu_shingo1.jpg
*4 Oosu_shingo2.jpg
*5 Oosu_shingo3.jpg
*6 ロータリー

100402

 「異常気象*1」と言う言葉を報道等で時々聞くことがある。如何にも大気中の二酸化炭素*2が増加して、これが原因で地球が温暖化*3しているので「異常気象」が次々に起こっているのだと言わんばかりにこの言葉を使っているような気がする。そもそも「異常気象」とはどういう定義だろうか。

 30年に一回以下の気象現象*4らしい。「30年」と言う数字はどこから来たのだろう。おそらく「異常気象」と言う言葉を作った頃は、気象観測を始めて三十年程度しか経っていなかった*5のか。これは極端としても、六十年もしくは九十年の歴史の中で二回三回以下の気象現象ということになったのではないか。

 地球温暖化や氷河期*6という気候変動と同列に「異常気象」を語るのはおかしい。それに「気候*7」と「気象*8」とを混同しているきらいがある。

 何を「異常」とするかは、自然現象や物理現象だろうとなんだろうと人間が勝手に定義したものである。「異常気象」も30年と言う期間を勝手に決めて「あるかないか」で判断している。一寸した変化、今までの自分の記憶にない気象を取り立てて「異常気象」だと騒ぎ立てるのは何やら非常に強い違和感がある。どんなことが気象上起こってもそれは自然であり、異常でも何でもない。自然は規則ではないので、そもそも「通常」というものはない。敢えて言うなら全てが規則であり、通常である。「異常」と考えてしまうのは宇宙や自然を理解していない証拠だ。

 となると「異常気象」は宇宙や自然を理解する学問である自然科学*9で用いる言葉としては不適切だ。人間中心*10で定義しているので「不都合気象」と言うべきだろう。それでは気象用語に相応しくないと言うのであれば「異常」ではなく、「まれ」な現象と言うことで「稀少気象」でどうだろう。



*1 2007年世界の異常気象|数字からひろげよう
*2 過ごしやすい夏と地球温暖化
*3 過ごしやすい夏と地球温暖化(2)
*4 気象庁 | 異常気象リスクマップ 対象とする現象について
*5 気象庁 | 気象庁の歴史
*6 気象庁 | 20世紀の日本の気候
*7 きこう【気候】の意味 - 国語辞典 - goo辞書
*8 きしょう【気象】の意味 - 国語辞典 - goo辞書
*9 普遍性と特殊性
*10 人間原理

100403

 「何々禁止」と言う意味で、赤い丸に斜め線の図形をよく見かける。一番良く目にするのは道路標識*1だろう。ところで斜めの線は左上から右下*2なのか右上から左下*3なのか、どちらが適切なのか迷うことはないだろうか。

 道路標識は皆、左上から右下になっている。一般の図形でも大抵は左上から右下である*4。少し調べればすぐ判るのだが、一体どっちなのかを思い出す時に便利な方法を知人から教えてもらった。図形は英語で言えば「NO」を表すので「N」の形になっていれば正しい、即ち左上から右下が標準的な図形だということである。

 似たような図形の判別で、「卍」がある。ナチ党*5ハーケンクロイツ*6はどちらだったか。「Nazi」だから「N」と「Z」との組み合わせで「卍」と覚えては駄目である。「NZ」の卍はお寺である。ナチ党は「そうではない方*7」と覚えなければならない。仏教のお寺が身近にない欧米人はどうやって覚えているのか*8間違える人もいる*9ようだ。



*1 道路標識一覧
*2 forbidden2.jpg
*3 forbidden1.jpg
*4 prohibitory sign - Google Search
*5 ナチ党 ナチス ヒトラー
*6 プロパガンダ 1904-1945 新聞紙・新聞誌・新聞史
*7 Hakenkreuz
*8 卍
*9 Orson_Welles_the_Stranger.jpg

100404

 丁度、近所の桜が満開なっているので、写真を撮りに行った。その桜の木は何でもない道端に生えているのだが、何となく立派で、桜の季節にその道を通る度に写真に撮ろうと思っていた。毎年咲くのだからいつでも撮れると思っていると知らぬ間にその桜の木がなくなっていることも考えられる。本当に道端にぽつんと生えているだけなのでその付近の開発の波にいつ押し流されるか判らない。以前にいつでも撮りに行けると思っていた桜の写真が撮れなくなったことがある*1。後悔しないためにも思い立った時に写真を撮りに行くことにした。

 朝の八時半頃に現地に着くと、先客がいて桜を撮影していた。今までその場所で写真機を構えている人など見たことがなかった。なのにたまたま写真を撮りに出掛けたら、他にも写真を撮る人がいたのである。何となく嬉しくなって声を掛けた。すると「私は毎年撮りに来ていますよ」とのことだった。自分だけが目を付けていた訳ではなく、しかも前から写真を撮り続けている人がいると知って少し悔しかったが、自分の審美眼が認められたような気がして更に心地よくなった。

 路傍の電線が邪魔で仕方がなかったが、何枚か写真を撮って来た*2



*1 桜と旅客機
*2 _0014589.jpg

100405

 英語で梅毒を「syphilis」と表す。シファリス*1と発音する。この語源も日本語の場合*2と同様、何となくあやふやなようだ。恥ずかしい病気だからだろうか。

 「syphilis」はGirolamo Fracastoro*3という15、6世紀頃のイタリアの医者が作った詩の題名が由来らしい。彼によって1546年に書かれた論文「De Contagione*4」で梅毒を表す一般用語として使用されたのが最初のようだ。ただ、フラカストロ*5何故この言葉を選んだのかはよく判らないらしい*6

 その詩は「Syphilis, sive Morbus Gallicus*7」と言う題名である。この詩に「Syphilus」と言う名の羊飼いが梅毒に最初に罹った人として登場するらしい。この「Syphilus」はローマの詩人Ovidの「変身物語」*8に登場する14人の愛児を殺されてその悲しみで石になってしまう女Niobe*9の息子の一人「Sipylus」を基にして作られた名前とも言われている。このSipylusが羊飼いかどうかは調べても判らなかった。それにSipylusと言うのは山の名前*10としてしか出てこない。

 他の語源説*11として「豚を愛する人」を意味するギリシャ語からと言うのもあるらしい。



*1 syphilisの意味 - 英和辞典 - goo辞書
*2 梅毒の語源
*3 Girolamo Fracastoro (Italian physician) -- Britannica Online Encyclopedia
*4 Fracastoro : Operum
*5 フラカストロ研究
*6 Online Etymology Dictionary
*7 Syphilis sive morbus gallicus - Google Books
*8 Ovid's Metamorphoses
*9 Lesson: Ovid, Metamorphoses: Niobe
*10 Niobe
*11 梅毒の文化史的研究序説  福田眞人

100406

 数ヶ月前、仲間と三輪郁*1のコンサートを宗次(むねつぐ)ホール*2へ聴きに行った。三輪郁のピアノ*3を聴くのは数年ぶりである。

 コンサートが開かれた宗次ホールはカレーハウスCoCo壱番屋*4の創業者、宗次徳ニ*5氏が 造った。

 コンサートが終わってホールの外に出ると、ホールの玄関先で宗次氏が帰途につく観客に来訪のお礼をしていた。有名企業の創業者にお目にかかるのは滅多にないことなので話し掛けてみた。コンサートの感想など世間話をさせて頂いた後、この辺りにCoCo壱番屋*6があるのかと尋ねると「この辺りにはいっぱい立派なお店がありますので、今日はカレーなんか食べずに他の美味しい物を召し上がっていって下さい」という答えが返ってきた。わっはっはと互いに大笑いしながら、その場を離れ、我々は目星を付けていた居酒屋に向かった。



*1 郁の会へようこそ
*2 Top Page|宗次ホール
*3 居眠り
*4 CoCoとcaca
*5 壱番屋創業者特別顧問 宗次椏(カレーハウスCoCo壱番屋創業者)
*6 カレーハウスCoCo壱番屋

100407

 布団を買った。敷き布団のみである。テンピュール*1の布団だ。一番最初に買ったテンピュールは枕だった*2。次に買ったのはクッション*3。七千円、二万円と購入価格が高くなり、枕やクッションごときに万単位の金を出すのに慣れていった。

 そして今度の布団*4は五万円弱もした。高価な布団だが、寝転んでみると値段なりに心地よい。特殊なスポンジ*5によって、この感触が得られる。同じようなスポンジは他でも作られて*6いて、それを使った製品は半値以下の安い値段で売られているが、買うのであればやはり本家本元だ。子供達もこれは気持ちいいと絶賛した。

 この布団で一晩寝てみた。期待通り熟睡できた。まぁ、筆者の場合、普通の布団だろうが床や畳の上*7だろうがぐっすり眠れるので殆ど関係がないのである。



*1 Welcome to Tempur Japan テンピュール・ジャパン ホームページ
*2 テンピュール(3)
*3 謝らない店
*4 テンピュール・ジャパン|製品|マットレス
*5 テンピュール
*6 テンピュール(2)
*7 血を吸う畳

100408

 AsahiWeekly*1の広告を見ていたら、購読申込者への進呈品として、変な物があった。AsahiWeeklyとは朝日新聞社が発行する週刊英和新聞らしい。日本人がわざわざ日本の新聞社が発行する日英両表記の新聞を読む目的は報道内容を知るためではなく、英語学習や英語に関する教養を得るために読むのであろう。筆者は、いち早く情報を得るために英語で書かれた欧米のニュースサイトを読む場合がある。否、読むと言うより「眺める」と言った方が的確な表現だが、AsahiWeeklyの日本人読者にはこのような目的で購読する人は皆無であろう。あくまも勉強のために購読するのである。

 そういった購読者に進呈する景品*2として、この新聞で人気のある記事を印刷したトイレットペーパー*3があるのだ。これは理解し難い。勉強のためにその英和新聞を読んでいるのである。その新聞は、言わば先生である。先生そのものを落とし紙*4にする感覚が解らない。それを喜んで使う方も使う方だが、そんな物を作って配る方も配る方だ。庶民どもの教養を少しでも高め、文化を浸透させるために英和新聞を発行していると言う誇りを持っていないのか。そういうつもりならば自分が発行した記事を便所紙に印刷するなどという発想は一切できない筈だ。

 本当に英語に関する教養を身につけたい、英語圏の文化を理解したいと言うつもりであれば、こんなトイレットペーパーは喜んで使わないだろう。使って何とも思わないような人は、教養とは程遠い「何も考えていない」人なのである。そのような物を配る新聞社もその程度なのであろう。一事が万事である。新聞社は昔と思うとかなり程度が下がってきているのではないか。



*1 asahi.com (朝日新聞社):Asahi Weekly - ENGLISH
*2 朝日新聞の購読お申し込み 辞書なしで読める英字新聞 Let's enjoy studying English!
*3 哀川翔
*4 トイレットペーパーの幅

100409

 幼少の頃、隣の家のお兄さんによく遊んでもらった*1。家の近くに墓場があった。墓場と言うよりコンクリートで整備された霊園と言った方がいいかもしれない。底に那智黒石*2のような黒い玉砂利が敷き詰められた四角い池があった。そこでよくポンポン蒸気船を浮かべて遊んだ。この玩具の船を「ポンポン蒸汽」と呼んでいた。

 このポンポン蒸汽は簡単な仕組で水の上を走る*3。動力はろうそくの炎である。これだけで船が動く。船の中には平べったい小さなボイラーがあり*4、これをろうそくで温める。ボイラーの中にあった水はろうそくの熱で沸騰し、その水蒸気は残っているお湯をボイラーにつながっている二本の管から勢い良く吹き出させる。この勢いで船は推進力を得る。勢い良くお湯が出て行くとボイラーの中は空になり負圧になる。すると今度は逆に管から水を吸い込む。これが又熱せられて、の繰り返しだ。

 ボイラーの変形によって水が吸い込まれている*5かのような説明がなされている場合があるが、これは本質的ではない。ボイラーの変形は「ポンポン*6」と音を出すための仕組みである。このようなボイラーの変形がなくともポンポン蒸汽は動く。例えばこの実験のように管を単にコイル状に巻いた簡易型のボイラ*7でも船は進む。

 このポンポン蒸汽の速度がもっと上がらないかと思って、動力源のろうそくの本数を増やしたことがあった。ところが速くなるどころか動かなくなってしまった。ろうそくの熱によってボイラーのハンダ*8付けが融けてしまい穴が開いてしまったのである。コイル型ボイラーの船はポンポンと音は鳴らないが、こういった過熱による故障の心配はない。

 このポンポン蒸汽と本物のポンポン船とが同じ原理で推進力を得ていると思っている人がいるようだ。原理は全く違う。そもそも玩具の「ポンポン船」は本物のポンポン船を模すために「ポンポン」と鳴る仕掛けが組み込まれているのである。本物のポンポン船は「焼玉エンジン」と呼ばれる熱機関で動くので、この「焼玉」と言う言葉と玩具の方の「ろうそくで加熱」とで原理が同じと言う連想が働いてしまったのかもしれない。



*1 隣のおばさんへのお悔やみ
*2 那智黒石の販売・通販 平安の昔からの伝統を守る熊野那智黒石協同組合
*3 ポンポン船で遊ぶ!
*4 すずひろドットコム(鈴木浩のホームページ):創造工房
*5 宗介のポンポン船 pon_genri.jpg
*6 ポンポン
*7 ポンポン船とスポイト船の推進原理
*8 半田の語源

100410

 焼玉エンジン*1の仕組みはどうなっているのか。ディーゼルエンジンにもガソリンエンジンにも似ているようだ。エンジンシリンダーの中で燃料を爆発させてピストンを動かし動力に変える*2。玩具の「ポンポン船*3」に搭載されている水蒸気で動く*4エンジンとは全く仕組みが異なる。

 ガソリンエンジン*5は霧状のガソリンと空気とを混ぜた混合気をシリンダーの中でピストンで圧縮して、それを電気火花で点火して爆発させピストンを動かす。ディーゼルエンジン*6はガソリンエンジンと同様に軽油を霧状にして爆発させてピストンを動かすのだが、少々その爆発させ方がガソリンの場合と異なる。ディーゼルエンジンでは、シリンダーの中でピストンで圧縮するのは空気だけである。空気を素早く思いっきり圧縮すると空気の温度はかなり高くなる。これを断熱圧縮*7と言う。この状態の空気に霧状の軽油を注入すると熱で自然に発火し爆発する。これでピストンを動かす。

 焼玉エンジンはどうなっているか。シリンダーの中に空気を取り込みある程度圧縮する。この圧縮の程度は現代のディーゼルエンジンの圧力*8とは比べ物にならないぐらい低いらしい。圧縮したところで、シリンダーの頭に取り付けられている「焼玉」と呼ばれる加熱した部分に燃料を吹きかける*9と焼玉の熱で燃料と圧縮空気とが混ざって点火し爆発する。圧縮した空気に燃料を吹き込むのはディーゼルエンジンだが、自然には着火せず、焼玉で着火させるので電気で着火するガソリンエンジンにも似ている。エンジンの外から見ると 「焼玉」は玉の形をしているが、中身は中空で小さな室になっている。この中に燃料を吹き込んで点火する。英語では「焼玉」の部分は「hot bulb*10」というようだ。エンジンの始動で、焼玉部分を外からバーナーなどで加熱してやる。エンジンが動き出せば爆発の余熱で焼玉は加熱され続けるのでバーナーは不要になる。

 点火の方法から、この焼玉エンジンは「グローエンジンglow engine*11」とも言うらしい。英語の「glow」は「赤熱した」と言う意味がある。焼玉が熱せられている様子を表現しているのだろう。「セミディーゼルsemidiesel*12」とも言うようだ。と言うことはディーゼルエンジンの仲間ということなのだろう。



*1 OTSUKA DIESEL CO.,LTD
*2 2サイクルガソリンエンジン
*3 大型ポンポン船
*4 ポンポン蒸気船
*5 HowStuffWorks "Internal Combustion"
How Car Engines Work *6 HowStuffWorks "Diesel Engines vs. Gasoline Engines" How Diesel Engines Work
*7 空気で湯を沸かす給湯器
*8 BP メカニック講座/コモンレール式ディーゼルエンジン
*9 第22回 消えていった焼玉船(ポンポン船)
*10 Understanding the hot bulb engine - 19/12/2006 - Farmers Weekly GetAsset.aspx
*11 Model Airplane Engine - The Two-stroke Glow Engine
*12 Semidiesel

100411

 自動車を運転していてふと思ったのは、これほど便利な道具が人類史上出現したことがあったのだろうか、ということである。かってはほんの一部の人達のための道具*1であったが、今日ではある程度の収入があれば自動車は所有できるようになった。免許*2を取得すれば自分で運転もできる。自動車を所有し、運転免許を取得すれば、好きな時に好きな場所へ自由に行くことができる。しかも歩いたり走ったりスキップ*3したりするよりも格段に速く移動ができるのである。これ程便利な道具はもう出現しないかもしれない。

 数十年前の子供向けの絵本などに書かれていたような自家用飛行機、自家用ロケットなど*4は単なる車輪のない自家用車であり、自動車の延長である。やはり自動車は究極の道具と言って良いだろう。自動車の保有は、日本ではほぼ飽和状態になっているように見えるが、世界で見ればまだまだ行き渡っていない。一般家庭が人類史上究極の道具をそれぞれ所有している先進国の状況を新興国の人々が見て、自動車を欲しがらない訳がない。自動車はどんどん世界中にあまねく広がっていくであろう。

 そして燃料である石油はどんどん消費されていく。



*1 日本自動車百年史
*2 誕生日の確率
*3 スキップ名人
*4 komatsuzaki.net 〜ミュージアム・空想科学〜

100412

 東京駅八重洲口*1にある大丸百貨店*2の地下食品売り場に行った。最近は一月か二月に一度の割合で行っている。かって応対しくれていたおばさん*3は辞めてしまったのかいなくなってしまっていたが、代わりにお兄さんが相手をしてくれている。

 お兄さんに代わってから、おまけはなかったが、今回初めておまけしてくれた。八百円分ぐらいのするめと帆立の貝柱とをいっしょに「いつも御贔屓にありがとうございます」と言いながら袋に詰めてくれた。

 東京駅の地下食品売り場だから毎日違う色々な人が*4に来る筈である。筆者は不定期に訪れているにも拘らず、顔を覚えてもらっている*5。非常に嬉しい。筆者が特徴のある顔をしているのか、それとも購入金額が高いのか。瓶詰めのウニをいつも買うので一回で四、五千円程度の買い物である。大した金額ではない。

 地下食品売り場の店員は毎日違った顔を見ているので、定期的に現れる顔はむしろ覚え易いのかもしれない。妻にデパートの地下食品売り場でおまけをしてもらう話をすると、自分は名古屋のデパートでそんな経験は一度もないと言う。まぁ、一瓶、四千円近いウニの瓶詰めなど主婦はなかなか買えないだろうから、おまけされる確率はかなり低いのではないだろうか。



*1 豆本の手紙
*2 大丸東京店:トップ
*3 地下食品売り場
*4 佐賀孝郎商店
*5 数の子(4)

100413

 東京青山にある豆本屋*1に行って来た。西洋で出版された豆本の専門店なので、日本語の豆本*2はない。

 平日の十六時頃に行ったせいか客は誰もいなかった。店内*3は豆本に相応しく四畳半程度しかない。藤枝の豆本館*4も同じぐらいの広さだった。豆本なので広い置き場所は必要がないので、売り場が小さいのは当然と言えば、当然である。

 陳列棚を覗き込んでいると一人で店番をしている女性店員が声をかけてきた。値札には大抵一万円以上の値が書かれている。もう少し手頃な物はないかと尋ねると活版印刷*5の豆本は大抵一万円以上だと言う。オフセット印刷*6だと安くなり、例えばこんなのがオフセット印刷で手頃な値段ではないかと何冊かの豆本を出してきてくれた。手頃と言っても三〜五千円である。大量生産の普及版であれば、これが安いと英語辞書を出してきた。値段を聞くと六百円だと言う。まずはこれを購入することにした。

 他にないかと迷った末にドイツ語のオフセット印刷の豆本を買った。三千円だった。店員と少し話をしていたら「出版関係の方ですか」と訊かれた。平日に背広を着ていれば、仕事か何かと思うのが普通だろう。

 英語辞書*7の出版社はアメリカの「United Aminex Corporation」と言う会社である。印刷は韓国になっていた。辞書としての使用を考慮して*8か、ちゃんと糸で綴じられていた*9

 ドイツ語の豆本の方は少々お高いので、それらしい包装*10がしてもらえた。豆本らしい豆本*11だ。綴じ方は、辞書とは違い接着剤を使った無線綴じ*12である。本の前の方には豆本作者と思しき人の自筆署名、後ろの方には限定番号「17/140*13」が鉛筆書きされていた。



*1 西洋豆本の店 リリパット トップページ
*2 豆本の手紙
*3 ショップ/店内風景
*4 豆本館(2)
*5 活版印刷とは
*6 印刷の基礎知識 オフセット印刷
*7 micro_mini_dictionary.jpg
*8 糸かがり綴じ見本[佐川印刷株式会社]
*9 micro_mini_dictionary2.jpg
*10 der_prophet.jpg
*11 der_prophet2.jpg
*12 綴じ方・種類 - 印刷物の規格について
*13 der_prophet3.jpg

100414

 持ち物を整理していたら面白い物が出てきた。昔のユニクロ*1の特典(得点)カードである。小林克也*2がテレビジョン広告に出ていた頃だろうか。いつ発行されたのか文字がかすれていて読めない*3。webで調べてみるとかなり昔にこのカードは廃止されたようだ。廃止されても得点は数年間有効だったらしいが、これも2007年に得点交換を停止した*4らしい。

 2007年頃のweb上の一般の人が書いた記事*5にはこのユニクロの得点交換停止に対する怒り*6が何件か書かれていた。「無期限」と書いてあるのに勝ってに止めてしまうのはおかしいとか、お客のことを考えていない底の浅い会社の商品なんてもう買わない等とある。

 恐らくこれらを書いた人は当時に自分の書いたことをすっかり忘れて、今ではユニクロで買い物をしているに違いない。そもそも単なる「おまけカード」で文句を言うぐらいだから、経済的にかつ精神的に余裕がないのだろう。安くて洒落ているユニクロの商品を買わずに我慢できる筈がない。

 「しまむら*7」で買い物をしているのだろうか。



*1 ユニクロトップ - UNIQLO ユニクロ
*2 小林克也のRADIO BAKA
*3 UNI_QLO.jpg
*4 極もん底値ブログ: ユニクロ ポイントカード8月末で無効に
*5 Blogとは 【ブログ】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
*6 極もん底値ブログ: ユニクロ・ポイントカード廃止で”怒り”続出!
*7 ファッションセンターしまむら - TOP

100415

 軍艦行進曲*1のトリオの部分にも歌詞があることを知った。

 最初の部分は「守るも攻むるも鉄(くろがね)のぉ…*2」でお馴染みである。そしてトリオの部分にも歌詞があるらしい。トリオ*3とは行進曲など三部形式*4が組み合わされてできている複合三部形式*5で構成される楽曲の中間部分を指す。

 このトリオの歌詞は「海行かば*6」になっているようだ。もともと軍艦行進曲の作曲者瀬戸口藤吉*7はトリオの部分に東儀季芳*8作曲の「海行かば」を入れて作ったらしいので歌詞も「海行かば」になるのは当り前と言えば当り前だが、東儀季芳の「海行かば*9」は君が代にそっくりなので何となく違和感がある。



*1 軍艦マーチ
*2 軍艦行進曲
*3 トリオの意味 - 国語辞典 - goo辞書
*4 三部形式 - 楽式論
*5 複合三部形式 - 楽式論
*6 海行かば 水漬く屍 山行かば草生す屍 大君の辺にこそ死なめ 長閑には死なじ - Google 検索
*7 瀬戸口藤吉翁略歴
*8 東儀季芳 とは - コトバンク
*9 Sueyosi_Togi_Umiyukaba.mp3

100416

 先日行った東京駅八重洲口の大丸地下食品売り場*1で買ってきた「ほや*2の塩辛」を食べてみた。

 何とも言えない味がする。ほやは他に例えようのない味だ。塩辛にしてもやはりほやはほやだ。何か内蔵の腐ったような匂いがして大して美味くない。



*1 地下食品売り場(2)
*2 ホヤ

100417

 カメラなど精密機械の手入れ用としてセーム革*1に憧れていた時期があった。二昔以上前はセーム革は高級品でなかなか持つことができなかったような気がする。ちょくちょく通っていたカメラ屋の主人に「カメラの手入れはセーム革が一番」とよく言われていた。今、webで調べると小さな物であれば五百円程度で販売されている。それ程高い物ではない。当時の小遣いからすれば、高かったかもしれない。

 セーム革の「セーム」とは何か。ドイツ語*2らしい。「Sämischlederゼーミッシュ(油でなめした)レーダー(革)」の「Sämisch」の部分が「セーム」の語源になっているようだ。ローマ字の綴りから想像(想像)したドイツ語風日本語読み*3をしたのか、聞き間違えてできた言葉*4なのか。

 セーム革を使うことは殆どない。精密機械の手入れにはトレシー*5をよく使う。しかし人工のセーム革*6はよく使う。手入れ用ではない。水拭きとして使っている。自動車洗車用*7として売られているが、家庭内用の雑巾として重宝する。ガラスなど光沢のある物の水拭きでは、残る水滴が小さく目立たないので乾拭きの手間が省ける。



*1 GIN-ICHI オンラインショップ - 銀一オリジナルセーム革
*2 セームがわ【―革】の意味 - 国語辞典 - goo辞書
*3 AMG
*4 ジャージ(2)
*5 “トレシー”スタンダード | “トレシー” | TORAY
*6 ユニ工業株式会社:製品情報
*7 ユニ工業 ユニセーム

100418

 半蔀(はしとみ、はじとみ)という名の能の演目*1がある。半蔀*2とは、蔀戸(しとみど)を上下二枚に分け、上半分を外側にはね上げて垂木から吊るようにしたものである。蔀戸とは、水平に押し開くようにできた板張りの戸*3のことだ。

 蔀戸とそっくりなのが「Syd Mead*4(シド・ミード)」である。



*1 能・演目事典:半蔀:あらすじ・みどころ
*2 はじとみ【半蔀】の意味 - 国語辞典 - goo辞書
*3 和の建具
*4 Official Web Site of Syd Mead

100428

 伊勢神宮の奉納能楽*1に出演した。能に地謡(じうたい)*2として、また仕舞(しまい)*3も舞った。

 能は「熊坂」という出し物で、美濃の赤坂宿*4で牛若丸に討たれた大盗賊「熊坂長範(ちょうはん)*5」の話である。地謡の出番が結構多く、歌詞(台詞)を覚えるのに苦労した。そのまま台本を覚えるのはなかなか難しいので、情景や意味を理解しながら覚えていった。古語なので百五円で手に入れた古語辞書*6を引きながら覚える。その中で「いらって熊坂左足(さそく)をふみ」と言う歌詞があった。「いらって」とは何か。何となく話の筋と前後の関係とから「苛立って」と言う意味だろうと思いながら、念のため調べた。果たせるかな「いらいらして」と言う意味だった。意味の記述とともに記載されている用例にはまさにこの熊坂の謡が引用されていた。〔謡・熊坂〕「−・って熊坂早足を踏み」訳「いらだって熊坂(=人名)はすばやく足を動かし」とある。「左足」が「早足」になっているのは引用した謡本の流派の違いだろう。

 能は一時間十五分程度に及んだ。その間は正座しっぱなしである。先輩に作って頂いた*7正座椅子*8を袴の中に仕込んでいったが、完全にしびれが切れてしまってなかなか立てなかった。去年の十一月*9と状況は殆ど変わらなかった。

 能は午前中で、仕舞は午後だった。仕舞は地謡数人の謡いに合わせて能の見所を取り出して数分踊るものである。筆者の出し物の能は「六浦*10(むつら)」であった。地謡には金春流家元*11や師匠が加わっていたため緊張してしまいハチャメチャな舞になってしまった。辛うじて舞の終わりとともに定位置に戻って来れたので、師匠には「元に戻れて良かったです」と慰めてもらえたが、非常に恥ずかしい思いをした。



*1 伊勢神宮奉納能楽(3)
*2 能の誘い / 能について / 能楽用語集(地謡)
*3 能の誘い / 能について / 能楽用語集(仕舞)
*4 中山道赤坂宿まつり | 大垣市
*5 熊坂長範物見の松
*6 安く手に入れた音楽辞典など
*7 伊勢神宮奉納能楽(2)
*8 日本正座協会 -正座椅子情報-
*9 能の発表会(3)
*10 六浦
*11 能 金春流 金春円満井会へようこそ

100429

 間違えてデジタルカメラのデータを消してしまった。こんなことは初めてだった。デジタルカメラを初めて買ったのは九年程前だった*1。それ以来、撮影した写真データを過って消去してしまうことなど一度もなかった。

 雑誌やweb上の記事などの「デジカメデータの誤消去を復活させる方法」をたまに見かけると、どうしてわざわざ必要なデータを消してしまうのだろうか、世の中にはある一定の割合で本当の間抜けが存在*2しているのだな、と思っていた。ところが、その見本が自分自身だったのである。

 間違って写真のデータを消さないように、自分で規則を作っている。撮影終了後、撮影した写真のデータが入っている記録媒体*3パーソナルコンピュータ*4のハードディスクに記録する。一つのハードディスクだけに入れておくと、万が一そのハードディスクが壊れたら今までの全ての写真データが消えてしまうので、もう一台の別の外付けハードディスク*5にもデータを記録する。この時、記録媒体のデータではなく、パソコンのハードディスクに入れた方のデータを複製する。こうすればデータの保存は万全である。同時に二台のハードディスクが壊れることは滅多にないだろう。この一連の作業を終えた後、デジタルカメラに入っていた記録媒体*6の中の写真データを消去する。最後に記録媒体のデータを消すようにしているのは、最初のデータ移し替えでデータを入れたつもりになって実際に入ってない時の備えである。初めのハードディスクに入れた時点でハードディスク内の写真のデータ内容を確認しているので、まずそのようなことはないが、これも万が一のためだ。

 このような規則を実行しているにも拘らず、消してしまった。「万が一」の事態が起こってしまったのか。自分で作ったこの規則が想定すること以外が起こってしまった。写真データをハードディスクに入れる前にデジタルカメラでデータを消してしまった。間抜けしかやらないことをやってしまった。カメラから記録媒体を取り出す前にカメラでわざわざデータを消す作業を実行してしまったのである。カメラから「消去してもよろしいですか」と聞かれていたにも拘らず、何の迷いもなく「はい」を選択してしまった。

 そのデジタルカメラは半年ほど前に購入したリコーのGR digital III*7である。このカメラは別体の記録媒体の他に少しばかりの写真データ用のメモリを内蔵*8している。不用意に記録媒体の方が写真データで一杯になった時の予備として用意されている。今回、こちらの方に入っていた写真データを消そうと思い操作したが、記録媒体の方の内容を消去してしまっていた。

 三日間分の写真データ200枚程が消えてしまった。大した写真ではないが、このまま二度と戻らないと思うと何となく惜しい。「間抜けのための復活方法」を試してみるか。



*1 デジタルカメラ
*2 kauphy
*3 Home - SD Association
*4 Intaglio
*5 ハードディスクの交換(3)
*6 CompactFlash Association Homepage
*7 GR digital III(3)
*8 製品情報 / よくあるご質問(デジタルカメラQ&A) | Ricoh Japan 使用できるメモリーカードはどのタイプですか ?

100430

 デジタルカメラで撮影した写真データを消してしまった間抜け*1のためのソフトウェアを探した。web上には有料版と無料版との多種多様なソフトがある。無論、無料版から試してみる。

 ソフトウェアをダウンロードして*2起動させると、自動的に記録媒体の中身を探って消してしまった写真のサムネイル*3を次々と表示し出した。これは素晴しいと感心しながら、表示された写真データをハードディスクに入れようとすると登録番号の入力を請求される。このソフトウェアは復元できる写真データの表示までが無料で、復元するには金を払って登録番号を貰わなければならないのである。これは堪らんと思い、別の無料のソフトウェアを探した。

 ところが無料のソフトではどれもこれも使い物にならない。何個か試したが、全く復活させることができない。結局、最初のソフト*4に金を払って復活させることにした。ソフトウェア代は三千円弱だった。

 無事、写真を全部復活させることができた。これさえあれば、今後は間違えて写真データを消去しても問題はない。とは言え、誤消去を避けるための一連の作業の意味がなくなった訳ではない。復元にはかなり時間がかかるので、過って消去しないような注意はやはり必要である。

 それにしても無料ソフトウェアはやはりそれなり、と言うのがよく判った。「データ復元サービス*5」という商売があるぐらいだから、金も貰わずにこんな機能を提供する奇特な人はいないのだろう。



*1 実在する間抜け
*2 sdカードの消去データを復元する方法
*3 サムネイルとは 【thumbnail】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞
*4 PhotoRescue 3 - recovers lost pictures
*5 sdカード 復元 サービス - Google 検索



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